JPH0352505Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は１個又は複数個の真直な支持管と湾
曲管とから組み立てて作られた支持アーム構造体
に関する。

〔従来の技術〕

アメリカ合衆国特許第3902246号明細書から歯
科医器具テーブル用支持アーム構造体が知られて
おり、この支持アーム構造体では床側を固定可能
な垂直な支持管（台架）上に第１の水平な支持ア
ームが、またこの支持アームに再び自由端に器具
テーブルを支持する第２の水平な支持アームが、
それぞれ回転リンクによりリンク結合されてい
る。かかる支持アーム構造体は計画された装置、
すなわち前記明細書に明示された床側の台架を有
する支持アーム構造体においてのみ使用可能であ
り、天井固定用には容易に用いることができな
い。もし逆に支持アーム構造体が天井固定用に構
成されているならば、床固定用に用いることがで
きない。更にこの公知の構造体においては支持管
の追加、削除又は短縮は不可能であるか、又は高
価な構造変更無しにはできない。

〔考案が解決しようとする問題点〕

この考案は前記問題点に関し改良された支持ア
ーム構造体を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

この目的は、支持管と湾曲管とが相互に適合す
る差し込み形材を有し、各管部分の固定結合が支
持管と湾曲管との90゜の角調整を保持しつつ少な
くとも180゜相対回転した位置で可能なように差し
込み形材が構成されていることによつて達成され
る。

〔考案の効果〕

後に詳細に説明する支持アーム構造体のこの考
案に基づく構造により、用いるべき湾曲管と支持
管とそれらの長さに関してそれぞれ同一の部品を
用いながら、個有の支持アーム構造体を構成する
ことが可能である。

〔実施例〕

次にこの考案に基づく支持アーム構造体の一実
施例を示す図面によりこの考案を詳細に説明す
る。

第１図は歯科医用器具テーブルを回動可能に保
持するためのこの考案に基づく支持アーム構造体
の一実施例の側面図を示す。支持アーム構造体は
床側の台架１上に固定された垂直な支持管２と、
それぞれ水平な二つの支持管３，４と、支持管を
相互に又は器具テーブル９と結合するための湾曲
管５ないし８とから成る。

同一の部品を使用して支持アーム構造体を天井
取り付け用に用いるため、同様に垂直な支持管
２′と前に説明した配置に比べて180゜回転して配
置した湾曲管５′とを含む構造が、破線により図
示されている。

支持管３と４は矢印により示した箇所では回動
でき、そうでない所は各部分が強固にすなわち回
転しないように相互に結合されている。器具テー
ブル９の或る程度の高さ調節を可能にするため
に、高さ調節可能な補助の支持管を設けるか、又
は符号４で示した支持管を平行四辺形リンク支持
アームとして構成することもできる。

この支持アーム構造体の重要な特徴は、支持管
２，３，４がそれらの全長にわたつて延びる一様
な形材を有し、後に詳細に説明するようにこの形
材が湾曲管５ないし８上に相応に形成された相手
方形材に適合するので、軸方向に差し込んで組み
立てることにより湾曲管と支持管との間の回転不
能の強固な結合が製作できるということである。
形材は湾曲管を選択的に特にそれぞれ180゜支持管
に対して回転して挿入できるように形成されてい
るので、第１図において破線で示したように、湾
曲管はその一端を選択的に上向き又は下向きに支
持管に組み付けることができる。

支持管の形材は第２図に示されている。支持管
２は円筒形の外面と、周上に等分に配置され支持
管の全長にわたつて延びる内側の四つの隆起１１
と、これら隆起の間に存在する凹所１２とを有す
る管により構成され、これら隆起と凹所とは軸平
行に延びる桟とその間に存在する溝とを形成す
る。湾曲管５ないし８の端部は相応する相手方形
材を有し、この相手方形材は第３図及び第４図に
より湾曲管５ないし７の実施例において説明す
る。各湾曲管は本体１３から成り、この本体はそ
の一端に差し込みほぞ１４を有し、その他端にそ
れに接続すべき別の湾曲管（例えば湾曲管６）の
回転ほぞを収容するための孔１５を有する。回転
ほぞは本体１３上にねじ止めされたアングル板２
５により軸方向に抜け止めされている。差し込み
ほぞ１４は第２図に示す形材に適合する相手方形
材を備え、すなわち差し込みほぞ１４上には同様
に周上に等分配置され支持管形材の隆起１１に適
合する四つの軸方向溝１６と、この溝の間に設け
られ支持管形材の軸方向溝１２に適合する桟１７
とを備えている。

湾曲範囲には本体１３は管内部に手が届くのを
可能にする孔１８を備え、この孔を経て例えば内
部に付設された電線を容易に交換できる。それ自
体は素材のままで加工されていない本体１３の外
面は第５図ないし第８図に示す二つのプラスチツ
ク製スリーブ半体、すなわち上側スリーブ半体１
９（第５図）と下側スリーブ半体２０（第６図）
とにより覆われている。両スリーブ半体１９と２
０は適当な結合要素２１，２２を有し、これら結
合要素はスリーブ半体を本体１３上にかぶせる際
に相互に係合する。好ましくはスナツプ結合要素
として構成されるかかる結合要素はそれ自体知ら
れている。下側スリーブ半体２０は例えば同様に
スナツプ要素２３，２４の形の適当な固定手段に
より本体１３上に固定できる。かぶせた状態では
スリーブ半体１９により本体１３の孔１８は覆わ
れている。この構造の重要な長所は本体１３の表
面を仕上げ加工する必要が無いということであ
る。なぜならば両スリーブ半体１９と２０は、非
常に安価に製造できるプラスチツク射出成形部品
として、既に必要な表面特性を持ち得るからであ
る。別の長所は、着色に対する顧客の種々の希望
がプラスチツク製スリーブ半体の製作時に考慮で
きるので、湾曲管そのものに高価な塗装作業が必
要無いということである。更に別の長所は既に述
べたように、支持アーム構造体全体の中に敷設さ
れた電線が非常に容易に後からでも敷設又は交換
できるということである。なぜならば上側のスリ
ーブ半体１９を取り外すことにより孔１８を経て
内部に敷設された電線に容易に手が届くからであ
る。

第９図と第１０図により湾曲管と垂直な支持管
２又は２′との結合を詳細に説明する。この結合
は回転可能な結合であり、すなわち湾曲管は約
360゜支持管の回りに回転できる。かかる結合を湾
曲管７と湾曲管６との間にも設けることができ
る。

第３図に示す孔１５の中にはほぞ状に突出する
管２６がねじ込まれるか、又はその他の方法で固
定されている。この管上にはプラスチツク製ブツ
シユ２７がかぶせられ、座金２８とばね輪２９と
により軸方向に抜け止めされている。プラスチツ
ク製ブツシユ２７は管２６と共に滑り軸受を形成
する。すなわちブツシユは管２６に対して自由に
回転可能である。符号３０は周上に突出配置され
た固定要素を示し、この固定要素は輪郭が湾曲管
の他端のほぞ１４の輪郭に等しいので、固定要素
は第２図に示す支持管形材に適合する。この管は
第１０図に示すように中ぐり溝又は旋削二番溝３
１を備え、その溝幅は固定要素３０の奥行きに等
しいので、管２と湾曲管５をつなぎ合わせるとき
に、凹所１２を経て両部分を軸方向に挿入後両部
分をねじるとバヨネツト形の結合が実現し、この
結合がつり下げ組み立ての際に軸方向力を支持す
る。結合の緩み防止のために支持管２の中に調節
ボルト３２を設けることができ、このボルトはプ
ラスチツク製ブツシユ２７のねじ孔又は袋孔３３
に係合し、バヨネツト結合が回つて外れるのを防
ぐ。

両部分２と５が回り過ぎるのを防ぐために、例
えばストツパピンなどの形の回転範囲を最大360゜
に制限するストツパを設けることができ、このス
トツパは符号３４で示した支持管上の場所と、こ
れに相応する管２６上の場所とに設けられる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に基づく支持アーム構造体の
一実施例の全体図、第２図は第１図に示す構造体
の支持管の横断面図、第３図は第１図に示す構造
体の湾曲管の部分的に破断した側面図、第４図は
第３図に示す湾曲管の正面図、第５図は第３図に
示す湾曲管の上側スリーブ半体の縦断面図、第６
図は第５図に示す上側スリーブ半体の正面図、第
７図は第３図に示す湾曲管の下側スリーブ半体の
縦断面図、第８図は第７図に示す下側スリーブ半
体の正面図、第９図は第１図に示す構造体の天井
つり下げ配置の場合の湾曲管の回転自在な結合端
の斜視図、第１０図は第９図の結合端に適合する
支持管の結合端の斜視図である。 ２ないし４……支持管、５ないし８……湾曲
管、１１…隆起、１２……凹所、１３……本体、
１４……差し込みほぞ、１５……収容孔、１６…
…軸方向溝、１７……桟、１８……孔、１９，２
０……スリーブ半体、２１，２２……結合要素、
２６……回転ほぞ、２７……管、３０……固定要
素、３１……溝。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 支持管と湾曲管とが90゜角度を成して１個又
   は複数個の真直な支持管と湾曲管とから組み立
   てて作られた歯科機器保持用の支持アーム構造
   体において、支持管２ないし４と湾曲管５ない
   し８とが相互に適合する差し込み形材を有し、
   各管部分５，３，３，６，７，４，４，８の固
   定結合が支持管と湾曲管との90゜の角調整を保
   持しつつ少なくとも180゜相対回転した位置で可
   能なように差し込み形材が構成されていること
   を特徴とする歯科医用支持アーム構造体。 ２ 形材が、隆起１１と凹所１２とにより形成さ
   れ周囲に等分配置された長手方向に延びる四つ
   の桟と溝を備えることを特徴とする実用新案登
   録請求の範囲第１項記載の支持アーム構造体。 ３ 支持管２ないし４がその全長にわたつて延び
   る連続した形材を有することを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第１項又は第２項記載の支
   持アーム構造体。 ４ 湾曲管５，７，８がその一端に形材１６，１
   ７を有する差し込みほぞ１４を備え、またその
   他端に回転ほぞ２６のための収容孔１５を備え
   ることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
   １項ないし第３項のいずれか１項に記載の支持
   アーム構造体。 ５ 湾曲管５ないし８が、かぶせられることによ
   り外面を化粧張りするスリーブ半体１９，２０
   を備えた本体１３から構成されていることを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第４項記載の
   支持アーム構造体。 ６ 本体１３が湾曲範囲に孔１８を有することを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第５項記載
   の支持アーム構造体。 ７ スリーブ半体１９，２０がスナツプ要素２
   １，２２により相互に結合されていることを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第５項記載の
   支持アーム構造体。 ８ 形材に適合するバヨネツト結合部分３０を備
   えた管２７が回転ほぞ２６上に軸方向に抜け止
   めしてはめられると共に、湾曲管５に接続すべ
   き支持管２が少なくとも接続側端部に相応の相
   手方結合部分３１を備えることを特徴とする実
   用新案登録請求の範囲第４項ないし第７項のい
   ずれか１項に記載の支持アーム構造体。 ９ 相手方結合部分３１が形材１１，１２の中ぐ
   り溝又は施削二番溝より形成されていることを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第８項記載
   の支持アーム構造体。