JPH0344093Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本考案は、化粧用のパフにおいて、該パフの塗
布面側に固形フアウンデーシヨンからなる化粧品
を一体に取付けて、携帯に便利で、しかも簡単に
塗布できる固形フアウンデーシヨン入りパフに関
する。

【従来の技術】

従来の化粧用のパフでは、該パフの塗布面に固
形フアウンデーシヨン等の化粧品を一体に取付け
て、固形フアウンデーシヨンを塗ると同時に、そ
れを薄く延ばすことができるようなものは、開示
されていなかつた。

【考案が解決しようとする問題点】

従来の固形状フアウンデーシヨンを使用すると
きには、該フアウンデーシヨンを皮膚に塗布する
ために塗布具としてのパフが必要であつた。した
がつて、外出時には、該フアウンデーシヨンとパ
フとを同時に携帯する必要があるし、使用時に
は、該パフを用いて別に携帯したフアウンデーシ
ヨンから内容物を取り皮膚に塗布するという繁雑
な操作が必要であつた。 又、一方フアウンデーシヨン中で化学的な相互
作用によつて効果が減少するような２種以上の成
分は、従来のフアウンデーシヨンでは同時に配合
することは出来なかつた。 したがつて、フアウンデーシヨンとパフとが一
体となり、持ち運びと操作が簡便な上、配合禁忌
な２成分を収容する場合でも、それらを個別に収
容して安定に保存できる塗布具が熱望されてい
た。 本考案の目的は、上述の問題点に鑑みてなした
もので、化粧用のパフの塗布面側に、フアウンデ
ーシヨン材料からなる化粧品を嵌め込むか、又は
液状のフアウンデーシヨンを流し込んだ後固化さ
せることが可能な凹部を形成することで、該凹部
に前記フアウンデーシヨン材料を一体に取付け
て、手軽に使用できる固形フアウンデーシヨン入
りパフを提供することである。

【問題点を解決するための手段】

上述の問題点を解決するために、本考案の固形
フアウンデーシヨン入りパフは、化粧用のパフに
おいて、パフ１の塗布面２側に凹部４を形成し
て、該凹部４にそれの形状にほぼ合致した形状を
有するフアウンデーシヨン材料からなる化粧品、
たとえば、後述する実施例で示す固形フアウンデ
ーシヨン６を収容するとともに、該固形フアウン
デーシヨン６の端面は前記パフ１の塗布面２とほ
ぼ同一面を形成して、パフ１と固形フアウンデー
シヨン６とを一体に構成したものである。

【作用】

本考案の固形フアウンデーシヨン入りパフは、
パフ１の塗布面２側の凹部４に、それとほぼ同じ
形状としたフアウンデーシヨン材料からなり化粧
品の一つである固形フアウンデーシヨン６を一体
に収容しており、使用時は、従来のようにパフで
その都度フアウンデーシヨン材料をパフに取り出
すことなく、当該パフ１を被塗布面の皮膚上で移
動させるだけで、前記固形フアウンデーシヨン６
を塗ると同時に、該パフ１の塗布面２で薄く延ば
すことができる。

【実施例】

本考案を第１図及び第２図に示した実施例を参
照して説明すると、１は発泡スポンジ等で円盤状
に形成した化粧用のパフで、これの塗布面２に
は、パフ１の直径の略半物の直径を有する貫通孔
４ａを形成し、パフ１の裏面３側に、裏面３と同
径とし、酢酸ビニル等で形成したベース５を設け
て、前記貫通孔４ａの一方の開口を閉鎖して有底
孔とし、もつて、該貫通孔４ａを凹部４に構成し
ている。６は、該凹部４に嵌合して取付けたフア
ウンデーシヨン材料からなる化粧品、たとえば、
固形フアウンデーシヨンであり、本実施例では、
特に屋外で使用することを考慮して、日焼け止め
用の液状のフアウンデーシヨン・クリームを、流
し込みで前記凹部４に充填して固化させたもの
で、この固形フアウンデーシヨン６の表面は、パ
フ１の塗布面２とほぼ同一面を形成するように構
成している。この凹部４に対する固形フアウンデ
ーシヨン６の取付けは、予め該凹部４の形状に適
合して固化させた固形フアウンデーシヨン６を挿
入して取付けることもでき、収容するフアウンデ
ーシヨン等の態様、用途、製造工程などを考慮し
て適宜選択しうる。 この実施例の固形フアウンデーシヨン入りパフ
は、公知のパフ単体のものと同様に使用する。す
なわち、被塗布面である皮膚に対して、当該パフ
１を擦るようにして塗る。すると、パフ１は、発
泡材料で形成しているので、塗布時はやや厚さ方
向に縮小して、固形フアウンデーシヨン６が露出
状となりその先端が被塗布面である皮膚に接触す
る。その状態で該パフ１を移動させると、接触し
た固形フアウンデーシヨン６が被塗布面に塗りつ
けられると同時にそれの周りを取り巻いたパフ１
で、前記塗られた固形フアウンデーシヨン６が被
塗布面に薄く延ばされていく。更に、薄く延ばす
ときは、パフ１の塗布面２のみを皮膚に接触する
ように傾斜させて移動させると、従来のパフと同
様の使用もできる。したがつて、従来のように、
フアウンデーシヨン材料からなる化粧品を、塗る
都度、パフに付ける動作を省略するとともに、携
帯時も該フアウンデーシヨン入りパフを持参する
のみで足りるから、たとえば、屋外での使用時に
も、手軽に使用でき、海水浴、ゴルフ等のレジヤ
ー時に簡単に固形フアウンデーシヨンを塗布する
とともに、それを薄く延ばすことができる。ま
た、パフと固形フアウンデーシヨンとが一体にな
つているので、それぞれを個別の容器に収容して
持参する必要がなく、携帯用として非常に有益で
ある。 また、この実施例ではパフ１に設けた凹部４
は、パフ１に貫通孔４ａを形成して、裏面３側に
ベース５を取付けたので、製造時においても、従
来のパフを用い、これに貫通孔４ａを開け裏面に
ベース５を貼着すれば、本実施例の固形フアウン
デーシヨン入りパフが形成できる。 更に、この実施例では、固形フアウンデーシヨ
ン６の表面をパフ１の塗布面２とほぼ同一面に形
成したが、たとえば、固形フアウンデーシヨン６
の厚さをやや薄くしてその表面を塗布面２から凹
部４の内方に入つた位置に形成することで、パフ
１の厚さ方向に縮小する厚さを大きくとつて、押
圧力を大きくすることも容易になしうる。 第３図及び第４図は本考案の他の実施例を示
し、これは、前述の実施例とほぼ同様の構成とし
ているが、特に、パフ１を楕円形の円盤状とし、
長径方向に並べて２個所の凹部４を設け、これに
対応させて２個の固形フアウンデーシヨン６を取
付けたものである。この固形フアウンデーシヨン
６の表面側の塗布面２は、短径方向を高くした断
面山形に形成している。また、固形フアウンデー
シヨン６は、２液性のフアウンデーシヨン・クリ
ーム等で形成し、それらをそれぞれの凹部４に分
離して収容しているものである。 この実施例の固形フアウンデーシヨン入りパフ
の使用も、前述の実施例のものと同様で、それぞ
れの固形フアウンデーシヨン６を混合するとき
は、パフ１の移動方向をパフ１の長径方向に移動
させることで、両方の固形フアウンデーシヨン６
を取り出すことが可能であつて、それらを混合す
ると同時にパフ１で薄く延ばすこともできるもの
である。したがつて、まえもつて配合しておくこ
とのできない２種のフアウンデーシヨンを収容し
て、使用直前に混合できる利点がある。そして、
塗布面２を断面山形にしているので、固形フアウ
ンデーシヨン６の取り出しにおいて、任意の固形
フアウンデーシヨン６側に傾けることで、望みの
量を塗布することができる。 第５図は本考案の更に他の実施例を示したもの
で、これは、第１の実施例とほぼ同様の構成とし
ているものであるが、特に、パフ１の形成におい
て、厚さ方向に発泡スポンジの硬度を変化させた
ものである。すなわち、パフ１は、厚さを薄くし
た円盤状のスポンジ１ａ，１ｂ，１ｃ，１ｄを重
ねて貼り合わせて形成し、硬度は、ベース５側の
スポンジ１ａを柔らかく、塗布面２側のスポンジ
１ｄを硬くし、スポンジ１ａからスポンジ１ｄま
でを順次硬度を変化させて構成したものである。 この実施例の固形フアウンデーシヨン入りパフ
は、パフ１の塗布面側が硬いので、固形フアウン
デーシヨン６を該パフ１で薄く延ばすときに、押
圧力を強くすることができるとともに、ベース５
側のスポンジ１ａが柔らかいから、凹部４に収容
した固形フアウンデーシヨン６の高さが使用によ
つて次第に低くなつても、ベース５側のスポンジ
１ａから順次厚さが縮小して、固形フアウンデー
シヨン６を取り出す際にも支障なく使用できる効
果がある。 この実施例の固形フアウンデーシヨン入りパフ
は、スポンジ１ａ，１ｂ，１ｃ，１ｄを剥離可能
に設けることもできる。このように構成すると、
収容した固形フアウンデーシヨン６の減少に伴つ
て塗布面２側のスポンジ１ｄから外していくと、
固形フアウンデーシヨン６の取り出しが常に一定
である。この構成のパフ１は、それぞれのスポン
ジ１ａ，１ｂ，１ｃ，１ｄの硬度を同じに形成し
ても、同様の効果は得られる。 第６図は本考案の固形フアウンデーシヨン入り
パフの包装状態の参考図を示し、これは、固形フ
アウンデーシヨン入りパフの全体を収容可能で、
上部全面が開口した包装用容器７と、この上部の
開口を閉鎖しうるフイルム状の透明カバー８を接
着してなるものである。このように構成しておく
ことで、収容物である固形フアウンデーシヨン入
りパフの確認が容易であるとともに、携帯にも便
利で屋外の使用に好適である。 第７図はパフ１に形成した凹部４の他の構成例
で、これは、凹部４を貫通孔として裏面側にベー
ス５を貼り付けることなく、パフ１の成型時に該
凹部４を一体に設けたものである。 この固形フアウンデーシヨン入りパフは、パフ
１の裏面にベース５を設ける必要がないので、製
造が容易で、製造コストを低下させるために効果
がある。 なお、ベース５には、公知のように、指等を挿
入するため、布製等で形成したテープ状の把手を
取付けることもできる。 また、凹部４の断面形状も図面では、円形状の
ものを示したが、方形その他の形状は任意になし
うる。

【考案の効果】

本考案の固形フアウンデーシヨン入りパフは、
パフの塗布面側に凹部を設け、該凹部にフアウン
デーシヨン材料からなる化粧品を収容してパフと
該フアウンデーシヨン材料とを一体とした構成で
あるから、フアウンデーシヨン材料の塗布に際し
て、その都度パフを取り出す手間を省いて、簡便
に塗布可能であるとともに、該固形フアウンデー
シヨン入りパフのみを携帯すれば、邪魔になるこ
となく持ち運びができ、屋外でも簡単に使用する
ことができるので、たとえば、海水浴等の時にお
いても固形フアウンデーシヨンを日焼け止めクリ
ームとして収容すれば、その場で手軽に使用でき
る利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は斜視
図、第２図は中央縦断面図、第３図は他の実施例
の平面図、第４図は第３図のＡ−Ａ線断面図、第
５図は更に他の実施例の断面図、第６図は固形フ
アウンデーシヨン入りパフを包装用容器に収容し
た状態の参考断面図、第７図はパフのみの他の実
施例の断面図である。 １……パフ、２……塗布面、３……裏面、４…
…凹部、５……ベース、６……固形フアウンデー
シヨン。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 化粧用のパフにおいて、パフの塗布面側に凹
   部を形成して、該凹部にそれの形状にほぼ合致
   した形状を有するフアウンデーシヨン材料を収
   容するとともに、収容したフアウンデーシヨン
   材料の端面は前記パフの塗布面とほぼ同一面を
   形成して、パフとフアウンデーシヨン材料とを
   一体に構成したことを特徴とする固形フアウン
   デーシヨン入りパフ。 (2) 前記パフの凹部を、パフの厚さ方向に貫通し
   た孔を設け、この孔の一方にベースを取付けて
   閉鎖して有底孔とした実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の固形フアウンデーシヨン入りパ
   フ。 (3) 前記パフの凹部に収容したフアウンデーシヨ
   ン材料を、予め該凹部の形状に合致させて形成
   した固形フアウンデーシヨンとした後に、前記
   凹部に嵌め込むか、または、該凹部に液状フア
   ウンデーシヨンを流し込んだ後固化させて収容
   した固形フアウンデーシヨンとした構成の実用
   新案登録請求の範囲第１項又は第２項記載の固
   形フアウンデーシヨン入りパフ。