JPH0344160Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はアイロンを自立状態で収納できるアイ
ロン収納箱に関するものである。

従来の技術 従来、この種アイロン収納箱は、例えば実公昭
58−43547号公報に示されているような構造にな
つていた。

その構成を第４図、第５図により説明すると、
アイロンを収納する開口部を有する框体状の本体
１はその上面に持ち運び用の把手２を備えてい
る。前記本体１の開口部の縁には蓋３が蝶番４に
より開閉自在に取付けられており、この蓋３は本
体１の係止部５と係合するロツク釦６を備えてい
る。本体１内に設けられた遮熱板７は本体１の内
壁と間隙を設けて中空状に保持され、ねじで本体
１に固着されている。又、本体１内の底部に固着
してあるスタンド８は鉄板を加工したもので、そ
の機能はアイロン９を収納したアイロン収納箱を
持ち運ぶとき、アイロン９が持ち運ぶときの振動
等で蓋３側へ倒れ、ロツク釦６の係止が不充分な
場合蓋３が倒れたアイロンにより開き、アイロン
が床面へ落下するのを防止することである。その
ためこのスタンド８は、その上にアイロン９を置
いたとき、アイロン９の重心が本体１側へ移動す
るように本体１の開口部から奥方向に向かつて下
向きとなる傾斜を設けている。

考案が解決しようとする問題点 このような従来の構成では、スタンド８は本体
１の開口部から奥方向に向かつて下向きとなる傾
斜を有するとともに開口部分は本体１の底面より
一段高い段部を設けているため、アイロン収納箱
にアイロンを収納するとき、前記段部にアイロン
が引つかかり大変収納しづらいものであつた。加
えてこの段部のために収納できるアイロンの大き
さに制限をうけ、本体１の収納スペースを最大限
に活かせないという問題点を有していた。

本考案はこのような問題点を解決するもので、
本体の収納スペースを最大限に活かし、且つアイ
ロンを収納しやすいアイロン収納箱を提供するこ
とを目的とするものである。

問題点を解決するための手段 この問題点を解決するために本考案は、アイロ
ンを自立状態で収納する開口部を有する框体状の
本体と、この本体の開口部に開閉自在に取付けた
蓋と、アイロンを本体内に載置するスタンドとを
備え、前記スタンドは本体の開口部側に回動中心
を有して回動自在に構成されるとともに、収納箱
を載置したときはスタンドと本体底面が略同一面
状となり且つ収納箱を運搬するときは回動して奥
が下がり任意の傾斜角度となるように制御部材を
設けたものである。

作 用 この構成により、アイロンの収納及び取り出し
時はスタンドは本体底面と略同一面状となつてお
り、傾斜や段がないため、アイロンの出し入れが
スムーズに行なえる。又、本体底面とスタンドは
略同一面状であるため、本体の収納スペースを最
大限に活かせて大きなアイロンを収納できる。
又、運搬時にはスタンドが本体の開口部側を回動
中心に奥が下がるように回動して傾斜し、アイロ
ンの重心が本体側へ移動するためアイロン収納箱
に振動等が加わつてもアイロンが転倒することは
なく、蓋のロツクが不完全でもアイロンが収納箱
から飛び出し落下する危険はない。

実施例 以下、本考案の一実施例について、図面（第１
図〜第３図）に基づいて説明する。

図において、１１は框体状の本体で、一側面が
開口しアイロンを自立状態で収納できるスペース
を確保しているとともに、その上部周囲にはスラ
イド式の把手１２を備えている。１３は本体１１
の開口縁に蝶番によつて開閉自在に取付けられた
蓋で、本体１１の係止部１４と係合するロツク釦
１５を備えている。１６は前記本体１１内に固着
した遮熱板で、アイロンを熱いままで収納したと
き、その加熱部が直接本体１１と接触しないよう
にしたもので、この遮熱板１６は本体１１との間
には間隙を設けて中空状に保持し遮熱効率を高め
ている。１７は本体１１の底面と同一面状になる
ように底面に設けた孔１８に嵌合するスタンド
で、本体１１の開口部側に位置する蝶番１９で本
体１１に回動自在に設けられている。２０は前記
スタンド１７の下面に一体に設けられた第１の回
動制御部材で、収納箱が例えば机２２の上に置か
れたとき机２２に当接してスタンド１７を上方に
持ち上げ、スタンド１７と本体１１の底面が同一
面状となるように制御している。２１は同じくス
タンド１７の上面に一体に設けられた第２の回動
制御部材で、アイロンを収納した収納箱を運搬す
るために持ち上げたとき、アイロン及びスタンド
１７の自重でスタンド１７が回動し奥が下がつた
状態で本体１１の下端部に係止し、任意の傾斜角
度でスタンド１７の回動が止まるように構成され
ている。

上記の構成において、アイロンを収納した収納
箱が例えば机２２の上に置かれているときはスタ
ンド１７が第１の回動制御部材２０により上方に
持ち上げられ本体１１の底面と同一面状で水平状
態になつているため、蓋１３を開きアイロンを取
り出したり収納する際にスタンド１７が邪魔にな
らずスムースに作業が行なえるとともに、本体１
１の収納スペースを最大限に活かしてより大きな
アイロンを収納することができる。

次に、アイロンを収納した収納箱を運搬すると
きは、把手１２を持ち収納箱を机２２から持ち上
げると、第１の回動制御部材２０の制御が解除さ
れ、スタンド１７は蝶番１９を中心に回動して奥
が下がり、任意の傾斜角度で第２の回動制御部材
２１が本体１１の下端部に係止しスタンド１７の
回動が停止する。このとき、スタンド１７の傾斜
に従いアイロンの重心が本体１１側へ移動するた
め、運搬時に振動等が加わつてもアイロンが転倒
するのを防止できる。

考案の効果 以上のように本考案によれば、アイロンの収納
及び取り出し時はスタンドが邪魔にならずスムー
ズにアイロンの出し入れができるとともに、本体
の収納スペースを最大限に活かせて大きなアイロ
ンの収納が可能となる。加えて、収納箱の運搬時
にはアイロンの転倒防止ができ、万一ロツク釦の
ロツクが不完全でもアイロンが収納箱から飛び出
して落下するという危険を回避できる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本考案の一実施例を示し、第
１図はアイロン収納箱を机の上に置いた状態を示
す断面図、第２図はアイロン収納箱の運搬時の状
態を示す断面図、第３図は蓋を開いた状態を示す
斜視図、第４図及び第５図は従来例を示す斜視図
及び断面図である。 １１……本体、１３……蓋、１４……係止部、
１５……ロツク釦、１７……スタンド、１８……
孔、１９……蝶番、２０，２１……回動制御部
材、２２……机。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アイロンを自立状態で収納する開口部を有する
   框体状の本体と、この本体の開口部に開閉自在に
   取付けた蓋と、アイロンを本体内に載置するスタ
   ンドとを備え、前記スタンドは本体の開口部側に
   回動中心を有して回動自在に構成されるととも
   に、収納箱を載置したときはスタンドと本体底面
   が略同一面状となり且つ収納箱を運搬するときは
   回動して奥が下がり任意の傾斜角度となるように
   制御部材を設けたアイロン収納箱。