JPH034960B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は電気的パルスを空気圧に変換して空
気圧系統を操作するパルス空気圧変換器に関す
る。

従来、パルス空気圧変換器には、第１図に示す
ように、操作パルス信号のアツプ信号又はダウン
信号が入力されるパルスモータ駆動回路ａに、パ
ルスモータｂ、円形ギアｃ、扇形ギヤｄおよびフ
ラツパｅが順に連係され、このフラツパｅで制御
される背圧室ｆが空気圧サーボモータｇのケース
ｈ内に形成され、ケースｈにダイヤフラムｉ、レ
ンジスプリングｊ、ベンドチユーブｋおよび内弁
ｌが順に連係して内蔵されかつ空気圧室ｍが形成
されるとともに、さらにパルスモータｂの現位置
に相当する電圧を出力するポテンシヨメータｎお
よびポテンシヨメータからの信号を電流に変換す
るコンバータｏからなるアンサバツク回路ｐ、電
源ｑとから構成されるものがある。このパルス空
気圧変換器はアツプ信号あるいはダウン信号によ
りパルスモータｂを正転あるいは逆転させ、両ギ
アｃ，ｄを介してフラツパｅを変位させこのフラ
ツパｅの変位により背圧室ｆの圧力を変化させ、
レンジスプリングｊのバネ力とバランスする状態
に内弁ｌを上下動させ、空気圧室ｍの圧力を変化
させて制御空気圧を出力するようになつている。

一方、上記パルス空気圧変換器は制御フイルド
に置かれ、伝送線を介してパネル部と接続される
ことになるが、上記従来のパルス空気圧変換器
は、パルス入力用に３本（アツプ信号用、ダウン
信号用、コモン用）、アンサバツク信号用に２本、
電源用に２本と合計７本の伝送線を必要とし、伝
送路の大型化を招きかつ、フイールドとパネル部
の距離が大になると伝送路設置のコストが大にな
るという欠点があつた。その上従来のパルス空気
圧変換器はパルスモータを用いているのでモータ
の励磁等に電力が喰われて消費電力が大となる欠
点があつた。

この発明の目的は、上記従来のパルス空気圧変
換器の欠点を解消し、伝送路を小型化して低コス
ト化を実現するとともに消費電力の小なるパルス
空気圧変換器を提供するにある。

上記目的を達成するために、この発明のパルス
空気圧変換器は、パルス入力用とアンサバツク信
号用と電源用の伝送路を共用するようにしてい
る。すなわちこの発明のパルス空気圧変換器は、
直流電源と、パルス信号発生器と負荷抵抗が直列
接続されて形成される直列回路と、この直列回路
に接続される二線式伝送路と、この二線式伝送路
の一方に接続され、前記パルス信号発生器よりの
パルス信号の極性を検出するパルス信号検出回路
と、このパルス信号検出回路で検出される正負両
極性のパルス信号を受けて積算計数するカウンタ
と、このカウンタの計数出力をアナログ値に変換
するＤ／Ａ変換器と、このＤ／Ａ変換器の出力信
号に対応する電流を空気圧に変換する電・空変換
器と、前記信号電流を前記二線式伝送路の他方を
介して、前記負荷抵抗に供給するアンサバツク回
路とから構成されている。

以下、実施例によりこの発明をさらに詳細に説
明する。

第２図は、この発明の１実施例を示すパルス空
気圧変換器の回路ブロツク図である。

第２図において、パルス空気圧変換器１は、パ
ネル部２、伝送部３およびフイールド部４から構
成されている。パネル部２は、直流電源５、負荷
抵抗６およびパルス信号発生器７が直列に接続さ
れて構成されている。パルス信号発生器７は、操
作量に応じてアツプ用、ダウン用のパルス信号を
出力する。その信号波形は第３図ａに示すよう
に、ｏ〔Ｖ〕を中心にアツプ信号の場合には＋Ｅ
のパルス信号となる。

伝送部３は、二線式伝送路８，９で構成されて
おり、パネル部２とフイールド部４はこの二線式
伝送路８，９によつて接続されている。

フイールド部４は、伝送路８を経て加えられる
パルス信号発生器７よりのパルス信号の極性を検
出するパルス信号検出回路１０、このパルス信号
検出回路１０より出力されるパルス信号を波形整
形する波形整形回路１１、波形整形されたアツプ
パルス信号、ダウンパルス信号を受けて積算計数
するカウンタ１２、カウンタ１２の計数出力をア
ナログ値に変換するＤ／Ａ変換器１３、このＤ／
Ａ変換器１３の出力を受け、アナログ入力に対応
した電流を導出するアンプ１４、この出力電流を
電圧に変換する抵抗１５、前記出力電流を空気圧
に変換する電空変換器１６および定電圧源１７と
で構成されている。

パルス信号検出回路１０はトランスＴ１，Ｔ２
とこのトランスの各１次側に並列に互に逆極性で
接続されるダイオードｄ１，ｄ２で構成されてい
る。

アンプ１４はＤ／Ａ変換器１３の出力信号と抵
抗１５の両端電圧を入力に受けて比較し、その差
が０となるように作動する。

電・空変換器１６としては、ソレノイド式や電
歪素子使用のもの等４〜20mAで駆動可能なもの
が使用される。

また抵抗１５を流れる電流は電・空変換器１
６、送信路９を経て負荷抵抗６に流れるように構
成されており、この電流はアンサバツク信号とな
る。

今、第２図に示すパルス空気圧変換器におい
て、パルス信号発生器７より第３図ａに示すパル
ス信号（Ｅ＝10Vとする）が発生するものとし、
直流電源５の電圧を24Vと仮定するとパネル２よ
り二線式伝送路８，９に送出される信号電圧は第
３図ｂに示すように、電源電圧24Vに、アツプ信
号、ダウン信号の±10Vが重畳されたものとな
る。

上記例の信号が伝送路８，９を介してパルス信
号検出回路１０に加えられると、先ずアツプパル
ス信号UPの場合には、ダイオードｄ２が順方向
の極性でオンするが、ダイオードｄ１は逆極性な
のでオンせず、パルス電流はトランスＴ１の１次
側を流れる。したがつてこの場合にはトランスＴ
１の２次側に正極性を示すパルス信号が導出され
る。一方ダウンパルス信号downがパルス信号検
出回路１０に加えられると、今度はｄ１が順方向
極性でオンするが逆にダイオードｄ２は逆極性で
オンせず、パルス電流はトランスＴ２の１次側を
流れる。それゆえこの場合にはトランスＴ２の２
次側に負極性を示すパルス信号が導出される。こ
のようにしてパルス信号発生器７よりのパルス信
号の極性は、パルス信号検出回路１０で検出され
その出力が極性別に波形整形回路１１を経てカウ
ンタ１２に加えられる。カウンタ１２は正極性の
パルスが入力された場合には加算、負極性のパル
スが入力された場合は減算と可逆計数して入力パ
ルス信号の積算計数を行なう。このカウンタ１２
の積算計数値は出力されＤ／Ａ変換器１３でアナ
ログ値に変換される。この変換されたアナログ信
号値はパルス信号発生器７より出力されるパルス
数（アツプパルスは正、ダウンパルスは負）に対
応することになる。

Ｄ／Ａ変換器１３よりのアナログ出力信号は、
アンプ１４に入力されるがアンプ１５は、このア
ナログ信号と抵抗１５よりの電圧とを比較し両電
圧差が０となる電流信号を出力する。この電流信
号は抵抗１５を経て電・空変換器１６に加えら
れ、４〜20mAの電流に対し0.2〜1.0Kg／cm²の空
気圧に変換される。また電流信号はさらに電・空
変換器１６、伝送路９を経て負荷抵抗６に流れア
ンサバツク信号となる。

なお上記実施例において、パルス信号検出回路
１０にダイオードとトランスで構成される回路を
用いたが、トランスに代えてホトカプラを用いて
もよい。

以上のように、この発明のパルス空気圧変換器
によれば、入力パルス信号、アンサバツク信号、
電源電圧を重畳して二線式伝送路で伝送するよう
にしたから、たとえ伝送距離が長くても伝送線数
が２と非常に少なくてすみ経済的である。その上
従来のパルス空気圧変換器のようなパルスモータ
を備えないので消費電流が４〜20mAだけでよ
く、消費電力が小さく、停電対策のためのバツク
アツプ等も容易となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のパルス空気圧変換器を一部断面
にして示す概略構成図、第２図はこの発明の１実
施例を示すパルス空気圧変換器の回路ブロツク
図、第３図ａは第２図に示すパルス空気圧変換器
のパルス信号発生器より出力されるパルス信号の
波形例を示す図、第３図ｂは同パルス信号発生器
より出力されるパルス信号に直流電源電圧を重畳
した場合の信号の波形例を示す図である。 ５……直流電源、６……負荷抵抗、７……パル
ス信号発生器、８，９……二線式伝送路、１０…
…パルス信号検出回路、１２……カウンタ、１３
……DA変換器、１４……アンプ、１６……電・
空変換器。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 直流電源と、パルス信号発生器と、負荷抵抗
   が直列接続されて形成される直列回路と、この直
   列回路に接続される二線式伝送路と、この二線式
   伝送路の一方に接続され前記パルス信号発生器よ
   りのパルス信号の極性を検出するパルス信号検出
   回路と、このパルス信号検出回路で検出される正
   負両極性のパルス信号を受けて積算計数するカウ
   ンタと、このカウンタの計数出力をアナログ値に
   変換するＤ／Ａ変換器と、このＤ／Ａ変換器の出
   力信号に対応する電流を空気圧に変換する電・空
   変換器と、前記信号電流を前記二線式伝送路の他
   方を介して前記負荷抵抗に供給するアンサバツク
   回路とよりなるパルス空気圧変換器。