JPH0351096Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、モータ軸の両端部に荒砥石と仕上砥
石を夫々取付けて形成した駆動部をベース上に反
転自在に取付けてなる研磨盤の砥石反転装置に関
する。

上述研磨盤は、刃物台に取付けられた研磨刃を
荒砥石にて荒研磨した後、駆動部を反転させ、仕
上砥石により仕上研磨するものであるが、従来上
記駆動部を反転される場合は、砥石カバーや水タ
ンクを持つて反転させている為、注意を怠たると
誤つて手が駆動回転されている砥石に触れ、怪我
をすることがあり、非常に危険度が高かつた。

そこで本考案は上述従来の事情に鑑みて検討の
結果、駆動部に反転用のハンドルを反転作業に必
要な部分にのみ設けることにより、設置スペース
をとることなく駆動部を安全、かつ容易に反転で
きるようにしたことを目的とする研磨盤の砥石反
転装置を得たものである。

以下本考案を図示の実施例に基づいて詳述すれ
ば、第１図、第２図に示したように、ハウジング
１にモータ（図示せず）が内装され、そのモータ
の軸２の両端部には荒砥石３と仕上砥石４を夫々
着脱可能に固定して駆動部５は形成されている。
この駆動部５はベース６上に反転自在に、かつ切
込みハンドル７の操作によつて前後方向へ移動調
整可能に配置してある。

かくして上記駆動部５を反転する際、手が砥石
３，４に触れることのないよう、当該駆動部５の
適所に反転用のハンドル８を固設して反転装置を
構成したものである。

こゝで、上記ハンドル８は、金属杆を平面略Ｌ
字形状に屈曲してその中央の水平部を把持部８ａ
に形成してあり、その両端部を駆動部５に又は図
示例の如く駆動部５に固設された荒砥石カバー９
と仕上砥石カバー１０にボルト１１にて脱着可能
に固定して、把持部８ａを両砥石３，４よりも上
方へ、かつ相当離間して位置せしめ、当該把持部
８ａを持つ手が砥石３，４に触れ難いように、か
つ駆動部５の反転に都合のよいように、上記把持
部８ａを、平面略Ｌ字形状に形成すると共に、荒
砥石３使用時及び仕上げ砥石使用時に、前記把持
部８ａの一辺が前記刃物台１２側にあつて、前記
刃物台と平行になるように形成している。

刃物台１２は、ベース６上に固定したベツト１
３の案内レール１４にテーブル１５をハンドル１
６操作により左右方向へ移動可能に係嵌載置し、
該テーブル１５上に角度調整ノブ１７及び固定ノ
ブ１８により研磨刃１９を所望角度に研磨できる
よう角度調整可能に、かつ所定角度に固定できる
ように設けてある。

又、上記研磨刃１９は刃物台１２にネジ２０止
めされる刃押え２１によつて脱着可能に保持され
る。

更に上記駆動部５は固定ノブ２２を緩めること
で反転可能となり、反転後固定ノブ２２の締付け
により所定向きに固定されるようになつている。

尚、上記駆動部５は水タンク２３を備え、該水
タンク２３から両砥石３，４側へ延出配設した配
管２４，２５の開閉バルブ２６，２７を開くこと
により配管２４，２５から荒砥石３、仕上砥石４
に注水し研磨焼けを防止するようになつている。

而して上記構成において、研磨刃１９を研磨す
る際は、先ず切込みハンドル７を回して駆動部５
を第２図の矢印Ａ方向へ後退させ、次に刃物台１
２を手前（第２図において左方向）に倒して研磨
刃１９を刃押え２１により刃物台１２に固定し、
次いで刃物台１２を第２図に示した如く後方へ倒
し、角度調整ノブ１７にて用途に合つた角度にセ
ツトし固定ノブ２２にてロツクする。

次いで第４図のイのような状態、すなわち砥石
反転用ハンドル８の平面略Ｌ字形状に形成した把
持部８ａの一辺が刃物台１２側にあつて、前記刃
物台と平行になるようにした状態においては、モ
ーターを初動し、荒砥石３の円周面が研磨刃１９
に接触するまで駆動部５を切込みハンドル７操作
によつて第２図の矢印Ｂ方向へ前進させ、適当な
切込みを行ないハンドル１６を左右に回転させて
荒研磨を行なう。

荒研磨終了後は、駆動部５を後退させ、固定ノ
ブ２２を緩めて駆動部５を芯軸３０を中心に第４
図ロの状態に、すなわち、把持部８ａの他の一辺
が刃物台１２と平行になるようにした状態に反転
用のハンドル８をもつて手で反転させ、仕上げ砥
石４の端面４ａが第３図に示した如く研磨刃１９
側に向くようセツトし、然る後、切込みハンドル
７により駆動部５を前進させて上述荒研磨と同様
にして仕上研磨を行ない研磨作業を終了する。

以上説明したように本考案に係る研磨盤におけ
る砥石反転装置によれば、荒砥石３と仕上砥石４
を備えた駆動部５を芯軸３０を中心に反転しやす
い位置、すなわち前記両砥石の上方に平面略Ｌ字
形状に形成すると共に、荒砥石３使用時及び仕上
げ砥石４使用時に、前記把持部８ａの一辺が前記
刃物台１２側にあつて、前記刃物台と平行になる
ように反転用ハンドル８の把持部８ａを設けて構
成したものであるから、研磨刃１９を荒砥石３に
て荒研磨した後、仕上砥石４により仕上研磨する
際、又は仕上研磨後、新たな研磨刃１９を荒砥石
３により荒研磨するに際して駆動部５を反転する
際、ハンドル８の把持部８ａの一辺が刃物台１２
側にあるため、設置スペースを小さくすることが
できるのみならず反転操作を片手で容易にでき
て、かつ手が砥石３，４に触れる危険を回避でき
るから研磨作業の安全性と作業能率の向上をはか
り得る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は本考案に係る砥石反転装置を
備えた研磨盤を夫々示した正面図と側面図、第３
図は仕上砥石を研磨刃に接触させた状態を示した
側面図、第４図イ及びロは荒砥磨時と仕上研磨時
との平面図である。 ２……モータの軸、３……荒砥石、４……仕上
砥石、５……駆動部、６……ベース、８……反転
用のハンドル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ベース６上にスライド自在に刃物台１２を設け
   ると共に前記ベース上に反転自在に取付けられた
   駆動部５に支承されたモーター軸２の両端に、荒
   砥石３と仕上砥石４とを装着してなる研磨盤にお
   ける砥石反転装置において、前記両砥石の上方に
   位置するように前記駆動部５に両端を固定した砥
   石反転用ハンドル８の把持部８ａを平面略Ｌ字形
   状に形成すると共に、荒砥石使用時及び仕上げ砥
   石使用時に、前記把持部８ａの一辺が前記刃物台
   側にあつて、前記刃物台と平行になるように設け
   たことを特徴とした研磨盤における砥石反転装
   置。