JPH0349619Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、口紅、眉墨等の棒状固形化粧料或
は色鉛筆等の筆記用の芯を交換可能に使用しうる
カートリツジ式芯支持容器に関するものである。

（従来の技術） 従来、この種の棒状固形化粧料或は筆記用の芯
は、化粧料容器或は筆記具軸筒に組込まれ、繰出
機構又は押出機構によつて容器或は軸筒先端より
芯を出没させる単品の化粧料容器或は筆記具が主
であつた。又これに代るものとして芯体をカート
リツジ体に装着し、これを繰出機構又は押出機構
を内蔵した容器本体或は軸体に交換可能に装着す
るものも知られていた。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、前者のものは、夫々単品の化粧
料或は筆記具体であるため、多種類のものを保
管、携帯するには嵩張り、コスト高となるもので
あつた。又後者のものは、カートリツジ体の連結
構造および芯の出没機構が極めて複雑で故障し易
く、コスト高であつて実用的でなかつた。

そこで、この考案は、上記従来の問題点に鑑
み、これを解決したものであつて、各種の芯体を
装着したカートリツジ体を、簡単な操作によつて
ホルダーに容易にかつ確実に交換可能に取付ける
ことができて、使い勝手に優れた安価なカートリ
ツジ式芯支持容器に関するものである。

（課題を解決するための手段） これを達成する手段として、この考案は、芯体
を保持する芯チヤツクをスライド可能に嵌合した
カートリツジ体と、該カートリツジ体をスライド
可能に嵌合する装着孔を有するホルダーと、該ホ
ルダー内に突設して芯チヤツクに係脱し、芯体を
カートリツジ体先端より出没させる芯押杆とより
なるものにおいて、ホルダーに設けた弾性爪片を
内径方向に緊締してカートリツジ体を固定するも
のである。

（実施例） この考案の具体的構成を図面に示す化粧料容器
の実施例について以下詳細に説明する。

第１図はこの考案の第１実施例であつて、ホル
ダー４０の装着孔４１の先端をテーパー状に拡開
して締付部４２を形成し、これに先端が肉厚で３
つ割れた弾性爪片としてのチヤツク片４３を有す
る円筒状のチヤツク体４４を嵌挿し、チヤツク体
４４の後端に固着した環体４５と装着孔４１の段
部４６との間にスプリング４７を張設し、チヤツ
ク体４４を常時後方に付勢して、先端のチヤツク
片４３を縮径させる。芯押杆４８は基板４９の上
下に夫々切欠き部５０を形成し、これに押ボタン
５１より突出し、先端に鍵形の係止片５２を形成
した押圧杆５３を摺動自在に嵌合すると共に、芯
押杆４８および押ボタン５１を装着孔４１に挿入
して押圧杆５３の先端を前記環体４５に当接した
状態で芯押杆４８の基板４９を装着孔４１に固着
する。カートリツジ体５４は、ガイド溝を有する
中心孔５５に化粧料(A)を把持した芯チヤツク５６
が摺動自在に嵌挿されている。

この様に構成されているので、ホルダー４０に
カートリツジ体５４を取付けるには、押ボタン５
１をスプリング４７の張力に抗して押圧し、押圧
杆５３によりチヤツク体４４を前進させ、先端の
チヤツク片４３を拡開する。次にカートリツジ体
５４を装着孔４１に挿入し、芯押杆４８と芯チヤ
ツク５６とを連結してさらに押込み、カートリツ
ジ体５４先端より化粧料(A)を突出させる。そし
て、押ボタン５１の押圧を解除すれば、スプリン
グ４７の張力によつてチヤツク体４３は後退し、
その先端のチヤツク片４４は締付部４２により縮
径してカートリツジ体５４を強固に挟着し、ホル
ダー４０と一体的に連結される。又化粧料(A)が消
耗した時、不使用時或はカートリツジ体５４を交
換する時は、押ボタン５１を押圧してカートリツ
ジ体５４とホルダー４０との係合を解除した後、
適宜カートリツジ体５４を移動、引出す等の操作
を行うものである。

なお、カートリツジ体５４を透明体で構成すれ
ば化粧料(A)等内装した芯体の色等を外部より直接
監視することができる。

第２図及び第３図はこの考案の第２実施例であ
つて、ホルダー６０には装着孔６１を有すると共
に、先端部の上下に夫々後方に向かつてコ字状に
切割り６２を設けて弾性爪片である舌片６３を形
成し、舌片６３の先端には内方に係止突起６４、
および外方に当接突起６５を突設し、又ホルダー
６０の後端には芯押杆６６を装着孔６１の先端に
向けて突設する。操作環６７は短筒状で先端側に
鍔６８を設け、該鍔６８とホルダー６０先端との
間にスプリング６９を張設するように操作環６７
をホルダー６０に嵌合すると共に、操作環６７の
後端内面に止め環７０を嵌着し、該止め環７０の
先端にのテーパー面７１と上記舌片６３の当接突
起６５とを当接する。カートリツジ体７２には、
ガイド溝を有する中心孔７３に化粧料(A)を把持し
た芯チヤツク７４を摺動自在に嵌挿すると共に、
外周面には先端方向に向く傾斜面７５を有する鋸
歯状の係合突起７６を全長に亘つて形成する。

なお、操作環６７には滑り止め用のリング溝７
７を形成する。

この様に構成されているので、ホルダー６０に
カートリツジ体７２を取付けるには、操作環６７
をスプリング６９の張力に抗して後方に押圧し、
止め環７０のテーパー面７１を舌片６３の当接突
起６５より移動させると、当接突起６５はテーパ
ー面７１による押圧を解除されるので、舌片６３
はその先端内面の係止突起６４は拡開する。この
状態に保持してカートリツジ体７２をホルダー６
０の先端より装着孔６１に挿入し、芯押杆６６と
芯チヤツク７４とを連結してさらに押込み、カー
トリツジ体７２先端より化粧料(A)を突出させる。
そして操作環６７の押圧を解除すれば、スプリン
グ６９の張力によつて先端側に移動し、これにつ
れて止め環７０のテーパー面７１は舌片６３の当
接突起６５を内方に向つて押圧するため、舌片６
３の係止突起６４はカートリツジ体７２の係合突
起７５に係止してホルダー６０とカートリツジ体
７２とは一体的に連結される。又化粧料(A)が消耗
した時、不使用時或はカートリツジ体７２を交換
する時は、操作環６７をスライドさせて、適宜カ
ートリツジ体７２を移動、引出す等の操作を行う
ものである。

第４図はこの考案の第３実施例であつて、ホル
ダー８０には装着孔８１を有すると共に、先端部
を切割り、且つ外周にテーパー面８２を設けて弾
性爪片であるチヤツク片８３を形成し、又これよ
り後方外周面にネジ８４刻設し、さらに後端に芯
押杆８５を装着孔８１の先端に向けて突設する。
締付環８６の先端内面には先細のテーパー面８７
を形成し、又後方部内面にネジ８８を刻設し、ホ
ルダー８０の先端より嵌合してネジ８８をホルダ
ー８０のねじに螺合する。カートリツジ体８９は
ガイド溝を有する中心孔９０に化粧料(A)を把持し
た芯チヤツク９１を摺動自在に嵌挿する。

この様に構成されているので、ホルダー８０に
カートリツジ体８９を取付けるには、締付環８６
を回転して両ネジ８４，８８の螺合により先端側
に移動し、テーパー面８７をホルダー８０のチヤ
ツク片８３のテーパー面８２より離隔して、その
弾性によりチヤツク片８３を拡開した後、カート
リツジ体８９をホルダー８０先端より挿入し、芯
押杆８５と芯チヤツク９１とを連結してさらに押
込み、カートリツジ体８９先端より化粧料(A)を突
出させ、次いで締付環８６を上記と逆に回転して
ネジ込み、そのテーパー面８７でチヤツク片８３
のテーパー面８２を押圧して、チヤツク片８３を
縮径してカートリツジ体８９を挟着し、ホルダー
８０と一体的に連結する。又化粧料(A)が消耗した
時、不使用時或はカートリツジ体８９を交換する
時は、締付環８６を緩めてカートリツジ体をフリ
ー状態として、適宜カートリツジ体５４を移動、
引出す等の操作を行うものである。

なお、上記実施例においては化粧料について述
べたが、これに限定されるものではなく筆記用の
色鉛筆等の芯を取付けることもできる。

（考案の効果） 以上、各種実施例について詳述したように、こ
の考案はカートリツジ体をホルダー先端より挿入
することによつて、芯押杆と芯チヤツクは自動的
に連結されて、カートリツジ体の挿入度合いに応
じて相対的に芯体をカートリツジ体より出没させ
ることができる。又ホルダーの固定手段として、
ホルダーの弾性爪片と内径方向への緊締手段によ
りカートリツジ体を強固に固定連結し、使用中み
だりにカートリツジ体が進退移動することがな
い。さらにカートリツジ体を交換する際はホルダ
ーより引抜くのみで、芯押杆と芯チヤツクとは自
動的に分離して、迅速に新たなカートリツジ体を
装着して使用に供することができる等、堅牢にし
て操作簡単で、誠に使い勝手の優れ、芯を爪で弾
性的に保持して、中心孔とのガタも少ないので芯
の保護に優れ実用性の高い安価に製品を提供する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の第１実施例の一部切断せる
分解斜視図、第２図は第２実施例の縦断側面図、
第３図は同じく一部切断せるホルダーの分解斜視
図、第４図は第３実施例の縦断側面図を示す。 ４０，６０，８０……ホルダー、４１，６１，
８１……装着孔、４３，６３，８３……弾性爪
片、４８，６６，８５……芯押杆、５４，７２，
８９……カートリツジ体、６７……操作環、８６
……締付環。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 芯体を保持する芯チヤツクをスライド可能に内
   挿したカートリツジ体と、該カートリツジ体をス
   ライド可能に嵌合する装着孔を有するホルダー
   と、該ホルダー内に突設して芯チヤツクに係脱
   し、芯体をカートリツジ体先端より出没させる芯
   押杆とよりなるカートリツジ式芯支持容器におい
   て、ホルダーに設けた弾性爪片を内径方向に緊締
   してカートリツジ体を固定する構造。