JPH0339899B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （発明の分野） 本発明は一般には熱可塑性樹脂被覆板紙容器に
関するものであり、更に詳しく言えば改良された
構造の頂部閉鎖部を有する容器及びブランクに関
するものである。

（従来技術の説明） 例えばミルク、クリーム、他の酪農製品、ジユ
ース及び同等物のような飲物のための容器は通常
熱可塑性樹脂被覆板紙にて作製される。典型的に
は斯る容器は折畳式の切妻型屋根を備えた頂部閉
鎖部を有し、切妻型屋根の屋根棟部には垂直方向
に突出した封止部が形成され、容器の封止及び容
器内容物分与時の注ぎ口を容易に提供するように
構成されている。

上記のような容器を作製するための被覆板紙ブ
ランクはモンロー他の米国特許番号第2682208号
及びアープの米国特許番号第3731600号に開示さ
れる変換機と同様の機械にて作られる。このよう
にして作製されたブランクは、例えばモンロー他
の米国特許番号第3303761号、アレンの米国特許
番号第3918236号、イグレストンの米国特許第
3398659号又はヤングの米国特許第4193833号に開
示されるような成形、充填及び封止機械によつて
処理され、上記したような、つまりイグレストン
他の米国特許番号第3270940号及び第3120335号等
に図示し説明されるような成形、充填及び封止さ
れた容器が製造される。

（発明が解決しようとする課題） この種の容器は一般的には液体製品用としては
満足すべきものであるが、冷凍ジユース用として
は取外し自在の金属又は硬質樹脂製頂部蓋を備え
た通常の円筒状板紙容器を使用するのに代えて、
前記容器と同様の矩形又は正方形の熱可塑性被覆
板紙容器を利用することが望ましいが、そうした
容器がない点である。

従つて、本発明の主たる目的は上述したような
望ましい構造を得るための改良された頂部閉鎖手
段を備えた冷凍ジユース用容器のためのブランク
を提供することである。

本発明の他の目的は濃縮ジユースを充填し次で
冷凍するのに適した改良された熱可塑性樹脂被覆
板紙容器を提供することである。

本発明の更に他の目的は改良された扁平の頂部
閉鎖構造体を備えた矩形の又は正方形の板紙容器
を提供することである。

本発明の更に他の目的は、二つの短い側部端縁
パネルと、前部端縁パネルと、蓋パネルとを有
し、前部端縁パネルは側部端縁パネルの端部に封
着され、又該前部端縁パネルの延長部は前本体パ
ネルから突出した持上げタブを形成するように前
部端縁パネルの概略全幅にわたつて折返され、更
に蓋パネルは後本体パネルの上部に一体的に連結
されておりそして容器の全頂部を横切つて折曲げ
られ次で側部及び前部端縁パネルに封着されるよ
うに構成した扁平頂部容器を提供することであ
る。

本発明の他の目的及び利益は添附図面に則した
以下の説明によつてより明らかとなるであろう。

（実施例の説明） 次に図面を参照すると、第１図は本発明の原理
に従つて形成された容器ブランク１０が例示され
る。容器ブランク１０は一般に三つの部分、つま
り頂部閉鎖部１２、本体部分１４及び扁平の底部
閉鎖部（図示せず）に区分される。底部閉鎖部は
任意の適当な構造の底部閉鎖部とすることがで
き、本発明の一部を構成するものではない。

更に詳しく説明すると、容器ブランク１０を横
切つて段状の頂部水平折線１６ａ，１６ｂ，１６
ｃ，１６ｄ及び１６ｅが延在しそして頂部閉鎖部
１２と本体部分１４とを分離する。第１図に図示
されるように、頂部水平折線１６ａ及び１６ｅが
最も高い位置にあり、頂部水平折線１６ｂ及び１
６ｄは頂部水平折線１６ａ及び１６ｅの下方に板
紙の厚さに実質的に等しい距離だけ離隔して位置
し、又頂部水平折線１６ｃは頂部水平折線１６ｂ
及び１６ｄの下方に前記距離と同じ距離だけ離隔
して位置している。容器ブランク１０を横切つて
段状の底部水平折線（図示せず）が延在しそして
底部閉鎖部（図示せず）と本体部分１４とを分離
する。本体部分１４は複数個の互いに一体に連結
された本体パネル、即ち、後パネル１８、側パネ
ル２０、前パネル２２、及び側パネル２４、並び
に側パネル２４に隣接して形成された側部接合フ
ラツプ即ち細い第５のパネル２６から成る。容器
ブランク１０の縦方向側部は端縁２８及び３０に
よつて画定される。後パネル１８、側パネル２
０、前パネル２２及び側パネル２４並びに側部接
合フラツプ２６は垂直折線３２，３４，３６及び
３８によつて画定される。各本体パネルは幅を皆
等しくし、従つて横断面が正方形の容器を形成す
るようにすることもでき、又一つ置きの一対の本
体パネルを他の対の本体パネルより幅広とし従つ
て矩形横断面をした容器を作製するように構成す
ることもできる。

頂部閉鎖部１２は側部折込端縁パネル４０及び
４２を具備する。側部折込端縁パネル４０及び４
２は夫々側パネル２０及び２４の上端に一体に連
結されている。蓋パネル４４及び前部端縁パネル
４６が夫々後パネル１８及び前パネル２２に一体
的に連結される。更に他のパネル４８が側部接合
フラツプ２６の上端に一体的に連結される。第１
の斜向折線或いは斜向折線５０が概略頂部水平折
線１６ｂ及び垂直折線３２の交差する部分から側
部折込端縁パネル４０の切落し自由端縁へと延在
し、三角形の折重ねパネルセグメント５１を形成
する。他の第１の斜行折線或いは斜向折線５２が
概略頂部水平折線１６ｄ及び垂直折線３８の交差
部分から側部折込端縁パネル４２の切落し自由端
縁へと延在し、三角形の折重ねパネルセグメント
５３を形成する。

他の実施態様においては、改良された容器頂部
を構成するために、斜向折線５０及び５２の交点
を垂直及び水平折線の交差部から垂直折線３２及
び３６により離れる方に移動させ、折重ねパネル
セグメント５１及び５３を実質的に台形状にする
ことが望ましいであろう。

前部端縁パネル４６は前パネル２２に連結され
た折込パネルセグメント５４と、該折込パネルセ
グメント５４から突出し細くなつた折込パネルセ
グメント５６を具備し、両セグメント間には例え
ばミシン目付ライン又は部分切込みのような弱化
ライン５８が形成される。水平折線６０が弱化ラ
イン５８から折込パネルセグメント５４の高さに
等しい距離の所に折返パネルセグメント５６を横
切つて形成され、そして折返パネルセグメント５
６を折返部分５６ａと折曲部分５６ｂとに分離す
る。折曲部分５６ｂは後で説明されるように持上
げタブとなる。第２の斜向折線或は斜向折線６２
及び６４が折込パネルセグメント５４上に対向配
置して形成される。斜向折線６２は頂部水平折線
１６ｃと垂直折線３４の交点から折込パネルセグ
メント５４及び折返部分５６ａの自由切断縁の
（第１図にて）右側の接合部へと延在し、三角形
の折重ねパネル部分６６を生ぜしめる。斜向折線
６４は頂部水平折線１６ｃと垂直折線３６の交点
から折込パネルセグメント５４及び折返部分５６
ａの自由切断線の左側接合部へと延在し、三角形
の折重ねパネル部分６８を生ぜしめる。

斜向折線５０及び５２に関して上述したよう
に、斜向折線６２及び６４も隣接した垂直及び水
平折線の各接合部から頂部水平折線１６ｃ上の一
点へと垂直折線３４及び３６から離れる方向へと
移動して形成することもできる。

第１図に例示される容器ブランク１０は通常の
態様で側部接合ブランクへと成形される。つま
り、容器ブランク１０は側パネル２４及び側部接
合フラツプ２６を一体として垂直折線３６のまわ
りに回転させ、側パネル２４の内面を前パネル２
２の内面と接触せしめる。このとき垂直折線３８
は垂直折線３４に隣接して位置し、側部接合フラ
ツプ２６の内面は垂直折線３４に隣接した側パネ
ル２０の内面に接触する。次で、後パネル１８が
垂直折線３２のまわりに回転させ、その内面が側
パネル２０の内面と接触せしめられる。後パネル
１８の端縁２８に沿つた内面が側部接合フラツプ
２６の外面に接触し、端縁２８が垂直折線３８と
平行に且つ整列した状態とされる。頂部閉鎖部１
２及び底部閉鎖部の各部材は同様の動きを行なう
であろう。次で、容器ブランク１０は後パネル１
８の内面が側部接合フラツプ２６の外面と接触し
た場所にて封着される。

第１図の構成において、もし所望されるのであ
れば、側部接合ブランクを作製する際に、側部接
合パネル２６は上述のように隣接した後パネル１
８の内面に封着するのではなく該後パネルの外面
に封着することも出来るであろう。

本発明にて構成される頂部閉鎖部は結果的には
切妻形ではない扁平の頂部構造体であるので、従
来通常の底部閉鎖部を作製するのに使用した態様
にて先ず頂部閉鎖部を形成することが現存の成
形、充填及び封止機械により適合するものである
ということが証明された。開口端を介して容器を
充填した後該開口端に関連した各パネルは閉鎖さ
れそして任意の適当な方法で封止される。

従つて、側部接合ブランクが正方形状に折立て
られた後頂部閉鎖部１２を形成する各部分が次に
述べる態様にて各折線上にて折曲げられ、頂部閉
鎖部構造体を形成せしめる。前部端縁パネル４６
が頂部水平折線１６ｃ上にて内方向に折曲げられ
そして弱化ライン即ちミシン目付ライン５８のま
わりに外方向に折曲げられ、次で折線６０のまわ
りに下方向に折曲げられる。その結果、折返部分
５６ａは折込パネルセグメント５４に係合し、折
曲部分５６ｂは前パネル２２の上端に係合する。
斯る動作によつて折込パネルセグメント５４は斜
向折線６２及び６４に沿つて曲がり始めているの
であろう。次で、側部折込端縁パネル４０及び４
２が相手方の方へと内方向に折曲げられ、それに
よつてパネル部分６６及び６８は折込パネルセグ
メント５４と係合するべく斜向折線５０及び５２
に沿つて曲りながら下方向へと押圧される。最後
に、蓋パネル４４が内方向且つ下方向に折曲げら
れ、折重ねパネルセグメント５１及び５３が各側
部折込端縁パネル４０及び４２と係合せしめるべ
く下方向に押下げられる。

次で、頂部閉鎖部１２の各関連部材が従来の手
段、例えは超音波即ち高周波振動封止手段によつ
て封着される。頂部閉鎖部の諸部材の封着は所望
に応じ例えばガス加熱のような他の手段によつて
行なうこともできる。第２図は封着を行なつた後
の頂部閉鎖部１２を図示する。蓋パネル４４は側
部折込端縁パネル４０，４２及び折込パネルセグ
メント５４の高さに等しい幅だけ側パネル２０、
前パネル２２及び側パネル２４の上端に隣接して
しつかりと封止されるけれども、折曲部分５６ｂ
は前パネル２２からの解放を容易にするために前
パネル２２に単にスポツト溶接をするだけとする
ことができる。

容器を開口する際には、折曲部分５６ｂによつ
て構成される持上げタブは前パネル２２から持上
げられ、後方へと引き上げられる。これにより折
返部分５６ａは折込パネルセグメント５４から離
れる方向に引つ張られ、弱化ライン５８を裂開す
る。折曲部分５６ｂを更に持上げると、蓋パネル
４４は側部端縁パネル４０及び４２から離され
る。同時に、４つの折重ねパネルセグメント５
１，５３、折重ねパネル部分６６及び６８も側部
折込端縁パネル４０，４２及び折込みパネルセグ
メント５４から一部剥がされる。このようにして
完全に開口した冷凍ジユース用吐出頂部が提供さ
れる。

次に第４図を参照すると、他のブランクの実施
態様が例示される。該実施態様において第１図の
実施態様にて示した部材と同じ部材には同じ参照
番号が付されている。しかしながら、斜向折線７
０は頂部水平折線１６ｂと垂直折線３４との接合
部又は該接合部に隣接した頂部水平折線１６ｂ上
の一点から、側部折込端縁パネル４０の自由端縁
へと延在し、折込パネルセグメント５４に関連し
て斜向折線６２及び折重ねパネル部分６６を形成
する代わりに、側部折込端縁パネル４０に関連し
て実施的に三角形の折重ねパネル７２が形成され
る。同様に、斜向折線７４が頂部水平折線１６ｄ
と垂直折線３６との接合部又は該接合部に隣接し
た頂部水平折線１６ｄ上の一点から、側部折込端
縁パネル４２の自由端縁へと延在し、折込パネル
セグメント５４に関連して斜向折線６４及び折重
ねパネル部分６８を形成する代わりに、側部折込
端縁パネル４２に関連して実質的に三角形の折重
ねパネル７６が形成される。斯る構成のブランク
を形成するに当つては側部端縁パネルが先ず内方
へと折曲げられ、次で折込パネルセグメント５
４、折返部分５６ａ及び折曲部分５６ｂが折曲げ
られるであろう。従つて、折重ねパネル７２及び
７６は蓋パネル４４の下方にて側部折込端縁パネ
ル４０及び４２と夫々係合しそして封着される。

本発明は、例えばオレンジ濃縮ジユースのよう
なジユース濃縮物を収容するのに極めて適してお
り、又斯るオレンジ濃縮ジユースを市場に出荷す
るために冷凍した後に該濃縮内容物を取出す際に
は簡単に開口することのできる新規且つ有効な熱
可塑性樹脂被覆板紙容器を提供することが明らか
であろう。

本発明について二つの実施態様について図示し
説明したが、他の変更実施態様も可能であろう。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に従つた頂部閉鎖部を有した容
器を作製するための被覆板紙容器ブランクの内面
の概略展開図である。第２図は第１図のブランク
から折立てられた容器の閉鎖状態にあるのを示す
拡大概略斜視図である。第３図は頂部閉鎖部を封
着閉鎖した後開口した状態にある第２図の容器を
示す概略斜視図である。第４図は他の実施態様に
係る本発明の容器ブランクの内面の概略展開図で
ある。 １８：後パネル、２０，２４：側パネル、２
２：前パネル、２６：側部接合フラツプ、４０，
４２：側部折込端縁パネル、４４：蓋パネル、４
６：前部端縁パネル、５０，５２：第１の斜向折
線、５４：折込パネルセグメント、５６ａ：折返
部分、５６ｂ：折曲部分、５８：弱化ライン、６
２，６４：第２の斜向折線。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 前及び後パネルを有した本体パネルと一対の
   側パネル；前記各側パネルの上端に一体的に連結
   された側部折込端縁パネル；弱化線によつて互い
   に連結された折込パネルセグメントと折返パネル
   セグメントとを有しそして前記前パネルの上端に
   一体的に連結されており、又前記折込パネルセグ
   メントの高さに等しい距離だけ前記弱化線から離
   間した位置には前記折返パネルセグメントの幅を
   横切つて折線が形成された前部端縁パネル；前記
   後パネルの一体的に連結された蓋パネル；前記各
   側部折込端縁パネルの端部で且つ前記前部端縁パ
   ネルから離れた端部に上方向に収斂するようにし
   て形成された第１の斜向折線；及び前記折込パネ
   ルセグメント又は隣接した前記側部折込端縁パネ
   ルのいずれかに形成された第２の斜向折線を具備
   することを特徴とする熱可塑性樹脂被覆容器ブラ
   ンク。 ２ 各第２の斜向折線は前部折込パネルセグメン
   トに上方向に収斂するようにして形成されて成る
   特許請求の範囲第１項記載の熱可塑性樹脂被覆容
   器ブランク。 ３ 第２の斜向折線は互いに上方向へと拡開しな
   がら各側部折込端縁パネルに形成されて成る特許
   請求の範囲第１項記載の熱可塑性樹脂被覆容器ブ
   ランク。