JPH0346763Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は液体を必要箇所に点滴状に適用するた
めの点滴容器に関する。とくに本考案は歯科用、
医療用あるいは工業用分野に用いられる点滴容器
に関し、なかでも虫歯検知液を歯牙窩洞に適用す
るための点滴ノズルをそなえた点滴容器に関す
る。

（従来の技術） 従来から歯科分野、医療分野、工業用分野等で
種々の薬液を点滴状に取出すことのできる容器が
用いられている。たとえば従来から用いられてい
る虫歯検知液を歯牙に適用するための容器は薬液
を収容するためのプラスチツク製の容器本体、プ
ラスチツク製のキヤツプおよび該キヤツプに取り
つけられた細長い金属製の点滴ノズルから構成さ
れると共に該点滴ノズルが先端部近くにおいて一
定の角度に曲げられている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながらかかる虫歯検知液用の点滴容器
は、ノズルが金属製であるためあらかじめ一定の
位置で曲げられているので口腔内で種々の歯牙部
位に薬液を適用するのに不便であるという問題が
あつた。さらに、キヤツプとノズルとが材質が異
なるため、接合部において液もれが生じ易いこと
も問題であつた。

（問題点を解決するための手段） そこで本考案者は、点滴ノズルをポリマー製と
し、その先端附近を内薄の細長い管状形状とする
ことにより点滴ノズルの先端部分の任意の部位で
自由に折り曲げて、口腔内の種々の位置に導入可
能な点滴ノズルを具えた点滴容器を得ることがで
き、さらに、キヤツプと点滴ノズルとを一体成形
することによりもれのないものとすることもで
き、本考案の問題点を解決することができた。

以下、本考案を図面により、説明すると、本考
案の点滴容器は第１図に示すように、容器本体
１、キヤツプ２および点滴ノズル３から構成され
ている、。容器本体１は、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン。ポリ塩化ビニル、ゴム等の可撓性のあ
るポリマー製であり、なかに収容される液体が外
から見える程度の透明性を有していることが好ま
しい。容器本体に収容された液体は手で押圧する
ことにより点滴ノズルへと押し出させる。容器本
体１とキヤツプ２とは通常かん合されている。

本考案の特徴とする点滴ノズル３はキヤツプと
一体成形されることが好ましく、従来の如きもの
とは材質が異なるため、接着性に難点があつたキ
ヤツプと点滴ノズルとの間において液もれが生じ
ることがない。

本考案においては点滴ノズルが適度な弾性と塑
性変形性のあるポリマーで形成され、先端部に一
定長の細長い肉薄の管状部分を有するために、本
考案の容器は該部分の任意の位置において折曲げ
て使用することが可能である。その一例を第２図
に示すと、液体は広い導入口４から次第にせまく
なる流路５を通り、狭い一定の径を有する流路６
を通つて点滴状に取出される。流路６を形成する
管は肉薄で、しかも適度な弾性と塑性変形性のあ
るポリマーで形成されているために、この部分の
任意の位置で折曲げ可能であり、このため、口腔
内において種々の歯牙部位に薬液を適用でき、し
かも繰り返し種々のの位置で折曲げて使用可能で
ある。点滴ノズルが折曲げられた態様が第３図に
示されている。

また、流路５を形成する管は先端にいくにした
がつて、次第にせまく形成されているために、使
用後においてノズル部に残存する液のもどりがよ
いという利点がある。

キヤツプおよび点滴ノズルを形成すポリマーは
具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
塩化ビニル等であり、とくに高密度ポリエチレン
が好ましい。そして、ノズル部において薬液が外
から見える方が使用に便利である。

通常ノズル先端部の肉厚は0.1〜１mm程度であ
り、先端部のノズル内径は収容される薬液により
異なるが、虫歯検知液（アルコール溶液）の場合
には、0.1〜１mm程度である。

なお、本考案の点滴容器において、点滴ノズル
先端には、使用時以外のときに、液がこぼれない
ように先端ノズルキヤツプ（第１図参照）が取り
つけられているのが好ましい。

（考案の効果） 本考案の点滴容器は以上のように構成されるこ
とにより、点滴ノズルの先端部分において任意の
位置で折曲げ可能となり、従来の容器では一定の
位置で一定の角度に折り曲げられていたのに比し
使用に便利であるという、効果がある。さらに、
キヤツプと点滴ノズルを一体成形することによ
り、従来の点滴容器の欠点であつたキヤツプと点
滴ノズル部における液もれがないという効果も有
する。本考案の容器は上記のような効果を有する
ため、虫歯検知液用としてだけでなく、シーラン
ト、ボンデイング液、エツチング剤、各種の歯科
用前処理剤を歯牙に点滴状に適用するための容器
として、また、薬液を点滴状で適用する必要のあ
る医療用の容器として、さらには潤滑油などを機
械細部に供給したり、液状組成物（液状接着剤、
シーリング剤など）を所定箇所に点滴状に適用す
るための工業用の容器として用いられる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案は係る点滴容器の一例を示す概
略図であり、第２図は本考案の点滴容器の一部で
あるキヤツプ及び点滴ノズル部の形状を示す一部
断面である。第３図は本考案における点滴ノズル
が折曲げられた態様を示す断面図である。 １……容器本体、２……キヤツプ、３……点滴
ノズル、４……液流路Ｂ、５……液流路Ａ、６…
…液導入口。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 薬液が収容される容器本体１、該容器本体に
   取りつけるためのキヤツプ２および該容器本体
   を手で押圧することにより内部の液体を点滴状
   に取出すことのできる管状の流路を有する点滴
   ノズル３からなるポリマー製点滴容器であつ
   て、該点滴ノズルの先端部分は任意の位置で折
   曲げ可能なように一定の長さを有する肉薄の管
   で構成されていることを特徴とする点滴容器。 (2) 該キヤツプと該点滴ノズルとは一体に成形さ
   れている実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   点滴容器。