JPH034352B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は鋳物砂が多量に付着した鋳物をシヨツ
トブラストする装置において、鋳物から分離した
鋳物砂を排出するとともに投射した投射材を投射
機構に回送するのに好好適な機構に関する。

（従来技術） 従来、鋳物砂が多量に付着した鋳物のシヨツト
ブラスト装置においては、鋳物から分離した鋳物
砂と、投射した投射材とは一緒に回収され、適宜
のコンベヤによりセパレータに送り込まれて互い
に分離され、その後、鋳物砂は排出されるととも
に投射材は投射機構に回送されて再び投射される
ようになつている。そのため、セパレータは大型
で高価なものが必要であり、しかも、多量の鋳物
砂が投射材の回送機構やセパレータに送り込まれ
て回送機構やセパレータを早期に摩耗せしめるな
どの問題があつた。

（発明の目的） 本発明は上記の問題を解消するためになされた
もので、鋳物から分離した多量の鋳物砂が投射材
の回収機構やセパレータに侵入したりすることの
ないシヨツトブラスト装置における砂・投射材の
回収機構を提供することを目的とする。

（発明の構成） 以下、本発明の一実施例について図面に基づき
詳細に説明する。１は研掃室を構成する有底型の
回転ドラムで、図示しない支持機構を介して傾動
可能に支持されている。そして、該回転ドラム１
は、ほぼ全域にわたつて多数の貫通孔（図示せ
ず）を透設した内筒２と、底部に比較的大きな複
数の貫通孔３，３を透設した外筒４とで構成され
ている。５は外筒４に回転自在に環装されて外筒
４の貫通孔３，３部分を包囲する環状の樋部材
で、図示しない回転ドラム１支持フレームに支持
されて傾動可能とされている。そして、該樋部材
５の下部には筒体６をもつて放出口が形成され、
該筒体６の下端部にはゴム板製のシール部材７が
巻装されている。８は上向きに傾動した回転ドラ
ム１の一端開口部を閉鎖する扉であつて斜め上下
方向に昇降可能に配設されている。該扉８の外面
には投射材供給口９を備えた投射材の投射機構１
０が装着されている。１１は筒体６の下端部の移
動軌跡につて延びる円弧状の樋部材で、後述する
スクリユコンベヤ１７にブラケツト１２を介して
装着されている。そして、樋部材１１の左側位置
には放出口１３が形成されており、該放出口１３
は、回転ドラム１が上向きに傾動ときの筒体６の
真下に位置するように設けられている。また放出
口１３の真下には、一定角度揺動可能に枢支され
てその表面を左下り勾配の傾斜面と右下り勾配の
傾斜面とに切換え可能にされた方向切換部材１４
が設けられている。また、樋部材１１の左端下面
には下方に延びて左下り勾配に傾動した方向切換
部材１４を包囲するとともに中段付近から右斜め
下方に屈曲する放出管１５が固着され、該放出管
１５内の屈曲付近には、ゴム板製のシール２２が
垂設されている。そして、放出管１５は上向き状
に配置されたベルトコンベヤ２３の下端に臨んで
いる。また樋部材１１の左寄り下面には放出管１
５と連通するとともに右下り勾配に傾動した方向
切換部材１４を包囲しかつ右斜め下方に延びて後
述するスクリユコンベヤ１７の搬入口に連通する
シユート１６が固着されている。１７は後方に延
びるスクリユコンベヤで、該スクリユコンベヤ１
７の搬出口は、バケツトコンベヤ１８の搬入口に
臨んでいる。１９はバケツトコンベヤ１８の搬出
口に装着されたセパレータで、該セパレータ１９
の投射材放出口には、流量調整機構２０を介して
誘導管２１が取付けられており、該誘導管２１の
下端は、扉８が回転ドラム１の開口を閉鎖したと
きの供給口９に臨むようになつている。

（発明の作用） 次にこのように構成された装置の作用について
説明する。第１図に示す状態において回転ドラム
１を上向きに傾動して回転ドラム１内に凹みＣを
形成し、該凹みＣ内に鋳物砂が多量に付着した鋳
物Ｗを複数個投入し、続いて、扉８を下降させて
回転ドラム１の一端開口部を回転摺動可能に閉鎖
する。次いで、回転ドラム１を図示しない回転機
構をもつて低速回転させると、回転ドラム１の回
転に伴ない鋳物Ｗは撹拌されて互いに衝突を繰り
返し、これにより鋳物Ｗに付着している鋳物砂が
崩壊されるとともに鋳物Ｗから分離される。分離
された鋳物砂は、貫通孔３，３、樋部材５、筒体
６および放出口１３を順に通り、左下り勾配に傾
斜した方向切換部材１４上に落下して左側に方向
を向けられ、シール２２に通過量を制御されなが
ら放出管１５を通つてベルトコンベヤ２３上に落
ちその後、ベルトコンベヤ２３により適宜排出さ
れる（第２図参照）。このようにして鋳物Ｗから
ほとんどの鋳物砂を分離するとともに分離した鋳
物砂を回転ドラム１から排出したのち、方向切換
部材１４を回動して右下り勾配に傾斜させ、続い
て投射機構１０を駆動して鋳物Ｗに向けて投射材
を投射する。すると、投射した投射材は鋳物Ｗに
衝突して鋳物Ｗをシヨツトブラストしたのち、鋳
物Ｗから分離した鋳物砂と同様にして放出口１３
を通り、方向切換部材１４上に落下して右側に方
向を向けられ、続いて、シユート１６上を滑降し
たのちスクリユコンベヤ１７、バケツトコンベヤ
１８を介してセパレータ１９に送り込まれ、ここ
で、ばり及び若干の鋳物砂等の不純物を除去され
たのち、誘導管２１を介して投射機構１０に送り
込まれ、而して投射材は循環使用される（第３図
参照）。このようにして鋳物Ｗを所定時間シヨツ
トブラストしたのち、投射機構１０、スクリユコ
ンベヤ１７およびバケツトコンベヤ１８の駆動を
停止し、続いて、扉８を上昇させて回転ドラム１
の一端開口部を開く。次いで回転ドラム１を下向
きに傾動させて、シヨツトブラストした鋳物Ｗを
回転ドラム１から放出し、その後、方向切換部材
１４を再び左下り勾配状に傾動させて１サイクル
を終了する（第４図参照）。

なお、研掃室は、回転ドラム１の代りに、キヤ
ビネツト内に無端ベルトを〓状にして回転自在に
装着して構成するようにしてもよい。

（発明の効果） 以上の説明からも明らかなように本発明によれ
ば、研掃室から流出する粒体を２方向に切換えて
送り出すことができるため、研掃室における鋳物
の撹拌工程の鋳物のシヨツトブラスト工程を別々
に行なうことにより、セパレータには鋳物砂の混
入しない投射材を的確に送り込むことができ、し
たがつて、セパレータを従来のように鋳物砂をも
分離する大型のものにする必要がない上に、鋳物
砂が投射材の回送機構やセパレータを早期に摩耗
させることもないなどの優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は主要部の作動状態をも示す一
部切欠断面正面図である。 １：回転ドラム、６：筒体、１０：投射機構、
１４：方向切換部材、１７：スクリユコンベヤ、
１８：バケツトコンベヤ、２３：ベルトコンベ
ヤ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 研掃室から流出する鋳物砂・投射材を収集し
   て放出する筒体６と、該筒体６の下方に一定角度
   揺動可能に枢支されて配設されその表面を方向の
   異なる下り勾配の傾射面に切換えることを可能に
   された方向切換部材１４と、該方向切換部材１４
   の一方の斜面側に配設されて鋳物砂を運び出すコ
   ンベヤ２３と、前記方向切換部材１４の他方の斜
   面側の下方に配設されて投射材を投射機構１０に
   回送するコンベヤ１７，１８と、を具備したこと
   を特徴とするシヨツトブラスト装置における砂・
   投射材の回収機構。