JPH0347617Y2

JPH0347617Y2 -

Info

Publication number: JPH0347617Y2
Application number: JP1985095475U
Authority: JP
Priority date: 1985-06-24
Filing date: 1985-06-24
Publication date: 1991-10-11
Also published as: JPS624320U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、着脱および上下左右の回動を可能と
した車椅子のアームレストに関するものである。

（従来の技術）ほとんどの車椅子のアームレストは、車椅子を
使用しないときには車体側面から取外せるように
なつている。このための着脱装置も種々の構造が
考えられているが、もつとも簡単なものとして、
略コ字状にアームレストを形成し、この両端を車
体側のシートフレーム等に嵌合して取付けたもの
がある。

また、この改良として、実願昭59−089887号で
示すように、略コ字状のアームレストをシートフ
レームに嵌合して取付ける装置において、嵌挿さ
れる側の少なくとも１つの孔を、この孔に嵌合す
る軸の直径より長く形成し、かつ嵌合部分に孔と
ピンとからなるロツク装置を設けることによりア
ームレストのガタの発生を防止し、容易に着脱で
きるようにしたものもある。

（考案が解決しようとする問題点）車椅子の乗り降りは、前方から行なうのがふつ
うである。しかし、アームレストをはずして、ベ
ツド等に横付けして横から乗り降りを行なうと非
常に便利な場合がある。また机等に向かうときに
も、アームレストをはずして机に車椅子を横付け
することにより、前を横向けるだけで容易に机に
向かうことができる場合もある。

しかしながら、従来の着脱装置では、略コ字状
のアームレストを車体側のシートフレームに嵌合
しているため、上方に引き上げなければならな
い、また、はずしたアームレストは、どこかに載
置しなければならないため、乗車している本人で
はなかなか容易にはできない。そのため介護者に
よつて着脱しなければならなく、一人のときには
不自由であるという問題点が生じた。

また、着脱したアームレストは載置する場所が
必要であり、それらの場所に置かないとアームレ
ストに傷を付けたりすることがあつた。

本考案は、以上の問題点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、車椅子のアームレストをワンタ
ツチで着脱および上下・左右の回動ができるよう
にして、乗車している本人でも容易に車椅子の乗
り降りができるようにし、かつ、載置場所を必要
としない車椅子のアームレストを提供することに
ある。

（問題点を解決するための手段）本考案は以上の問題点を解決するための手段と
して、アームレストの一端に、シートフレームに
設けられたツメと係合自在なツメ部を有するロツ
クカムを軸着し、さらに該ロツクカムと該ロツク
カムを作動するためのレバーとをロツドにより連
結すると共に、該アームレストの他端には、アツ
パブラケツトとロアブラケツトとを軸により折曲
自在に係着してなるブラケツトの一端を固着し、
該ブラケツトの他端はシートフレームに回動自在
に嵌合してなるものである。

（作用）以上のような構成とすると、略コ字状のアーム
レストの一端には、ロツクカムを設け、このロツ
クカムとレバーとをロツドにより連結して、レバ
ーの操作によりロツクカムのツメ部とシートフレ
ームに設けたツメとの係合・離脱を行なうように
してアームレストの着脱を行ない、一方、アーム
レストの他端には、アツパブラケツトとロアブラ
ケツトとを軸で折曲可能に係着してなるブラケツ
トの一端を取り付け、他端はシートフレームに回
動自在に嵌合することにより、アームレストを前
記軸を中心として上下に回動でき、かつシートフ
レームとの嵌合部を中心に左右に回動できるよう
にしている。

（実施例）次に本考案の一実施例を図を用いて説明する。

これは、電動車椅子１に本考案のアームレスト
２を設けたものである。略コ字状に形成したアー
ムレストパイプ３の前方側の端部にはボツクス４
が付設されており、このボツクス４内にはロツク
カム５がピン６により回動自在に設けられてい
る。そして、このロツクカム５にはツメ部５ａが
形成されており、ロツクカム５の回動によりツメ
部５ａは、シートフレーム７に内設しているツメ
８と係合または解除ができるようになつている。
そして、このロツクカム５はスプリング９によつ
てツメ部がツメ８に係合する方向に常時付勢され
ている。

また、このロツクカム５の一部はボツクス４か
ら突出しており、その突出部５ｂにはピン１０を
介してロツド１１の一端が係着している。そし
て、このロツド１１の他端は、アームレストパイ
プ３の上部まで延設されており、この先端には、
レバー１２がピン１３により係着されている。さ
らに、このレバー１２の端部はアームレストパイ
プ３から突設されているブラケツト１４とピン１
５とで回動自在に係着されている。

また、アームレストパイプ３の後方側の端部に
はアツパブラケツト１６とロアブラケツト１７を
ピン１８により回動自在に係着してなるブラケツ
ト１９が設けられている。そして、このブラケツ
ト１９のアツパブラケツト１６はアームレストに
嵌合させ、また、ローアブラケツト１７はシート
フレーム２０に回動自在に嵌合させることによ
り、アームレストパイプ３とシートフレーム２０
を連結するようにしている。

次にこのように構成したアームレスト２の作用
について説明する。

まず、アームレストパイプ３の上方を持つてレ
バー１２を握ると、ロツクカム５がピン６を中心
に回転してツメ部５ａがシートフレーム７のツメ
８から離間してロツクが解除される。この状態で
後方側のブラケツト１９のロアブラケツト１７を
シートフレーム２０から引抜くとアームレスト２
は電動車椅子１から取外すことができる。（第２
図）また、同様に前方側のロツクが解除された状態
で、ロアブラケツト１７とシートフレーム２０と
の嵌合部を中心にアームレスト２を左右に回動す
ることができる。（第２図）同様に、アツパブラケツト１６とロアブラケツ
ト１７とを係着しているピン１８を中心にアーム
レスト２を上下方向へ回動することができる。
（第２図）このように、レバー１２を握つて前方側のロツ
クを解除するだけでアームレストの取外ができ、
かつ取外さずに、上下または左右に回転させて移
動し、車椅子の側方から乗り降りができるように
している。

また、アームレスト２をセツトする場合には、
アームレスト２の前方側をシートフレーム７の上
方から押し下げると、ロツクカム５のツメ部５ａ
がシートフレーム７のツメ８と係合する方向に付
勢されているため簡単にロツクできることにな
る。

（考案の効果）本考案は、以上の構成としたので、レバーの操
作により、乗車している本人でもアームレストの
一端のロツクを解除してアームレストの取外し、
または、上下・左右の回動が容易にできるため、
車椅子の側方からの乗り降りができ、かつ机等に
も横付けできる。また、アームレストを取外さな
くても良いためアームレストの載置場所を設ける
必要がない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例であるアームレス
トの一部切欠き正面図、第２図は、第１図で示し
たアームレストを取り付けた電動車椅子の斜視図
を示す。２……アームレスト、５……ロツクカム、５ａ
……ツメ部、７，２０……シートフレーム、８…
…ツメ、１１……ロツド、１２……レバー、１６
……アツパブラケツト、１７……ロアブラケツ
ト、１９……ブラケツト。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

略コ字状の形状を有し、両端をシートフレーム
に嵌合して取り付けるようにした車椅子のアーム
レストにおいて、該アームレストの一端に、シー
トフレームに設けられたツメと係合自在なツメ部
を有するロツクカムを軸着し、さらに該ロツクカ
ムと該ロツクカムを作動するためのレバーとをロ
ツドにより連結すると共に、該アームレストの他
端には、アツパブラケツトとロアブラケツトとを
軸により折曲自在に係着してなるブラケツトの一
端を固着し、該ブラケツトの他端はシートフレー
ムに回動自在に嵌合してなる車椅子のアームレス
ト。