JPH0345348A - インクジェット記録方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は常温で固体のインクを高温化下で液化させてイ
ンク滴として吐出、飛翔させ記録紙等の媒体上に記録ド
ツトでインク像を形成するいわゆるホットメルトインク
を用いたインクジェット方式の記録装置に関する。

〔従来の技術〕

上記方式の従来のインクジェット記録方法としてはＵＳ
Ｐ４３９０３６９、ＵＳＰ４８４９４８に示されるごと
く常温で固体のワックス、高級脂肪酸等を基材としたホ
ットメルト型インク組成物を用い、高温下で上記固体イ
ンクを加熱溶融させて飛翔させ記録媒体上で冷却固化し
記録ドツトを形成する方法が知られている。インクの吐
出はＵＳＰ４６３１５５７においては棒状圧電材の縦変
位を利用して行う方法、特開昭２９７０５２においては
圧電材を用いたユニモルフ構造の梁状振動子をノズル背
後で横振動させて吐出させる方法が知られている。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記従来技術のホットメルトインクジェット方式の記録
装置においては記録媒体上の記録ドツトが機械的に弱い
という欠点を有していた。すなわち従来技術のインク組
成物は軟質材料であるため記録後の記録紙面上を爪等で
擦過するとドツトが剥がれ落ちたり記録ドツトが破壊さ
れて記録が消失するという問題点を有していた。本発明
の目的はこの問題点を解決して記録紙上に耐擦性の高い
記録の得られるインクジェット記録方法を実現すること
にある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明のインクジェット記録方法は常温で固体のインク
を融点より高い温度において液化させて吐出させ記録媒
体上にドツトを形成して所望の文字、画像等を記録する
記録装置において上記記録媒体上に形成された上記ドツ
トの高さが１０μｍ以下であることを特徴とする。

〔作用〕

本発明の上記構成では記録後の紙面を爪等の硬質物で高
圧力で擦過した場合でも記録ドツトには高い外力がかか
らず記録ドツトが剥げ落ちることがない。

〔実施例〕

次に実施例に基づいて本発明を説明する。

第１図は本発明の一実施例を示すプリンタの斜視図であ
る。同図において記録紙１はプラテン４に捲き回され送
りローラ２．３によって押圧される。ガイド軸６．７に
案内されプラテン軸に平行な方向に移動可能なキャリッ
ジ８上にインクジェットヘッド９が搭載されて構成され
る。インクジェットヘッド９は独立にインク滴を吐出制
御可能な複数のノズルを有しプラテン軸に平行な矢印１
０に示す方向に走査され上記ノズルから選択的にインク
滴を吐出し記録紙１上にインク像を形成する。

記録紙１はプラテン４、送りローラ２．３の回転により
走査方向と直交する矢印５で示される副走査方向に搬送
され記録紙面上への印字が行われる。

第２図にインクジェットヘッドの断面を示す。

アルミからなるフレーム２３には圧電材と金属薄層から
なるユニモルフ構造の振動子２０を有する。

さらに厚さ１００μｍのニッケル板からなるノズル形成
部材２２が両者の間に同じくニッケル板からなるスペー
サ２工を介して積層され固定される。

上記振動子はノズル形成部材と金属Ｆｉｌが対向するご
とく配置されている。ノズル形成部材２２は直径５０μ
ｍの微小開口の複数のノズル２４を有する。フレーム底
面にはインク加熱用のヒータ２５が設けられる。インク
２６は後述するようにワックス等を主剤としこれに染料
を溶解したものである。ヘッド内の上記インク２６を本
実施例では適当な粘度を有する温度１５０’Ｃ定温に保
つためヒータ２５によって加温される。ヒータ２５は温
度センサー（図示せず）によってフィードバック制御さ
れインクを一定温度に保っている。

次に動作について説明する。インクは固体状態でヘッド
に供給される。インクがヒータ２５によって融点以上の
所定温度に加熱されて液化し振動子２０の周辺に毛細管
力によって供給され本実施例では２０μｍの微小寸法に
保たれた振動子２０とノズル形成部材２２の間隙に浸入
しここに保持される。吐出時は上記の複数の振動子２０
の内所望の振動子の圧電材に電圧を印加しユニモルフ振
動子に反りを生じさせる長さ２ｍｍの片持ち梁状振動子
は１５０Ｖの電圧を加えることにより先端が１５μｍ変
位する。次にこの電圧を解除すると振動子が弾性的な復
元力によりノズル形成部材に向かって変位し振動子２０
の先端自由端部分とノズル形成部材２２の間に介在する
液体状態のインク（５） ２６に発生する圧力でノズル２４からインクが吐出する
。

吐出されたインク滴は第４図に示すように記録媒体上に
ほぼ半球状に盛り上がった状態で付着し速やかに冷却さ
れ固化する。この際記録媒体に接する部分ではインクの
一部が記録媒体内に浸透するが記録ドツト形状はほぼ半
球状に保たれる。

本実施例の装置において本発明者等は実験によって高い
耐擦性（記録媒体上に形成された記録ドツトの外部から
加えられた力に対する強度）を確保するためにはインク
、インクの吐出状態等に一定の条件が存在することを見
いだした。実験の結果を以下に示す。

第１表は実験に用いたインクの組成と吐出時の粘度、硬
度、融点を表す。硬度は常温の固体状態でのブロックの
硬度をビッカース硬度で表している。

実験結果を第３図に示す。横軸はインクの常温固体状態
における硬度をヴイッカース硬度で表し、縦軸は記録ド
ツト高さをμｍ単位で表している。

（６） 記録ドツト高さば第４図に示すように記録紙３゜の上の
インクの記録ドツト３１の高さ（図中にＨて示す）と耐
擦性の関係を表す。図中て○、・、△、ムはそれぞれた
耐擦性の程度を表しその基準は、 Ｏ記録後の紙上を強く爪で擦っても記録ドツト上に爪跡
が残らず記録ドツトは影響を受けずほぼ完全に紙上に残
る。

・　記録後の紙上を強く爪で擦ると爪跡が残るが著しい
濃度低下、形状劣化を生じない。

△　記録後の紙」二を爪で擦ると記録ドツト上に爪跡が
少し残る。この時記録ドツトは爪で一部のインクがかき
取られ濃度低下、形状の劣化が認められる。

ム　記録後の紙上を爪で擦ると記録ドツト上に爪跡が顕
著に残る。

としている。

第３図は各種の紙質の記録紙について行ったものでこの
結果によればインク種類によらず記録紙上に形成される
記録ドツトの高さが耐擦性と高い相関を示し高さが１０
μｍを越えると△、ムが増加することが分かる。従って
、一部データの乱れはあるが実用的には破線で示した領
域、記録ドツト高さ１０μｍ以下、また硬度は２．５以
上必要なことが分かる。これは記録紙の表面の凹凸と記
録ドツト高さとの関係等に起因すると考えられるが詳細
なメカニズムは明らかでない。また例えば電子写真記録
のトナーのように記録紙上のドツト高さが上記限界を越
えて高いドッｌ〜高さを有する場合でも高い耐擦性を示
す場合もあるが本発明の場合のようにインクジェット記
録原理によって液滴として吐出させて記録紙上に記録ド
ツトを形成する方式では吐出特性上の要請から適正粘度
が存在する。また吐出のための電気機械変換原理上動作
温度の上限が存在する。本実施例の場合圧電素子のキュ
リー温度の制限から動作温度は高々２５０′Ｃである。

これらの条件からインク組成物として使いうる材質上の
制約が存在し電子写真のトナー材料に用いられる樹脂等
は用いることができない。

ワックスに代表されるようなホットメルトインク組成物
として使用できる材質について上記評価に見られるよう
に上記記録ドツト高さが普遍的に耐擦性確保のために必
要な条件であることが判明した。なお上記記録高さを得
るためインクの組成、吐出温度（同一インク組成の場合
粘度変化が伴う）、記録紙温度等各種パラメータを制御
してこれを実現することができる。上記実験によれば第
工表の工で示す組成のインクを用いて記録紙温度６゜°
Ｃ１吐出時インク温度１５０°Ｃの条件においてインク
粘度は５ｍＰａ５で良好な吐出特性と高い耐擦性が実現
できた。

〔発明の効果〕

以上述べたように本発明の上記方法によればホットメル
トインクの特性を活かして各種の紙に高い印字品質で記
録がおこなえ、インクの蒸発等による信頼性の上の問題
を生じることがないという特長を活かしながら、高い耐
擦性が実現できるという効果を有する。

（９） （１０）

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による一実施例を示すインクジェットヘ
ッドを具備したプリンタの斜視図。 第２図は本発明による一実施例を示すインクジェットヘ
ッドの断面図。 第３図は耐擦性と記録ドツト高さの関係を示す実験結果
を表すグラフ。 第４図は記録紙上の記録ドツト形態を示す図。 １．３０　　記録紙 ９　　インクジェットヘッド ２５　　ヒータ ２６　　インク ３１　　記録ドツト 以上

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 常温で固体のインクを融点より高い温度において液化さ
   せて吐出させ記録媒体上にドットを形成して所望の文字
   、画像等を記録する記録装置において上記記録媒体に形
   成された上記記録ドットの高さが１０μｍ以下であるこ
   とを特徴とするインクジェット記録方法。