JPH0346129Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、シヤツタを閉成状態にロツクする
為のシヤツタ錠を作動部を成すシヤツタ錠のラツ
チ装置に関し、特に中間施錠構造のラツチ装置の
作動機構に関するものである。

（従来の技術） 中間施錠構造のシヤツタ錠の一般的な構成にお
いては、上下多段に連綴されたスラツトの内の適
当な１枚のスラツトが錠付きスラツトに形成され
ていて、具体的には、同スラツトの裏側の中間に
シリンダ錠等が取付けられると共に、裏側の左右
両側端寄りには、ラツチ装置が設けられていて、
錠とラツチ装置との間は、連結杆で接続されてお
り、一方、シヤツタの案内レールには、錠付きス
ラツトの閉成位置に当る中間高さ箇所に、スラツ
トの昇降を抑止する係止機構が設けられていて、
錠のロツク操作によりラツチ装置を作動して、ス
ラツトの上下動を抑止する作用を行わせている。

ところで、従来の一般的な上記中間施錠構造の
場合には、スラツトの側端から進退するラツチ板
先端の係合部がコ形ガイドレールの中間板の内壁
面に形成された被係合部に係止されるようになつ
ているため、スラツトカーテンを左右幅方向に揺
動させた場合に、上記係止が解ける場合があると
いう問題がある。

このような点に鑑み、従来、上記中間施錠構造
のラツチ板を、コ形ガイドレールの前若しくは後
側板の内壁面に設けた被係合部に係止させること
により、スラツトカーテンが左右幅方向に揺動し
た場合にも、その係止が解けないようにしたラツ
チ装置が提案されている。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、このような従来の提案技術によると、
構造が複雑になつて構成部品数が多くなり、か
つ、係合部材がガタついてスラツトに対して横ず
れが生じ易く、このためロツク作動が不安定で信
頼性に欠けるという問題点があつた。

そこで本考案は、駆動機構の構造が簡単で、か
つ確実にロツク作動を行い得るようにした、中間
施錠構造でコ形ガイドレールの前後側板の内壁面
に係止されるタイプのシヤツタ錠のラツチ装置を
提供することを目的としている。

（問題点を解決するための手段） その目的を達成するため、本考案の構成におい
ては、錠付きスラツトの側端寄りに固設された箱
形リテーナであつて、その上板と下板の対向位置
に長手の折曲カム溝が穿設されているリテーナ
と、上下両縁にカム突子が張出すと共に先端部に
係合部が成形され基端部は錠の連結杆と連結され
る板体よりなり、その側移動位置においては前記
その係合がシヤツタの案内レールの前又は後の側
板の内壁面に形成された被係合部に係脱自在に係
合するラツチ板とを具えたことを特徴としてい
る。

（作用） このような構造から、本考案のラツチ装置にお
いては、ラツチ板がリテーナの折曲カム溝に沿つ
て左右及び前又は後方向に移動して、案内レール
内壁面の前又は後部の被係合部に係脱する。

（実施例） 以下、第１図ないし第７図に示す一実施例に基
づき、本考案の構成を具体的に述べる。

上下のスラツト１，１間に連綴された錠付きス
ラツト２の裏面には、左右の中間部に図示しない
シリンダ錠が取付けられると共に、裏面の左右側
端寄りには、対称形状のラツチ装置３が固設され
ていて、同ラツチ装置３の可動部は、接続棒４と
連結杆５とを介して、シリンダ錠の作動アームに
接続されている。

しかして、スラツト２側に付設されたラツチ装
置３は、スラツト２に固定された箱形のリテーナ
６と、同リテーナ６に案内されて摺動かつ揺動可
能の長板状のラツチ板７と、同ラツチ板７の基部
を保持して一端を接続棒４にスナツプ止めされた
摺動バー８とにより形成されている。

ところで、先ずリテーナ６は、上板６ａと、下
板６ｂと、背板６ｃと、内方の端板６ｄと、上下
の各フランジ６ｅとにより形成されると共に、上
板６ａと下板６ｂの対向する位置には、第３図お
よび第７図に示すように、図面の左半部はスラツ
ト２に平行する平行溝部９ａを成すと共に、図面
の右半部は裏方向に斜めに屈折した折曲溝部９ｂ
とし長孔より成るカム溝９が穿開されている。

なお各フランジ６ｅは、リベツト１０でスラツ
ト２に展着されている。

次に、長板状のラツチ板７は、その上下両縁の
各２箇所に、カム突子７ａ，７ｂが耳状に張出す
と共に、その側端寄りは、裏側に屈曲した先端部
７ｃが形成された上で、かみ合歯型よりなる係合
部７ｄが成形されており、また、その基端側に
は、摺動バー８の先端８ａが引掛けられる貫通孔
７ｅが開している。

しかしてこのラツチ板７は、上下の各カム突子
７ａ，７ｂがカム溝９に嵌入して、摺動可能に保
持されている。

一方、摺動バー８の先端８ａは、端板６ｄの〓
間からリテーナ６内に潜入すると共に、コ形に成
形されたその先端８ａは、ラツチ板７の貫通孔７
ｅに掛け回された上で、ラツチ板７を一体に摺動
さしるように保持している。

次に、ラツチ装置３の案内レール１１側の付設
部材を成すラツチ受１２は、レール１１に内接す
る断面コ形を成しているが、前後の側板１２ａ，
１２ｂは、レール１１から浮き出しており、かつ
後側の側板１２ｂの浮き出し面には、ラツチ板７
の係合部７ｄに対向する位置に、多段の水平な係
合孔よりなる被係合部１２ｃが穿開されている。
尚この被係合部１２ｃは、後側板１２ｂのみなら
ず前側板１２ａにも形成させるようにしてもさし
つかえなく、このように形成させることにより、
ラツチ受１２を内巻シヤツタ及び外巻シヤツタに
共用の部品とすることが出来る。

ここで、このように構成された実施例のラツチ
装置３の作動につき述べる。

先ず、シリンダ錠がアンロツクに操作された第
１図、第３図〜第６図の状態では、ラツチ板７が
スラツト２面に平行していることから、ラツチ板
７の先端係合部７ｄは、リテーナ６の前後幅内に
位置し、従つて、スラツト２は上下動自由であ
る。

次で、シリンダ錠がロツクに操作されると、連
結杆５と接続棒４とが側方に摺動移することか
ら、これと一体に摺動バー８とラツチ板７とが側
方に摺動移動し始めるが、ラツチ板７において
は、側方寄りのカム突子７ｂがカム溝９の折曲溝
部９ｂを通過した後は、裏側への揺動を伴いなが
ら摺動し、カム突子７ａが折曲溝部９ｂに達した
最後の状態では、第７図に示すように、ラツチ板
７の係合部７ｄがラツチ受１２の係合孔よるなる
被係合部１２ｃにかみ込むので、スラツト２の上
下動が抑止されてロツクされる。

このようにしてロツク、アンロツク作動する実
施例のラツチ装置３においては、構造が簡単で部
品点数がわずかであり、かつラツチ板４が錠の連
結杆５と一体に移動することがら、ラツチ板７に
ガタが生じることがない。

（考案の効果） 以上述べたように、本考案に係るシヤツタ錠の
ラツチ装置によれば、錠の連結杆とラツチ板とを
結合させると共に、ラツチ板を上下カム溝の案内
で左右に摺動かつ前後に揺動させるように構成し
たので、簡単な構造を以て確実にガイドレール内
壁面の前又は後部に係合し、これによりこの種ラ
ツチ装置の経済性と信頼性とを向上させる効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示すシヤツタ錠
のラツチ装置の前面図、第２図は、同分離斜視
図、第３図は、第１図の−線でスラツトを切
断除去した状態における上面図、第４図は、第３
図の−線における前面図、第５図は、第３図
の−線における側断面図、第６図は、第３図
の矢指における側面図、第７図は、第３図の作
動図である。 ２……錠付きスラツト、３……ラツチ装置、５
……連結杆、６……リテーナ、６ａ……上板、６
ｂ……下板、７……ラツチ板、７ａ，７ｂ……カ
ム突子、７ｄ……係合部、９……カム溝、１１…
…案内レール、１２ｃ……被係合部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 錠付きスラツトの側端寄りに固設された箱形リ
   テーナであつて、その上板と下板の対向位置に長
   手の折曲カム溝が穿開されているリテーナと、 上下両縁にカム突子が張出すと共に先端部に係
   合部が成形され基端部は錠の連結杆と連結される
   板体よりなり、その側方移動位置においては前記
   その係合部がシヤツタの案内レールの前又は後側
   板の内壁部に形成された被係合部に係脱自在に係
   合するラツチ板と、 を具えたことを特徴とするシヤツタ錠のラツチ装
   置。