JPH0353183B2 - - Google Patents

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JPH0353183B2
JPH0353183B2 JP60167308A JP16730885A JPH0353183B2 JP H0353183 B2 JPH0353183 B2 JP H0353183B2 JP 60167308 A JP60167308 A JP 60167308A JP 16730885 A JP16730885 A JP 16730885A JP H0353183 B2 JPH0353183 B2 JP H0353183B2
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nozzle
cap
piston
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Tetsuya Tada
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 この発明は、液体が収納された容器本体の口部
に着脱自在に取り付けられ、この液体を容器本体
から外部に取り出すためのデイスペンサに関す
る。
〔従来技術〕
一般に、デイスペンサに内蔵されるポンプ機構
に用いられるロツク機構として、キヤツプはピス
トンの一端部が挿通される透孔を備え、ノズルヘ
ツドは、押し下げられた状態で、この透孔内に入
り込む部分を備えている。この部分には、特願昭
59−134163号に示すようなロツク爪が固定的に取
り付けられ、キヤツプは透孔の周囲を規定する周
縁部にフランジ部を備えている。このフランジ部
には、ロツク爪に対応して設けられ、このロツク
爪が通過可能な凹所が形成されている。ノズルヘ
ツドのロツク時には、ロツク爪がフランジ部の凹
所に整合するようにノズルヘツドを回転して、こ
の状態で、ロツク爪は凹所内を通過することによ
り、透孔内に入り込み、更に、この状態でノズル
ヘツドを回転することにより、このロツク爪がフ
ランジ部に係止されて、ノズルヘツドの押し上げ
が阻止され、ロツク動作が完了する。
一方、ロツクを解除してノズルヘツドを押し上
げる時には、ロツク爪が凹所と対向するようにノ
ズルヘツドを回転することにより、ノズルヘツド
は押し上げ可能状態となることになる。
〔従来技術の問題点〕 このようなデイスペンサでは、例えば、搬送時
に、全体の容積を小さくするために、ノズルヘツ
ドを押し込んだ状態でロツクすることになる。し
かしながら、このロツク動作は、前述したよう
に、ロツク爪と凹所とを互いに整合させるように
ノズルヘツドを回転させなければならないし、ま
た、ノズルヘツドの押し込み後、再度ノズルヘツ
ドを今度はロツク爪と凹所とが対向しないように
回転させなければならず、その操作が非常に面倒
なものであつた。
〔発明の課題〕
この発明は、上述した事情に鑑みて成されたも
ので、この発明の目的は、ノズルヘツドのロツク
動作を簡単に実行できる操作性の良いデイスペン
サを提供することである。
〔発明の解決手段〕
上述した目的を達成するため、この発明に係わ
るデイスペンサにおいては、キヤツプはピストン
の一端部が挿通される透孔を備え、前記ノズルヘ
ツドは、押し下げられた状態で、この透孔内に入
り込む取り付け部を備え、この取り付け部にはノ
ズルヘツドの先端に向かつて傾斜することによ
り、取り付け部方向に弾性変形可能なロツク爪が
取り付けられ、前記キヤツプは透孔の周囲を規定
する周縁部にフランジ部を備え、このフランジ部
の内径は、前記ロツク爪が弾性変形して、前記フ
ランジ部を乗り越えて、このフランジ部を通過す
ることが可能な径を有し、このフランジ部には、
ロツク爪に対応して設けられ、このロツク爪が弾
性変形しないで通過可能な凹所が形成され、前記
ロツク爪は、ノズルヘツドのロツク時に、ノズル
ヘツドが押し下げられることにより前記フランジ
部に当接し、これにより弾性変形して更に内方に
押し込まれて、透孔内に入り込み、ノズルヘツド
の押し上げ時には、このロツク爪がフランジ部に
係止されるようになされて、ノズルヘツドの押し
上げが阻止され、ロツク爪が凹所と対向した時に
のみ、ノズルヘツドは押し上げられることを特徴
としている。
〔作用〕
デイスペンサの取り付け部に、この取り付け部
方向に弾性変形可能な、ロツク爪を設けたこと
で、ロツク爪が通過可能な凹所に、このロツク爪
を対向させることなく、任意の位置で、ノズルヘ
ツドを押し下げることができる。また、この押し
下げ動作も軽い押圧力で達成できる。
〔発明の実施例〕
以下に、この発明に係わるデイスペンサの一実
施例を、添附図面を参照して詳細に説明する。
第1図に示すように、デイスペンサ10は、液
体が収納される容器12に着脱自在に取り付けら
れたポンプ機構14とから構成されている。
この容器12は、上端に口部16が形成された
容器本体18を備えている。この容器本体18の
一側には、ハンドル20が取り付けられている。
このような容器12は、口部16、容器本体1
8、並びにハンドル20を、合成樹脂から一体成
形した状態で備えられている。
一方、この一実施例のポンプ機構14は、第2
図に示すように、口部16に着脱自在に取付けら
れるキヤツプ22を備えている。このキヤツプ2
2の中央部には、後述するピストン24の上部が
挿通される透孔22aが形成されている。このキ
ヤツプ22の下面には、ハウジング26が取り付
けられている。このハウジング26は、キヤツプ
22に取り付けられる円筒状の取り付け部26a
と、この取り付け部26aの下方に連続して設け
られ、取り付け部26aより僅かに直径を小さく
設定されたシリンダ26bと、このシリンダ部2
6bの下方に段部26cを介して連続して設けら
れ、シリンダ26bより直径を減じられた吸い上
げ管26bとを一体に備えている。
このハウジング26においては、取り付け部2
6aの下部に周壁には、複数の開口26eが形成
されている。この開口26eは、負圧防止孔とし
て機能している。また、吸い上げ管26dの下端
は、容器12にポンプ機構14が取り付けられた
状態で、容器本体18の下部にまで延出してい
る。
前述した段部26cには、第1の弁体28a
が、吸い上げ管26dとシリンダ26bとの間を
液体の流通を制御するように設けられている。こ
の段部26cの内周面は、第1の弁体28aに当
接する第1の弁座28bとして機能している。こ
れら第1の弁体28aと第1の弁座28bとは、
共に一次弁28を構成している。
この第1の弁体28aは、自重により第1の弁
座28bに当接し、一次弁28は閉じられてい
る。即ち、吸い上げ管26dとシリンダ26bと
の間は、通常は一次弁28により閉塞されてい
る。そして、シリンダ26b内が負圧になること
により、吸い上げ管26dを介して吸い上げられ
てきた液体により、第1の弁体28aは押し上げ
られ、一次弁28は開かれることになる。
このシリンダ26bの下部に内周面には、第1
の弁体26aが図中上下方向に沿つて移動するよ
うに案内する複数の案内リブ26fが、シリンダ
26fと一体に設けられている。これら案内リブ
26fは、垂直方向に沿つて延出し、円周方向に
沿つて等間隔に配設された板体から構成されてい
る。尚、各案内リブ26fの上端には、第1の弁
体28aの上方への飛び出しを防止するための係
止爪26gが内方に向いた状態で設けられてい
る。
シリンダ26b内には、これの延出方向に沿つ
て摺動自在にピストン24が設けられている。こ
のピストン24は、図中垂直方向に沿つて延出
し、上下両端が開放されたパイプ状の連通部24
aと、この連通部24aの下端に形成され、シリ
ンダ26bの内周面に全周に渡つて摺接するピス
ト本体24bとを備えている。連通部24aは、
前述したキヤツプ22の透孔22aを介してキヤ
ツプ22の上方に取り出されている。尚、透孔2
2aの内周面は、連続部24aの外周面を連通部
24aの延出方向に沿つて案内しつつ、且つ、こ
れらの間が気密にならない程度に連通部24aの
外周面から離間されている。
一方、シリンダ26b内には、ピストン24を
上方に付勢する付勢部材30が設けられている。
この付勢部材30は、上端がピストン24のピス
トン本体24bの下面に当接し、下端が複数の案
内リブ26fの上面に当接するコイルスプリング
から構成されている。
ピストン24の連通部24aの上端には、ノズ
ルヘツド32が取着されている。このノズルヘツ
ド32は、連通部24aの上端部の外周に嵌入さ
れたヘツド部32aと、このヘツド部32aの側
面に取り付けられた折曲げ自在な可撓部32b
と、この可撓部32bの先端に連接して設けられ
たノズル部32cとを備えている。このヘツド部
32aは、連通部24aの外周面に嵌合される円
筒状の取り付け部32a1と、この取り付け部32
a1の上部に設けられ、操作者により押し込まれる
ヘツド本体32a2とを備えている。
このようにヘツド部32a、可撓部32b、並
びにノズ部32cから構成されるノズルヘツド3
2は、合成樹脂から一体に成形されている。この
ノズルヘツド32には、取り付け部32a1におい
て連通部24aに連通し、ノズル部32cにおい
て外部に連通する導孔32dが形成されている。
前述した可撓部32bは、ベロウズ管から構成
され、この可撓部32bを介してノズル部32c
の方向は、操作者により自由に設定される。ま
た、可撓部32bを水平方向に沿つて直線状に伸
ばした場合の、可撓部32bの基端部からノズル
部32cの先端までの距離は、可撓部32bの基
端部から容器12の外周面までを水平方向に沿つ
て計つた距離よりも長く設定されている。
前述したヘツド部32a内には、連通管24a
の上端縁に載置された状態で、ピストン24とノ
ズルヘツド32との間の液体の流通を制御する第
2の弁体34aが設けられている。即ち、連通部
24aの上端縁は、第2の弁座34bとして機能
している。これら第2の弁体34a及び第2の弁
座34bは、共に二次弁34を構成している。
この第2の弁体34aは、第3図に示すよう
に、第2の弁座34bに当接する円筒部34a1
と、この円筒部34a1の上部に連接して設けられ
た円錐状の押圧部34a2とから構成されている。
一方、ヘツド部32aの、前述した押圧部34
a2より上方に位置した部分には、この押圧部34
a2の斜面に係合するように垂れ下がつて設けられ
た複数の弾性板32eが形成されている。これら
の弾性板32eは、ヘツド部32aに一体に成形
されている。また、これら弾性板32eは、これ
の下端が押圧部34a2の斜面に係合した状態で、
第2の弁体34aを常時第2の弁座34bに当接
させ、二次弁34を閉じるように、第2の弁体3
4aを下方に付勢している。そして、一次弁28
と二次弁34との間の空間で規定される加圧室3
6内の圧力が所定の圧力より高くなされた時に、
即ち、加圧室36内の圧力が弾性板32eの付勢
力より大きくなされた時に、第2の弁体34a
は、上方に弾性板32eの付勢力に抗して持ち上
げられ、二次弁34は開かれることになる。
尚、弾性板32eは、第2の弁体34aが上方
に持ち上げられた状態で、押圧部34a2の斜面に
沿つて弾性的に変形することになる。この弾性板
32eが弾性変形した状態で、第2の弁体34a
は、依然として、この弾性板34eにより下方に
向けて付勢されている。従つて、この第2の弁体
34aを上方に押し上げている力が解除された時
点で、第2の弁体34aは、弾性板32eの付勢
力により、第2の弁座34bに当接するように、
押し下げられる。
また、ヘツド部32aの取り付け部32a1の外
周面には、弾性板変形可能なロツク爪38が複数
個、この一実施例では3個、円周方向に沿つて等
間隔に取り付けられている。このロツク爪38、
第4図に示すように、基端部から先端部に向かう
につれて、所定角度Θ上方を向くように傾斜付け
られている。このようなロツク爪38と取り付け
状態により、このロツク爪38は、この取り付け
位置から更に上方に回動させられる変形には従う
ものの、押し下げられる変形には対抗するように
なされている。
一方、前述したキヤツプ22の、透孔22aを
規定する周縁に形成されたフランジ部22cに
は、第5図に示すように、ロツク爪38が挿通さ
れる凹所22bが、ロツク爪38に対応して形成
されている。尚、このフランジ部22cは、ヘツ
ド部32aの取り付け部32a1の外周面から、前
述したロツク爪38の厚さより僅かに長い間隔だ
け離間するように、その位置を規定されている。
また、キヤツプ22の外周面には、第5図に示
すように、ノズル部32cを容器12の外周より
外方に突出しない範囲で保持するためのフツク部
40が設けられている。このフツク部40は、平
面形状において、先端がC字状に形成された状態
で、キヤツプ22に一体に取り付けられている。
更に、ノズル部32cの先端部には、この先端
部に開口された導孔32dの先端を開放可能に閉
塞する閉塞部材42が回動自在に取り付けられて
いる。この閉塞部材42は、円板状の本体42a
を備えている。この本体42aはノズル部32c
の先端に、ヒンジ部42bを介して回動自在に取
り付けられている。本体42aの中央部には、本
体42aがノズル部32cの先端面に対面させら
れた状態で導孔32dの先端に嵌入される嵌入部
42cが設けられている。この嵌入部42cが導
孔32dの先端部に嵌入されることにより、導孔
32dは、完全に閉塞されることになる。
この嵌入部42cが設けられた側とは反対側の
表面には、この表面に起立した状態で、係止部4
2dが設けられている。一方、この係止部42d
が、導孔32dを開放するように回動された状態
で、この開放位置を保持するために、ノズル部3
2cの外周面には、この係止部42dを両側から
保持するように、一対の保持部42eが設けられ
ている。
このように形成された閉塞部材42は、ノズル
部32cに一体に形成されている。
以上のように構成されたデイスペンサ10の動
作について、以下に説明する。
まず、このデイスペンサ10を搬送、もしく
は、展示等のためにロツクする動作について説明
する。
即ち、このロツク動作の場合には、コイルスプ
リング30の付勢力に抗して、ノズルヘツド32
のヘツド本体32a2を通常の吐出動作よりも更に
深く押し込み、ロツク爪38がキヤツプ22のフ
ランジ部22cを通り越して、第6図に示すよう
に、このフランジ部22cより下方に位置するよ
うにもたらす。ここで、ロツク爪38は、前述し
たように、上方に押し込まれる変形は許容される
ようになされている。従つて、ロツク爪38を凹
所22bに対向された上で、ノズルヘツド32を
押し下げる必要がなくなり、ロツク爪38が任意
の位置にある状態で押し下げる事ができるように
なり、この押し下げ動作は非常に簡略化されるこ
とになる。
一方、このロツク状態を解除するためには、ロ
ツク状態にあるノズルヘツド32を回動すること
によりおこなわれる。即ち、ノズルヘツド32を
回動させることにより、ロツク爪38と凹所22
bとが互いに対向した時点で、コイルスプリング
30の付勢力により、ノズルヘツド32は、ロツ
ク爪38が凹所22bを通り抜けることにより、
上方に押し出される。このようにして、ロツク状
態が解除される。即ち、このデイスペンサ10に
よる吐出動作可能状態となる。
尚、前述したロツク状態において、ノズルヘツ
ド32のノズル部32cは、フツク部40により
容器12より外方に突出しないように保持されて
いる。また、ノズルヘツド32は押しさげられた
状態でロツクされているので、デイスペンサ全体
の高さは低く制限されている。このようにして、
このロツク状態において、ノズル部32cは、こ
のデイスペンサ10のパツケージのための容量を
無用に大きくすることなく、コンパクトになして
いる。
次に、ノズルヘツド32のロツクが解除された
状態における、液体の吐出動作について説明す
る。
まず、ロツクが解除されることにより、ノズル
ヘツド32はコイルスプリング30の付勢力によ
り上方に押し上げられる。このノズルヘツド32
の押し上げと同時に、ピストン24も押し上げら
れている。このピストン24の押し上げにより、
加圧室36内の圧力は減じられる。このようにし
て、容器本体18内に収納された液体は、一次弁
28を開放して、加圧室36内に吸い上げ管26
dを介して導入される。
そして、吐出動作をすべく、操作者がノズルヘ
ツド32を押し下げると、この押し下げによりピ
ストン24も押し下げられる。このピストン24
の押し下げにより、加圧室36内の圧力は増大さ
れることになる。このようにして、第7図に示す
ように、加圧室36内で加圧された液体は、弾性
板32eによる付勢力よりこの加圧室36内の圧
力が大きくなされた時点で、二次弁34は開放さ
れる。従つて、加圧室36内の液体は、二次弁3
4の第2の弁体34a及び第2の弁座34bとの
間を通つて、ノズルヘツド32の導孔32dを介
して、ノズル部32cから吐出されることにな
る。
そして、所定の量の液体の吐出が終了すると、
操作者はノズルヘツド32の押し込み動作を停止
し、ノズルヘツド34から手を離す。これによ
り、ノズルヘツド34は自由になされ、ノズルヘ
ツド34及びピストン24はコイルスプリング3
0の付勢力により上方に押し上げられる。従つ
て、前述したように、再び、加圧室36内への液
体の導入が行われる、このようにして、一回の液
体吐出動作が終了する。
ここで、吐出動作がおこなわれる毎に、容器1
2内の液体は少なくなり、容器12内の圧力は
徐々に減じられることになる。このような容器1
2内の負圧化を防止するために、前述したよう
に、負圧防止孔26eが形成されている。この負
圧防止孔26eを介して、容器12内は、この負
圧防止孔26と、ピストン24の連通管24aと
キヤツプ22の開口22aの周縁を規定する周縁
部との間とを介して、外部に連通されている。従
つて、たとえ液体が少なくなつても、容器12内
は負圧になることは無い。
ここで、この様な負圧防止孔26eを介して、
容器が転倒された場合に、容器12内の液体が外
部にあふれ出る虞れが考えられる。しかしなが
ら、このような場合は、デイスペンサ10の搬送
時に生じる事がほとんどである。そして、このよ
うな搬送時には、ノズルヘツド32は前述したよ
うに、ロツクされている。ここで、ノズルヘツド
32がロツクされた状態で、ヘツド部32aの取
り付け部32a1の下端は、キヤツプ22に当接さ
せられている。従つて、このキヤツプ22とノズ
ルヘツド32との当接により、容器12は外部と
の連通を阻止され、容器12内の液体が外部に漏
れ出る虞れは無い。
また、二次弁34の第2の弁体34aを付勢し
ている弾性板32eは、円錐状の押圧部34a2
斜面に係合している。従つて、この弾性板32e
の弾性力はこの斜面により分力されて、その力が
大幅に減じられることになる。従つて、この二次
弁34では、第2の弁体34aは極めて小さい力
で第2の弁座34bに接触していることが実現さ
れている。この事は、換言すれば、二次弁34の
締切圧が非常に小さいことを意味している。従つ
て、ノズルヘツド32を押し込むことによる加圧
室36内の液体への、僅かな圧力の上昇で、二次
弁34は開くことになり、ノズルヘツド32の押
し込み力は極めて軽くなり、操作性が向上する。
ここで、吐出動作において、ノズル部32cは
可撓部32bを介して、その吐出方向を自由に設
定され得ることになる。このようにして、たと
え、容器12を持ち上げなくても、所望の個所に
ノズル部32cの先端を向けることができ、吐出
動作が非常に楽に行われるようになる。
また、ノズル部32cの先端は、水平方向に沿
つて可撓部32bを伸ばした状態で、容器12の
外周より外方に突出して位置することになる。こ
のようにして、たとえ、ノズル部32cの先端か
ら液体が漏れたとしても、容器12をこの漏れた
液体が汚すことがなく、大変操作性に優れること
になる。
更に、ノズル部32cの先端には、閉塞部材4
2が取り付けられているので、吐出動作をしない
場合には、ノズル部32cの先端は、この閉塞部
材42により確実に閉塞されることになる。この
ようにして、誤つて、ノズルヘツド32が押しこ
まれたとしても、吐出動作は行われずに、この液
体により周囲が汚される虞は無くなる。
更に、二次弁34を構成する第2の弁体34a
は、複数の弾性板32eにより、常時、第2の弁
座34bに当接するように付勢されている。この
ようにして、たとえ、デイスペンサ10が倒れた
としても、加圧室36内の液体がノズルヘツド3
2を介して外部に漏れ出ることは無く、操作性が
良い。
また、このポンプ機構14は、容器12の口部
16に取り付けられるものであるため、容器の形
状に何等左右されることなく、口部の形状さえ合
えば、どのような容器にも適用されることにな
る。
更に、この一実施例では、ポンプ機構14は、
(1)フツク部40を一体に備えたキヤツプ22と、
(2)ピストン24と、(3)取付部26a、シリンダ2
6b、並びに吸い上げ管26dを一体に備えたハ
ウジング26と、(4)第1の弁体28aと、(5)コイ
ルスプリング30と、(6)ヘツド部32a、可撓部
32b、ノズル部32c、弾性板32e、並びに
ロツク爪38を一体に備えたノズルヘツド32
と、(7)第2の弁体34aとの、計7部品のみから
構成されるものであり、この様な部品点数の少な
さは、製造コスト、組立てコストの点で、製品の
コストを低廉化することに大きく貢献すること
は、容易に理解される所である。
この発明のポンプ機構は、上述した一実施例の
構成に限定されることなく、この発明の趣旨を逸
脱しない範囲で種々変形可能であることは言うま
でもない。
例えば、上述した一実施例では、フツク40の
形状を、先端がC字状に形成されるように説明し
たが、このような構成に限定されることなく、例
えば、第8図に示すように、先端が二又に分れた
状態に形成してもよい。
この一実施例のポンプ機構は、デイスペンサに
適用されるように説明したが、ノズルブの先端に
周知のスピナを取り付けることにより、噴霧器に
適用するようにしても良い。更に、この様な噴霧
器の噴出口に、周知の障壁を取り付けることによ
り、発泡器に適用するようにしても良い。
〔発明の効果〕
以上詳述したように、この発明に係わるデイス
ペンサに内蔵されたポンプ機構は、容器の口部に
着脱自在に取り付けられるキヤツプと、このキヤ
ツプに一端部で取着され、中間部分がシリンダと
して機能し、他端部に吸い上げ管が取着されたハ
ウジングと、このハウジング内を摺動自在に設け
られ、一端部が前記キヤツプを介して外部に取り
出されたピストンと、このピストンの一端に取り
付けられ、ピストンを押し込み自在に支持するノ
ズルヘツドと、前記吸い上げ管とシリンダとの間
い設けられた一次弁と、前記ピストンの一端とノ
ズルヘツドとの間に設けられた二次弁とを具備
し、前記キヤツプはピストンの一端部が挿通され
る透孔を備え、前記ノズルヘツドは、押し下げら
れた状態で、この透孔内に入り込む部分を備え、
この部分にはノズルヘツドの先端に向かつて傾斜
した弾性変形可能なロツク爪が取り付けられ、前
記キヤツプは透孔の周囲を規定する周縁部にフラ
ンジ部を備え、このフランジ部には、ロツク爪に
対応して設けられ、このロツク爪が通過可能な凹
所が形成され、前記ロツク爪は、ノズルヘツドの
ロツク時に、ノズルヘツドが押し下げられること
により前記フランジ部に係合し、これにより弾性
変形して更に内方に押し込まれて、透孔内に入り
込み、ノズルヘツドの押し上げ時には、このロツ
ク爪がフランジ部に係止されるようになされて、
ノズルヘツドの押し上げが阻止され、ロツク爪が
凹所と対向した時にのみ、ノズルヘツドは押し上
げられることを特徴としている。このようにし
て、この発明によれば、ノズルヘツドのロツク動
作を簡単に実行できる操作性の良いデイスペンサ
が提供されることになる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係わるデイスペンサの構成
を示す斜視図、第2図はデイスペンサの構成を示
す断面図、第3図は二次弁の構成を一部切断して
示す斜視図、第4図はロツク爪の取り付け状態を
示す断面図、第5図はキヤツプの構成を示す平面
図、第6図はポンプ機構をロツク状態で示す断面
図、第7図はノズルヘツドを押し込んで液体を吐
出している状態を示す断面図、そして、第8図は
フツク部の変形例を示す平面図である。 10……デイスペンサ、12……容器、14…
…ポンプ機構、16……口部、18……容器本
体、20……ハンドル、22……キヤツプ、22
a……透孔、22b……凹所、22c……フラン
ジ部、24……ピストン、24a……連通部、2
4b……ピストン本体、26……ハウジング、2
6a……取り付け部、26b……シリンダ、26
c……段部、26d……吸い上げ管、26e……
開口、26f……案内リブ、26g……係止爪、
28……一次弁、28a……第1の弁体、28b
……第1の弁座、30……付勢部材(コイルスプ
リング)、32……ノズルヘツド、32a……ヘ
ツド部、32a1……取り付け部、32a2……ヘツ
ド本体、32b……可撓部、32c……ノズル
部、32d……導孔、32e……弾性板、34…
…二次弁、34a……第2の弁体、32a1……円
筒部、34a2……押圧部、34b……第2の弁
座、36……加圧室、38……ロツク爪、40…
…フツク部、42……閉塞部材、42a……本
体、42b……ヒンジ部、42c……嵌入部、4
2d……係止部、42e……保持部。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 液体が収納された容器本体の口部に着脱自在
    に取り付けられ、この液体を容器本体から外部に
    取り出すためのポンプ機構によつてノズル口から
    液体を所定量ずつ供給するデイスペンサにおい
    て、 前記口部に着脱自在に取り付けられるキヤツプ
    と、 このキヤツプに一端部で取着され、中間部分が
    シリンダとして機能し、他端部に吸い上げ管が取
    着されたハウジングと、 このハウジング内を摺動自在に設けられ、一端
    部が前記キヤツプを介して外部に取り出されたピ
    ストンと、 このピストンの一端に取り付けられ、ピストン
    を押し込み自在に支持するノズルヘツドと、 前記吸い上げ管とシリンダとの間に設けられた
    一次弁と、 前記ピストンの一端とノズルヘツドとの間に設
    けられた二次弁とを具備し、 前記キヤツプはピストンの一端部が挿通される
    透孔を備え、 前記ノズルヘツドは、押し下げられた状態で、
    この透孔内に入り込む取り付け部を備え、この取
    り付け部にはノズルヘツドの先端に向かつて傾斜
    することにより、取り付け部方向に弾性変形可能
    なロツク爪が取り付けられ、 前記キヤツプは透孔の周囲を規定する周縁部に
    フランジ部を備え、このフランジ部の内径は、前
    記ロツク爪が弾性変形して、前記フランジ部を乗
    り越えて、このフランジ部を通過することが可能
    な径を有し、 このフランジ部には、ロツク爪に対応して設け
    られ、このロツク爪が弾性変形しないで通過可能
    な凹所が形成され、 前記ロツク爪は、ノズルヘツドのロツク時に、
    ノズルヘツドが押し下げられることにより前記フ
    ランジ部に当接し、これにより弾性変形して更に
    内方に押し込まれて、透孔内に入り込み、ノズル
    ヘツドの押し上げ時には、このロツク爪がフラン
    ジ部に係止されるようになされて、ノズルヘツド
    の押し上げが阻止され、ロツク爪が凹所と対向し
    た時にのみ、ノズルヘツドは押し上げられること
    を特徴とするデイスペンサ。 2 前記ロツク爪は、前記ノズルヘツドの部分の
    周面を取り囲むように等間隔に離間して備えられ
    ていることを特徴とする特許請求の範囲第1項に
    記載のデイスペンサ。 3 前記ロツク爪はノズルヘツドに一体に備えら
    れていることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    に記載のデイスペンサ。 4 前記ロツク爪とノズルヘツドとは、合成樹脂
    から一体に形成されていることを特徴とする特許
    請求の範囲第3項に記載のデイスペンサ。 5 前記ノズルヘツドは、ピストンの一端部に取
    着されたヘツドと、吸い上げた液体を吐出するノ
    ズル部と、このノズル部とをフレキシブルに接続
    する可撓部とを備えていることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項に記載のデイスペンサ。 6 前記キヤツプは、前記ノズルヘツドのノズル
    部を、前記容器の外周より内方に位置した状態で
    保持するフツク部を備えていることを特徴とする
    特許請求の範囲第5項に記載のデイスペンサ。 7 前記フツク部は、キヤツプに一体に取り付け
    られていることを特徴とする特許請求の範囲第6
    項に記載のデイスペンサ。 8 前記フツク部とキヤツプとは、合成樹脂から
    一体に形成されていることを特徴とする特許請求
    の範囲第7項に記載のデイスペンサ。
JP60167308A 1985-07-29 1985-07-29 ディスペンサ Granted JPS6228365A (ja)

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