JPH0349743B2 - - Google Patents

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JPH0349743B2
JPH0349743B2 JP20310388A JP20310388A JPH0349743B2 JP H0349743 B2 JPH0349743 B2 JP H0349743B2 JP 20310388 A JP20310388 A JP 20310388A JP 20310388 A JP20310388 A JP 20310388A JP H0349743 B2 JPH0349743 B2 JP H0349743B2
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roll
heating
rolls
heat treatment
strip
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Yoshiaki Nakayama
Masanori Matsuoka
Osamu Nakajima
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、有機重合体から成る帯状体を熱処理
する装置に関する。詳しくは有機重合体の帯状体
を加熱ロールを用いて熱処理する帯状体熱処理装
置および加熱ロール、冷却ロールを用いて熱処理
する帯状体熱処理装置に関する。
有機重合体から成る帯状体としては一般にフイ
ルム、シート、テープ等が知られている。これら
の帯状体は有機重合体を押出製膜して得られるか
又は押出製膜して得た原反を更に1軸ないし2軸
延伸してより一層、その物理特性、寸法特性、光
学特性を向上させた形で得られる。これらの帯状
体は押出製膜したまま、又、延伸したままで用い
られる場合もある。
然し、大抵の場合、更に寸法特性、物理特性を
向上させるために、一般に製膜もしくは延伸した
後で熱処理を行うことはよく知られた事実であ
る。
特に帯状体の寸法安定性、強度特性を厳しく要
求される用途に用いられるものは、ほとんど例外
なく熱処理を行つており、帯状体の製造において
極めて重要な工程である。
この帯状体の熱処理装置には、熱媒(多くは
水)を用いる浸漬加熱装置、加熱ガス体を用いる
オーブン熱処理装置、クリツプを用いたテンター
熱処理装置、ロール型熱処理装置が知られてい
る。
然るに、熱媒を用いた浸漬加熱装置は安価なた
め、経済的には有利だが、被処理物に熱媒が伴走
して付着するため、処理速度に制限があり、更に
伴走付着した熱媒が被処理物に残り好ましくな
く、且つ、その除去が困難である。
特に幅広の帯状体の場合、浸漬槽中において、
幅方向の拘束が出来ず、その結果として、帯状体
の幅方向の収縮が発生し、帯状体の物理特性が著
しく異方性となり、事実上、このような帯状体は
使用に耐えない。
又、加熱ガス体を用いるオーブン熱処理装置
は、ガス体を用いるため、被処理物に何んら付着
するものがなく、この点での処理速度に制限はな
いが、間接加熱のため、炉長がかなり大きくな
る。従つて、幅広の帯状体を熱処理する場合、帯
状体の幅方向の控束が何んら無いため、幅方向の
収縮が著しく、その結果として、帯状体の物理特
性に異方性を生じ、このような帯状体は事実上、
使用出来ない。
又、クリツプを用いたテンター熱処理装置は、
前記オーブン熱処理装置において、チエーン走行
装置が付加され、このチエーンにクリツプが装着
されているものである。このクリツプにて帯状体
の幅方向両端を把持し、幅方向を拘束して熱処理
出来ることから、被処理物の幅方向収縮が生じな
いため、帯状体に異方性が生ずることがなく、好
ましい熱処理装置である。然るに、このテンター
熱処理装置に極めて高価な装置のため、容易に採
用することが出来ない。
更に、ロール型熱処理装置は、直接、帯状体が
ロール表面に接するため、伝熱効率が高く、従つ
てオーブンを用いた熱処理装置に比し、伝熱時間
が少なくて済み、その結果として装置もオーブン
式のものに比し、小型となり、著しく経済的に有
利である。又、最初に装置に帯状体を通す場合
も、操作が簡単である。更にロールを用いた場
合、加熱温度もオーブン式のものに比し、著しく
均一にでき、優れた熱処理装置である。
ところが、従来のロール型熱処理装置には重大
な欠点がある。ロールに帯状体が接した場合、加
熱により帯状体に熱収縮が発生する。この熱収縮
力が働く結果、帯状体の幅方向の寸法が大きく縮
む。この加熱による熱収縮力に抗する力としては
帯状体とロール表面間の摩擦力だけである。
然るに、極めて熱収縮力の高い有機重合体の延
伸された帯状体、例えばポリアミドの2軸延伸フ
イルムの場合、前記摩擦力だけでは帯状体の幅収
縮を抑制することは出来ず、著しい幅収縮を惹起
し、その結果として帯状体の幅方向両側端の厚さ
が極めて厚くなり、ロール状に捲取ることが不可
能となる。又、帯状体の物理的特性にも異方性を
生じ、例えば包装用、ラミネート用等に使用出来
なくなる。
このロール型熱処理装置の欠点を改良したもの
として、種々の方法が知られている。
特公昭44−7159号公報に多段ニツプロールを用
いる方法が提案されている。然し、この方法で
は、帯状体の幅収縮は防止出来ない。
特公昭45−19800号公報に帯状体の両耳が接触
する位置に於いて、円筒周面が段落ちとなつた構
造を有する大口径の加熱ロールを用いる方法が提
示されている。即ち、帯状体の両耳をロールの両
端に鈎状に引掛けることによつて、ロール面上で
のフイルム幅収縮を防止する方法である。この方
法では、両耳部が変形するため、使用出来ず、大
きな材料損失を生じ、且つ、両耳を変形している
ため、帯状体走行時に帯状体にしわが入り、外観
を著しく損し、事実上使用出来ない。
特公昭48−39590号公報に一対のベルトで帯状
体を挟持し、そのままの状態で熱処理ロール間を
走行させる方法が提案されている。然るに、本方
法では機構が著しく複雑なため、非常に高価な装
置となり、且つ表面平滑で、強靭、且つ可撓性、
耐熱性に優れたベルトに適当なものが無く、実用
上、使用出来ない。
特公昭50−2181号公報に帯状体の両端に突起部
を形成させ、ロール両端の凹状溝と凹凸を設け
た、エンドレスで挟持して熱処理する方法が提示
されている。然し、この方法では帯状体の両耳を
かなり厚くしなければならず、非常に大きな材料
損失となる。
更に、特開昭52−33968号公報では、金属ロー
ルに帯状体を押圧するゴムロールに、両端部が1
段高く形成された段状のフイルム把持部を持つゴ
ムロールを用いることを提示している。然るに、
この方法では、帯状体両端の一部しか把持しない
ため、熱収縮力の高い帯状体では、幅収縮が発生
し、且つ、ゴムロールの両端部のみ高い圧力が加
わるため、ゴムロールが容易に劣化し、且つ又、
多数の加圧装置の付設されたゴムロールを要し、
極めて高価な装置となり、経済的に著しく不利で
ある。
更に、特開昭52−80366号公報にロールの両縁
面に対し、粘着剤を塗布するか、又は両面接着性
の接着テープを貼り付けて、帯状体の幅収縮を防
止する方法が提案されている。然るに、高温に耐
え、且つ長持ちし、強い接着力を持ちながら、帯
状体へは移行しないような接着剤もしくは接着テ
ープに適当なものが無く、実用化出来ない。
以上述べたように、従来のロールからなる熱処
理装置で、帯状体の幅収縮を有効に防止すること
が出来ず、その応用範囲が極めて限定されてい
た。
特に、ロール熱処理装置を用いねばならない場
合、前述したように、加圧装置を付設した押圧ロ
ール等の複雑な機構を多数載設しなければならず
極めて高価な装置となる。
本発明はかかる重大な欠点を解決したロールか
らなる帯状体熱処理装置を提供することにある。
更に詳しくは、構造が簡単で、且つ幅収縮のほ
とんど発生しないロールから成る熱処理装置を提
供するにある。即ち、加圧装置を付設した押圧ロ
ールを出来るだけ使用しない熱処理装置の提供に
ある。
なお、その上、ポリアミドの2軸延伸フイルム
の如き熱収縮力の極めて高い帯状体の熱処理にも
用い得るロールからなる熱処理装置の提供にあ
る。
すなわち、本発明は、 (1) 有機重合体からなる帯状体を加熱熱処理する
加熱ロールと押圧ロールとからなり、加熱ロー
ルおよび押圧ロールはそれらの円周表面で相対
的に実質的に密着すべく付勢されており、芯線
位置が固定されている加熱ロールの芯線におい
て垂直に交わる2つの平面上に他の加熱ロー
ル、押圧ロールの芯線が配設されており、帯状
体が押圧ロールおよび加熱ロールの周りを順次
通過せしめられるようにしたことを特徴とする
帯状体熱処理装置 (2) 有機重合体からなる帯状体を加熱熱処理する
加熱ロールと押圧ロールと熱処理された帯状体
を冷却する冷却ロールとからなり、加熱ロー
ル、押圧ロールおよび冷却ロールはそれらの円
周表面で相対的に実質的に密着すべく付勢され
ており芯線位置が固定されている加熱ロールの
芯線において垂直に交わる2つの平面上に他の
加熱ロール、押圧ロール、冷却ロールの芯線が
配設されており、帯状体が押圧ロール、加熱ロ
ールおよび冷却ロールの周りを順次通過せしめ
られるようにしたことを特徴とする帯状体熱処
理装置 を提供する。
次に、本発明装置例を第1図〜第5図に示し、
本発明熱処理装置を詳細に説明する。
第1図において、帯状体Xを通過させて加熱・
押圧する押圧ロール1aと固定加熱ロール2aと
の断面の芯を通る中心線I−I′は垂直方向に配設
され、固定加熱ロール2a、押圧ロール1b,1
c、加熱ロール2b、および押圧ロール1dは、
それらの断面の芯が水平方向の直線H−H′上に
左から右へ順に配設されている。固定加熱ロール
2aは左右上下などに移動しないようにその芯が
適当な軸受手段(図示しない)によつて支持され
ている。
右端の押圧ロール1dの芯を支持する軸受手段
(図示しない)は油圧シリンダ・ピストン機構な
どの適当な手段によつて左方へ付勢され、このこ
とによつて押圧ロール1dは、加熱ロール2b、
押圧ロール1b,1c(以下、中間押圧ロールと
いう)を固定加熱ロール2aに押しつけ、これら
のロールはそれらの円周表面で相対的に密着する
ことになる。押圧ロール1aにも前記1dと同様
の加圧装置が付設される。
押圧ロール1a,1b,1c,1dは、通常、
耐熱性のある弾性体、好ましくはエラストマーで
被覆されている。エラストマーとしてはシリコン
ゴム、フツ素ゴムなど耐熱性のあるゴムが好まし
い。
押圧ロール1a,1dは加圧源であるため、そ
のロール径および軸は中間ロール1b,1cのそ
れらに比べてかなり大きくする方がよい。これと
同様に最終段の固定加熱ロール2aのロール径お
よび軸も大きな力に耐えるべく大きくする方がよ
く、このことは帯状体Xの幅収縮を阻止すること
に役立つ。
中間押圧ロール1b,1cは、加熱ロール2
a,2bによつて相対的にバツクアツプされてい
るので、大きな力が加わつても撓むことがなく、
極めて小口径にすることができる。
押圧ロール1a,1b,1cは加熱してもよ
い。加熱ロール2a,2bの材質は金属が一般に
用いられるが、その表面を硬質クロムメツキする
と傷がつき難くなつて好ましく、また、必要に応
じてその外周に弾性体を被覆してもよい。加熱手
段は特に限定されないが、熱媒の循環あるいは電
熱ヒータ内設によつてもよい。
帯状体Xの熱処理条件によつて高温で長時間、
熱処理する必要がある場合には、加熱ロールを大
きくしたり、加熱ロール2a,2bの外に更に他
の加熱ロールを追加して介在せしめ、更にこれら
の間に押圧ロールを追加介在せしめる。押圧ロー
ル1a,1b,1c,1d、加熱ロール2a,2
bは、通常、すべて同速で運転され、これらの駆
動は必ずしもすべてのロールについて行う必要は
なく、加熱ロール2a,2bを適当なチエーン機
構やギヤ機構(図示しない)によつて駆動し、押
圧ロール1a,1b,1c,1dには加熱ロール
2a,2bの周表面から駆動力を伝達してもよ
い。また熱処理中に帯状体Xを弛緩させる必要が
ある場合などでは、各ロールを傷つけない範囲で
適宜別々の駆動手段によつて適当な速度の回転力
を与えてもよい。冷却装置3a,3bが最終段の
押圧ロール1dの後方(第1図で右方)で、後述
する帯状体Xの進行方向線を上下に対向して配設
される。冷却装置3a,3bは冷風源(図示しな
い)にダクトなどで連絡し、先端に吹出ノズルを
有し、吹出ノズルの吹出方向は帯状体Gの進行方
向線に向けてある。
第2図は、本発明の好ましい例の一つである。
即ち、各ロールの断面の芯が垂直方向の中心線H
−H′に一致するように各ロールを縦型に配列し
てある。
この配列によつて、ロール自身の重量をロール
の加圧力として利用できるので、押圧ロール1d
に付設される加圧装置は小能力のものでも十分に
その機能を発揮する。
第3図は薄物の帯状体に用いるのに好ましい例
である。即ち、帯状体Xの表裏を両面から熱処理
しなくても良い場合、押圧ロール1d,1b,1
c,1aと加熱金属ロール2c,2d,2eを交
互に配列したものである。又、加熱金属ロールの
ロール径を小さくすれば、更にロール面圧を高め
ることが出来るので、幅収縮の防止になり好適で
ある。この例では2eが固定加熱ロールである。本
実施例の如きロール配列は、本発明で初めて可能
となつたものである。即ち、ロール径が小さくな
る程、ロールは撓み易く、大きな加圧力を加える
ことが出来ないが、本実施例なら、それが可能で
ある。
つぎに、第2項に記載の発明である冷却ロール
を設けた熱処理装置について説明する。
第4図は、前記第1項に記載の発明にさらに冷
却ロールを配した側断面図である。すなわち、本
装置は、前記加圧装置を付設した押圧ロール1
a,1d、固定加熱ロール2a、加熱ロール2
b、押圧ロール1b,1c,1e並びに冷却ロー
ル3aから成る。
第1項記載の発明の例である第1図の熱処理装
置では、処理された帯状体は熱い状態で熱処理装
置を離れるが、第4図に示す熱処理装置では帯状
体Gは完全に冷却された後、ロールを離れる。こ
の効果の差異を第6図を用いて説明する。
第6図は、ポリアミドの2軸延伸フイルム(厚
さ28μ)の各加圧状態における押圧点の幅収縮率
測定値を示す。用いたロール幅は500mm、各ロー
ルの口径は、ロール1a,1dが150mmφ、ロー
ル2a,2b,3aが200mmφ、ロール1b,1
c,1eが80mmφであり、ロール温度はロール2
aが130℃、ロール2bが200℃、ロール3aが25
℃に保たれているものを用いた。更にロール1
a,1b,1c,1e及び1dにはシリコーンラ
バーが被覆され、且つそのシヨアー硬度はロール
1b,1c,1eが80、ロール1a,1dが75で
あつた。又、ロール2a,2b,3aは硬質クロ
ムメツキを施した金属ロールを用いた。
第6図の縦軸は帯状体XのA点における幅を基
準とした幅収縮率(%)を示し、横軸はロール上
の押圧点の位置を示す。
直線10は押圧ロール1aの加圧力を0Kgとし
た場合のものである。従つて、各ロールの押圧点
の間隙はフイルムの厚さ分だけ開いている。
直線11は第1図の装置を用いて熱処理した時
の測定値で、押圧ロール1aの加圧力は150Kgで
ある。
更に、直線12は第4図の熱処理装置を用いた
時の測定値で、押圧ロール1aの加圧力は150Kg
である。即ち、極く僅かでもロール間隙があれば
著しく幅収縮が大きい事が直線10から分る。
これに対して、本発明の熱処理装置では、冷却
ロールが無い場合でも幅収縮が著しく少ないこと
が分る。更に冷却ロールを列設した場合には、更
に幅収縮が少なくなり、3%以下となつて、実用
上全く問題とならない水準まで低下していること
が分る。この測定値からも本発明がいかに優れて
いるか明瞭である。
第4図の装置は第1図の装置とほぼ同様に、1
aと2a間および1dと2a間で加圧される。加
圧装置が付設されているロールは、押圧ロール1
aと1dだけである。
1b,1c,2b,1d,1e,3aは、各ロ
ールの断面の芯を通る中心線H−H′上を移動可
能な構造となつている。従つて、フイルムを通す
時は、各ロールの押圧点C,D,E,F共に間隔
を広く出来る。押圧点Bも同様である。
冷却ロール3aは冷却水を循環し得る構造とな
つており、通水によつて冷却出来る。場合によつ
ては、所定の温度に調節することも出来る。
更に、冷却ロールの本数及びその大きさは、熱
処理条件と目的とする帯状体の品質によつて決定
される。高温で熱処理する場合は、冷却ロールの
本数及びその大きさは、一般には増した方がよ
い。
第2図,第3図のロール熱処理装置に、更に第
4図のように冷却ロール3aを付設すると更に好
ましい結果が得られる。
第5図は、固定加熱金属ロール2a、冷却金属
ロール3aの断面の芯を中心線H−H′上に順に
設けた本発明の最も簡単な実施例を示す。
以上に説明したとおり、本発明は極めて簡単な
構造のロールからなる帯状体熱処理装置であるに
も拘らず、帯状体の幅収縮の防止に著しい効果を
発揮することが明らかである。即ち、本発明の効
果として以下のことが挙げられる。
(1) 加圧装置を付設する押圧ロールを最小限に出
来るので、構造が簡単で、操作性も極めて優
れ、且つ他の熱処理装置に比し著しく安価であ
る。
(2) ロール径が小さくても、大なる加圧力が加え
られるので、帯状体の熱収縮力を面圧として有
効に利用出来る結果、幅収縮を著しく小さく出
来る。
(3) 帯状体の表裏両方とも熱処理出来るので、均
一な品質の帯状体が得られる。
(4) 熱処理装置の設置面積を著しく小さく出来る
ので、場所の面からも極めて有利である。
本発明は上記した如き機能を有するので、それ
自体が熱処理装置として使用出来るのみならず、
例えば、熱媒浸漬型熱処理装置、オーブン型熱処
理装置、テンター型熱処理装置の補助手段として
も極めて有効に用い得る。
即ち、2軸延伸フイルムの熱処理を行う際、必
然的に幅収縮が発生することは、その2軸配向か
ら当然の帰結である。然るに、この幅収縮は延伸
温度より僅か上までの温度範囲に晒された場合
に、その7〜8割が完了し、更に温度を上げても
それ程幅収縮は発生しない。
従つて、第1段目の熱処理にて、幅収縮の原因
となる熱収縮力の大半を除去すれば、以降の熱処
理は極めて容易となる。従つて、本発明と従来知
られている熱処理装置を組み合せて使用すれば、
より効果的な熱処理が可能となる。
例えば、熱媒浸漬型熱処理装置と併用すれば、
従来、幅収縮が大きく、2軸延伸フイルムの熱処
理に用いられなかつたこの方式も使用可能とな
る。
何故なら、本発明の装置でほぼ幅が固定され、
熱収縮力も取り除かれているので、更なる幅収縮
は僅かである。又、オーブン型熱処理装置を用い
ても同様のことが言える。
更に、テンター型熱処理装置と組み合わせても
同様に大きな威力を発揮する。特に、薄物フイル
ム、もしくは熱収縮力の極めて高いフイルムを、
テンターにて熱処理する際、テンタークリツプに
フイルムの破断が発生し、実質上、テンターにフ
イルムを通せない。
ところが、本発明の装置を用いれば、フイルム
の幅を前以つて熱固定出来、且つ熱収縮力の大半
を取り除くことが出来る。更に事前にフイルムの
物理強度を高めることが出来るので、本発明の装
置と組み合わせれば、容易にテンター型熱処理装
置を薄物フイルム或は熱収縮力の高いフイルムに
も用いることが出来る。
更に、テンター型熱処理装置の前もしくは後に
置くことによつて、2軸延伸フイルムに特有に発
生するボーイング現象の除去にも威力を発揮す
る。何故なら、本発明は、フイルムの全幅に亘つ
て、均一に押え付けて幅方向及び機械進行方向の
寸法変化も極小に出来るので、前後の工程から来
る寸法変化を断ち切ることが出来るからである。
以上、述べたように、本発明者らは極めて優れ
た応用範囲の広い帯状体熱処理装置を提供した。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第5図は、本発明装置のロール配置を
模式的に示す側断面図、第6図は各ロールの押圧
点における、押圧力に対するフイルムの幅収縮率
を示すグラフである。 X,G:帯状体、1a,1d:加圧装置の付設
された押圧ロール、2b,2c,2d:加熱ロー
ル、1b,1c,1e:中間にある押圧ロール、
2a,2e:固定された加熱ロール、3a,3
b:フイルム冷却装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 有機重合体からなる帯状体を加熱熱処理する
    加熱ロールと押圧ロールとからなり、加熱ロール
    および押圧ロールはそれらの円周表面で相対的に
    実質的に密着すべく付勢されており、芯線位置が
    固定されている加熱ロールの芯線において垂直に
    交わる2つの平面上に他の加熱ロール、押圧ロー
    ルの芯線が配設されており、帯状体が押圧ロール
    および加熱ロールの周りを順次通過せしめられる
    ようにしたことを特徴とする帯状体熱処理装置。 2 有機重合体からなる帯状体を加熱熱処理する
    加熱ロールと押圧ロールと熱処理された帯状体を
    冷却する冷却ロールとからなり、加熱ロール、押
    圧ロールおよび冷却ロールはそれらの円周表面で
    相対的に実質的に密着すべく付勢されており、芯
    線位置が固定されている加熱ロールロールの芯線
    において垂直に交わる2つの平面上に他の加熱ロ
    ール、押圧ロール、冷却ロールの芯線が配設され
    ており、帯状体が押圧ロール、加熱ロールおよび
    冷却ロールの周りを順次通過せしめられるように
    したことを特徴とする帯状体熱処理装置。
JP20310388A 1988-08-17 1988-08-17 Heat treatment equipment of band-like body Granted JPS6485734A (en)

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