JPH034149Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） この考案は、例えば自動車用の自動定速走行装
置に利用されるアクセル制御用の電動アクチユエ
ータに関するものである。

（従来の技術） 従来、例えば自動車用の自動定速走行装置にお
けるアクセル制御用の電動アクチユエータとして
は、第５図および第６図に示すものがあつた。

すなわち、電動アクチユエータ１００は、アク
チユエータハウジング１０１内に、モータ１０２
と、減速機構１０３と、クラツチ機構１０４とを
備えたものであつて、アクチユエータハウジング
１０１にブラケツト１０２ａによつてビス固定
し、電機子軸１０２ｂの先端部をアクチユエータ
ハウジング１０１にビス固定したスラスト受け部
材１０２ｃで受け、モータ１０２の回転を減速機
構１０３の一部を構成するウオームギヤ１０５か
らホイールサンギヤ１０６に伝達し、この減速機
構１０３の一部を構成する遊星歯車機構１０７を
介してインターナルギヤ１０８に伝達する。そし
て、この状態においてクラツチケース１０９に備
えた電磁コイル１１０が励磁されると、インター
ナルギヤ１０８の下部に設けたデイスク１１１が
電磁コイル１１０に吸着され、前記遊星歯車機構
１０７に固定した中間出力軸１１２に伝達され
る。そして、この中間出力軸１１２に備えた小ギ
ヤ１１３より、出力軸１１４に固定したセクタギ
ヤ１１５に伝達されて、この出力軸１１４を回動
する。

また、中間出力軸１１２は該下端部をクラツチ
ケース１０９に設けた軸受１１６で支持し、該上
端部を小ギヤ１１３の下側部分でギヤ軸固定部材
１１７に設けた軸受１１８で支持している。

このギヤ軸固定部材１１７は、上述した中間出
力軸１１２を支持する中間出力軸支持部１１７ａ
と、出力軸１１４の軸受部に嵌入する開口部１１
７ｂと、出力軸１１４の回動範囲を規制するリミ
ツトスイツチ１１９のスイツチ端子１１９ａを嵌
入可能とするスイツチ固定部１１９ｂとを一体に
備えたものであつて、アクチユエータハウジング
１０１内にビス固定している。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、上記のような従来の電動アクチ
ユエータ１００において、モータ１０２と減速機
構１０３との軸芯について考慮してみると、モー
タ１０２は該電機子軸１０２ｂをアクチユエータ
ハウジング１０１にビス固定したスラスト受け部
材１０２ｃで受け、モータ１０２のブラケツト１
０２ａをアクチユエータハウジング１０１にビス
固定しており、一方、減速機構１０３のホイール
サンギヤ１０６は、ギヤ軸固定部材１１７によつ
て支持される中間出力軸１１２に挿通されている
ため、互いの軸芯が得にくく、生産工場における
部品組み込み時において、きわめて煩雑な作業を
強いられており、工数が増大するという問題点が
あつた。

そこでこの考案は、上記の従来の問題点を解決
するために考えられたもので、モータと減速機構
との軸芯をきわめて容易に得られかつ狂うことの
ない構造を備えた電動アクチユエータを提供する
ことを目的としている。

［考案の構成］ （問題点を解決するための手段） この考案による電動アクチユエータは、減速機
構とクラツチ機構とを備え、モータの回転を出力
軸の回動に変換する電動アクチユエータのアクチ
ユエータハウジング内に、前記減速機構の中間出
力軸を支持する中間出力軸支持部と、前記出力軸
の軸受部に嵌入する開口部と、リミツトスイツチ
のスイツチ端子を嵌入可能とするスイツチ固定部
とから構成するギヤ軸固定部材を備えた電動アク
チユエータにおいて、ギヤ軸固定部材に、モータ
の電機子軸のスラスト受けと、モータを固定する
嵌入穴と、モータを支持するモータ支持アームと
を一体に形成したことを特徴としている。

（実施例） 以下、この考案による電動アクチユエータの一
実施例を第１図ないし第４図に基づいて説明す
る。

すなわち、電動アクチユエータ１は、アクチユ
エータハウジング２内に、モータ３と、減速機構
４と、クラツチ機構５とを備えていて、モータ３
の回転を出力軸６の回動に変換している。

そして、アクチユエータハウジング２には、前
記減速機構４の軸となる中間出力軸７を支持する
中間出力軸支持部８ａと、出力軸６の軸受部９に
嵌入する開口部８ｂと、リミツトスイツチ１０の
スイツチ端子１０ａを嵌入可能とするスイツチ固
定部８ｃとを構成したギヤ軸固定部材８をビス固
定しており、このギヤ軸固定部材８に、モータ３
の電機子軸３ａに対するスラスト受け１１と、モ
ータ３を固定する嵌入穴１２と、モータ３を支持
するモータ支持アーム１３とを一体に形成してい
る。

すなわち、ギヤ軸固定部材８は、該ギヤ軸固定
部材８の下面から下方に延出したモータ固定部１
４に、モータ３の端部突出部３ｂを嵌入可能とす
る大きさの嵌入穴１２を設け、この嵌入穴１２に
モータ３の端部突出部３ｂを嵌入した際に、モー
タ３の電機子軸３ａの長手方向に対するスラスト
を受けるスラスト受け板１１ａを備えたスラスト
受け１１を設けている。また、このギヤ軸固定部
材８は、モータ３のヨーク３ｃの外径よりわずか
に大きな内径を有し、前記ヨーク３ｃを被う形状
のモータ支持アーム１３を設けている。

したがつて、モータ３は、該端部突出部３ｂを
ギヤ軸固定部材８の嵌入穴１２に嵌入することに
よつて固定されるとともに、モータ支持アーム１
３によつて支持され、ギヤ軸固定部材８のスラス
ト受け１１によつてスラストを受け、この状態
で、アクチユエータハウジング２にギヤ軸固定部
材８をビス固定することにより、モータ３と減速
機構４との軸芯をきわめて容易に得ることができ
る。

［考案の効果］ 以上説明してきたように、この考案による電動
アクチユエータによれば、減速機構とクラツチ機
構とを備え、モータの回転を出力軸の回動に変換
する電動アクチユエータのアクチユエータハウジ
ング内に、前記減速機構の中間出力軸を支持する
中間出力軸支持部と、前記出力軸の軸受部に嵌入
する開口部と、リミツトスイツチのスイツチ端子
を嵌入可能とするスイツチ固定部とから構成する
ギヤ軸固定部材を備えた電動アクチユエータにお
いて、ギヤ軸固定部材に、モータの電機子軸のス
ラスト受けと、モータを固定する嵌入穴と、モー
タを支持するモータ支持アームとを一体に形成し
た構成としたことから、モータと減速機構との軸
芯をきわめて容易に得ることが可能で、また狂い
を生じることがないという優れた効果を奏するも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例における電動アク
チユエータの平面図、第２図は第１図の電動アク
チユエータのモータの取り付け状態を説明したギ
ヤ軸固定部材まわりの斜視図、第３図は第１図の
電動アクチユエータを構成するギヤ軸固定部材の
平面図、第４図は第３図のギヤ軸固定部材の正面
図、第５図および第６図は従来の電動アクチユエ
ータを説明する平面図および側面断面図である。 １……電動アクチユエータ、３……モータ、３
ａ……電機子軸、８……ギヤ軸固定部材、１１…
…スラスト受け、１２……嵌入穴、１３……モー
タ支持アーム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 減速機構とクラツチ機構とを備え、モータの回
   転を出力軸の回動に変換する電動アクチユエータ
   のアクチユエータハウジング内に、前記減速機構
   の中間出力軸を支持する中間出力軸支持部と、前
   記出力軸の軸受部に嵌入する開口部と、リミツト
   スイツチのスイツチ端子を嵌入可能とするスイツ
   チ固定部とから構成するギヤ軸固定部材を備えた
   電動アクチユエータにおいて、ギヤ軸固定部材
   に、モータの電機子軸のスラスト受けと、モータ
   を固定する嵌入穴と、モータを支持するモータ支
   持アームとを一体に形成したことを特徴とする電
   動アクチユエータ。