JPH0355988Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、路面凍結のおそれがある地域、強風
にさらされるおそれがある地域、豪雨時に警戒を
必要とする地域などの道路の路側に設置する自動
可変警報装置の改良に関するものである。

〔従来の技術〕

前記の如き自動可変警報装置として、文字部全
部を反射式シートにてなる字幕を巻取式としたも
の、あるいは、表示文字の一部に固定した発光ダ
イオードを用い、他の文字部を反射式とし、さら
に前記発光ダイオードの位置に反射式文字板を上
下せしめて可変式としたものがある。

〔考案が解決しようとする問題点〕

商用電源を使用せずに太陽電池を用いた可変表
示装置が多く用いられるようになつたが、反射式
シートのみを使用した場合には見え方に限界があ
り、夜間前照灯がすれ違いビームの場合、あるい
は屈曲している道路の場合、車両が近距離に至ら
ないと十分な反射効果を発揮せず、また霧、降雪
時等には全く見えず、自発光式灯火であることが
必要とされてきた。一方、一部の文字に発光ダイ
オードを用いたものは、構造簡易ではあるが、警
告内容が不正確となり、しかも昼間は、発光ダイ
オード部の表示文字が識別できない問題点があつ
た。

本考案は、上記の如き従来技術の問題点を改善
し、太陽電池を備えたバツテリーを電源として、
気象環境、車両の状態のいかんに拘らず視認性の
良好な自動可変警告装置を提供することを目的と
する。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は前記の如き目的を達成するため、固定
表示板の表示文字の字画の中央部に発光ダイオー
ドを設け、一側面を透明とし他の一側面を反射式
文字とした字幕を駆動させて可変にすることを特
徴とする。

〔作用〕

本考案においては、光源として発光ダイオード
を全面に用いており夜間の視認性は気象条件およ
び車両状態のいかんに拘らず良好であり、しかも
表示文字の中央部に配設してあるため昼間の視認
性も良好であり、字幕を駆動することにより容易
に可変表示とすることができ、太陽電池を電源と
する警報装置として十分な効果を発揮することが
できる。

〔実施例〕

以下添付図面に基づいて本考案の一実施例を説
明する。

第１図は本考案の自動可変警告装置の一部を切
欠きした側面図、第２図は同じく正面図、第３図
は発光ダイオードを用いた表示文字部の一部を拡
大した正面図であを。第４図、第５図は同様実施
例の構造を示す説明図である。

これらの図において、１は支柱、２は該支柱に
取付けられた筐体を示し、この筐体の上部には太
陽電池３がとりつけられ、その太陽電池により得
た電力をバツテリー１３に貯えられるようになつ
ている。前記筐体内には、支持板（固定表示板）
５が設けられ、該支持板の地色５ａは黒色で、黄
色の表示文字５ｂが付着されており、該表示文字
の中央部には穴部６ａが配設され、発光ダイオー
ド６が嵌入敷設されている。

支持板５をとりまくように表示幕（フイルムシ
ート）７が上下に設けたローラ９を介して設けら
れており該表示幕７の一側面は透明フイルム部分
７′となつており、対応する反対の一側面には反
射シートにてなる表示文字８が表示幕７に貼付さ
れている。

これらの発光ダイオード６による表示文字およ
び反射シートによる表示文字８は、いずれも前面
のフロントガラス４を透して視認し得るようにし
てある。また、筐体２の上部前面に複数の発光ダ
イオードが配設され、夜間点滅するようになつて
いる点滅灯１２が備えられている。また１４はコ
ントロールパネル、１５はセンサーで、この実施
例の場合は凍結警報を発するものであるから、セ
ンサー１５は温度センサーである。なお６ｂは発
光ダイオードを点滅させる制御回路であり、１０
は表示幕７の透明フイルム部７′および反射式表
示文字８を入れ替えるための駆動用のモータであ
り、１１の伝達ベルトを介してローラ９で作動さ
せるようになつている。なお表示文字８は所望の
文字、例えば「走行注意」「カーブ注意」などを
形成させる。

この実施例の場合センサー１５が例えば該セン
サーが検出温度に設定された値を検出すると、コ
ントロールパネル１４に備えた駆動回路に入力し
てモータ１０を駆動し、前面に表示文字８となつ
ている場合の表示幕が回動して透明フイルム７′
側となり、発光ダイオード６による表示文字が現
われるようになつており、同時に点滅発信回路６
ｂが作動し発光ダイオード６にて構成される表示
文字は点滅をくりかえす。この場合の点滅作動は
夜間のみの作動とするか、あるいは昼夜間の作動
とするか、または点滅灯１２と連動作動させるか
は、電気回路によつて自由に設定できる。

このように通常は反射性シートにてなる表示文
字、例えば「走行注意」が表示されており、気象
環境の変化、例えば外気温度が凍結温度に低下し
たとき、発光ダイオード６を嵌入した表示文字、
例えば「凍結注意」の表示が現われ点滅すること
により、夜間、天候条件に左右されず、しかも通
行車両の状態のいかんをとわず良好な視認性を得
ることができ、さらに昼間発光ダイオードの周囲
に構成された、黄色部の表示文字５ｂにより良好
な視認性を得ることができ、しかも構造簡易で、
交通の安全施設として十分にその目的を達成でき
る自動可変警告装置の実現をはかることができる
効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による自動可変警告装置の一部
を切欠した側面図、第２図は同じく正面図、第３
図は発光ダイオードを用いた表示文字部の一部を
拡大した正面図である。第４図、第５図は同様実
施例の構造を示す説明図で、第４図は凍結警告時
の表示例。第５図はその平常時の表示例である。 １……支柱、２……筐体、３……太陽電池、５
……支持板（固定表示板）、５ｂ……表示文字、
６……発光ダイオード、６ｂ……制御回路、７…
…表示幕（フイルムシート）、７′……透明フイル
ム、８……反射式表示文字、９……ローラ、１０
……モータ、１２……点滅灯、１３……バツテリ
ー、１４……コントロールパネル、１５……セン
サー、１６……文字表示部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 太陽電池によつて得た電力を貯えたバツテリー
   を電源とした自動可変警告装置の筐体内に固定さ
   れた表示板を中にして外周を縦方向に回転するエ
   ンドレスのフイルムシートを設け、その片側半分
   を透明フイルム部分にし、他面を反射シートによ
   る反射式の表示文字を貼付した字幕部分とし、気
   象状況を検知するセンサーから送られた信号によ
   つてフイルムシートを駆動せしめたとき、固定表
   示板の文字が表示または発光するときは透明フイ
   ルム部分を通して情報を提供し、ふだんはフイル
   ムシートが反転して反射式の文字が前面に来て表
   示する構造としたことを特徴とする自動可変警告
   装置。