JPH0349365Y2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0349365Y2
JPH0349365Y2 JP1984006755U JP675584U JPH0349365Y2 JP H0349365 Y2 JPH0349365 Y2 JP H0349365Y2 JP 1984006755 U JP1984006755 U JP 1984006755U JP 675584 U JP675584 U JP 675584U JP H0349365 Y2 JPH0349365 Y2 JP H0349365Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal oxide
protective film
electrodes
resistor element
oxide resistor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP1984006755U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS60119705U (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP675584U priority Critical patent/JPS60119705U/ja
Publication of JPS60119705U publication Critical patent/JPS60119705U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0349365Y2 publication Critical patent/JPH0349365Y2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermistors And Varistors (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、電圧非直線特性を有する金属酸化物
抵抗体素子より成るサージ吸収素子に係り、特
に、小型でありながらも大きなサージ電流を吸収
することのできるサージ吸収素子に関する。
従来、電子回路に加わる過渡的な異常電圧や誘
導雷等のサージから電子回路素子を保護するた
め、電圧非直線特性を有する金属酸化物抵抗体素
子より成るバリスタが、サージ吸収素子として広
く使用されている。このサージ吸収素子1は、第
1図に示す如く、主成分である酸化亜鉛等に少量
の他の金属酸化物を添加して形成した電圧非直線
特性を有する金属酸化物抵抗体素子2の両面に、
それぞれ電極3,3′を被着し、該電極3,3′に
それぞれリード線5,5′を接続した後、更に温
度や湿度等に対する耐侯性を発揮するとともに、
汚れの付着を防止するための合成樹脂等より成る
外装6を施した構成となつている。
しかしながら、上記サージ吸収素子1にあつて
は、金属酸化物抵抗体素子2の両面全域に電極
3,3′を形成した場合には、サージ吸収時に於
いて電極3,3′間に沿面放電が発生して金属酸
化物抵抗体素子2表面が還元、即ち金属酸化物抵
抗体素子2の表面を走るスパークにより素子2の
表面が高温となつて金属化する虞れがあつた。そ
して、この素子2表面が金属化することで、電圧
非直線係数及び制限電圧が変動してサージ吸収特
性が不安定となり、遂には電極3,3′間が短絡
するという危険性があつた。そこで、この電極
3,3′間の短絡を防止すべく、金属酸化物抵抗
体素子2の外周縁部2a,2′aを残して素子2
中央部にのみ電極3,3′を被着することで、両
電極3,3′間の沿面距離を大きくしていた。こ
れにより、金属酸化物抵抗体素子2の両面の面積
と比較して電極3,3′の面積が小さくなり、従
つてこのようなサージ吸収素子にあつては大きな
サージ電流を吸収するために外形寸法を大型化す
ることを余儀無くされていた。
本考案は、上述の点に鑑み案出されたもので、
サージ吸収時に電極間に沿面放電が発生しても、
金属酸化物抵抗体素子のサージ吸収特性が変化し
たり、電極間が短絡したりすることなく、金属酸
化物抵抗体素子の両面全域に電極を形成すること
ができ、これにより小型でありながらも大きなサ
ージ電流を吸収することができるサージ吸収素子
の実現を目的とする。
以上の目的は、本考案の要旨である電圧非直線
特性を有する金属酸化物抵抗体素子の両面全域に
電極を形成すると共に、上記金属酸化物抵抗体素
子の表面を炭化珪素より成る保護膜、または脱鉛
ガラスより成る外層及びこの外層と化学的に不活
性な金属酸化物より成る内層との重層構造から成
る保護膜によつて被覆したサージ吸収素子によつ
て達成されるものである。
以下、図面に基づいて本考案の一実施例を説明
する。
第2図は本考案の一実施例に係るサージ吸収素
子の概略断面図である。図に於いてサージ吸収素
子1は、例えば、ZnO,TiO2、Fe2O3、SnO2
を主成分とし、これに他の金属酸化物を添加して
円板状に形成した電圧非直線特性を有する金属酸
化物抵抗体素子2の相対向する両面全域に、それ
ぞれ銀ペースト等を塗布、焼成して電極3,3′
を形成し、更に金属酸化物抵抗体素子2の電極
3,3′によつて覆われていない部分の表面に耐
熱性及び耐還元性を有する炭化珪素(SiC)より
成る保護膜4を形成し、上記電極3,3′にリー
ド線5,5′を接続し、これに合成樹脂より成る
外装6を施した構造となつている。
上記保護膜4は、粉末状のSiCと溶剤とを混合
してペースト状としたものを金属酸化物抵抗体素
子2に被着させ、これを上記溶剤を除去し得るに
十分高温で且つSiCの結晶化温度よりも低温であ
る800℃程度の温度で焼成したものである。この
保護膜4は、SiC粉末が溶着あるいは結晶化する
ことなく、SiC粉末相互の点接触による部分的に
不連続な構造を有し、SiC本来の電圧非直線特性
を示すことなく、絶縁物に近い高抵抗体として形
成される。しかも、一般的な不活性物質である酸
化クロームや珪酸ソーダ或いはソーダ系ガラス等
と異なり金属酸化物抵抗体素子と化学反応を起こ
すことがないので、金属酸化物抵抗体素子本来の
サージ吸収特性を変動させる虞れがない。
第3図は本考案の他の実施例に係るサージ吸収
素子の要部断面図である。本実施例のサージ吸収
素子1は、金属酸化物抵抗体素子2における電極
3,3′に覆われていない部分の表面に、脱鉛ガ
ラスより成る外層4aと金属酸化物より成る内層
4bとの重層構造から成る保護膜4を形成したも
のである。この保護膜4は、その外縁部が電極
3,3′の周縁部を覆つた構造となつているので、
電極3,3′に対する保護膜4の被着強度はかな
り強いものとなつている。
上記保護膜4の外層4aは、酸化ビスマス
(Bi2O3)を含有するビスマスガラス等の脱鉛ガ
ラスより成り、脱鉛ガラスの粉末を溶剤と混合し
てペースト状とし、これを上記保護膜4の内層4
b上に被着後、焼成して形成したものである。こ
の脱鉛ガラスには、鉛分が含まれていないため、
サージ吸収の際に電極3,3′間に生じる放電に
よつて鉛が析出することがなく、従つて鉛による
電極間短絡の虞れがない。尚、脱鉛ガラス中に、
金属酸化物抵抗体素子2を構成する物質と反応性
の高いアルカリ分が含まれていると、内層4bに
おける多孔質の度合或いは厚さ等によつて金属酸
化物抵抗体素子2の特性に悪影響を及ぼす虞れが
あるので、保護膜4の外層4aを構成する脱鉛ガ
ラスとしては、アルカリ分を含まないものを選定
することが望ましい。
また、上記保護膜4の内層4bは、例えば酸化
マグネシウム(MgO)、酸化ケイ素(SiO2)、酸
化スズ(SnO2)若しくは酸化アルミニウム(Al2
O3)等の耐熱性及び耐還元性を有する金属酸化
物の単体又は複合体より成り、金属酸化物を溶剤
と混合して液状或いはペースト状としたものをプ
リントや塗布等により金属酸化物抵抗体素子2の
表面に被着し、これを焼成するか、又は蒸着等に
よつて金属被膜を被着し、これを酸化して金属酸
化物と成して形成したものである。このようにし
て得られた金属酸化物は、上記外層4aを構成す
る脱鉛ガラスとは化学的に不活性である。
上記金属酸化物より成る内層4b及び脱鉛ガラ
スより成る外層4aは、それぞれ単独でも金属酸
化物抵抗体素子2を保護する機能を有するもので
あるが、内層4bが多孔質であるため耐侯性の点
で問題がある一方、外層4aは耐侯性に優れてい
る反面、金属酸化物抵抗体素子2を構成する物質
と化学反応を起こすという問題がある。このた
め、金属酸化物抵抗体素子2を直接被覆せずに、
素子2を内層4bで被覆した上でこの内層4bを
外層4aで覆うという重層構造保護膜4を形成し
ているものである。
第4図は本考案の更に他の実施例に係るサージ
吸収素子の要部断面図である。本実施例のサージ
吸収素子1は、保護膜4の外縁部が、電極3,
3′の端面に形成された溝3a,3′a内に配され
た構造となつている。このため、保護膜4の被着
強度が強いものとなり、また電極3,3′がサー
ジ吸収素子1の両面全域に形成されているので、
リード線やその他の外部端子との接続に際して有
利である。
第5図及び第6図は本考案に係るサージ吸収素
子の特性を示すものである。
第5図は、電圧非直線特性を有する金属酸化物
抵抗体素子のみの場合(a)、SiCの保護膜を形成し
た場合(b)、一般的不活性物質である酸化クローム
や珪酸ソーダより成る保護膜を形成した場合(c)及
びソーダ系ガラスより成る保護膜を形成した場合
(d)に於ける電圧電流特性を示すグラフである。グ
ラフから明らかなように、本来のバリスタ特性(a)
に対し、SiC保護膜を形成した場合(d)は、他の場
合(c)、(d)に比べほとんど特性が変動していない。
第6図は、電圧非直線特性を有する金属酸化物
抵抗体素子について、その表面に脱鉛ガラス(ビ
スマスガラス)より成る外層と金属酸化物
(MgO)より成る内層との重層構造から成る保護
膜を形成した場合g,g′、金属酸化物(SiO2)の
保護膜を形成した場合h,h′及び保護膜を形成し
ない場合i,i′の真空加熱試験(条件:1×105
Torr、7分間加熱)に於ける制限電圧をグラフ
として示した図である。第6図Aは、制限電流が
1.0mAのときの制限電圧g,h,i、第6図B
は、制限電流が0.1mAのときの制限電圧g′,h′,
i′である。グラフから明らかなように、重層構造
の保護膜を形成した場合g,g′に、制限電圧の変
動がほとんど認められない。
以上詳述の如く、本考案のサージ吸収素子は、
電圧非直線特性を有する金属酸化物抵抗体素子の
表面を炭化珪素よりなる保護膜、または脱鉛ガラ
スより成る外層及びこの外層と化学的に不活性な
金属酸化物より成る内層との重層構造から成る保
護膜によつて被覆したことで、サージ吸収に際し
電極間に沿面放電が発生しても、金属酸化物抵抗
体素子のサージ吸収特性が変化したり、電極間が
短絡したりする虞れがなくなるものである。した
がつて、金属酸化物抵抗体素子の両面全域に電極
を形成することができ、小型でありながらも大き
なサージ電流を吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来のサージ吸収素子の概略断面図、
第2図は本考案の一実施例の概略断面図、第3図
は他の実施例の要部断面図、第4図は更に他の実
施例の要部断面図、第5図は電圧電流特性を示す
グラフ図、第6図A,Bは真空加熱試験に於ける
制限電圧を示すグラフ図である。 1……サージ吸収素子、2……金属酸化物抵抗
体素子、3,3′……電極、4……保護膜、4a
……外層、4b……内層。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 電圧非直線特性を有する金属酸化物抵抗体素
    子の両面全域に電極を形成すると共に、上記金
    属酸化物抵抗体素子の表面を炭化珪素より成る
    保護膜、または脱鉛ガラスより成る外層及びこ
    の外層と化学的に不活性な金属酸化物より成る
    内層との重層構造から成る保護膜によつて被覆
    したことを特徴とするサージ吸収素子。 (2) 保護膜が、電極の周縁部を覆つていることを
    特徴とする実用新案登録請求の範囲第1項に記
    載のサージ吸収素子。 (3) 保護膜の外縁部が、電極の端面に形成された
    溝内に配されていることを特徴とする実用新案
    登録請求の範囲第1項に記載のサージ吸収素
    子。
JP675584U 1984-01-20 1984-01-20 サ−ジ吸収素子 Granted JPS60119705U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP675584U JPS60119705U (ja) 1984-01-20 1984-01-20 サ−ジ吸収素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP675584U JPS60119705U (ja) 1984-01-20 1984-01-20 サ−ジ吸収素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60119705U JPS60119705U (ja) 1985-08-13
JPH0349365Y2 true JPH0349365Y2 (ja) 1991-10-22

Family

ID=30484487

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP675584U Granted JPS60119705U (ja) 1984-01-20 1984-01-20 サ−ジ吸収素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS60119705U (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55111102A (en) * 1979-02-19 1980-08-27 Mitsubishi Electric Corp Arrester element
JPS5728304A (en) * 1980-06-23 1982-02-16 Gen Electric Zinc oxide varistor
JPS58191403A (ja) * 1982-05-04 1983-11-08 株式会社日立製作所 電圧非直線抵抗体及びその製法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55111102A (en) * 1979-02-19 1980-08-27 Mitsubishi Electric Corp Arrester element
JPS5728304A (en) * 1980-06-23 1982-02-16 Gen Electric Zinc oxide varistor
JPS58191403A (ja) * 1982-05-04 1983-11-08 株式会社日立製作所 電圧非直線抵抗体及びその製法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS60119705U (ja) 1985-08-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5866196A (en) Electronic component and method for fabricating the same
US4724416A (en) Voltage non-linear resistor and its manufacture
EP0269192B1 (en) Manufacture of a voltage non-linear resistor
JPH0349365Y2 (ja)
US4420737A (en) Potentially non-linear resistor and process for producing the same
JPH0216553Y2 (ja)
JPS6243324B2 (ja)
JPH023271Y2 (ja)
JPS6236609B2 (ja)
JPH0223003B2 (ja)
JPH0121526Y2 (ja)
JPH0132712Y2 (ja)
JPH10289808A (ja) 機能性セラミックス素子
JPH0246680A (ja) サージ吸収素子
JPH0113365Y2 (ja)
JPH10149904A (ja) バリスタの製造方法
JPH0513361B2 (ja)
JPH0677004A (ja) 正特性サーミスタ装置
JPS6348083Y2 (ja)
JP2649545B2 (ja) 酸化亜鉛型バリスタの電極形成方法
JPH11191507A (ja) 電圧非直線抵抗体と避雷器
JPH01289217A (ja) 電圧依存性非直線抵抗体素子の製造法
JPS62101002A (ja) 非直線抵抗体の製造方法
JPH0510802B2 (ja)
JPS6196703A (ja) 非直線抵抗体