JPH034617Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はベビーカーの保護枠、特に本体部分が
折り畳みできるように構成されているベビーカー
等に適用するための保護枠に関するものである。

本考案の目的は使用時に於いてアームレスト
（肘掛け部）の先端上面に装着しているガート枠
がベビーカー本体の折り畳みに随伴してアームレ
ストの先端部（所謂妻側）に移動させられた後コ
字状に折り畳むことができるようにしたベビーカ
ー等の保護枠を提供しようとするものである。

幼児を着座させて運搬する所謂ベビーカー等に
於いて着座した幼児の前面は殆ど無防備であつた
ため座床した幼児の運動が活発であつたり、或い
はベビーカーを急停止させたりした場合に幼児が
座床部から前面に転落するという危険があつた。
これらの危険を防止する目的で座床部にシートベ
ルトを装着するものが現れたがベルトの緊締によ
つて幼児の動きを束縛するために好まれず、これ
に代るものとしてアームレスト先端にガート枠を
差し渡して幼児の転落を防止するというものが開
発された。

このガート枠は座床部での幼児の運動を束縛し
ないという点では非常にすぐれているものである
がシートベルト等と異なり硬度を有する棒状の枠
杆であり折り畳み操作ができないためにベビーカ
ー本体を折り畳み収納しようとする時に遂一ガー
ト枠を取り外さなければならないという不便さが
あつた。本考案はこれらの欠点を除去しようとす
るものであり以下に記載する考案の完成によりそ
の目的を達成することができたものである。

以下本考案の実施例を図面を参照して説明す
る。本考案のベビーカーは手押し杆１、座床部
２、アームレスト３、前脚杆４及び後脚杆５によ
り躯体を構成し、これらの躯体に二本のリンク
６，７及びステツプ８を差し渡して全体を構成す
るとともに手押し杆１の下端に設けたブラケツト
９と後脚杆５との当接部位を解放することにより
前後方向の長さが近接する形式で折り畳みを行う
ことができるように構成している。

１０はアームレスト３の先端に着脱自在且つ折
り畳み自在に装着したガート枠である。このガー
ト枠１０はアームレスト３，３に差し渡すことの
できる長さの枠体をほぼ三等分し、その三等分し
た位置で枢着せしめることにより平面コ字状を呈
するように折り畳みができるようにし又ガート枠
１０の両端部には、切り欠き凹部３２が設けら
れ、該切り欠き凹部にピン３３を枢軸にしてガイ
ドジヨイント１１，１１が枢柿着され、該ガイド
ジヨイントの先端に受け台１２が軸着されてお
り、ガート枠１０は長さ方向にのみ起伏揺動、す
なわち垂直方向に揺動するようにし、他方ガイド
ジヨイント１１，１１は受け台１２，１２の環状
凹部３４に嵌挿され、両者はピン３５を枢軸にし
て回動自在に連結され、ガート枠１０は水平方向
に揺動される。挿し込み脚杆１３は受け台１２を
介して取付けられている。３１はアームレスト３
の上辺先端部近くから端面に渉つて裂設した挿し
込み脚杆１３の摺動裂溝である。ガート枠１０の
両端に設けた挿し込み脚杆１３はアームレスト３
の先端内側に揺動自在に枢着したブラケツト１４
に着脱自在に係合せしめるものであり、このブラ
ケツト１４は前脚杆４の起伏に応じて揺動を行う
ようにしている。１５は挿し込み脚杆１３の下端
近くに形成した係止用凹欠でありブラケツト１４
に揺動自在に設けた係止爪１４ａと着脱自在に係
合するものである。

１４ｂ，１４ｃはブラケツト１４の下端に突設
した起伏作動用の爪であり前脚杆４の上端近くに
突設した作動ピン４１と係合し、前脚杆４が折り
畳みのために後脚杆５方向に傾斜すると作動ピン
４１が爪１４ｃを押してブラケツト１４全体をア
ームレスト３の端面方向に傾斜させる。（これに
したがつて挿し込み脚杆１３も前傾するのでガー
ト枠１０もアームレスト３の端面方向に移動す
る）又これと逆に前脚杆４が使用時に起立すると
作動ピン４１がブラケツトの爪１４ｂを押しブラ
ケツト１４全体は前記と逆の作動を行うことによ
りアームレスト３の端面に位置していたガート枠
１０はアームレスト３の上方に位置するように移
動する。

叙上のように構成した本考案は以下のような作
用効果を有することができる。

(i) ガート枠１０はアームレスト３に対して着脱
自在に装着したので幼児の成長に従つてその使
用を必要としなくなつた場合には簡単に取り外
すことができ、しかもガート枠１０を取り外し
た後のアームレスト３はカバー等を装着するこ
となくそのまま使用することができる。

(ii) アームレスト３の先端に着脱自在に装着した
ガート枠１０はその両端部に取りつけた挿し込
み脚杆１３を介してアームレスト３に装着する
ようにし、しかもアームレスト３内には前記挿
し込み脚杆１３を把持するブラケツト１４が揺
動を自在とするよう枢着されているのでベビー
カー躯体の折り畳みに応じてガート枠１０はア
ームレスト３の先端上面から端面部（所謂妻
側）に移動させられた後コ字状に折り畳むこと
ができるようになり、ベビーカーの折り畳み時
にガート枠１０を逐一取り外すような不便なこ
とがない。

(iii) ガート枠１０の端部に取りつけた挿し込み脚
杆１９は、ガート枠１０の長さ方向に沿つた外
方にのみ起伏できるようにしたガイドジヨイン
ト１１を介して取り付けているのでガート枠１
０と挿し込み脚杆１３のなす角度は可変的なも
のであり、折り畳みの際ガート枠１０のスムー
ズな折曲をはかることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すものであり、第１図
はガート枠の使用状態を示すベビーカーの斜視
図、第２図はガート枠とアームレストとの係止部
を示す拡大斜視図、第３図は第２図の縦断側面
図、第４図は第２図の分解斜視図、第５図は折り
畳み状態を示すベビーカーの斜視図である。 １……手押し杆、２……座床枠、３……アーム
レスト、３１……摺動裂溝、４……前脚杆、５…
…後脚杆、６，７……リンク、８……ステツプ、
９……ブラケツト、１０……ガート枠、１１……
ガイドジヨイント、１２……受け台、１３……挿
し込み脚杆、１４……ブラケツト、１４ａ……係
止爪、１４ｂ，１４ｃ……爪。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガート枠１０を折り畳み可能にし、ガート枠１
   ０の両端に挿し込み脚杆１３，１３を設け、挿し
   込み脚杆１３，１３をアームレスト３，３の先端
   部に起伏自在に装着してなるベビーカー等の保護
   枠において、ガート枠１０を垂直方向に揺動する
   ように、ガート枠１０の両端にガイドジヨイント
   １１，１１を枢着し、ガート枠１０を水平方向に
   揺動するように、挿し込み脚杆１３，１３の上端
   部に設けた受け台１２，１２にガイドジヨイント
   １１，１１を枢着してなるベビーカー等の保護
   枠。