JPH023271Y2 - - Google Patents

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JPH023271Y2
JPH023271Y2 JP4146283U JP4146283U JPH023271Y2 JP H023271 Y2 JPH023271 Y2 JP H023271Y2 JP 4146283 U JP4146283 U JP 4146283U JP 4146283 U JP4146283 U JP 4146283U JP H023271 Y2 JPH023271 Y2 JP H023271Y2
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surge
metal oxide
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discharge
voltage
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JP4146283U
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、電圧非直線特性を有する金属酸化物
と、電極間に形成した放電間隙との複合構造を有
するサージ吸収素子に於ける金属酸化物の保護構
造に係り、更に詳しくは、金属酸化物の表面に、
部分的に不連続な構造とした炭化珪素の保護被膜
を形成することによつて、その電圧電流特性を安
定させたサージ吸収素子に関する。
従来、電子回路に加わる過渡的な異常電圧や誘
導雷等のサージから電子回路素子を保護するた
め、電圧非直線特性を有する金属酸化物より成る
バリスタや、真空容器に収容した放電ギヤツプの
放電現象を利用するアレスタ等のサージ吸収素子
が、電子回路に接続されて使用されている。
しかし、上述のサージ吸収素子にはいずれも一
長一短がある。即ち、バリスタはサージに対する
応答速度が速く、10-9秒程度の短い時間でサージ
を吸収できる優れた特性を有している反面、電流
耐量が小さいという欠点があり、電流耐量を上げ
るため動作面積を大きくすれば、静電容量が大き
く(200〜800pF程度)なつて、自励発振を生じ
たり、正規の信号波形を歪せたりする等の問題点
もある。一方、アレスタは静電容量が小さい(2
〜5pF程度)ため、自励発振や信号波形を歪ませ
ることがなく、また電流耐量が大きい等の長所を
有する反面、サージに対する応答速度が10-6秒程
度と遅いために、急峻なサージに対してはその立
上り部分を吸収できず、電子回路素子が損傷して
しまう等の欠点がある。
そこで、これら従来のサージ吸収素子の欠点を
解消するものとして、本考案者等は、既にバリス
タとアレスタとの両方の長所を兼ね備えたサージ
吸収素子を提案している。上記サージ吸収素子1
は、第1図に示す如く、高抵抗体素子2を基体と
して、その外周両端部に、放電間隙4を隔てて相
対向させた状態で電極3,3′を接続し、これを
放電ガス封入空間8と成した真空容器6中に収容
した構成を有するものである。このサージ吸収素
子1は、過渡的にサージ電圧が印加された状態
で、高抵抗体素子2にサージ電流が流れてサージ
を吸収し始め、更に上記高抵抗体素子2の抵抗値
とサージ電流値との積による電圧降下によつて、
電極3,3′間に励起放電を生成させ、その付勢
によつて上記励起放電を、瞬時に大電流を通ずる
主放電に転移させて、高速度にサージ電流を吸収
するものである。上記サージ吸収素子は、バリス
タの様にサージに対する応答が速く、しかも、ア
レスタの様に静電容量が小さく、電流耐量が大き
い等の優れたサージ吸収特性を有するものであ
る。
しかしながら、上記サージ吸収素子の基体であ
る高抵抗体素子として、電圧非直線特性を有する
金属酸化物を選定した場合には、その製造工程中
及び使用中に於いて、金属酸化物がバリスタ特性
として本来有している制限電圧が変動し、安定し
たサージ吸収特性が得られないという問題が生じ
た。これは、上記サージ吸収素子の製造工程に於
いて電極間の放電特性を安定させるために真空容
器内を真空にして各部材を加熱する所謂真空ベー
キングや、また使用状態に於いて各部材が電極間
の放電による放電雰囲気にさらされることがその
原因となるものである。即ち、真空ベーキングで
の高温環境や放電によるイオン衝撃が金属酸化物
を還元してバリスタ特性を変動させるのである。
本考案は上述の点に鑑み成されたもので、上記
サージ吸収素子の優れた特性をそのまま保持する
と共に制限電圧の変動を防止して安定したサージ
吸収特性を有するサージ吸収素子を提供すること
を目的とする。
以上の目的達成のために本考案者は、金属酸化
物の外周部に種々の物質を種々の状態で被着させ
て保護被膜を形成して検討した結果、部分的不連
続構造を有する炭化珪素を保護被膜とした場合に
上記サージ吸収素子の制限電圧が安定することを
見い出して本考案を完成させたものである。即
ち、本考案のサージ吸収素子は、電圧非直線特性
を有する金属酸化物の外周部の対向位置に、放電
間隙を隔てて相対向させて電極を接続し、これを
真空容器中に収容したサージ吸収素子に於いて、
電極間に露出した金属酸化物の表面に、炭化珪素
の粉末同士を接触させて部分的に不連続な構造と
した保護被膜を形成したものである。
上記炭化珪素を、結晶化させて連続した層構造
として、電圧非直線特性を有する金属酸化物の表
面に被着させて保護被膜を形成した場合、この保
護被膜もバリスタ特性を示し、これが上記金属酸
化物のバリスタ特性と合成されて、サージ吸収素
子のサージ吸収特性が変動することとなる。本考
案に係るサージ吸収素子の保護被膜は、炭化珪素
の粉末同士を点接触させて部分的に不連続な構造
としているため、接触抵抗の増大により絶縁物に
近いものとなる。従つて、バリスタ特性を示すこ
とはなく、サージ吸収素子のサージ吸収特性に変
動を与えることがない。
以下図面に基づいて本考案の一実施例を説明す
る。
第2図は本考案の一実施例に係るサージ吸収素
子を示すものであり、図に於いて、1はサージ吸
収素子、2は例えばZnO,Fe2O3,SnO2等の電圧
非直線特性を有する金属酸化物を円柱状に成形し
たものである。上記サージ吸収素子1は、上記金
属酸化物2の外周部両端に、金属酸化物2より外
周寸法の大きい一対の電極3,3′を、放電間隙
4を隔てて相対向させた状態で嵌着し、更に、上
記電極3,3′間に露出した金属酸化物2の外周
部に炭化珪素(以下、SiCという)より成る保護
被膜5を形成し、これをガラス等より成る真空容
器6内に収容した構造となつている。尚、7,
7′はリード線であり、それぞれ電極3,3′に接
続されている。また、上記真空容器6中は、真空
或いは放電ガス封入空間8とするが、放電ガスを
封入した場合、その種類を酸素若しくは酸素化合
物又は両者の混合物より成るガス媒質を含むもの
(例えばCO2+N2)に選定すれば、使用中に於け
る金属酸化物の還元防止効果が更に増大するもの
である。
上記保護被膜5は、粉末状のSiCと溶剤とを混
合してペースト状としたものを金属酸化物2に被
着させ、これを上記溶剤を除去し得るに十分高温
であり、且つSiCの結晶化温度よりも低温である
800℃程度の温度で焼成したものである。このた
め、保護被膜5は、SiC粉末が溶着あるいは結晶
化せず、SiC粉末相互の点接触による部分的に不
連続な構造を有する絶縁物に近い高抵抗体として
形成される。
第3図は、本考案のサージ吸収素子1の電圧電
流特性をオシログラフによつて観察した波形図で
ある。サージ印加時に於けるサージ吸収動作とし
ては、初期的には電圧非直線特性を有する金属酸
化物のバリスタ特性(曲線B)動作によつてサー
ジ吸収を行い、ある程度サージエネルギーが大き
くなつた状態では電極間の放電によるアレスタ特
性(曲線A)動作によつてサージを吸収している
ことがわかる。上記サージ印加時には、上記SiC
保護被膜5が完全な絶縁物ではないため、高周波
印加時に特有な表皮効果によつて上記保護被膜5
の抵抗値が減少し、金属酸化物2の表面及び保護
被膜5の中を電流が集中して流れることとなる。
そのため、上記金属酸化物21の表面及び保護被
膜5から熱電子が放出され、これが、上記金属酸
化物2の外周部に形成された電極3,3′間の空
間に拡散し、そのプライミング効果によつて放電
間隙4に放電が生成し易くなる。従つて上述した
サージ吸収動作のバリスタ特性からアレスタ特性
への移行が容易に行ない得るものである。
第4図は金属酸化物及び金属酸化物に種々の材
料よりなる保護被膜を形成した場合の電圧電流特
性を示すものである。電圧非直線特性を有する金
属酸化物による本来のバリスタ特性(曲線a)に
対し、本考案によるSiC保護被膜を形成したもの
(曲線b)は、一般的不活性物質である酸化クロ
ームや硅酸ソーダを被着したもの(曲線c)、鉛
ガラスやソーダガラスを被着したもの(曲線d)
に比べ、その特性がほとんど変化していない。
以上詳述の如く、本考案のサージ吸収素子は、
電圧非直線特性を有する金属酸化物の表面に炭化
珪素の粉末同士を点接触させて部分的に不連続な
構造とした保護被膜を形成しているので、上記保
護被膜は絶縁物に近い高抵抗体となり、製造中及
び使用中に於いて金属酸化物がほとんど還元され
ることがなく、これにより金属酸化物本来の制限
電圧が変動せず安定なサージ吸収特性が得らる。
従つて、サージ印加時に於いて、初期的には金属
酸化物のバリスタ特性動作によつてサージを吸収
するため応答速度が速く、ある程度サージエネル
ギーが大きくなつた状態では電極間の放電による
アレスタ特性動作によつてサージを吸収するた
め、静電容量が小さくて電流耐量が大きいという
優れたサージ吸収特性を十分発揮し得るものとな
る。また、金属酸化物の外周部に電極を形成した
ことで、表皮効果によつて金属酸化物及び保護被
膜から放出された電子が電極間の放電空間に拡散
するため放電の生成が容易となる。これにより、
金属酸化物のバリスタ特性動作から放電現象によ
るアレスタ特性動作へのサージ吸収動作の移行が
瞬時に行われ、サージに対して電子回路素子をよ
り確実に保護することがでると共に、金属酸化物
のサージ吸収動作時間が短くなつて、その寿命特
性が向上するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来のサージ吸収素子の概略側面図、
第2図は本考案の一実施例に係るサージ吸収素子
を示すものでAは概略側面図、Bは要部断面図、
第3図は第2図に示した実施例の電圧電流特性を
示すグラフ図、第4図は金属酸化物の電圧電流特
性の変動を示すグラフ図である。 1……サージ吸収素子、2……金属酸化物、
3,3′……電極、4……放電間隙、5……保護
被膜、6……真空容器。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 電圧非直線特性を有する金属酸化物の外周部
    の対向位置に、放電間隙を隔てて相対向させて
    電極を接続し、これを真空容器中に収容したサ
    ージ吸収素子に於いて、電極間に露出した金属
    酸化物の表面に、炭化珪素の粉末同士を点接触
    させて部分的に不連続な構造とした保護被膜を
    形成したことを特徴とするサージ吸収素子。 (2) 真空容器中に、酸素又は/及び酸素化合物よ
    り成るガス媒質を含む放電ガスを封入したこと
    を特徴とする実用新案登録請求の範囲第1項に
    記載のサージ吸収素子。
JP4146283U 1983-03-23 1983-03-23 サ−ジ吸収素子 Granted JPS59148092U (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4146283U JPS59148092U (ja) 1983-03-23 1983-03-23 サ−ジ吸収素子
US06/750,330 US4658324A (en) 1983-03-23 1985-06-28 Surge absorbing device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4146283U JPS59148092U (ja) 1983-03-23 1983-03-23 サ−ジ吸収素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS59148092U JPS59148092U (ja) 1984-10-03
JPH023271Y2 true JPH023271Y2 (ja) 1990-01-25

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ID=30172038

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JP4146283U Granted JPS59148092U (ja) 1983-03-23 1983-03-23 サ−ジ吸収素子

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JPS59148092U (ja) 1984-10-03

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