JPH0340933Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は浴室、台所等の壁面に取り付けられる
吐水装置に関するものである。

（従来の技術） 従来のこの種の吐水装置は、例えば実開昭58−
28173号公報に示されるように流量調節を行う流
量調節ハンドル、温度調節を行う温度調節ハンド
ル等の手動ハンドルを本体の前部または側部ある
いは上部に突出して設けてあり、また蛇管は本体
略中央の下部に設けられている。

（考案が解決しようとする問題点） この従来の吐水装置では、不使用時に蛇管を壁
面と略平行になるように回動しても該蛇管の先端
は本体より側方に露呈し、外観上蛇管のおさまり
が悪く、また各種のハンドルが本体より突出して
いることも美観を損う要因となつていた。さら
に、この種の吐水装置は特に浴室等に設置される
ものであるからハンドルや蛇管の突出は安全上の
問題点を有していた。一方、実開昭61−108414号
公報に示されるように、出止水や吐水量の調節を
スイツチパネル上に設けた各スイツチで操作する
ようにしたものが提案されているが、洗髪時や洗
面時には止水するためにスイツチパネル上の複数
のスイツチの中から出止水スイツチを選び出して
操作することが不便な場合があり、ハンドルで操
作するもののように手さぐりで行うことは困難と
なり、誤つて他のスイツチに触れれば流量や湯温
が変化してしまうという使用勝手の悪化が考えら
れる。

本考案は上記従来の吐水装置のもつ問題点を解
決し、ハンドル等の突出物を用いることなく出止
水及び流量の調節ができ、しかも不使用時に蛇管
を体裁良く収納できるようにすると共に使用勝手
を損うことがない吐水装置の提案を目的としてい
る。

（問題点を解決するための手段） 上記の目的を達成させるために本考案は次のよ
うな構成としている。すなわち、電気的駆動手段
を介して制御される止水手段と、電気的駆動手段
を介して制御される流量調節手段とを流路途中に
設け、前記止水手段を制御する出止水スイツチと
前記流量調節手段を制御する流量設定スイツチと
を備えた操作ケースの底面に前記流路と連通する
蛇管を回動可能に設けて該蛇管が前記操作ケース
の平面投影面積内に隠れるように操作ケース下部
空間に収納されるようにし、この蛇管の収納状態
を検出する検出手段を設け、該検出手段の検出時
に前記止水手段により止水するようにしている。

（作用） 出止水及び流量調節は操作ケースの出止水スイ
ツチ及び流量スイツチにより押しボタン操作で行
うことができ、該操作ケースの操作面は大きな突
起物のない略平面状に形成することができる。蛇
管は不使用時に操作ケースの下部空間に収納する
ことができ、収納された蛇管は操作ケースの平面
投影面積内に隠れて操作ケースの側方に突出する
ことはなく、蛇管を収納するとこれを検出手段が
検出し、その検出信号により止水手段が閉止され
て自動的に止水する。

（実施例） 本考案の実施例を図面と共に説明する。１は流
路であり、図示しない給湯器の出湯路に連通して
いる。２は電気的駆動手段であるソレノイド３を
介して制御される止水手段である電磁弁、４は電
気的駆動手段であるサーボモータ５を介して制御
される流量調節弁（流量調節手段）であり、共に
流路１の途中に設けられている。６は流路１の末
端に接続された蛇管であり、壁面７に取り付けら
れた操作ケース８の底面に回動自在に設けられて
いる。操作ケース８には前記電磁弁２を制御する
出止水スイツチ９、前記流量調節弁４を制御する
流量設定スイツチ１０等を備えた操作盤１１と、
給湯器のリモコン１２とが内蔵されている。１３
は該リモコン１２と給湯器とを連絡する信号線で
ある。前記蛇管６の先端には永久磁石１４が埋設
されており、操作ケース８の底面には磁気により
作動するリードスイツチ１５が設けられている。
１６は前記操作盤１１及びリードスイツチ１５か
らの信号を入力し前記ソレノイド３及びサーボモ
ータ５に制御出力を与える制御器である。

本実施例はこのような構成からなり、リモコン
１２で給湯温度を設定しておき操作盤１１の出止
水スイツチ９を押圧すれば、蛇管６が手前に引き
出された状態であれば電磁弁２が開き蛇管６から
給湯される。流量設定スイツチ１０を押圧操作す
ればサーボモータ５により流量調節弁４が駆動さ
れて給湯流量を自由に可変できる。出止水スイツ
チ９を再度押圧すれば電磁弁２を閉じ止水するこ
とができるが、これによらなくとも蛇管６を回動
して操作ケース８の下部に収納することによつて
止水することができる。すなわち蛇管６の先端に
設けた永久磁石１４がリードスイツチ１５に近接
することにより該リードスイツチ１５が蛇管６の
収納状態を検出し制御器１６を介して電磁弁２を
閉じるのである。要するに制御器１６は蛇管６が
引き出され、かつ出止水スイツチ９により出湯が
指示された場合にのみ電磁弁２を開くように制御
する。

蛇管６は収納状態においては操作ケースの平面
投影面積内に収まり、正面から見ても蛇管６は操
作ケース８より側方に突出しないのである。

（考案の効果） 本考案は以下に示すようなすぐれた効果を奏す
るものである。すなわち、止水手段、流量調節手
段はそれぞれ電気的駆動手段を介して押しボタン
式のスイツチにより操作できるので、この種吐水
装置における操作ハンドル等の突出物を排して筺
体状の操作ケースを形成することができ、更に蛇
管は該操作ケースの側方に突出することなく収納
することができるので操作ケースと蛇管との一体
感のある体裁良い蛇管収納状態が得られるのであ
る。また、蛇管を収納位置に回動させることによ
つて止水させることができるため、洗髪時や洗面
時に複数のスイツチの中から出止水スイツチを選
んで操作する煩わしさがなく、誤つて他のスイツ
チを操作してしまうことを防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す全体構成図、第
２図は同実施例の正面図である。 １……流路、２……電磁弁（止水手段）、３…
…ソレノイド（電気的駆動手段）、４……流量調
節弁（流量調節手段）、５……サーボモータ（電
気的駆動手段）、６……蛇管、８……操作ケース、
９……出止水スイツチ、１０……流量設定スイツ
チ、１１……操作盤、１２……リモコン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. それぞれ電気的駆動手段を介して制御される止
   水手段と流量調節手段とを流路の途中に設け、前
   記止水手段を制御する出止水スイツチと前記流量
   調節手段を制御する流量設定スイツチとを備えた
   操作ケースの底面に前記流路と連通する蛇管を回
   動可能に設けて該蛇管が前記操作ケースの平面投
   影面積内に収納されるようにすると共にこの蛇管
   の収納状態を検出する検出手段を設け、該検出手
   段の検出時に前記止水手段により止水するように
   したことを特徴とする吐水装置。