JPH0345756B2 - - Google Patents

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JPH0345756B2
JPH0345756B2 JP58066736A JP6673683A JPH0345756B2 JP H0345756 B2 JPH0345756 B2 JP H0345756B2 JP 58066736 A JP58066736 A JP 58066736A JP 6673683 A JP6673683 A JP 6673683A JP H0345756 B2 JPH0345756 B2 JP H0345756B2
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JP
Japan
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weight
ethylenically unsaturated
unsaturated monomer
parts
water
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JP58066736A
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JPS59191770A (ja
Inventor
Kyoshi Oonishi
Yoshigo Ninomya
Yoichi Abe
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP6673683A priority Critical patent/JPS59191770A/ja
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Publication of JPH0345756B2 publication Critical patent/JPH0345756B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規にして有用なる硬化性水性被覆用
組成物に関し、さらに詳細には、特定の水溶性硬
化型共重合体を重合性乳化分散物質として用いて
架橋性不飽和単量体を含むエチレン性不飽和単量
体を乳化重合させて得られる、つまり一般に常用
されている部類の界面活性剤を含まない重合体水
性分散液と、イソシアネート系化合物またはそれ
らの重合物とを必須の成分として含んで成るもの
にして、塗膜の物理的性質、耐水性、耐食性なら
びに耐薬品性などの著しく改善された硬化塗膜を
与えることもでき、塗装作業性にもすぐれ、しか
も揮発分中に有機溶剤を含まないために大気汚染
防止にも効果的なる、常温または強制乾燥の両方
に用いることのできる硬化性水分散型の被覆用組
成物に関する。 従来より、大気汚染防止などの公害対策の一環
として、溶剤型の熱硬化性重合物を水性塗料化せ
しめたものが広く用いられてはいるけれども、も
ともと高性能塗料としては満足されるようなもの
ではなく、幾つかの欠点を有している。 すなわち、従来より使用されているこうした水
分散型塗料にあつては、生成塗膜の光沢が劣るこ
と、乳化剤として用いられる界面活性剤が塗膜中
に残存するために耐水性、耐食性および耐侯性が
十分であるとは言えなく、またかかる界面活性剤
による泡立ちのため塗装作業性にも劣るなどとい
つた点が挙げられる。 加えて、こうした熱硬化性塗膜を形成せしめる
に当つて、ホルムアルデヒド系樹脂が併用される
ときには、遊離してくるホルムアルデヒドの毒性
の問題もある。 さらに、近年は省エネルギーの要望も高まり、
低温焼付のみではなく強制乾燥で、さらに進んで
常温乾燥での硬化塗膜の性能までが要求されてい
る。 しかるに、本発明者らは上述した如き種々の問
題点が悉らく解消され、併せて社会的ニーズにも
対応することのできる硬化性被覆用組成物を提供
することを目的として、界面活性剤を用いる従来
の乳化重合法の欠点をも解消せしめるべく、さら
には硬化剤の適性についても鋭意検討を重ねた結
果、本発明を完成させるに到つた。 すなわち、本発明は少なくとも5重量%の架橋
性官能基含有水溶性エチレン性不飽和単量体(a
−1)、少なくとも20重量%の該官能基を有しな
い水溶性エチレン性不飽和単量体(a−2)、0
〜75重量%の水不溶性エチレン性不飽和単量体
(a−3)、および0〜40重量%の一般式 R−(SH)n 〔〕 (但し、式中のRはC2〜C36なる炭化水素基また
はカルボン酸残基を表すものとし、nは1〜8な
る整数であるものとする。) で示される有機チオール化合物(a−4)を、こ
れら(a−1)、(a−2)、(a−3)および(a
−4)なる各群の単量体の総知を100重量%とし
て、水中で共重合せしめて得られる水性共重合体
を重合性乳化分散物質として、該重合性乳化分散
物質を下記する如き乳化重合に供される全エチレ
ン性不飽和単量体の100重量部に対する固形分を
基準として0.5〜50重量部なる範囲で用い、5〜
50重量%の前記エチレン性不飽和単量体(a−
1)と、95〜5重量%の前記エチレン性不飽和単
量体(a−3)および/または前記エチレン性不
飽和単量体(a−2)とを乳化共重合せしめて得
られる重合体水性分散液(A)と、イソシアネート系
化合物またはそれらの重合物(B)とを必須の成分と
して含んで成る硬化性水性被覆用組成物を提供す
るものである。 このように、本発明は一般に常用されている部
類の界面活性剤を用いることなしに、その代りに
特定の水性共重合体の存在下に乳化共重合せしめ
て得られる水性重合体分散液(A)と、該重合体分散
液(A)の構成重合体用の硬化剤たるイソシアネート
系化合物またはそれらの重合物(B)とを必須の成分
として含んで成る組成物を提供せんとするもので
ある。 ここにおいて、前記した架橋性官能基含有水溶
性エチレン性不飽和単量体(a−1)として代表
的なものには、ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レートの如きα,β−不飽和酸のヒドロキシアル
キルエステルなどの水酸基含有単量体;(メタ)
アクリルアミドの如きα,β−不飽和酸のアミド
類またはN−メチロールアクリルアミドもしくは
N−アルコキシメチルアクリルアミドの如きα,
β−不飽和酸のアミド類の各種誘導体などのアミ
ド基含有単量体;あるいはグリシジル(メタ)ア
クリレートなどの如きグリシジル基含有単量体が
ある。 そして、当該エチレン性不飽和単量体(a−
1)の使用量としては、前記水性共重合体中に少
なくとも5重量%、好ましくは10重量%以上存在
するのが適当であり、5重量%にも満たない場合
には架橋性の低下により耐水性などが劣つて好ま
しくない。 また、前記した架橋性官能基を有しない水溶性
エチレン性不飽和単量体(a−2)とは、上掲さ
れた如き各種の官能基含有水溶性エチレン性不飽
和単量体(a−1)を除くすべての水溶性エチレ
ン性不飽和単量体を指称するものであつて、その
うちでも特に代表的なものを挙げれば、ビニルト
ルエンスルホン酸もしくはビニルスルホン酸の如
きスルホン酸基を有する単量体およびそれらの塩
類;(メタ)アクリル酸もしくはクロトン酸の如
き不飽和一塩基酸またはマレイン酸、フマル酸も
しくはイタコン酸の如き不飽和二塩基酸などのカ
ルボキシル基含有単量体およびそれらの塩類;ビ
ニルピリジン、2−メチル−5−ビニルピリジン
の如きモノビニルピリジン酸;2−ジメチルアミ
ノエチル(メタ)クリレート、β(t−ブチルア
ミノ)エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシ−3−(メタ)アクリロキシプロピル・トリ
メチルアンモニウム塩の如き(メタ)アクリル酸
の塩を形成しうるアミノ基を含むエステル類;2
−ジメチルアミノビニルエーテルの如きアルキル
アミノ基含有ビニルエーテル類;N−(2−ジメ
チルアミノエチル)アクリルアミドもしくはメタ
クリルアミドの如きアルキルアミノ基含有(メ
タ)アクリルアミドなどであり、これは二種以上
の併用ができ、その使用量としては20〜95重量
%、好ましくは40〜95重量%なる範囲が適当であ
る。この範囲を逸脱するときは得られる水性共重
合体を分散剤として用いて行われる乳化重合にお
いて、粒子の凝集を起したり、重合が円滑に進行
しなくなるという問題を生じ、最終生成重合体水
性分散液の安定性が低下する。 なお、ここに掲げられた不飽和一塩基酸または
不飽和二塩基酸などのカルボキシル基含有単量体
は、通常、前記した官能基含有単量体(a−1)
に入れられるべきものではあるが、乳化重合終了
時においてPHの調整がなされたさいに(PHは通常
7以上、好ましくは8〜9)、塩を形成するもの
であるから、本発明においては便宜上、当該官能
基不含の水溶性不飽和単量体(a−2)に包含さ
せることにしているので留意されたい。 さらに、前記した水不溶性のエチレン性不飽和
単量体(a−3)として代表的なものには(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルもしくはマレイ
ン酸ジアルキルエステルの如き不飽和カルボン酸
エステル類;エチレンもしくはプロピレンの如き
α−オレフイン類;スチレンもしくはα−メチル
スチレンの如き芳香族ビニル類;酢酸ビニル、プ
ロピオン類もしくはバーサテイツク酸ビニル類の
如きビニルエステル類をはじめ塩化ビニル、塩化
ビニリデンまたはアクリロニトリルなどがその代
表例であり、これらは二種以上の併用もでき、そ
の使用量としては0〜75重量%、好ましくは0〜
50重量%なる範囲が適当である。この範囲を越え
て使用されるときは、得られる水性共重合体を用
いて行われる乳化重合が円滑に進行しない。 さらにまた、前掲の一般式〔〕で示される有
機チオール化合物(a−4)として代表的なもの
には、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシル
メルカプタンの如きアルキルメルカプタン類;ベ
ンジルメルカプタンまたはドデシルベンジルメル
カプタンの如き芳香族メルカプタン類をはじめチ
オカルボン酸あるいはそれらの塩もしくはアルキ
ルエステル類またはポリチオール類などであり、
これらは0〜40重量%、好ましくは0.2〜30重量
%の範囲で用いられる。 これらの有機チオール化合物(a−4)の使用
は前記水性共重合体を得るさいの重合を安定化さ
せ、さらに後続する乳化重合を円滑に行わしめる
効果を有するものであるが、上記した範囲を越え
て用いた場合には、得られる重合体水性分散液の
構成重合体の分子量は著しく低下し、本発明の目
的とする性能が得られないことになる。 而して、以上に掲げられた各群の単量体(a−
1)、(a−2)、(a−3)および(a−4)の総
量は、いずれの場合においても、常に100重量%
になるようにして用いられるものである。 以上に掲げられた各種の原料は、水中でラジカ
ル生成触媒により反応せしめるのが有効であり、
かかる触媒として一般的に用いられている過酸化
水素、過硫酸カリウムまたは過硫酸アンモニウム
の如き水溶性の無機過酸化物または過硫酸塩類;
クメンハイドロパーオキシドまたはt−ブチルパ
ーオキシドの如き有機過酸化物;あるいはアゾビ
スイソブチロニトリルの如きアゾ系化合物などが
そのまま適用できるし、さらにはこれらの各種化
合物と公知慣用の各種金属イオンおよび各種還元
剤との併用によるレドツクス重合法を適用しても
よい。 このさいの反応温度および反応時間は通常、公
知慣用のラジカル重合において常用されている範
囲から適宜選択すればよく、一般には20〜90℃で
15分間〜15時間なる範囲が適当である。 かくして各群の単量体(a−1)、(a−2)、
(a−3)および(a−4)の反応生成物たる水
性共重合体は、適宜、PHが調節される。通常、か
かる水性共重合体のPHは2〜9なる範囲にあるの
が適当である。 次いで、ここに得られた水性共重合体は5〜50
重量%の前記エチレン性不飽和単量体(a−1)
と、95〜50重量%の前記エチレン性不飽和単量体
(a−3)および/または前記エチレン性不飽和
単量体(a−2)との混合物の100重量部に対し
て固形分含量で0.5〜50重量部、好ましくは1〜
30重量部の範囲で、これらのエチレン性不飽和単
量体(a−1)、(a−2)、(a−3)などの乳化
重合用の重合性乳化分散体として使用されるが、
この使用量が0.5重量部よりも少ない場合は該水
性共重合体を用いての乳化重合が不安定なものと
なり、得られる重合体水性分散液の安定性も劣る
ことになり、逆に50重量部を越える場合には、得
られる重合体水性分散液は粘稠なものとなつて遂
にはゲル化するに至るか、よしんば重合体水性分
散液がどうやら得られた場合でもその塗膜性能は
劣ることになる。 ここにおいて、重合体水性分散液を調製するの
に使用される前記エチレン性不飽和単量体(a−
1)は5〜50重量%、好ましくは5〜30重量%が
適当である。この使用量が5重量%よりも少ない
場合には物理的性質、耐水性、耐食性ならびに耐
薬品性などの著しく改良された硬化塗膜を得ると
いう本発明本来の目的は達成することができない
し、また50重量%よりも多く用いても塗膜性能
上、改良される点は少ない。 さらに、本発明の一構成成分である前記重合体
水性分散液(A)を調製するのに用いられる、上記エ
チレン性不飽和単量体(a−1)と共重合しうる
前記エチレン性不飽和単量体(a−3)の単独あ
るいはこれらの(a−1)および(a−3)と前
記エチレン性不飽和単量体(a−2)との混合物
の使用量は、これら乳化重合に供される全エチレ
ン性不飽和単量体中95〜50重量%、好ましくは95
〜70重量%の範囲内である。 而して、これら各種のエチレン性不飽和単量体
から重合体水性分散液(A)を製造するには、通常の
乳化重合法に従つて行うことができる。 しかしながら、本発明の組成物は前記した如き
構成からも明らかなように、一般に常用されてい
る部類の界面活性剤を使用せずに得られるもので
あるから、後述する如き種々のメリツトが得られ
るものであるが、このこと自体、通常の乳化重合
に用いられる界面活性剤を前記水性重合体と併用
することを一向に妨げるものでないことは勿論で
ある。但し、この場合には従来の乳化重合体の有
する欠点が問題とならない範囲内に限られること
は言うまでもないことである。 かくして得られた本発明組成物の一構成成分で
ある重合体水性分散液(A)は発泡が少なく、しかも
機械的、熱的安定性にすぐれており、加えて貯蔵
安定性も良好である。 他方、本発明組成物のもう一方の成分である前
記イソシアネート系化合物または該イソシアネー
ト系化合物からの重合物(B)とは、分子中に2個以
上のイソシアネート基を含むものであればいずれ
も使用可能ではあるが、そのうちでも特に代表的
なものとしては、トリレンジイソシアネート
(TDI;市販品の例として西ドイツ国バイエル社
製の「デスモデユールT」)、水素化TDI、トリメ
チロールプロパン(TMP)−TDIアダクト(市販
品の例として「デスモデユールL」)、トリフエニ
ルメタントリイソシアネート(TTI;同「デス
モデユールR」)、4、4′−ジフエニルメタンジイ
ソシアネート(MDI;同「デスモデユール44」)、
水素化MDI、H2O−ヘキサメチレンジイソシア
ネート付加縮合物(「デスモデユールN」)、キシ
レンジイソシアネートまたは4、4′−ジシクロヘ
キシルメタンジイソシアネートなどが挙げられ
る。 また、ポリイソシアネート−ポリオール混合方
式により調製されたもの、つまり含水酸基ポリエ
ステルまたはポリエーテルなどのポリオールに上
掲された如きデスモデユールLなどのポリイソシ
アネートを過剰に混合せしめたものを使用するこ
ともできるし、さらにプレポリマー方式により調
製されたもの、つまり上記の如きポリオールと過
剰のポリイソシアネートで予めポリマー化された
NCO末端プレポリマーを使用することも、また
は予め過剰のポリオールでポリマー化されたOH
末端プレポリマーに対して、使用のさいに上掲さ
れた如きデスモデユールLなどのポリイソシアネ
ートを過剰に添加せしめたものを使用することも
できる。 当該イソシアネート系化合物またはそれらの重
合物(B)の配合量としては、前記重合体水性分散液
(A)の固形分重量に対して1〜200%なる範囲が好
ましい。 本発明の組成物は一般に常用されている部類の
界面活性剤を用いずに水性共重合体を用いて得ら
れるものであつて、この水性共重合体それ自体が
重合体水性分散液(A)の製造時には分散剤としての
機能を営むかたわら、本発明組成物を被覆剤とし
て使用するさいには、該水性共重合体中に含まれ
る架橋性官能基が三次元構造の形成にも与かり、
被膜形成成分として消化されてしまうために、上
述したような欠点を生じない点である。 これに関連して、第二には、重合体水性分散液
(A)中には上記分散剤としての水性共重合体に由来
する架橋性官能基成分と乳化重合のさいに用いる
架橋性単量体成分との両方の架橋性官能基が含有
されており、そのためこの重合体水性分散液(A)と
前記イソシアネート系化合物またはそれらの重合
物(B)とを配合させて被膜を形成せしめるという本
発明組成物の使用形体においては、これら両者成
分(A)および(B)なるすべての物質間で無駄なく反応
が行われて緻密な三次元網目が形成され、したが
つて塗膜の機械的性質を向上させ、十分なる硬度
をもち、かつ、強靭であり、加えて耐水性、耐食
性、耐薬品性、耐溶剤性などにすぐれた光沢のよ
い塗膜が得られる点である。 第三には、従来の水溶性塗料においては基本樹
脂はその水溶化のために多量のカルボキシル基を
必要とし、このカルボキシル基を中和するため
に、また多量のアミン類を使用してのアミン中和
工程を経なければならず、その上溶解性を向上さ
せる目的で水溶性有機溶剤を多量に含む水性溶媒
中に溶解されるが、過剰ともいえるこうした多量
のカルボキシル基の存在は却つて塗膜中への残存
を強要しているようなもので、その結果は耐アル
カリ性、耐水性、耐食性、耐侯性の不良という欠
点にもつながり、他方、上記多量の有機溶剤の使
用はそのまま大気汚染の原因となり、上記アミン
中和工程において用いられたアミンはそのアミン
臭がまた作業環境の悪化という好ましからざる事
態をもたらすものであるのに対し、本発明におい
て使用される重合性水性分散液にあつては、かか
るカルボキシル基の量は少なくてすみ、他方、本
発明の組成物は揮発分中に有機溶剤を全く含まな
いため、上述した如き残存カルボキシル基に基づ
く塗膜性能の低下からも解放され、大気汚染防止
対策にも適応できるという点である。 第四に、現行の水溶液型塗料では限界のある塗
装時の不揮発分を上げることが可能となり、した
がつて塗装作業性もまた良好な点である。 次に、本発明組成物を塗装する方法としてはハ
ケ塗り、浸漬塗装、スプレー塗装、ローラー塗
装、または電着塗装などの周知の各種塗装が用い
られる。 また、本発明組成物はこうした塗装方法により
塗装されたのち、常温乾燥によるだけでも十分に
その目的が達成されるけれども、さらに一層の性
能の向上をはかるためには強制乾燥による方が望
ましい。 なお、本発明組成物を用いて塗料化するに当つ
ては、硼酸、硫酸アルミニウム、明ばん、または
硼酸クロムなどの如き公知慣用の本能促進剤を予
め添加せしめておくこともできる。 本発明組成物は、とくに金属用塗料として好適
であるが、紙、繊維用として、コンクリート、セ
メントまたはこれらの類似物用として、プラスチ
ツク用あるいは木材用をはじめ、これらの各用途
と同様の使用法が可能な他の基材に対しても有用
である。 次に、本発明を参考例、実施例および比較例に
より具体的に説明するが、部および%は特に断り
のない限り、すべて重量基準であるものとする。 参考例 1〜6 〔重合体水性分散液(A)の調製例〕 ステンレス製の反応容器中に、第1表に示され
るエチレン性不飽和単量体および有機チオール化
合物ならびに水を仕込み、さらに過硫酸カリウム
の4部を添加し、80℃で30分間反応させて水性共
重合体を生成せしめたのち、それぞれの水性共重
合体を各別に分散剤として用い、n−ブチルアク
リレート470部、スチレン400部、β−ヒドロキシ
エチルアクリレート100部およびアクリル酸20部
からなるエチレン性不飽和単量体混合物を同温度
で180分間に亘つて滴下し、重合せしめ次いでPH
を9に調整せしめて重合体水性分散液(A−1)
〜(A−3)を得た。 なお、比較対照のために、上記の水性共重合体
を構成するモノマー組成が本発明の範囲を逸脱す
る場合の例(参考例4および5)と、従来より一
般に常用されている界面活性剤を用いて乳化重合
を行つた場合の例(参考例6)とについても同様
にして対照用の重合体水性分散液(A′−1)〜
(A′−3)を得た。
【表】 第1表からも明らかなように、乳化重合のさい
に使用する水性共重合体の構成モノマー成分の組
成割合が本発明の範囲を逸脱している場合には、
重合体水性分散液が得られない(参考例4および
5を参照されたい)。 実施例1および比較例1 参考例1および6で得られたそれぞれのエマル
ジヨン(A−1)および(A′−3)の各100部に
対して、50%ジメチルエタノールアミンの2部、
「テキサノール」(米国イーストマン・コダツク社
製の造膜助剤)の2部および「デイスパーズ・カ
ラーSR−901」〔大日本インキ化学工業(株)製の黒
色着色剤〕の8部を加えてよく撹拌した。 次いで、これに「デスモデユール44」(西ドイ
ツ国バイエル社製のMDI)の65%酢酸エチル溶
液25部を加えてよく混合せしめた。 しかるのち、かくして調製された自動車部品、
シヤーシー・ブラツク用黒塗料を、シヨツト・ブ
ラストした軟鋼板にスプレーで乾燥膜厚が20μm
となるように塗布してから3日間室温に放置して
乾燥せしめた。 ここに得られた二つの試料板について塗膜性能
の試験を行つた処を、第2表にまとめて示す。
【表】 実施例2および比較例2 参考例2および6で得られたそれぞれのエマル
ジヨン(A−2)および(A′−3)の各100部に
対して、50%ジメチルエタノールアミンの2部、
「テキサノール」の3部、「NS−200」〔日東粉化
(株)製の炭酸カルシウム〕の50部および「デイスパ
ーズ・カラーSR−901」の8部を加えてよく撹拌
した。 次いで、これに「デスモデユール44」の65%酢
酸エチル溶液35部を加えてよく混合せしめた。 しかるのち、かくして得られた黒色プライマー
塗料を、トルエン脱脂されたJIS G−3141−Dの
軟鋼板にエアレス・スプレーで乾燥膜厚が100μ
mとなるように塗布してから、80℃で20分間強制
乾燥し、さらに1昼夜室温に放置して乾燥せしめ
た。 ここに得られた二つの試料板について塗膜性能
の試験をした処、第3表に示されるような結果が
得られた。
【表】 実施例3および比較例3 参考例3および6で得られたそれぞれのエマル
ジヨン(A−3)および(A′−3)の各100部に
対して、50%ジメチルエタノールアミンの2部お
よび「テキサノール」の3部を加え、弁柄の75部
および亜鉛華の25部をも加えてよく撹拌し、さら
に「デスモデユール44」の65%酢酸エチル溶液25
部を加えてよく混合せしめた。 次いで、かくした得られた下塗り塗料を、トル
エン脱脂されたJIS G−3141−Bの軟鋼板に塗布
量を150g/m2としてハケ塗りし、1晩放置して
乾燥させて二つの下塗り塗料板を作製した。 他方、参考例1で得られたエマルジヨン(A−
1)の100部に対して50%ジメチルエタノールア
ミンの2部および「テキサノール」の3部を加
え、さらに「タイペーク R−930」〔石原産業(株)
製のルチル型酸化チタン〕の35部をも加えてよく
撹拌してから、「デスモデユール44」の65%酢酸
エチル溶液25部を加えてよく混合せしめた。 次いで、かくして得られた上塗り塗料を前記し
たそれぞれの下塗り塗装板上に130g/m2なる塗
布量でハケ塗りし、3日間室温に放置させて乾燥
せしめた。 ここに得られた二つの試料板について塗膜性能
の試験を行つた処、第4表に示すような結果が得
られた。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) 界面活性剤を用いずに乳化重合せしめて
    得られる重合体水性分散液と、 (B) イソシアネート系化合物またはそれらの重合
    物 とを必須の成分として含んで成り、かつ 上記重合体水性分散液(A)が、少なくとも5重量
    %の架橋性官能基含有水溶性エチレン性不飽和単
    量体(a−1)、少なくとも20重量%の該官能基
    を有しない水溶性エチレン性不飽和単量体(a−
    2)、0〜75重量%の水不溶性エチレン性不飽和
    単量体(a−3)、および0〜40重量%の一般式 R−(SH)n 〔〕 (但し、式中のRはC2〜C36なる炭化水素基また
    はカルボン酸残基を表すものとし、nは1〜8な
    る整数であるものとする。) で示される有機チオール化合物(a−4)を、上
    記(a−1)、(a−2)、(a−3)および(a−
    4)なる各群の単量体の総量を100重量%として、
    水中で共重合せしめて得られる水性共重合体が、
    乳化重合に供される下記する如き全エチレン性不
    飽和単量体の100重量部に対する固形分を基準と
    して0.5〜50重量部となるような割合で存在する
    ようにして、5〜50重量%の前記エチレン性不飽
    和単量体(a−1)と、95〜5重量%の前記エチ
    レン性不飽和単量体(a−3)および/または前
    記エチレン性不飽和単量体(a−2)とを乳化共
    重合せしめて得られるものであることを特徴とす
    る、硬化性水性被覆用組成物。
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