JPH0350085A - 自動二輪車のパワーユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は自動二輪車のパワーユニットに関し、特にエ
ンジンやエンジン動力伝達手段の作動によって生じる振
動音の軽減を図る自動二輪車のパワーユニットに関する
ものである。

［従来の技術］ 小型の自動二輪車には、例えば実公昭５８−１９４０９
号公報に開示されるように、エンジンとユニットケース
とを有し、このユニットケースの一端にエンジンのクラ
ンク軸を、他端に後輪の車軸をそれぞれ軸支し、このク
ランク軸と車軸をエンジン動力伝達手段で連動するよう
にユニットケースに内装し、エンジンとユニットケース
とを一体化し、これを車体に上下揺動可能に枢着して懸
架装置の一部を構成するようにしたパワーユニットスイ
ング機構を採用したものがある。

この種のパワーユニットスイング機構は、ユニットケー
スがエンジンに連結され、このユニットケースによりク
ランク軸や車軸及びエンジン動力伝達手段が覆われてい
る。

従って、これらの機構の作動によって生じる作動音はユ
ニットケースによって防音され、車両の外方に作動音が
漏れることが軽減される。

［発明が解決しようとする課！！ｉ］ このように、このユニットケースは内部の作動音をある
程度は防音するが、ケース自体から振動音が発生し、こ
の振動音が運転者の乗心地を悪くしている。

防音装置として、例えば実公昭５５−３８７４７号公報
に開示されるようにユニットケース全体をカバーで覆う
ものがあるが、自動二輪車のようにパワーユニットが上
下方向へ揺動し、さらにバンクするものでは、特にカバ
ーで覆うことにより大型化する。

また、ユニットケースをカバーで覆う場合には、パワー
ユニットの組立てやエンジン動力伝達手段のメンテナン
スの際に、カバーをその都度取外すのでは取扱が面倒に
なり、作業性が悪化するおそれがあるため、このような
不具合がないようにカバーの取付を行なう必要がある。

こ、の発明は、かかる点に鑑みなされたもので、ユニッ
トケースの振動の大きな部分のみをカバーで覆い、ユニ
ットケースで発生する振動音が車両の外方に漏れること
を軽減し、しかも非常にコンパクトな構造であり、さら
にカバーの取付けによってパワーユニットの組立てやメ
ンテナンスの作業性を損なうことがない自動二輪車のパ
ワーユニットを提供することを目的としている。

［ｙＪ題を解決するための手段］ 前記課題を解決するため、この発明は、エンジンとユニ
ットケースとを一体化し、このユニットケースの一端に
前記エンジンのクランク軸を、他端に後輪の車軸を軸支
し、このクランク軸と車軸とを連動するエンジン動力伝
達手段を内装して設け、車体に上下揺動自在に支持され
る自動二輪車のパワーユニットにおいて、前記ユニット
ケースは、クランク軸が軸支されるクランクケース部と
、このクランクケース部から車体後方に向って延び前記
エンジン動力伝達手段の後輪側を覆う伝動ケース部と、
前記クランクケース部及び伝動ケース部に取付けられ前
記エンジン動力伝達手段を覆うケースカバー部とからな
り、さらにケースカバー部に、その外側面を覆うカバー
を取付けたことを特徴としている。

［作用］ この発明では、自動二輪車のパワーユニットのユニット
ケースが、クランクケース部、伝動ケース部及びケース
カバー部からなっており、エンジンやクランク軸等の作
動によって生じる振動がユニットケースに伝達される。

このユニットケースのケースカバー部が広い平面部を有
しており、特に振動が大きくなっても、このケースカバ
ー部の外側面をカバーで覆ったので、振動音が車両の外
方に澗れることを軽減することができる。

また、カバーとケースカバー部とがユニット化されてい
るから、パワーユニットの組立てやエンジン動力伝達手
段のメンテナンスの際に、カバーを着脱する作業が不要
で、取扱いが容易で作業性が良い。

［実施例］ 以下、この発明の一実施例を添付図面に基づいて詳細に
説明する。

第１図はスクータ形自動二輪車の側面図、第２図は第１
図のＩＩ　−Ｉ＋断面図である。

車体１の前方には前輪２がフロントフォーク３に懸架さ
れ、一方後方には後輪４がパワーユニットＡを介して懸
架されている。

パワーユニットＡはエンジン５とエンジン動力伝達手段
Ｂを内装したユニットケース６とから構成されている。

このユニットケース６は左右一対のクランクケース部６
０ａ、Ｂｏｂと、この左側のクランクケース部６０ｂか
ら後方に一体に延びる伝動ケース部６１と、この伝動ケ
ース部６１とを覆うケースカバー部６２とからなってお
り、これらによってエンジン動力伝達手段Ｂを覆ってい
る。

パワーユニットＡのエンジン５は前部上方に起立され、
エンジン５の下方の左右一対のクランクケース部６０ａ
、６０ｂに、クランク軸７がそれぞれベアリング８を介
して回転可能に支持されている。エンジン５のシリンダ
９内にはピストン１０が上下動可能に設けられ、コンロ
ッド１１によりクランク軸７に連結されている。

前記クランク軸７の一方には発電装置１２が備えられ、
他方にはスタータギア１３とクラッチ１４が設けられて
おり、スタータギア１３が図示しないスタータモータと
により回転し、エンジン５の回転がこのスタータギア１
３の回転をうわまると、クラッチ１４によってスタータ
モータの回転と無関係になる。

クラッチ１４の先端のクランク軸７にはテーバ状のプー
リ１５が設けられ、この外側プーリ１５ａはクランク軸
７に固定され、内側プーリ１５ｂは遠心ウェイト１６の
作動によりクランク軸７上を軸方向に移動する。

また、ユニットケース６の後輪側の伝動ケース部６１は
左側のクランクケース部６０ｂと一体に形成され、この
クランクケース部６０ｂから車体後方に向フて後輪４の
一側部に沿って延びている。クランクケース部６０ｂ及
び伝動ケース部６１には、車体側方からケースカバー部
６２が、これらの開口部を覆うように当てがわれ、ボル
ト１００等の締付手段で取付けられている。

ケースカバー部６２内には回転軸１７の一端部１７ａが
ベアリング１０１を介して回動可能に軸支され、回転軸
１７の他端部１７ｂはベアリング１０２を介して伝動ケ
ース部６１に取付けられた軸受部１０３に軸支されてい
る。この回転軸１７にはプーリ１８が回転可能に設けら
れ、この外側プーリ１８ａは回転軸１７上を軸方向に移
動する。そして、回転軸１７に設けたクラッチ装置１９
との間に縮設したクラッチスプリング２０で常に内側プ
ーリ１８ｂ方向に付勢されている。

前記両プーリ１５，１８間にはＶベルト２１が張設され
ており、クランク軸７からの回転力を後輪側の回転軸１
フに伝達し、このプーリ１５，１８とＶベルト２１の変
形により無段階でスムーズな変速比が得られる。

伝動ケース部６１の内側にはカウンタ軸２２が回動可能
に軸支され、回転軸１７からの回転力がギア２３，２４
，２５．２６を介して後輪４の車軸２７に伝達される。

この車軸２７は伝動ケース部６１に片持゛ち支持されて
いる。

ユニットケース６の伝動ケース部６１には後輪４側に対
向する内側壁部を有しており、ケースカバー部６２には
この内側壁部に対向する外側壁部を有しており、この外
側壁部６２ａの外側面は広い平面になっている。

このケースカバー部６２にはカバー２８が取付けられて
おり、このカバー２８はケースカバー部６２の外側面形
状に沿った形状であり、その外周部２８ａを内側壁部方
向へ屈曲し、ケースカバー部６２の外側壁部６２ａの外
側面全体を覆っている。

カバー２８は例えば合成樹脂で成形され、その外周部２
８ａをケースカバー６２部の周壁６２ｂに環状の緩衝部
材２９を介在し締付ビス３０を螺着して固定され、ケー
スカバー部６２とユニット化されている。そして、カバ
ー２８はユニットケース６のケースカバー部６２の路外
側面に沿う形状になっており、特別な形状にしないで簡
素化してあり、シンプルな感じを与えて体裁もよい。

次に、この実施例の作動について説明する。エンジン５
のピストン１０が上下動し、クランク軸７が回転すると
、クランク軸７の一方に設けた全電装ｒｊ１１２が作動
すると共に、発電装置１２と反対側に設けたプーリ１５
が回転する。このエンジン５のピストン１０の作動によ
る振動はシリンダ９からユニットケース６のクランクケ
ース部６０ａ、６０ｂに伝達される。また、クランク軸
７の回転やクランク軸７に設けた発電装置１２の作動に
よる振動は、クランク軸７からこれを軸支するクランク
ケース部６０ａ、６０ｂに伝達される。

一方、クランク軸フに設けたプーリ１５や後輪側に設け
られたプーリ１８の変速作動により振動が生じるが、こ
の振動はそれぞれクランク軸７からクランクケース部６
０ｂへ、また回転軸１７から伝動ケース部６１へ伝達さ
れる。

さらに、後輪側の回転軸１７から後輪４の車軸２７への
回転力を伝達するギア２３，２４，２５．２６の作動に
より回転軸１７、カウンタ軸２２および車軸２７を軸支
する伝動ケース部６１へ伝達される。

このようにして、ユニットケース６のクランクケース部
６０ａ、Ｓｏｂ及び伝動ケース部６１へそれぞれの装置
の作動によって生じる振動が伝達され、この振動は外側
壁部８２ａに広い平面を有するケースカバー部６２に特
に集中し、この外側壁部６２ａで振動が大きくなって振
動音を発生する。ところが、カバー２８はケースカバー
部６２の外側壁部６１ａの外側面全体を覆っており、振
動音が車両の外方に漏れることを軽減している。

また、ユニットケース６の伝動ケース部６１カ）ら騒音
が後輪４側に漏れるが、車軸２７に軸支された伝動ケー
ス部６１が伝動ケース部６１を覆うように対向して設け
られており、この回転する後輪４が遮閉し、騒音が外方
に淵れることを軽減している。

このように、カバー２８は振動の大きな部分であるケー
スカバー部６２の外側壁部６２ａの外側面全体を覆って
いるから、振動音は外側には出にくく、また伝動ケース
部６１から漏れる騒音は後輪４が遮閉する効果を有し、
ユニットケース６の両側を覆うようになっており、騒音
が車両の運転者には届かないようにうになっており、乗
心地が良い。

また、ユニットケース６にはエンジンの駆動熱が伝達さ
れ、さらにエンジン動力伝達手段Ｂの作動熱が伝達され
るが、後輪４側の伝動ケース部６１はカバー２８で覆わ
れていないで、ユニットケース６の後輪４と対向する内
側面の放熱が許されており、後輪４の回転によりて風が
強制的に伝動ケース部６１に当って冷却が促進される。

また、カバー２８はケースカバー部６２の路外側形状に
沿った形状に形成され、その外側面全体を覆っており、
このカバー２８の外周部を屈曲してケースカバー部６２
に取付け、ユニット化されているため、パワーユニット
の組立てやエンジン動力伝達手段Ｂのメンテナンス等に
際し、ケースカバー部６２とカバー２８とをユニットと
して取扱うことができ作業性がよい。

さらに、ケースカバー部６２の外側壁部６２ａの外側面
形状と一体になってコンパクトに構成されているため、
旋回時のバンク角の確保が容易で、また上下揺動による
リヤカバー等他部材と接触するおそれもない。

また、カバー２８は外周部２８ａが、伝動ケース部６１
の内側壁部方向へ屈曲しているので、この部分とユニッ
トケース６との隙間が見えず、外観のデザインを向上さ
せることができる。

なお、前記実施例ではカバー２８は合成樹脂で形成して
いるがこれに限られることなく、軽合金等の金属製で形
成してもよい、また、カバー２８をユニットケース６に
固定するのに、締付ビス３０を螺着する部分にのみ緩衝
部材２９を介在しているが、全周に設は振動音を外方に
もらさないようにしてもよい。

［発明の効果］ この発明は前記のように、ユニットケースが、クランク
ケース部、伝動ケース部及びケースカバー部からなって
おり、エンジンやクランク軸等の作動によって生じる振
動がユニットケースに伝達され、ケースカバー部で特に
振動が大きくなっても、このケースカバー部の外側面を
覆ったカバーで、振動音が車両の外部に漏れることを軽
減することができる。

また、カバーはユニットケースのケースカバー部に取付
けられているため、非常にコンパクトな構造で、さらに
カバーとケースカバー部とがユニット化されているから
、パワーユニットの組立てやエンジン動力伝達手段等の
メンテナンスの際に、カバーを着脱する作業が不要であ
り、取扱いが容易で作業性がカバーの取付けによって損
なわれることがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は自動二輪車の側面図、第２図は第１図のＩ夏−
１■断面図である。 図中符号Ａはパワユニット、Ｂはエンジン動力伝達手段
、５はエンジン、６はユニットケース、６０ａ、６０ｂ
はクランクケース部、６１は伝動ケース部、６２はケー
スカバー部、２８はカバー２８ａは外周部である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. エンジンとユニットケースとを一体化し、このユニット
   ケースの一端に前記エンジンのクランク軸を、他端に後
   輪の車軸を軸支し、このクランク軸と車軸とを連動する
   エンジン動力伝達手段を内装して設け、車体に上下揺動
   自在に支持される自動二輪車のパワーユニットにおいて
   、前記ユニットケースは、クランク軸が軸支されるクラ
   ンクケース部と、このクランクケース部から車体後方に
   向って延び前記エンジン動力伝達手段の後輪側を覆う伝
   動ケース部と、前記クランクケース部及び伝動ケース部
   に取付けられ前記エンジン動力伝達手段を覆うケースカ
   バー部とからなり、さらにケースカバー部に、その外側
   面を覆うカバーを取付けたことを特徴とする自動二輪車
   のパワーユニット。