JPH0213275Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はベビーカーの保護枠、特に本体部分が
折り畳みできるように構成されているベビーカー
等に適用するための保護枠に関するものである。

本考案の目的は使用時に於いてアームレスト
（肘掛け部）の先端上面に位置していたガート枠
がベビーカー本体の折り畳みに随伴してアームレ
ストの先端端面側に移動してベビーカーの折り畳
み操作を妨害しないようにしたベビーカー等の保
護枠を提供しようとするものである。

又本考案の他の目的はベビーカーの折り畳み操
作に従つてアームレストの先端上面に位置してい
るガード枠が自動的にアームレストの先端端面側
に移動するようにしたベビーカー等の保護枠を提
供せんとするものである。

幼児を着座させて運搬する所謂ベビーカー等に
於いて着座した幼児の前面は殆ど無防備であつた
ため座床した幼児の運動が活発であつたり、或い
はベビーカーを急停止させたりした場合に幼児が
座床部から前面に転落するという危険があつた。
これらの危険を防止する目的で座床部にシートベ
ルトを装着するものが現れたがベルトの緊締によ
つて幼児の動きを束縛するために好まれず、これ
に代るものとしてアームレスト先端にガード枠を
差し渡して幼児の転落を防止するというものが開
発された。

このガード枠は座床部での幼児の運動を束縛し
ないという点では非常にすぐれているものである
がシートベルト等と異なり硬度を有する棒状の枠
杆であるためにベビーカー本体を折り畳み収納し
ようとする時に遂一それを取り外さなければなら
ないという不便さがあつた。本考案はこれらの欠
点を除去しようとするものであり以下に記載する
考案の完成によりその目的を達成することができ
たものである。

以下本考案の実施例を図面を参照して説明す
る。本考案のベビーカーは手押し杆１、座床枠
２、アームレスト３、前脚杆４及び後脚杆５によ
り躯体を構成し、これらの躯体に二本のリンク
６，７及びステツプ８を差し渡して全体を構成す
るとともに手押し杆１の下端に設けたブラケツト
９と後脚杆５との当接部位を解放することにより
前後方向の長さが近接する形式で折り畳みを行う
ことができるように構成している（第２図参照）。

１０はアームレスト３の先端に着脱自在且つ折
り畳み自在に装着したガード枠である。このガー
ド枠１０はアームレスト３，３に差し渡すことの
できる長さの枠体をほぼ三等分し、その三等分し
た位置で枢着せしめることにより平面コ字状を呈
するように折り畳みができるようにし又その両端
部分にはガード枠の長さ方向にのみ起伏揺動を行
うことのできるガイドジヨイント１１とこのガイ
ドジヨイントの先端に回動自在に軸着した受け台
１２を介して挿し込み脚杆１３を取りつけてい
る。ガイドジヨイント１１は第５図に示すよう
に、挿し込み脚杆１３とガード枠１０をほゞ直角
方向へ連絡する連結部材であり、挿し込み脚杆１
３上に設けられた受け台１２の嵌合凹部１２ａに
回動自在に嵌合される凸面１１ａを有し、該凸面
を形成するフランジにガード枠１０と連結される
軸孔１１ｄを有するジヨイントアーム１１ｃが設
けられている。

ジヨイントアーム１１ｃはガード枠１０の端部
に設けられた連結凹部１０ａに差し込まれねじ孔
１１ｄ，１０ｂを通してねじ棒４０によりガード
枠１０に回動自在に取り付けられている。他方、
ガイドジヨイント１１の凸面１１ａは受台１２の
嵌合凹部１２ａに嵌合されボルト４１とナツト４
５により回動自在に取り付けられている。これに
よりガード枠１０と挿し込み脚杆１３が一体的に
連結され、ガード枠１０は挿し込み脚杆１３に対
し上下動及び左右に回動可能である。

挿し込み脚杆１３は図では細長い板状をなし、
一端は受台１２の下面に固定され下方へ延びてお
り、その自由端にはＵ字状の切欠部４２を有し、
該切欠部の上方側面（図では右側）に係止用凹欠
１５が設けられている。４３は係止ピンである。
３１はアームレスト３の上辺先端部近くから端面
に渉つて裂設した挿し込み脚杆１３の摺動裂溝で
ある。ガード枠１０の両端に設けた挿し込み脚杆
１３はアームレスト３の先端内側り揺動自在に枢
着したブラケツト１４に着脱自在に係合せしめる
ものであり、このブラケツト１４は前脚杆４の起
伏に応じて揺動を行うようにしている。ブラケツ
ト１４は第５図に示す通り、ボルト４４を軸孔１
４ｄを通してアームレスト３の固定穴３１ａに固
着することにより回動自在に枢着され、ブラケツ
ト１４には挿し込み脚杆１３を摺動自在に挿入す
る縦溝１４ｋと挿し込み脚杆１３の係止ピン４３
を係合させる溝１４ｅが設けられ、ブラケツト１
４の下端左右には離れた位置に爪１４ｂ，１４ｃ
が夫々設けられいている。

爪１４ｂには係止爪１４ａがピン１４ｆを支点
として回動するように取り付けられ、バネ１４ｇ
の力により係止爪１４ａの上端部爪１４ｉがブラ
ケツト１４に設けたストツパー１４ｈ上に係止さ
れるよう付勢されている。係止爪１４ａの下端レ
バー１４ｊはアームレスト３の下方へ突出してい
る。前脚杆４の作動ピン４１は爪１４ｂと爪１４
ｃ間に位置するように設けられ、作動ピン４１の
動きが爪１４ｂと爪１４ｃのいずれかに伝達さ
れ、ブラケツト１４は作動ピン４１の動きに応じ
て回動する。１５は挿し込み脚杆１３の下端近く
に形成した係止用凹欠でありブラケツト１４に揺
動自在に設けた係止爪１４ａと着脱自在に係合す
るものである。係止爪１４ａの下端部レバー１４
ｊをバネに抗して引くと係止爪１４ａはピン１４
ｆを支点として回動し、上端部爪１４ｉがブラケ
ツト１４の外方へ回動し、挿し込み脚杆１３はブ
ラケツト１４を摺動し挿入される。挿し込み脚杆
１３をブラケツト１４に挿入すると、挿し込み脚
杆１３の自由端に設けられたＵ字状の切欠部４２
がボルト４４に係合し挿し込み脚杆１３は該ボル
ト上に支承され、同時にブラケツト１４の溝１４
ｅ内に挿し込み脚杆１３の係止ピン４３が係合さ
れ挿し込み脚杆１３が所定位置に支持され、下端
部レバー１４ｊを離すとバネの力により係止爪１
４ａは元に戻り、上端部爪１４ｉが前記係止用凹
部欠に係合され、挿し込み脚杆１３とブラケツト
１４は一体的に連結され、前脚杆４の作動ピン４
１の動きがガード枠１０に伝達される。

１４ｂ，１４ｃはブラケツト１４の下端に突設
した起伏作動用の爪であり前脚杆４の上端近くに
突設した作動ピン４１と係合し、前脚杆４が折り
畳みのために後脚杆５方向に傾斜すると作動ピン
４１が爪１４ｃを解してブラケツト１４全体をア
ームレスト３の端面方向に傾斜させる。（これに
したがつて挿し込み脚杆１３も前傾するのでガー
ド枠１０もアームレスト３の端面方向に移動す
る）又これと逆に前脚杆４が使用時に起立すると
作動ピン４１とブラケツトの爪１４ｂを押しブラ
ケツト１４全体は前記と逆の作動を行うことによ
りアームレストの端面に位置していたガード枠１
０はアームレスト３の上方に位置するように移動
する。叙上のように構成した本考案は以下のよう
な作用効果を有することができる。

(i) ガード枠１０はアームレスト３に対して着脱
自在に装着したので、その使用を必要としない
場合には簡単に取り外すことができ、しかもガ
ード枠１０を取り外した後のアームレスト３は
カバー等を装着することなくそのままま使用す
ることができる。

(ii) アームレスト３の先端に着脱自在に装着した
ガード枠１０はその両端部に取りつけた挿し込
み脚杆１３を介してアームレスト３に装着する
ようにし、しかもアームレスト３内には前述挿
し込み脚杆１３を把持するブラケツト１４が揺
動を自在とするよう枢着されているのでベビー
カー躯体の折り畳みに応じてガード枠１０はア
ームレスト３の先端上面から、端面部（所謂妻
側）に移動させられるようになり、ベビーカー
の折り畳み時にガード枠１０を遂一取外すよう
な不便なことがない。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すものであり、第１図
はガード枠の使用状態を示すベビーカーの斜視
図、第２図は折り畳んだ状態を示すベビーカーの
側面図、第３図はガード枠とアームレストとの係
止部を示す拡大斜視図、第４図は第３図の縦断側
面図、第５図は第３図の分解斜視図である。 １……手押し杆、２……座床枠、３……アーム
レスト、３１……摺動裂溝、４……前脚杆、５…
…後脚杆、６，７……リンク、８……ステツプ、
９……ブラケツト、１０……ガード枠、１１……
ガイドジヨイント、１２……受け台、１３……挿
し込み脚杆、１４……ブラケツト、１４ａ……係
止爪、１４ｂ，１４ｃ……爪。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガード枠１０の両端に挿し込み脚杆１３を設
   け、アームレスト３の先端部に摺動裂溝３１を設
   け、摺動裂溝３１内にブラケツト１４を取り付
   け、挿し込み脚杆１３をブラケツト１４に着脱自
   在に係合してなるベビーカー等の保護枠におい
   て、ブラケツト１４に形成した縦溝１４ｋに挿し
   込み脚杆１３を摺動自在に挿入し、挿し込み脚杆
   １３に係止用凹欠１５を設け、係止爪１４ａの中
   央部をブラケツト１４に回動自在に取り付け、係
   止爪１４ａの先端部を係止用凹欠１５に係止自在
   に付勢し、係止爪１４ａの下端部を摺動裂溝３１
   の外部に突出させてなるベビーカー等の保護枠。