JPH0338473A - 成形シーリング材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野） 本発明は、例えば自動車のボディーの鋼・板と鋼板の継
目等部材の合わせ目をシーリングするための成形シーリ
ング材、特に僅かの寸法の縮小や形状の変化が許されな
い精密なシーリングが必要あ箇所に好適な成形シーリン
グ材に関する。

〔従来の技術〕

自動車の製造の際には、部材と部材の継目をシーリング
する箇所が多い。例えば自動車のボディーのルーフは鋼
板を継なぎ合わせて製造されることがある。このような
場合、継なぎ目から水が侵入し錆が発生することがない
ように、鋼板の合わせ目にポリ塩化ビニル樹脂ゾル（Ｐ
ＶＣゾル）やブチルゴムを主成分とするペースト状シー
ラーを充填し、シーリングすることが行われている。こ
れらのシーラーは専用の塗装ガンにより棒状に押し出さ
れて上記合わせ目に充填され、刷毛等により平滑になら
された後、加熱乾燥炉中を通過させることにより乾燥さ
れ、固化されて鋼板に接着させられる。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記のペースト状シーラーを用いるシー
リングでは、第２図に示すように鋼板１と鋼板２の合わ
せ目についてはペースト状シーラー３が供給できるもの
の、鋼、板１の端面、いわゆるエツジ部分４にはペース
ト状シーラーは塗布されないか、又は塗布されても刷毛
で均らされる際十分な膜厚が確保できない部分が生じる
為、錆を発生し易かった。

また、ペースト状シーラーは刷毛に均らされてその厚さ
が決まるが、作業者の熟練度によりその仕上がりの厚さ
の均一度が異なり、一定厚さのシーラー層を形成するこ
とが困難であった。特に、例えば自動車のルーフドリッ
プのような箇所や、ストラソチマウントのような箇所の
比較的長い寸法、広い面積をシーリングする場合には、
シーリング層を一定の厚さ以上に確保しながら均一にす
ることが難しく、シーリング層が薄遇ぎの部分が生じて
シーリング効果が不完全になることもあった。

また、ＰｖＣペースト等は、刷毛によるならしにより刷
毛目が残ってしまい、この刷毛目のスジ自体には中塗り
塗料、上塗り塗料がのらないため、上塗塗装後も刷毛目
を覆いかくすことができずそのまま残り外観を害すると
いう問題もある。

このように、鋼板と鋼板の合わせ目のみならず、そのエ
ノジ部分も十分にシーリングし、また、長い寸法や広い
面積をもつ箇所も容易にシーリングすることができ、さ
らには刷毛目が現れることがなく外観が良く、熟練者に
よらずとも一定の厚さのシーリング層の得られるシーリ
ング材の開発が望まれていた。

この要望に対し、本発明者らは熱可塑性樹脂、粘着剤等
よりなる短冊状の成形体シーリング材を本願と同日日付
けの出願で提案した。このシーリング材によれば、上記
の諸問題は解決される。しかしながら、わずかな寸法の
縮小や、形状の変化も許されない精密なシーリングを要
求される箇所では問題がある０例えば細長い短冊状のシ
ーリング材がその加熱した際に熱収縮してしまうとシー
リングしようとした箇所の両末端にシーリングされない
部分が生じ、ここから錆が発生するという問題を生じる
。

本発明の目的は、上記のペースト状シーラーを用いる際
に起こる問題を解決できるのみならず、施工時加熱され
た後でも寸法や形状の変化しない成形シーリング材を提
供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記課題を解決するために、本発明者等は鋭意研究の結
果、特定の融点の熱可塑性樹脂を粘着剤等の他あ成分と
配合した配合物の成形体は、熟成、１ｉ！による形状変
化や、寸法の縮小が極めて僅かに抑えられ、実用上問題
とならないことを見出し、本発明をするに至ったもので
ある。

本発明は、融点が６０℃以上１５０℃以下の熱可塑性樹
脂、粘着剤、充填剤、オイル及び施工面に付着性を付与
する付着付与剤の含有物の成形物であることを特徴とす
る成形体シーリング材を提供するものである。この際成
形物はシート体に施工部の形状を付加しその少なくとも
一面に粘着剤層を設けることも好ましい、また、粘着剤
層の上に剥離紙を設けることも好ましい。

次に本発明の詳細な説明する。

本発明において使用する熱可塑性樹脂としては、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニル、ポリメタク
リル酸メチル、ボリア主ド、ポリエステル、エチレンブ
タジェンゴム、ブタジェンゴム、ＡＢＳ樹脂等の単独又
は共重合体樹脂から適宜選択して単独又は混合して使用
されるが、その融点は６０℃以上１５０℃以下であるこ
とが必要である。融点が６０℃未満の熱可塑性樹脂を使
用した成形シーリング材は、その使用時熱融着するとき
に必要以上の流動が起き、厚さが薄くなり防錆効果を十
分に発揮できないことがある。また、融点が１５０℃を
超えた熱可塑性樹脂を使用した成形シーリング材は、そ
の使用時熱融着のとき流動性が十分でなく、シーリング
できない箇所が生じることがある。複数の樹脂を混合し
て使用する場合には、各々の樹脂の融点が上記温度範囲
であることが必要である。

本発明において使用する粘着剤としては、ポリブタジェ
ン等の液状ゴム、クマロン樹脂、石油樹脂等のタッキフ
ァイヤ−樹脂が使用できる。

また、本発明において使用する充填剤としては、炭酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、タルク、マイカ、クレー、二
酸化チタン、生石灰等より適宜選択して使用される。

また、本発明において使用されるオイルとしては、テレ
ピン油、ナフテン系オイル、パラフィン系オイル等が挙
げられる。

また、本発明において使用される付着付与剤は成形シー
リング材を施工面に熱融着する際、その付着を助けるも
ので、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアマイド
樹脂等が使用できる。

本発明においては、架橋反応を促進する架橋剤は配合し
ないことが望ましい。架橋剤を配合すると、成形シーリ
ング材使用時の熱融着の際に熱収縮が起き易く、また、
成形シーリング材として未使用状態で長期間保存中に架
橋してしまい、使用時に熱により流動しないことがある
からである。

本発明の成形体シーリング材を製造するときは、上記熱
可塑性樹脂、粘着材、充填材、付着付与剤、オイルの配
合物を、ニーダ−ミキサー等の混線機により混練し、押
出し成形機により押出し成形し、カレンダーロール処理
を行う等公知の成形機によって任意の形状に成形するこ
とができる。

このようにして製造される成形体シーリング材は、必要
に応じて少なくともその一側面に合成樹脂、溶剤等から
なる粘着剤を塗布する。この際、その塗布層表面に剥離
紙を張り合わせておき、使用時にこの剥離紙を剥がして
使用しても良い。

本発明の成形シーリング材を施工するには、例えば鋼板
と鋼板の合わせ目にこの成形シーリング材を載せて加熱
するだけで良い。また、施工面に傾斜角度がついている
ような場合には、滑らないように粘着剤を塗布した成形
シーリング材を使用することが好ましい。

〔作用〕

成形シーリング材は鋼板と鋼板の合わせ目を覆い、この
状態で加熱されることにより、熱可塑性樹脂が流動性を
持ち、鋼板と鋼板の合わせ目をすきまなく埋めることよ
り鋼板のエツジ部分も残すことなくシーリングすること
ができる。この状態で加熱を止め冷却固化しても、融点
が６ｏ″Ｃ以上１５０℃以下の熱可塑性樹脂を使用して
いるので、成形シーリング材の熱変形、寸法の縮小が抑
えられ、防錆効果を十分に発揮することができる。

〔実施例〕

以下に実施例を挙げ、第１図に基づいて本発明をより詳
細に説明する。当然のことながら、本発明は以下の実ｆ
ＪＦｆ！例のみに限定されるものではない。

なお、以下の配合中の「部」は「重量部」を示す。

実施例 エチレン酢酸ビニル樹脂３８部、ブチルゴム２部、クマ
ロン樹脂５部、タルク４０部、ナフテン系オイル１０部
、エポキシ樹脂５部の配合からなる混合物をニーダ−に
て混練し、押出し成形機にて成形した。これをトリムし
、厚さ０．５ｆｉ、幅Ｉｏｔｍ、長さ３０ｍの第１図に
示す長方形の成形シーリング材５を製造した。

厚さ０．８ｎ、−辺の長さ３００　ｍｍの正方形の自動
車用鋼板２の半分の面噴を覆うように、同じ鋼板ｌを重
ね合わせ、上記で得た成形シーリング材５を上の鋼板１
の一辺と下の鋼板２の面との間をシーリングするように
置き、１００℃で１０分焼付け、この後中塗り逮料を塗
布して１４０℃、２０分焼付け、さらに上塗り塗料を塗
布して１４０　’Ｃｌ２Ｏ分焼付けた。

比較例 液状ポリブテン１０部、ブチルゴム３０部、クマロン樹
脂１０部、タルク４５部、エポキシ樹脂２部、架線し、
押出し成形機にて成形した。これをトリムし、厚さ０．
５　ｍ、　ｌｔ＠ｌｏｍ、長さ３０ｍの上記実施例と同
様の形状の長方形の成形シーリング材を製造した。

上記実施例と同様にして鋼板と鋼板の合わせ目をシーリ
ングし、中塗り塗料、上塗り塗料を塗装した。

結果 上記実施例の成形シーリング材は、十分なシーリング効
果を持ち、しかも比較例に比べて加熱時の熱収縮による
寸法縮小は見られなかった。

〔発明の効果〕

本発明によれば、融点６０℃以上１５０℃以下の熱可塑
性樹脂を含有する成形シーリング材を提供できるので、
これを使用すれば、従来鋼が発生し易かった鋼板合わせ
目のエツジ部を含めて、鋼板合わせ目がシーリングでき
、従来シーリング作業が困難で、シーリング性に不安の
あるような長い寸法をもつ鋼板相互の合わせ目部分のシ
ーリングや、また、ルーフドリンブ等の広い面積のシー
リングも何ら作業に熟練を必要とせず、シーリングすべ
き箇所に成形シーリング材を単に置くだけ、あるいは剥
離紙を剥がして成形シーリング材を貼り付けるだけで簡
単に行える、という成形シーリング材の長所を全く損な
うことがない上に、熱収縮による形状変化や、寸法の縮
小といった問題を解決することができる。

しかも、仕上がり外観は、刷毛目が残ってしまうＰｖＣ
ゾルペーストシーラーと比較して良好であり、かつまた
従来塗布に必要であった塗装ポンプ、塗装ガンといった
設備も不要であるから、コスト低減にも寄与することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明による成形シーリング材を使用して２
枚の鋼板の合わせ目をシーリングした状態の断面図、第
２図は従来のペースト状シーラーを使用して２枚の鋼板
の合わせ目をシーリングした状態の断面図である。 図中、１，２は鋼板、３はペースト状シーラー４はエツ
ジ部分、５は成形シーリング材である。 平１ｖ、１年７月３　日

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）融点が６０℃以上１５０℃以下の熱可塑性樹脂、
   粘着剤、充填剤、オイル及び施工面に対する付着性を付
   与する付着付与剤の含有物の成形物であることを特徴と
   する成形シーリング材。
2. （２）成形物はシート体に施工部に適合する形状を付加
   しその施工部と接触する少なくとも一面に粘着剤層を設
   けたことを特徴とする請求項１記載の成形シーリング材
   。
3. （３）粘着剤層の上に剥離紙を設けたことを特徴とする
   請求項２記載の成形シーリング材。