JPH035373Y2 - - Google Patents

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JPH035373Y2
JPH035373Y2 JP1989084169U JP8416989U JPH035373Y2 JP H035373 Y2 JPH035373 Y2 JP H035373Y2 JP 1989084169 U JP1989084169 U JP 1989084169U JP 8416989 U JP8416989 U JP 8416989U JP H035373 Y2 JPH035373 Y2 JP H035373Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ガンドリルに係り、特に鋼系材料の
深穴加工に好適するよう改良したものである。
従来、この種のガンドリル加工特に切屑が長く
なる鋼系の被削材の加工においては、軸方向に別
れた細長い切屑が発生しやすいため、パイプ部に
巻き付きを生じたり、また送り速度が高すぎる場
合には、切屑づまり等を生じたりしていた。
したがつて、切屑処理上の問題に対処するた
め、例えば、実公昭47−9178号公報、実開昭55−
41276号公報のようにV字状の凸形又は凹み形の
すくい面としたり、あるいは切削油圧を高めたり
しているが、これに伴つて切削条件殊に送りに限
界をきたしていた。すなわち、B200以下の鋼材
においては、刃先直径が10mmφでは適正送りが
0.02〜0.03mm/rev適度であつた。
このようなことから、切屑の長くなる鋼系の被
削材におけるガンドリル加工では、切屑処理が有
効となるように刃先形状を変更することによつ
て、切削送りの向上が可能となるガンドリルの開
発が要望されている。
本考案は、上述の点に鑑みなされたもので、パ
イプ状をなす本体の先端には、切刃チツプが取付
けられることにより、正面切刃稜および外周切刃
稜が形成され、しかもこの外周切刃稜に沿つてラ
ンドおよび2つの凹み部分をを形成したチツプブ
レーカーが備えられるようになつているガンドリ
ルを提供するものである。
すなわち、前記チツプブレーカーは、すくい面
の横断面方向では、外周切刃稜側からランドを介
して、2つの凹曲する所定の大小関係にある凹み
部分が形成され、しかもこれらの凹み部分の接続
部分には、介在平面が所定巾で形成されるように
したものである。また、前記正面切刃稜は、チツ
プブレーカーの形成に伴い、チツプブレーカーに
よる凹曲稜およびランド、介在平面、残りのすく
い面による直線稜がそれぞれ形成されるものであ
る。そして、このような切刃構成を採ることによ
り、鋼系材料の穴加工において高送り加工が可能
になるようにしたものである。
以下、本考案ガンドリルにおける一実施例につ
いて、図を参照して説明する。
第1図および第2図において、1は、パイプ状
をなす本体であり、その先端には、切刃チツプ
2、その後端には、シヤンク3がそれぞれ設けら
れている。
前記切刃チツプ2は、正面切刃稜5aおよび外
周切刃稜5bを備えているが、通常超硬合金から
なるものである。また、そのすくい面4には、外
周切刃稜5bに沿う方向で、ランド6を介してチ
ツプブレーカー7が研削により砥ぎ込まれてい
る。
このチツプブレーカー7は、第2図で明示され
ているように、すくい面4の横断方向はランド6
側から小さな凹み部分8およびこれよりも大きな
凹み部分9がそれぞれ形成され、その接続部分に
は、介在平面7aがW4の巾で備えられるもので
ある。この場合、凹み部分8,9の大小関係は、
深さおよび巾で大小関係にあるものである。そし
て、第2図では、円弧形の凹み部分8,9がそれ
ぞれ形成されているが、これらの凹み部分8,9
は、ランド6の巾W3および介在平面7aの巾W4
を介してすくい面4上でみた巾W1,W2およびす
くい面4からの深さt1,t2によつて与えられる。
そして、深さについては、t1>t2の関係にあるも
のである。これは、第4図で示されているような
センター穴を有するガンドリル加工に適用するた
めである。要するに深さおよび巾の小さい凹み部
分8側で切削させる配慮である。また、前記介在
辺面7aの巾W4については、刃先直径Dを基準
にしたときに0.05Dよりも小さい関係で設定され
る。0.05Dをこえたときには、後述する切屑のリ
ム部分の生成がしにくくなるため不具合となるか
らである。
また、第3図では、角度形をなす小さな凹み部
分8およびこの凹み部分8よりも巾および深さの
関係で幾分大きい略円弧形をなす凹み部分9がそ
れぞれ形成されている。この場合円弧形の凹み部
分8,9は、横断面を基準にして半径Rによる円
弧形でだけでなく放物線、双曲線のような円弧形
による形状線を有するものを含むものである。ま
た角度形の凹み部分8は、横断面を基準にして下
りの傾斜直線から円弧状に切上つた形状線を有す
るものを意味している。
なお、前記ランド6については、その巾をW3
で示しているが、通常0.1〜0.8mmの巾をもつてい
るものである。また、円弧状をなす凹み部分9
は、その半径をRとしたときに刃先直径Dとの間
では、R=(0.06〜0.2)Dの関係にあるものであ
る。
さらに、すくい面4上でみた凹み部分8,9の
巾W1,W2の大小関係は0.2≦W2/W1≦0.8とな
つているものである。また凹み部分9の巾W1
よびすくい面4からの深さt1との間には、t1/W1
=0.15〜0.40の関係がある。
これらの関係は、切削試験等の結果から得られ
たものであり、前述した第3図の角度形の凹み部
分9にも適用される。なお、凹み部分8,9の連
設巾Wは、刃先直径Dを基準にすればフルートの
大きさ、凹み部分8,9の仮想上の巾W1,W2
大きさなどからW=0.3D程度が適当である。ま
た、第2図および第3図から判るように前記凹み
部分8については、前述したように円弧形又は角
度形のものが適用され、前記凹み部分9について
は、円弧形のみが適用される。
以下、本考案ガンドリルにおける切屑の流出状
況および切削性能について、第5図〜第7図に基
づいて説明する。
すなわち第5図は、本考案ガンドリルで加工し
た場合における切屑の流出状況を概念的に示した
ものであり、切屑は、凹み部分8,9および介在
平面7aの存在によつて、盛上り状のいわゆるリ
ム部分を伴つた凸形状が転写生成される。この場
合、リム部分とは、ビール缶、ドラム缶などの上
端部に形成された波形凸部のようなものを意味し
ている。この結果、切屑は、凹み部分8,9に対
する盛上り状のリム部分に曲げモーメントが働
き、特に、ランド6付近では、凹み部分8側に引
寄せられるようになつて、切屑巾が減少するよう
な作用を受ける。なお、ランド6側から小さな凹
み部分8が始まるようにしたのは、第1に、第4
図でみられるように、センター穴を有するガンド
リル加工にも適用できるようにするため、第2
に、通常の切削においては、第5図で明らかなよ
うに、凹み部分9の軸中心側の切上り部分によつ
て、切屑の全体的なカールが支配されるからであ
る。この結果、小さな凹み部分8側から始まるも
のは、単位半径長さに対する切屑生成量のバラン
スが良好となり、同じ大きさの凹み部分を連設し
たもの、ランド6側から大きな凹み部分9および
小さな凹み部分8を連設した本願考案とは逆のも
のよりも切屑のカール・折断の点で有効となる。
第6図は、ガンドリル径(mmφ)を横軸に、送
り(mm/rev)を縦軸にとつて、第1図で示され
るベベル形の刃先を有する本考案品および凹み部
分8,9のない同じくベベル形の従来品をそれぞ
れ性能評価したものである。この場合、アウター
アングルは30゜、インナーアングルは20゜としたも
ので被削材は、高炭素合金鋼(ブリネル硬さHB
<230)とした。そして、この結果は、本考案品
が実線で、凹み部分8,9のない従来品が点線で
示されている。なお、切削速度は、本考案品が70
m/min、従来品が90m/minである。切削速度
が異なるのは、送り量の多少によるものである。
この結果、本考案のガンドリルは、1回転当り
の当り(mm/rev)については、ハツチングで好
適範囲が示されているが、従来品の約2倍の高送
りが可能になつている。なお、第6図において、
本考案品における凹み部分8,9については、第
2図で示される構成とし、その巾の関係W2/W1
を0.5の一定値にしたものである。そして、W2
W1の範囲は、切屑形状、被削材の変化などによ
る他の試験から0.2≦W2/W1≦0.8が好適範囲で
あることを確認した。なお、この試験では、凹み
部分8,9の連設巾Wを一定として、その比率を
変化させ、送りの向上および切屑処理性について
評価したものである。
第7図は、本考案品および実開昭55−41276号
公報でみられるV字形すくい面を有する従来品に
ついて、それぞれ生成された切屑形状を比較した
ものである。この結果本考案品は0.07mm/revの
高送り条件で切屑が略C字状にカールされ、適当
長さで折断されていた。これに対し、従来品は、
同じ送り条件で切屑が押しつぶされた状況を呈
し、切屑詰まりが発生しやすくなつていた。従来
品で高送りできなかつたのは、正面側の切刃稜が
V字の直線稜を呈し外周縁付近で芯高となり切れ
味が悪くなつていることからである。したがつ
て、本考案品は、第7図から鋼系材料の穴加工に
おいて高送りが可能で、切屑処理性がすぐれてい
ることが確認された。
なお、前記切刃チツプ2については、Ti等の
炭化物、窒化物、炭窒化物あるいはアルミナなど
の酸化物等の硬質被覆層を形成するようにすれ
ば、さらに切削性能の向上が期待できる。
本考案は、以上説明したように、ガンドリルの
切刃チツプに小さな凹み部分8および大きな凹み
部分9を形成したチツプブレーカーが設けられる
ようにしたものであるから、鋼材のガンドリル加
工で切屑処理を円滑に行なえるため高送りが可能
となり、これに伴つて切削性能、寿命向上および
仕上り精度の向上が期待できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案ガンドリルの一実施例を示す
要部の正面図、第2図は、第1図中の−線に
沿つて得られる部分的な拡大断面図、第3図は、
第2図に相当する変形例を示す部分的な拡大した
断面図、第4図は、本考案ガンドリルにおける切
削加工の一形態を示す正面図、第5図は、他の形
態における切屑の流出状況を示す要部の斜視図、
第6図は、本考案品および従来品における切削性
能を概念的に比較した説明図、第7図は、本考案
品および従来品によつて生成された切屑形状を比
較した説明図である。 1……本体、2……切刃チツプ、5a……正面
切刃稜、5b……外周切刃稜、7……チツプブレ
ーカー、7a……介在平面、8,9……凹み部
分。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 パイプ状をなす本体1の先端には、切刃チツプ
    2が取付けられることにより、正面切刃稜5aお
    よび外周切刃稜5bが形成され、しかもすくい面
    4には、外周切刃稜5bに沿つてランド6および
    チツプブレーカー7が備えられるようになつてお
    り、また本体1の後端には、シヤンク3が取付け
    られるようにしたガンドリルにおいて、 前記チツプブレーカー7は、すくい面4の横断
    面方向では、外周切刃稜5bから軸中心線方向に
    向つてランド6を介してW2の巾を有する凹み部
    分8、W4の巾を有する介在平面7aおよびW1
    巾を有する凹み部分9が形成され、しかも前記凹
    み部分8が略円弧状の形状線又は、ランド6側を
    基準にして下りの傾斜直線から円弧状に切上つた
    形状線を有し、また前記凹み部分9が略円弧状の
    形状線を有するようになつているとともに、凹み
    部分8の深さt2が凹み部分9の深さt1よりも小さ
    くなる関係で設定され、凹み部分8,9の巾W2
    およびW1が0.2≦W2/W1≦0.8の関係で設定さ
    れ、さらに前記介在平面7aの巾W4が刃先直径
    Dを基準にして0.05Dよりも小さくなる関係で設
    定されており、 前記正面切刃稜5aは、凹み部分8,9からな
    るチツプブレーカー7の形成に伴い、ランド6に
    よる直線稜、凹み部分8による凹曲稜、介在平面
    7aによる直線稜、凹み部分9による凹曲稜およ
    び残りのすくい面4による直線稜がそれぞれ形成
    されるようにしたことを特徴とするガンドリル。
JP1989084169U 1989-07-18 1989-07-18 Expired JPH035373Y2 (ja)

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JPH0253318U JPH0253318U (ja) 1990-04-17
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Citations (2)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS479178U (ja) * 1971-02-26 1972-10-03
JPS5417577U (ja) * 1977-07-06 1979-02-05

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