JPH0347182Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜考案の技術分野＞ 本考案は強制通風式の冷蔵庫に係り、特に冷蔵
室の背面に配設したコントロールボツクス内のダ
クトケースの風路構造の改良に関するものであ
る。

＜従来技術＞ 従来、この種の冷蔵庫では内箱背面に冷凍室と
冷蔵室とを連通させる風路を有し、冷凍室の背面
に設けた冷却器で冷却した冷気を冷却器の上方に
配置した送風フアンにより冷却器の前方を仕切る
フアングリルの上方から冷凍室内へ吹き出すとと
もに、一部の冷気を内箱背面の連通風路へと導び
き冷蔵室へと送り出すようになつている。そして
冷蔵室の風路出口にはコントロールボツクスを備
え、このボツクス内に冷気吹出口を有し吹出口に
バツフルが開閉自在に位置している。またこのバ
ツフルの動きでコントロールされる冷気はバツフ
ルの開度の広い上方へと流れた後、上方吹出口か
ら低温ケースへ、また下方吹出口から冷蔵室へと
分配させるように発泡断熱材等で成形されたダク
トケースとプラスチツク製等の化粧カバーでコン
トロールボツクスで構成されている。

運転中は上記コントロールボツクスの吹出口か
ら送り出される冷気量は、冷蔵室の温度感知によ
りバツフルが動きバツフルと吹出口の対向角度の
変化に応じてコントロールされる。

＜考案が解決しようとする課題＞ しかし第５図、第６図に示すようにバツフルで
コントロールされた冷気はバツフル吹出口の対向
角度が上方に広くなつているため上方に集まつて
から分配されるがバツフルの開き角度の大きさに
より、吹き出す量も、流速も異なり、特にバツフ
ル開度の小さいときには反吹出口のバツフル面と
対向するダクトケース壁面との間が比較的大きく
なりこの空間が冷気のよどみ地帯になり、比較的
低外気で多湿状態のときや冷蔵室内が湿気の多い
食品の保存した状態で圧縮機、送風フアンの運
転、停止を実行した場合には比較的低温のバツフ
ル面等に着霜したり氷結してしまい、開閉作動に
悪影響を与えたり適切な風路が得られないという
不具合点があつた。

［課題を解決するための手段］ 本考案は前記不具合点を除去することを目的と
して、冷蔵庫の本体内部を中仕切部４で上下に区
画形成して冷凍室５と冷蔵室６を備え、風路８を
介して上記冷凍室と冷蔵室とに冷気を送風する強
制通風式の冷凍冷蔵庫において、冷蔵室６の背面
上方に設置したコントロールボツクス９、このコ
ントロールボツクス内に装着したバツフルサーモ
１１、このバツフルサーモ１１により吹出口を冷
蔵庫の温度に応動して開閉自在に位置するバツフ
ル１２、このバツフルサーモ１１を囲むように枠
体を有するダクトケース１６を備え、このダクト
ケースの風路を形成する上記枠体は、下部に下方
冷気吹出口を形成し上部に低温ケースへの上方冷
気吹出口を形成し、かつ上記バツフルの反吹出口
側に上記バツフルの傾斜方向に傾斜する傾斜部を
形成し、上記バツフルは上方が上記吹出口側に傾
斜するようになされたことを特徴とする冷蔵庫の
風路構造を設ける。

＜考案の実施例＞ 以下、図示実施例に基づき説明すると、１は外
箱、２は内箱、３はこれら外箱と内箱の中空部に
充填した発泡性断熱材、４は内箱２を上下に仕切
る中仕切で冷凍室５および冷蔵室６とを区画形成
している。７は冷凍室５背面に位置するフアング
リル、８は冷凍室と冷蔵室を連通する風路で、冷
却器２５で冷却された冷気を上方に位置した送風
フアン２４により冷凍室５内へ送風するとともに
冷気の一部を背面の連通風路８へ導くようになつ
ている。

９はコントロールボツクス本体で、上記連通風
路８の吹出口に装着されている。そしてこのコン
トロールボツクスは、取付具１０バツフルサーモ
１１、このバツフルサーモを覆う発泡断熱材から
なるダクトケース１６およびプラスチツク等で成
形された化粧カバー１３で構成している。

１２はバツフルサーモ１１より突設したシヤフ
ト１５に支持されたバツフルで、庫内温度に応動
してコントロールボツクスの吹出口１４を開閉自
在に閉鎖している。１６は断熱材からなるダクト
ケースで、内側にはバツフルサーモ１１を囲撓す
る枠部２１を一体形成するとともにその囲りに逆
Ｕ字状への風路を形成している。

１７はこのダクトケース１６内側の上部両隅部
に開口した上方吹出口、１８はこの吹出口に対応
して化粧カバー１３に開口した吹出口である。１
９はダイヤル挿入用の凹部、２０はダクトケース
１６の下部に開口した下方吹出口で、これに対応
して化粧カバー１３に吹出口２６を開口してい
る。２２はダクトケースの枠部２１の上部に形成
した傾斜部で、バツフル１２の開口時の傾斜角度
に合わせるとともにバツフル１２の面積に近似す
る広さを有している。またこの傾斜部とバツフル
間の距離は当接しないように３ミリ程度の隙間が
望ましく、空間容積をより少なくして冷気のよど
みを防止している。

２３はこの傾斜部に形成されたシヤフト１５用
の切欠きである。２７はコントロールボツクス９
の上方吹出口１８に近接して配設された低温ケー
スである。

次に、この作用について説明すると、冷却器２
５で冷却された冷気は上方に位置する送風フアン
２４により前面にあるフアングリル７の吹出グリ
ルから冷凍室５へ送り出される一方、その一部は
連通風路８へ導かれ、冷蔵室６へ吹出す。

即ち冷蔵室の温度変化により動作するバツフル
サーモ１１に制御されて吹出口１４の開放角度変
化により冷気が吹出される。吹出した冷気はコン
トロールボツクスのダクトケース１６内で上方に
集められて左右に分配され、下方吹出口２６より
冷蔵室６へと冷気が送られ、その一部は上方吹出
口１７から低温ケース２７内へ送られ冷却する。
このときバツフル１２を経てコントロールされた
冷気は第４図に示すようにバツフル面にそつて上
傾斜して流れる傾向となり、それぞれの吹出口か
ら冷気は放出される。このときバツフル１２の反
吹出口側の空間部が少ないため、冷気のよどみも
なくスムーズに冷気は流れ、特に温度が設定域に
達して圧縮機および冷気送風フアンが停止して、
庫内の多湿空気が上部吹出口１７からダクトケー
ス１６内に逆流してきてもバツフル１２の反吹出
口側に空〓に入れないので、バツフル面への着
霜、氷結を阻止することができる。

＜考案の効果＞ 本考案は以上述べたようにバツフル１２の開口
時、バツフルの反吹出口側に、かつバツフルの傾
斜角度に沿つて傾斜する傾斜部２２を構成したか
ら従来低外気で比較的多湿条件の中で扉開閉を含
め運転、停止を繰り返すうちにバツフルサーモの
バツフル面に発生する冷気のよどみによる着霜や
氷結も生ずることがなくなり信頼性の高い冷蔵庫
を提供できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す冷蔵庫の縦断
面図、第２図は第１図のコントロールボツクスの
分解斜視図、第３図は第２図のダクトケースの斜
視図、第４図は第３図の−線に相当する要部
拡大断面図、第５図は第３図に相当する従来のダ
クトケースの斜視図、第６図は第５図の−線
に相当する要部拡大断面図である。 なお、図中、同一符号は同一、または相当部分
を示し、５は冷凍室、６は冷蔵室、８は連通風
路、９はコントロールボツクス、１１はバツフル
サーモ、１２はバツフル、１４は吹出口、１６は
ダクトケース、２１は壁、２２は傾斜部、２３は
膨出部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 冷蔵庫の本体内部を中仕切部４で上下に区画形
   成して冷凍室５と冷蔵室６を備え、風路８を介し
   て上記冷凍室と冷蔵室とに冷気を送風する強制通
   風式の冷凍冷蔵庫において、冷蔵室６の背面上方
   に設置したコントロールボツクス９、このコント
   ロールボツクス内に装着したバツフルサーモ１
   １、このバツフルサーモ１１により吹出口を冷蔵
   庫の温度に応動して開閉自在に位置するバツフル
   １２、このバツフルサーモ１１を囲むように枠体
   を有するダクトケース１６を備え、このダクトケ
   ースの風路を形成する上記枠体は、下部に下方冷
   気吹出口を形成し上部に低温ケースへの上方冷気
   吹出口を形成し、かつ上記バツフルの反吹出口側
   に上記バツフルの傾斜方向に傾斜する傾斜部を形
   成し、上記バツフルは上方が上記上方吹出口側に
   傾斜するようになされたことを特徴とする冷蔵庫
   の風路構造。