JPH0355429Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は電気掃除機の延長パイプ等に装着して
用いる床用吸込具に関する。

(ロ) 従来の技術 本考案に先行する技術として、特開昭55−
38145号公報に記載の床用吸込具がある。床用吸
込具は中央部にパイプに連通する開口部を有する
上部吸込具と、この上部吸込具と結合し、下面に
上記開口部とで形成される吸塵口ならびにこの吸
塵口から両側に延びる吸塵溝を有する下部吸込具
と、上記上部吸込具の中央部に形成された軸部に
嵌合し、上記上部吸込具と下部吸込具とで回動可
能に挾着されたレバーと、上記上部吸込具とレバ
ーの間に挾持され、同上部吸込具上面に位置して
下部吸込具下面から出没するブラシを操作するペ
ダルとを備え、上記ペダルは上記吸込具の内側面
に形設され、下部吸込具側に開放されたペダル軸
受部に嵌合する吸込溝と平行なペダル軸と、この
ペダル軸の中心から等距離の摺動面を有し、上記
レバーの面に摺動して上記ペダルを回動自在に定
位置に保持する凸部と、上記レバーの端部近傍に
設けた開口部に嵌入して上記軸部を中心にレバー
を回動する作動部とを形設するとともに、上記レ
バーのはブラシに当接して同ブラシを上下動する
カム部を設け、上記ブラシが前記二つのペダルの
一方の踏み込みに対し、出、他方の踏み込みに対
し没となるよう構成されている。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 従来の技術においてペダルは板状体にて形成さ
れていることで、上部吸込具より突出した状態に
おいて上部吸込具との間に露出する隙間が形成さ
れ、手指及び異物の噛み込みと、上部吸込具内へ
のごみ等の侵入が発生し、安全上問題があると共
に長期使用により動作部分の動作不良が生じるも
のである。

本考案は、床用吸込具のブラシ体の出入を行う
ペダル体操作時の安全性を向上し、長期に渡り安
定した動作が行なわれる床用吸込具を提供するこ
とをその技術的課題とするものである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案の構成を示す第１図乃至第１０図に基づ
き本考案の構成を説明する。

床用吸込具１は電気掃除機の吸込口部に接続延
長される延長パイプの端部に装着され、床Ｆに沿
つて移動させることで、床Ｆ上に存在する塵埃を
吸い込み、延長パイプを介して電気掃除機に捕集
することに用いる。

床用吸込具１は後部中央に延長パイプへの接続
パイプ２を形成し、下壁３中央に接続パイプ２に
連通する吸込口４を形成している。吸込口４は下
方に向い拡がるように形成され横方向への広がり
は下壁３の横方向に延設した吸込溝５に連通して
いる。吸込口４と吸込溝５に沿う下壁３の後部に
は長孔６を形成し、長孔６にはブラシ体７が出入
支持されている。

ブラシ体７は上壁８の両側部に形成する出入開
口部９，１０に支持するペダル体１１，１２にて
出入操作される。ペダル体１１，１２はブラシ体
７の出入操作体を兼用するシーソー支持される連
動杆２５にて一方の押し込みに対し他方が突出す
る。

ペダル体１１，１２は断面扇状の中空体にて形
成され、出入開口部９，１０より露出する操作壁
１３，１４と周壁１５，１６と下壁１７からな
る。ペダル体１１，１２の一側縁部には枢軸１
９，２０を形成し、枢支することでペダル体１
１，１２を回動して出入させる。ペダル体１１の
突出した時に露出する湾曲した周壁１５には開口
２１を形成し、蓋体２２にて開閉自在としてい
る。ペダル体９には補助ブラシ２３が収納され
る。補助ブラシ２３は下壁３の前部両端部に着脱
されるものである。そして、補助ブラシ２３は不
使用時にはペダル体１１内に収納されるので、紛
失することがない。

前述した構成部材の具体的形状、連結、支持構
造については公知・慣用技術の範囲において種々
変更して実施できるものである。

ペダル体１１，１２の出入は回動ではなく出入
方向への直線的出入摺動支持としてもよい。ペダ
ル体１０については補助ブラシ２３を収納しない
ことで下壁１７は必要としないものである。ブラ
シ体７とペダル体１１，１２と連動杆２５等を装
着する上壁８と下壁３は分割形成し、上下に接合
して床用吸込具１のケース体を形成してもよいも
のである。

(ホ) 作用 本実施例において床Ｆがカーペツト、じゆうた
んである場合は「じゆうたん」と表記したペダル
体１２を押し込むことでブラシ体７を収納し、床
Ｆが畳・木板である場合は「ゆか・たたみ」と表
記したペダル体１１を押し込んで、ブラシ体７を
突出させて使用する。上壁８の出入開口部９，１
０よりペダル体１１，１２が突出した時周壁１
５，１６が露出して操作壁１３，１４と出入開口
部９，１０との隙間を閉ざす。

また、ペダル体１１の周壁１５の開口２１は開
閉蓋２２で開閉され、このペダル体１１内に補助
ブラシ２３が収納される。

(ヘ) 実施例 前述の(ニ)問題点を解決するための手段の項にて
説明した本考案の構成の要件を第１図乃至第１０
図を用いることで、より具体的に説明する。

上壁８と下壁３とは合成樹脂にて成型し、その
周縁にそれぞれ周壁の上半分と下半分を一体形成
し、上壁８と下壁３の周壁にてバンパー２６を挾
持して両者を螺子２７にて連結する。接続パイプ
２は上壁８と下壁３との連結時に挾持枢着され、
接続パイプ２は上下方向に回動する。また接続パ
イプ２は上壁８と下壁３とに連結される部材と延
長パイプに接続される部材から構成され、両部材
は回動自在に接合されている。

ペダル体１１，１２の枢軸１９，２０及び連動
杆２５の中央枢軸２８は、上壁８内面に形成した
軸支部２９，３０に支持せしめた後、下壁３を上
壁８に連結した時下壁３にて軸支部２９，３０か
らの外れを防止する。ペダル体１１，１２と連動
杆２５とは連動杆２５の端部円弧凸部分にペダル
体１１，１２の円弧状凹部が載置されることで連
結される。

下壁３の吸込溝５より前部には床Ｆにより近接
するように突条部３１を形成し、吸込溝５とブラ
シ体７との間には弾性片材３２を床Ｆに接触する
ように装着している。突条部３１と弾性片材３２
により吸込口４からの吸引による床Ｆとの空間の
真空度がアツプするように形成している。

ブラシ体７は長孔６に上下自在に支持し、両端
部を長孔６縁に載置係合して長孔６内におけるブ
ラシ体７の上下方向以外への移動による外れが生
じないようにしている。ブラシ体７は上壁８との
間にバネ体３３を介在させることで、常に突出す
る方向に付勢している。ブラシ体３３に形成した
係合片部３４が連動杆２５に係合し、連動杆２５
のシーソー運動によりブラシ体３３を出入させ
る。ペダル体１１の出入位置への保持はペダル体
１１の突片３６が板バネ体３５の突部を乗り越え
ることで、行なわれる。補助ブラシ２３は弾性片
３５にて下壁３に係脱するようにしており、装着
した状態では第８図に示す如くブラシ部分が外方
に突出し室の隅に位置する塵埃をかき出す。

また、補助ブラシ２３は不使用時にペダル体１
１内に収納され、紛失する恐れがない。

下壁８の前後両側部分には床用吸込具１の床Ｆ
における走行をスムーズにするための車輪３６を
形成している。

ペダル体１１の開口２１への蓋体２２の着脱は
蓋体２２の一側を開口２１に引つ掛け、そこを中
心に蓋体２２を回動させ、他側を開口２１に弾性
係合させる。

(ト) 考案の効果 本考案はペダル体の出入により、出入開口部が
開放されて、異物が侵入することがなく安全且安
定した動作を長期に渡り維持できるものである。
また、ペダル体内に補助ブラシを収納できるの
で、補助ブラシを不使用時に紛失する恐れがな
い。

【図面の簡単な説明】

図は本考案を示すもので、第１図はペダル体突
出状態の断面図、第２図は没入状態の断面図、第
３図はペダル体の分解斜視図、第４図は断面図、
第５図は平面図、第６図は横断面図、第７図は底
面図、第８図は一部断面正面図、第９図は補助ブ
ラシ取付部分の断面側面図、第１０図は下壁を外
した底面図である。 １……床用吸込具、３……下壁、４……吸込
口、７……ブラシ体、８……上壁、９，１０……
出入開口部、１１，１２……ペダル体、１３，１
４……操作壁、１５，１６……周壁、１７……下
壁、２１……開口、２２……蓋体、２３……補助
ブラシ、２５……連動杆。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 床に沿つて移動する下壁に吸込口を形成すると
   共に、下壁に出入自在にブラシ体を支持し、下壁
   以外の壁に形成され、一方の押し込みにて他方が
   突出する一対のペダル体にて、ブラシ体の出入を
   行うものに於て、ペダル体は壁に形成した出入開
   口部を閉ざす操作壁と出入開口部より突出した時
   に露出して操作壁と出入開口部との隙間を閉ざす
   周壁とを有する中空体にて形成し、周壁に開閉蓋
   で開閉される開口を形成し、ペダル体内を下壁に
   着脱する補助ブラシの収納部としてなる床用吸込
   具。