JPH0346990Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、運転中は運転者以外の人が乗つてい
る場合に限り娯楽画面を表示するようにした車載
用デイスプレイ装置に関する。

〔従来の技術〕

現在、ドライビングモニタ画面、燃費モニタ画
面、メンテナンスガイド画面、各種警告の割込画
面、TV画面などを表示できる車載デイスプレイ
装置が具現化されている。そして、これからはオ
ーデイオ系の機能と操作とビジユアル系との一体
化（共通化）を図つた、いわゆるオーデイオビジ
ユアルシステムが具体化し、車室内エンターテイ
ンメント（娯楽）としてのデイスプレイの役割が
増大する。さらに将来においてはドライバを対象
としたデイスプレイ装置と助手席もしくは後席の
人間を対象とした複数のデイスプレイ装置が搭載
されることが予測される。

オーデイオビジユアルシステムとしてのデイス
プレイ装置の取付位置としては、ドライバとドラ
イバ以外の人間も含めて考える必要があることか
ら、センターコンソール或いはセンターダツシユ
ボード等が考えられるが、安全性を考慮し運転中
はTV等のエンターテインメントソースを表示で
きないようにしたシステムが考えられている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上述したシステムは安全走行上好ましいもので
あるが、助手席の人間もしくは後席の人間がTV
等のエンターテインメントを楽しみたくても不可
能である。そこで本考案では運転者以外の搭乗者
がいる場合にのみ娯楽画面を見ることができるよ
うにして上述した矛盾点を解決しようとするもの
である。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、車両運転中には娯楽番組の表示を禁
止した車載用デイスプレイ装置において、車室内
に運転者以外の搭乗者がいることを検出する検出
手段と、該検出手段により車室内に運転者以外の
搭乗者がいることを検出した時には前記デイスプ
レイの表示が運転者に視認されないようにすると
共に、前記デイスプレイに娯楽画面を表示可能と
するように制御する制御装置とを備えてなること
を特徴とするものである。

〔作用〕

車室内に運転者以外の搭乗者がいることを検出
する検出手段で、該搭乗者がいることを検出すれ
ば自動的に運転者からは視認されない状態で娯楽
番組が表示可能となり、該搭乗者が娯楽番組を視
聴することができる。

〔実施例〕

第１図は一般的な乗用車の車室内を示し、１は
運転席、２は助手席、３は後席である。メインの
デイスプレイ（本例ではCRT）４はセンターダ
ツシユボード５の中央部に装着され、またサブの
デイスプレイ６はセンターコンソール７に装着さ
れて後席３から視認できる。８は同じくコンソー
ル７に装着されたオーデイオシステムである。サ
ブCRT６がなく、メインCRT４だけの場合は、
助手席２にシートスイツチ９を設けてこれを第２
図のような回路に組入れる。同図において、１０
はバツテリ、１１はイグニツシヨンスイツチ、１
２はシフトレバーのパーキングまたはニユートラ
ルスイツチである。尚、シートスイツチ９はシー
ト内蔵型の他に、赤外線検知型、シートベルトロ
ツク検出型としてもよい。

ここではメインCRT４がTV受像機システムで
あり、その画面は一般放送による娯楽番組（エン
ターテインメント・プログラム）であるとする。
この場合、運転中（スイツチ１１オン）は、スイ
ツチ１２をオン（パーキング又はニユートラル）
のとき、またはスイツチ９がオン（助手席２に着
座）のとき以外、メインCRT４に制御電圧を供
給しない。これはドライバだけで走行しているの
で安全運転の妨げになるからである。これに対し
スイツチ１２がオンしていれば停車中であるので
運転手が視認しても問題はなく、またスイツチ９
がオンしているときは助手席に着座しているので
この人が娯楽番組を楽しむことができる。

但し、この方式では助手席２に着座すると運転
席１からも視認できるので、これを防ぐために第
４図に示すようにCRT４を４′のように助手席向
きに回動させると良い。この点の詳細は後述す
る。

第３図はメインおよびサブのデイスプレイ４，
６を備えたシステムで、２０は制御装置、２１は
そのCPU、２２，２３は２台のCRTコントロー
ラである。オーデイオおよびビジユアルソースと
してはTV（テレビジヨン）チユーナ８１、CD
（コンパクトデイスク）プレーヤ８２、AR（オー
トラジオ）／CS（カセツトデツキ）８３、故障診
断装置８４等である。

このシステムはサブのデイスプレイ６では常時
娯楽画面を表示でき、これを後席から視認でき
る。またメインのデイスプレイ４については第２
図で説明したように制御するか、第４図のように
制御する。或いは、CRTコントローラ２２，２
３が別なのでサブのデイスプレイ６が娯楽画面を
表示し、メインのデイスプレイ４でドライバにと
つて必要な別の画面を表示することもできる。

第５図は第４図の具体例で、４１はダツシユボ
ード５にネジ止めされる枠体、４２はデイスプレ
イ４の筺体、４３はその回転軸、４４は筺体４２
内に収容されたCRT、４５はモータ、４６はそ
の出力ギヤ、４７は1/4円のギヤ、４８ａ，４８
ｂはエツジ検出用ピン、４９はエツジ検出スイツ
チ、５０は蛇腹である。筺体４２は軸４３を中心
に回動し、内部のCRT４４を一体的に正面（実
線の状態）または助手席側（破線の状態）に指向
させる。この原動力はモータ４５であり、その回
転がギヤ４６からギヤ４７に伝わると、ピン４８
ａまたは４８ｂがスイツチ４９に当接するまで筺
体４２は回動する。この回転制御は第６図のモー
タコントロール６０で行う。同図の６１はTVの
電源投入指示スイツチで、オア回路６２の出力が
Ｈ（ハイ）のときにスイツチ６１がオンになると
TVオン信号が発生される。このTVオン信号と
シートスイツチ９のオン信号が同時に発生すると
アンド回路６３の出力がＬ→Ｈとなり、これがモ
ータコントロール６０のスタート信号STARTに
なる。このときはCRT４４を助手席側に向ける。
これに対しアンド回路６３の出力がＨ→Ｌになる
とモータコントロール６０はモータ４５を逆転さ
せ、CRT４４を正面位置に復帰させる。いずれ
の場合も、第５図のスイツチ４９からのエツジ検
出信号がストツプ信号STOPとなる。

〔考案の効果〕

以上述べたように本考案によれば、車載用のデ
イスプレイ装置を安全走行の妨げにならない範囲
で娯楽画面の表示に最大限活用できる利点があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のシステム構成図、第２図〜第
４図は本考案の各実施例の構成図、第５図および
第６図は第４図の各部詳細図である。 図中、１は運転席、２は助手席、３は後席、４
はメインのデイスプレイ、６はサブのデイスプレ
イ、９はシートスイツチ、１１はイグニツシヨン
スイツチ、１２はパーキングまたはニユートラル
スイツチ、２０は制御装置、６０はモータコント
ロールである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車両運転中には娯楽番組の表示を禁止した車載
   用デイスプレイ装置において、車室内に運転者以
   外の搭乗者がいることを検出する検出手段と、該
   検出手段により車室内に運転者以外の搭乗者がい
   ることを検出したときには前記デイスプレイの表
   示が運転者に視認されないようにすると共に、前
   記デイスプレイに娯楽画面を表示可能とするよう
   に制御する制御装置とを備えてなることを特徴と
   する車載用デイスプレイ装置。