JPH033904Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は冷却室を併設した飲料冷却注出機に関
するものである。

省エネルギーおよび設置場所の縮小のため冷却
室を併設した飲料冷却注出機の出現が近時望まれ
ており、本考案はかかる目的のためになされたも
のである。

以下本考案について一実施例を示した第１図に
より説明する。液槽１と冷却室２はそれぞれ断熱
材３、カバー４そして蓋５および６により覆われ
ている。液槽１の内部には水或いは不凍液等の第
１の冷却液Ａ７が貯えられており、この第１の冷
却液Ａ７は冷凍機構８へ接続された蒸発管９によ
り冷却される。また第１の冷却液Ａ７中には元端
をコツク１０を介して飲料供給源（図示せず）へ
そして先端を注出コツク１１を介して開口した飲
料冷却管１２と、冷却管１３が設置されている。
なお蒸発管９、飲料冷却管１２そして冷却管１３
のそれぞれは同芯のコイル状をなし、かつ蒸発管
９を外側に冷却管１３、飲料冷却管１２の順に内
側へ配置されている。

液槽１のほぼ中心部下方（上方でもよい）には
電動機１４により回転される撹拌翼１５を設けた
ので、第１の冷却液Ａ７は飲料冷却管１２の内部
を下方から上方へ向け或いは上方から下方に向つ
て流動し循環している。蒸発管９の周囲に斜線で
示した部分は第１冷却液Ａとして水を使用した場
合蒸発管９により生成された氷１６であつて、そ
の量即ち蓄氷量は制御素子としての蓄氷制御素子
１７が冷凍機構８を制御することにより所定量に
される。

冷却室２内にも第２の冷却液Ｂ１８が貯えられ
ており、この第２の冷却液Ｂ１８は冷却管１３の
上方と下方へはポンプ１９を介して接続されてい
るので、第２の冷却液Ｂ１８は冷却管１３と冷却
室２の間を循環しながら冷却される。冷却室２の
底部には温度制御素子２０を設けポンプ１９の運
転を制御することにより、第２の冷却液１８の温
度を制御している。なお２１は被冷却物２２を設
置するためのスノコ板であり、２３は第２の冷却
液Ｂ１８を排出するためのコツクである。

次に本考案の作用について説明する。液槽１お
よび冷却室２内部へ冷却液Ａ７およびＢ１８とし
て水を注入し冷凍機構８を運転すれば、液槽１内
の冷却液Ａ７は蒸発管９により冷却され蒸発管９
の周囲には氷１６が生成される。また冷却室２内
の冷却液Ｂ１８は液槽１内の冷却管１３をポンプ
１９により循環し温度制御素子２０により所定温
度に冷却される。従つて冷凍機構運転後一定時間
を経過すれば飲料供給源の飲料は液槽１内の飲料
冷却管１２を通過することにより冷却され飲用へ
供給可能になる。なおこのとき冷却液Ａ７は氷１
６と熱交換しているので０℃以下にはならず過冷
却されることはない。一方冷却室２内の被冷却物
２２は冷却液Ｂ１８により、冷却されるので飲食
用として提供可能になる。この被冷却物２２も冷
却液Ｂ１８は冷却液Ａ７を媒体として冷却される
ので過冷却されることはない。

なお被冷却物２２には泥やゴミ等が付着してい
る場合が多く、このとき冷却水Ｂ１８の汚染は激
しく度々交換する必要があるが、冷却水Ｂ１８を
交換しても液槽１側には氷１６が蓄氷されてい
る。従つてこの氷１６の融解熱が液槽１の冷却水
Ａ７と熱交換し冷却水Ａ７が冷却管１３内の冷却
水Ｂ１８と熱交換することによつて冷却水１８は
短時間に冷却される。

前記説明では冷却水Ａとして水を使用したが飲
料冷却管１２を通る飲料を０℃以下に冷却したい
場合は、冷却液Ａとして不凍液を使用し蓄氷制御
素子１７の代りに制御素子としての温度制御素子
を使用し冷却液Ａの温度を制御する。

第２図は本考案の他の実施例を示したものでこ
の例では、被冷却物２２を冷却水Ｂ１８に浸漬す
ることなく冷却液Ｂ１８をポンプ１９を介して冷
却管１３の上方から被冷却物２２へ振りかけるよ
うにしたものである。この例では冷却液Ｂ１８の
汚染による交換をしたとき量が少ないので極めて
短時間で再使用可能になる利点を有する。なお被
冷却物２２の冷却温度が比較的高くてもよいとき
は冷却液Ｂ１８の量を被冷却物２２の中間にして
もよい。さらに冷却液Ｂ１８を使用することなく
ポンプ１９の代りに送風機（図示せず）を使用し
て冷却管１３内を流動する冷却空気により被冷却
物２２を冷却するようにしてもよい。

さらに他の実施例として冷却室２内には被冷却
物２２を置かないで冷却液Ｂ１８を飲料にすれ
ば、飲料は液槽１内の冷却管１３を通過するとき
に冷却される。この場合は多量の冷飲料が貯えら
れる利点を有する。

本考案における冷却室を併設した飲料冷却注出
機は前述したように、冷却液Ｂにより冷却される
被冷却物を収納するか或いは前記冷却液Ｂの代り
に被冷却液を貯液して冷却させるかすると共に底
部に排出コツクと前記冷却液Ｂの温度を制御する
温度制御素子とを設けた冷却室と、内部に水或い
は不凍液等の冷却液Ａを貯え、この冷却液Ａ内に
冷凍機構へ接続された蒸発管ならびに元端を外部
の飲料供給源へ接続すると共に先端へ注出コツク
を取付けた飲料冷却管と、前記冷却液Ａにより前
記冷却室内の前記冷却液Ｂ或いは前記被冷却液を
冷却させる冷却管と、前記液槽内の冷却液Ａを撹
拌する撹拌翼と、前記蒸発管の近傍に前記冷却液
Ａの温度を制御する制御素子とを設けた液槽とを
併設し、かつ、前記冷却管の一端と前記冷却室の
底部とを接続したポンプとを設けた構成とした。

このため飲料供給源の飲料と瓶入飲料等の被冷
却物を一つの装置で冷却することが可能になつた
ので、小さい面積でかつエネルギーの消費の少な
い利点を本考案は有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における断面図、第
２図は本考案の他の実施例における断面図であ
る。 １……液槽、２……冷却室、７……冷却液Ａ、
８……冷凍機構、９……蒸発管、１０……コツ
ク、１１……注出コツク、１２……飯料冷却管、
１３……冷却管、１５……撹拌翼、１７……蓄氷
制御素子、１８……冷却液Ｂ、１９……ポンプ、
２２……被冷却物。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 冷却液Ｂにより冷却される被冷却物を収納す
   るか或いは前記冷却液Ｂの代りに被冷却液を貯
   液して冷却させるかすると共に底部に排出コツ
   クと前記冷却液Ｂの温度を制御する温度制御素
   子とを設けた冷却室と、内部に水或いは不凍液
   等の冷却液Ａを貯え、この冷却液Ａ内に冷凍機
   構へ接続された蒸発管ならびに元端を外部の飲
   料供給源へ接続すると共に先端へ注出コツクを
   取付けた飲料冷却管と、前記冷却液Ａにより前
   記冷却室内の前記冷却液Ｂ或いは前記被冷却液
   を冷却させる冷却管と、前記液槽内の冷却液Ａ
   を撹拌する撹拌翼と、前記蒸発管の近傍に前記
   冷却液Ａの温度を制御する制御素子とを設けた
   液槽とを併設し、かつ、前記冷却管の一端と前
   記冷却室の底部とを接続したポンプとを設けた
   ことを特徴とする冷却室を併設した飲料冷却注
   出機。 (2) 前記蒸発管の周囲に氷を生成させる場合に
   は、前記制御素子が蓄氷制御素子である実用新
   案登録請求の範囲第１項記載の冷却室を併設し
   た飲料冷却注出機。