JPH0348768B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、育苗箱用条播装置に係るものであ
る。

（従来技術） 従来公知の、実公昭53−23629号公報には、種
籾供給ホツパーと、該種籾供給ホツパーの下部位
置に設けた種籾繰出ロールと、該種籾繰出ロール
の下方位置に設けた育苗箱を前後方向に水平移送
させる移送台と、前記種籾繰出ロールと前記移動
する育苗箱との間に設けた条播用の籾ガイドとを
有するものにおいて、前記籾ガイドは、前記種籾
繰出ロールの下方位置に設けた上下２箇所の係合
部材に係合させるようにした育苗箱用条播装置に
ついて記載されている。

（発明が解決しようとする課題） 前記公知例の育苗箱用条播装置の籾ガイドは、
上下動はできない構造であるから、育苗箱の高さ
が異なるものについては、利用できない。

籾ガイドを、上下動できる構造にするときは平
行リンク杆を用いることになるが、平行リンク杆
を用いた籾ガイドは、前後に長くなるのでしつか
り固定するように取付けないと、籾ガイドが上動
したとき、取付部分が外れる。

したがつて、従来の条播装置においては、籾ガ
イドの基部をネジ止めしていたものである。しか
し、ネジ止め固定式の籾ガイドは、外すとき面倒
であるし、播種作業はたびたび着脱するので、簡
易な手段で確実に止着できる構造の必要性が生じ
たものである。

（課題を解決するための手段） よつて本発明は、種籾供給ホツパー１および該
種籾供給ホツパー１の下部位置に設けた種籾繰出
ロール６とからなる播種装置２と、該種籾繰出ロ
ール６の下方位置に設けた育苗箱を前後方向に水
平移送させる移送台１４と、前記種籾繰出ロール
６と前記移動する育苗箱との間に設けた条播用の
籾ガイド２７とを有するものにおいて、前記籾ガ
イド２７は、前記育苗箱移動方向とは直交する左
右方向の垂直板３５に固定されている取付部３４
との間に前後方向に長い平行リンク杆２８を介し
て平行上下動自在に取付け、前記垂直板３５は前
記播種装置２側に設けられている支持金具２２に
形成した上端開口の垂直スリツト３３に上方から
抜差自在に構成した育苗箱用条播装置としたもの
である。

（実施例） 本発明の一実施例を図面により説明すると、１
は種籾供給装置２の種籾供給ホツパー、３，４は
流穀板、５は流下口、６は種籾繰出ロールであ
る。

種籾繰出ロール６の外周面には、母線方向に平
行な横条溝７が所望の間隔をおいて全周に形成さ
れ、又、左右方向に所望の間隔をおいてスリツト
８が全周に設けられる。スリツト８の深さは横条
溝７よりも若干深く形成し、各スリツト８には掻
出体９を嵌合させる。

種籾繰出ロール６の上方には、種籾繰出ロール
６の横条溝７に嵌合しない種籾１０を掃き戻して
均平にし、また、芒付種籾を持ち回つて取出す均
平兼芒付籾除去ブラシ１１が設ける。１２は種籾
繰出ロール６の側面に当接させた種籾誘導板、１
３は種籾誘導板１２の内側に設けられたスポンジ
である。

しかして、種籾供給装置２は、育苗箱を前後方
向に水平横送する移送台１４に対して高さ位置を
調節自在に取付ける。

即ち、種籾供給装置２は、種籾供給装置２全体
を第４図のＴだけ上方位置に位置させると条播用
として使用でき、種籾供給装置２全体をｔのよう
に低い下方位置に位置させると散播用として使用
できる。

また、育苗箱には種々の高さがあるので、いか
なる高さの育苗箱でも使用できるように、微調節
可能にする。

即ち、種籾供給装置２の左右の側板１５の下端
部には、それぞれ傾斜可能の縦杆１６，１６の上
端部を横軸１７，１７により軸着する。縦杆１
６，１６の下端部は、移送台１４のフレーム１９
上に固定の支持板２０に横軸２１，２１により軸
着する。したがつて、種籾供給装置２は縦杆１
６，１６が傾斜して横軸２１，２１を中心に回動
することにより、上下動する。

前記側板１５の前側には上方からみてＬ型形状
の支持金具２２を固着し、支持金具２２には上向
きコ型の取付金具２３を取付ける。取付金具２３
には左右方向の出入部材２４を出入自在に串通さ
せる。出入部材２４の外周にはバネ２５を巻回
し、該バネ２５は出入部材２４の先端部を前記支
持金具２２より外方に突出するように付勢する。

出入部材２４が設けられた側の支持板２０の前
端には、出入部材２４が係合する係合部２６を多
数形成する。係合部２６は、縦杆１６，１６によ
り斜め上下に移動する側板１５と共に円弧状に移
動する出入部材２４の移動路中に形成される。出
入部材２４は、前記係合部２６の一個に選択的に
係合して、前記縦杆１６，１６の回動を停止さ
せ、種籾供給装置２の高さを保持する。

Ａは条播装置で、自遊端側の籾ガイド２７は平
行リンク杆２８を介して種籾供給装置２に取付け
られ、種籾供給装置２を上方位置に切替えて条播
するときに、籾繰出体６の下方位置に設けて使用
する。また、籾ガイド２７は左右方向に分割落下
口２９を有するが、18〜20個の分割落下口２９を
有するものを別途複数用意し、交換して使用す
る。

しかして、平行リンク杆２８は、その左右方向
の軸３０，３１の両端部を取付具３２の取付部３
４，３４に軸着する。取付部３４，３４の基部に
は、左右方向の垂直板３５に固着する。

その垂直板３５を前記支持金具２２に形成した
上方が開口している垂直スリツト３３に上方によ
り着脱自在に挿入して取付ける。

（作用） 次に作用を述べる。

条播のときは、種籾供給装置２の側板１５の下
部に固着した支持金具２２には、上方が開口して
いる垂直スリツト３３が形成され、籾ガイド２７
は、平行リンク杆２８を介して取付具３２に取付
けられ、取付具３２は左右方向の垂直板３５を有
しているから、垂直板３５を前記支持金具２２の
垂直スリツト３３に上方より挿入すると、籾ガイ
ド２７は前記のように前後に長い構成でも、そし
て、籾ガイド２７が上下方向に揺動しても、外れ
たりがたついたりすることなく、種籾供給装置２
に簡単に取付けることができる。

この状態で、種籾供給ホツパー１に種籾１０を
投入し、流穀板３と流穀板４の下端の調節板を所
望の位置に調節し、横軸繰出ロール６、均平兼芒
付籾除去ブラシ１１をそれぞれ回動させ、育苗箱
移送台１４により育苗箱を移送させると、横軸繰
出ロール６の横条溝７に嵌合した種籾１０は種籾
誘導板１２により誘導され、籾ガイド２７内に落
下し、籾ガイド２７の分割落下口２９により振分
けられて落下し、育苗箱内の床土表面に条播され
る。

このとき、育苗箱に高さの相違があつても、籾
ガイド２７は育苗箱の縁に沿つて上下し、円滑に
使用できる。

撒播のときは、籾ガイド２７は不要であるか
ら、そのまま抜けばよい。

（効果） 前記公知例の育苗箱用条播装置の籾ガイドは、
上下動はできない構造であるから、育苗箱の高さ
が異なるものについては、利用できない。籾ガイ
ドを、上下動できる構造にするときは平行リンク
杆を用いることになるが、平行リンク杆を用いた
籾ガイドは、前後に長くなるのでしつかり固定す
るように取付けないと、籾ガイドが上動したと
き、取付部分が外れる。したがつて、従来の条播
装置においては、籾ガイドの基部をネジ止めして
いたものである。しかし、ネジ止め固定式の籾ガ
イドは、外すとき面倒であるし、播種作業ではた
びたび条播と撒播の切替えが必要なので、簡易な
手段で確実に止着できる構造の必要性が生じたも
のである。

しかるに、本発明は、種籾供給ホツパー１およ
び該種籾供給ホツパー１の下部位置に設けた種籾
繰出ロール６とからなる播種装置２と、該種籾繰
出ロール６の下方位置に設けた育苗箱を前後方向
に水平移送させる移送台１４と、前記種籾繰出ロ
ール６と前記移動する育苗箱との間に設けた条播
用の籾ガイド２７とを有するものにおいて、前記
籾ガイド２７は、前記育苗箱移動方向とは直交す
る左右方向の垂直板３５に固定されている取付部
３４との間に前後方向に長い平行リンク杆２８を
介して平行上下動自在に取付け、前記垂直板３５
は前記播種装置２側に設けられている支持金具２
２に形成した上端開口の垂直スリツト３３に上方
から抜差自在に構成した育苗箱用条播装置とした
ものであるから イ 籾ガイド２７は、前記育苗箱移動方向とは直
交する左右方向の垂直板３５に固定されている
取付部３４との間に前後方向に長い平行リンク
杆２８を介して平行上下動自在に取付けたの
で、育苗箱に高さの相違があつても、微妙に順
応して使用できる。

ロ 籾ガイド２７は、前記の構成のため、前後に
長くなるが、それでも、垂直板３５は播種装置
２側に設けられている支持金具２２に形成した
上端開口の垂直スリツト３３に上方から抜差自
在に構成したので、至極簡単に着脱できるばか
りでなく、装着したときがた付かない効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は縦断側面図、第２図は要部の斜視図、
第３図は籾ガイドの斜視図、第４図は種籾供給装
置を上下動させている状態図である。 符号の説明、１……種籾供給ホツパー、２……
播種装置、３……流穀板、４……流穀板、５……
流下口、６……種籾繰出ロール、７……条溝、８
……スリツト、９……掻出体、１０……種籾、１
１……均平兼芒付籾除去ブラシ、１２……種籾誘
導板、１３……スポンジ、１４……移送台、１５
……側板、１６……縦杆、１７……横軸、１９…
…フレーム、２０……支持板、２１……横軸、２
２……支持金具、２３……取付金具、２４……出
入部材、２５……バネ、２６……係合部、２７…
…籾ガイド、２８……平行リンク杆、２９……分
割落下口、３０，３１……軸、３２……取付具、
３３……垂直スリツト、３４……取付部、３５…
…垂直板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 種籾供給ホツパー１および該種籾供給ホツパ
   ー１の下部位置に設けた種籾繰出ロール６とから
   なる播種装置２と、該種籾繰出ロール６の下方位
   置に設けた育苗箱を前後方向に水平移送させる移
   送台１４と、前記種籾繰出ロール６と前記移動す
   る育苗箱との間に設けた条播用の籾ガイド２７と
   を有するものにおいて、前記籾ガイド２７は、前
   記育苗箱移動方向とは直交する左右方向の垂直板
   ３５に固定されている取付部３４との間に前後方
   向に長い平行リンク杆２８を介して平行上下動自
   在に取付け、前記垂直板３５は前記播種装置２側
   に設けられている支持金具２２に形成した上端開
   口の垂直スリツト３３の上方から抜差自在に構成
   した育苗箱用条播装置。