JPH0347934Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、カーラジオ等のカーオーデイオを含
む車載用電子機器に関するもので、特に盗難の発
生を心理的に抑止する効果を持つた車載用電子機
器に関するものである。

〔従来の技術〕

カーラジオ等の車載用電子機器を車体に装着す
る装置には各種あるが、車体の適所に凹設した角
筒状の取付筒にラジオを挿入して、取付筒の両側
面に切設した係合孔に、ラジオの両外側面に設け
た板ばね製のフツクを弾性係合させて固定し、故
障修理等のためラジオを取り外す際には、ラジオ
前面のエスカツシヨン両側に穿設した、上記フツ
クに対応する着脱孔より、Ｕ字形棒状の着脱具を
差し込んで、フツクを内側方に弾性屈撓させるこ
とにより、係合孔より外して、ラジオを取り外す
ようにした装置は、着脱具とほぼ等径の棒材を使
用しても、ラジオを容易に取り外すことができ
る。

このような手段によるラジオの盗難を防止する
ため、スライドアウト方式あるいは暗唱コード方
式等の装置が、既に提供されている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

これらの装置は、いずれも盗難防止には効果が
あるが、装置が高価になるという問題がある。

〔問題点を解決するための手段〕

前述の如き問題点を解決するために成された本
考案の要旨は、次の通りである。即ち、車両側部
材に対して着脱自在に取付可能な車載用電子機器
において、機器本体側部にあつて機器本体を車両
側部材に係止する可撓性の係止部材と、機器本体
前面にあるエスカツシヨンの前面内部領域で且つ
前記係止部材に対応する位置に形成されており、
前記係止部材による係止を解除する為に着脱具が
挿入される着脱孔と、裏面側に係止杆が形成され
前記エスカツシヨンを覆い得る大きさを持つたカ
バーとを備え、前記係合杆を前記着脱孔へ嵌入す
ることにより前記カバーを前記エスカツシヨン前
面に保持することを特徴とする盗難防止カバーを
有する車載用電子用機器である。

〔実施例〕

図面における１は、本考案を適用しうるカーラ
ジオを示すもので、２はラジオ本体、３はラジオ
本体２の前面のエスカツシヨンである。

ラジオ本体２の左右両側板２ａ（左側板は右側
板と左右対称につき図示を省略する）の前部に
は、前縁より凹入溝４が形成されている。

側板２ａの外面における凹入溝４の後方は、側
板２ａに添つて前方を向く、二又フオーク状の板
ばね製の係止板５の後部５ａか固着されて、前部
の分岐部５ｂが凹入溝４の外側方に位置し、各分
岐部５ｂの中央部上下両縁には、外側方に突出す
る前向フツク６が曲設され、各分岐部５ｂの前部
には、前内方に向かつて屈曲する案内部５ｃが曲
設されている。

エスカツシヨン３の前面内部領域であつて、且
つ両側部における上記案内部５ｃの前方即ち係止
板５に対応する位置には着脱孔７が貫設されてい
る。

自動車の車体８の要所には、ラジオ１を挿入し
うる大きさの角筒状の取付筒９が凹設され、取付
筒９の左右両側板９ａの前部には、上記フツク６
に対応する方形の係合孔１０が切設されている。

ラジオ１は、車体８の取付筒９に強制的に押し
入れることにより、第１図に示すように、係止板
５が内側方に弾性屈撓して、フツク６が側板９ａ
の前端を乗り越え、係合孔１０に係合して車体８
に固定される。

固定されたラジオ１を、たとえば故障修理のた
め取り外すには、第４図に示すような、Ｕ字形棒
状着脱具１１を各着脱孔７に強制的に押し込め
ば、係止板５の案内部５ｃの外面に添つて嵌入す
る着脱具１１により、分岐部５ｂが内側方に弾性
屈撓して、フツク６が係合孔１０より離脱するの
で、ラジオ１を引き出すことができる。

上述は、公知のカーラジオ取付装置を示すもの
であるが、この装置は、着脱具１１を使用しなく
ても、それとほぼ等径の棒材を各着脱孔７に押し
込めば、簡単にラジオ１を取り外すことができ
る。

第１図と第２図における１２は、前面形がエス
カツシヨン３と同形等大の、たとえば合成樹脂製
の本考案のカバーである。

カバー１２の裏面におけるエスカツシヨン３の
着脱孔７に対応する個所には、着脱孔７より僅か
に大径の係合杆１３……が後向に突設され、各係
合杆１３には、軸線方向を向く割溝１４が切り込
まれている。

なお１５は、カバー１２の前面両側部に設けた
つまみである。

このカバー１２の各係合杆１３を、エスカツシ
ヨン３の各着脱孔７に押し入れれば、両者は弾性
係合して、カバー１２がエスカツシヨン３の前面
に着脱自在に取り付けられ、ラジオ１が隱蔽され
るので、ラジオ１の盗難が防止される。

〔考案の効果〕

以上述べたように本考案は、従来から使われて
いる構造の着脱式車載用電子機器をそのままの形
で利用して、保持することができる盗難防止カバ
ーを提供するものである。こうして、装着されて
いる車載用電子機器の機種やその存在自体を不明
とすることによつて、窃盗の試みに対する抑止効
果を安価に実現することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案のカバーと、このカバーを使
用しうるラジオの一部切欠上面図、第２図は、第
１図Ａ−Ａ線断面図、第３図は、ラジオの正面
図、第４図は、車体へ取付中のラジオと着脱具を
示す側面図、第５図は、係止板の斜視図である。 １……カーラジオ、２ａ……側板、３……エス
カツシヨン、５……係止板、６……フツク、７…
…着脱孔、８……車体、９……取付筒、９ａ……
側板、１０……係合孔、１１……着脱具、１２…
…カバー、１３……係合杆。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 車両側部材に対して着脱自在に取付可能な車載
   用電子機器において、 機器本体側部にあつて機器本体を車両側部材に
   係止する可撓性の係止部材と 機器本体前面にあるエスカツシヨンの前面内部
   領域で且つ前記係止部材に対応する位置に形成さ
   れており、前記係止部材による係止を解除する為
   に着脱具が挿入される着脱孔と、 裏面側に係止杆が形成され前記エスカツシヨン
   を覆い得る大きさを持つたカバーとを備え、 前記係合杆を前記着脱孔へ嵌入することにより
   前記カバーを前記エスカツシヨン前面に保持する
   ことを特徴とする盗難防止カバーを有する車載用
   電子機器。