JPH033743B2 - - Google Patents

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JPH033743B2
JPH033743B2 JP58133030A JP13303083A JPH033743B2 JP H033743 B2 JPH033743 B2 JP H033743B2 JP 58133030 A JP58133030 A JP 58133030A JP 13303083 A JP13303083 A JP 13303083A JP H033743 B2 JPH033743 B2 JP H033743B2
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film
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plasma
beam generation
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Masahiko Naoe
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Konica Minolta Inc
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    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
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    • C23C14/22Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the process of coating
    • C23C14/221Ion beam deposition
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Description

【発明の詳細な説明】 1 産業上の利用分野 本発明はイオンビーム発生方法及びその装置に
関するものである。
2 従来技術 従来、磁気テープ、磁気デイスク等の磁気記録
媒体は、ビデオ、オーデイオ、デイジタル等の各
種電気信号の記録に幅広く利用されている。基体
上に形成された磁性層(磁気記録層)の面内長手
方向における磁化を用いる方式においては、新規
の磁性体や新しい塗布技術等により高密度化が計
られている。また一方、近年、磁気記録の高密度
化に伴い、磁気記録媒体の磁性層の厚さ方向の磁
化(いわゆる垂直磁化)を用いる垂直磁化記録方
式が、最近になつて提案されている(例えば、
「日経エレクトロニクス」1978年8月7日号No.
192)。この記録方式によれば、記録波長が短くな
るに伴つて媒体内の残留磁化に作用する反磁界が
減少するので、高密度化にとつて好ましい特性を
有し、本質的に高密度記録に適した方式であり、
現在実用化に向けて研究が行なわれている。これ
らの面内長手記録方式と垂直記録方式において
は、記録再生ヘツド材として窒化鉄(FexN)を
構成材料とするものが考えられる。FexN膜を形
成する方法としてこれまで、Ar+N2ガス雰囲気
中でFeターゲツトをスパツタする方法、又はN2
ガス雰囲気中でFeを蒸着する方法が知られてい
る。しかしながら、この公知の方法では、従来、
磁性膜(FexN)を堆積させる上での条件の各パ
ラメータの相互関係については充分な検討がなさ
れておらず、このために磁性膜を再現性良く形成
して特性良好なものを確実に得ることができな
い。
3 発明の目的 本発明の目的は、スパツタ法に基いて上記磁性
膜の如き薄膜を形成する際に特性良好な薄膜を再
現性良く得ることのできる方法及びその装置を提
供することにある。
4 発明の構成 即ち、本発明は、複数のターゲツトをイオンビ
ーム発生用真空槽内において互いに対向せしめ、
これらの対向ターゲツト間に所定のガスを供給
し、前記ターゲツトをスパツタするプラズマを発
生させ、このプラズマによるスパツタで発生した
イオン化粒子を加速電界で加速し、更に制御電界
でエネルギー制御して前記イオンビーム発生用真
空槽よりその外部へ導出するイオンビーム発生方
法に係るものである。
また、本発明は、イオンビーム発生用真空槽内
において互いに対向配置された複数のターゲツト
と、このターゲツトをスパツタするのに必要なプ
ラズマを前記ターゲツト間に生ぜしめるプラズマ
発生手段と、前記プラズマによるスパツタで発生
したイオン化粒子を加速する加速電極と、この加
速電極で加速されたイオン化粒子をそのエネルギ
ーの制御下に前記イオンビーム発生用真空槽より
その外部へ導出する制御電極とを有するイオンビ
ーム発生装置も提供するものである。
5 実施例 以下、本発明の実施例を図面について詳細に説
明する。
第1図〜第7図は、薄膜(例えばFexN膜)を
形成するのに使用する本実施例によるイオンビー
ム発生装置及びその動作原理を示すものである。
第1図に示す装置は基本的には、対向ターゲツ
トスパツタ部Aと、このスパツタ部からイオン化
粒子を導出するイオンビーム導出部Bとからなつ
ている。
スパツタ部Aにおいて、1は真空槽、2は真空
槽1内に所定のガス(Ar+N2)を導入してガス
圧力を10-3〜10-4Torr程度に設定するガス導入
管である。真空槽1の排気系は図示省略した。タ
ーゲツト電極は、ターゲツトホルダー4により
Fe製の一対のターゲツトT1,T2を互いに隔てて
平行に対向配置した対向ターゲツト電極として構
成されている。これらのターゲツト間には、外部
の磁界発生手段(マグネツトコイル)3による磁
界が形成される。なお、図中の5は冷却水導入
管、6は同導出管であり、13は加速用の電極で
ある。
このように構成されたスパツタ装置において、
平行に対向し合つた両ターゲツトT1,T2の各表
面と垂直方向に磁界を形成し、この磁界により陰
極降下部(即ち、第2図に明示する如く、ターゲ
ツトT1−T2間に発生したプラズマ雰囲気7と各
ターゲツトT1及びT2との間の領域8,9)での
電界で加速されたスパツタガスイオンのターゲツ
ト表面に対する衝撃で放出されたγ電子をターゲ
ツト間の空間にとじ込め、対向した他方のターゲ
ツト方向へ移動させる。他方のターゲツト表面へ
移動したγ電子は、その近傍の陰極降下部で反射
される。こうして、γ電子はターゲツトT1−T2
間において磁界に束縛されながら往復運動を繰返
すことになる。
この往復運動の間に、γ電子は中性の雰囲気ガ
スと衝突して雰囲気ガスのイオンと電子とを生成
させ、これらの生成物がターゲツトからのγ電子
の放出と雰囲気ガスのイオン化を促進させる。従
つて、ターゲツトT1−T2間の空間には高密度の
プラズマが形成され、これに伴つてターゲツト物
質が充分にスパツタされることになる。
この対向ターゲツトスパツタ装置は、他の飛翔
手段に比べて、高速スパツタによる高堆積速度の
製膜が可能であり、また基体がプラズマに直接曝
されることがなく、低い基体温度での製膜が可能
である。
第1図の装置で注目されるべき構成は、スパツ
タ部Aにおいてターゲツトから叩き出されたFe
と反応ガス(N2)とが反応してイオン化された
粒子、即ちFexNのイオンを効率良く外部へ導出
するための導出部Bを有していることである。即
ち、この導出部Bは、ターゲツトT2の外側近傍
に配されたスクリーングリツドGを有し、これら
のターゲツトT2及びグリツドGは夫々所定の電
位に保持されると同時に、イオン化粒子10を通
過させるための小孔11,12が夫々対応した数
及びパターンに形成されている。これは、第3図
及び第4図に夫々明示した。各小孔11,12は
例えば2mmφであつて5mmの間隔を置いて形成さ
れ、グリツドGの厚みは1mmであつてよい。
第5図は、上記装置を動作させる際の電気回路
系を概略的に示すが、加速電極13に加速電圧
Vpを印加した状態で、両ターゲツトT1,T2に負
電圧Vtを与え、かつグリツドGを接地している。
また、イオンビーム導出部B側に配した基板Sも
接地している。第6図は各部のポテンシヤル分布
を示し、Vpは0〜200Vに、Vtは500〜1000Vに
設定される。
このような条件で上記装置を動作させると、ス
パツタ部A(真空度10-3〜10-4Torr)において発
生したプラズマ中のイオンは下部ターゲツトT2
の陰極降下部9(第2図参照)で加速電極13に
よつて加速された後、ターゲツトT2−グリツド
G間の電界によつて減速されながら上記小孔1
1,12を通過し、基板Sとプラズマとの間の電
位差に相当するエネルギーを以つて導出される。
導出されたイオンビーム10は、導出部B(真空
度10-5Torr以上)側に形成される電界E(第1図
参照)の作用で効果的に集束せしめられ、上記エ
ネルギーを以つて基板Sに入射することになる。
こうして、加速電極(又は陽極)13に加える陽
極電圧Vpを変化させることにより、基板S上へ
の堆積イオン(FexN)のエネルギーを制御しな
がら、グリツドGの作用で効率良くイオンビーム
10を引出し、基板S上へ導びくことができる。
また、基板Sのある側は10-5Torr以上の高真空
に引かれているので、クリーンで不純物の少ない
磁性膜を堆積させることができる。
なお、イオンビームを引出す側に配されたター
ゲツトT2の小孔11,12は必要以上に大きく
しない方がよいが、あまり大きくするとスパツタ
部Aと導出部Bとのガス圧差によつて基板S側へ
不要なガスがリークして堆積膜の純度低下が生じ
易く、或いはターゲツトT2及びグリツドGの強
度面でも望ましくなく、しかもターゲツト面積が
減少してスパツタ効率も低下し易くなることが考
えられる。
以上に説明した方法及び装置によつて、例えば
第7図に示す如く、基板S上に厚さ例えば2000Å
のFexN磁性膜14を有する磁気テープ、磁気デ
イスク等の磁気記録媒体を作成することができ
る。この磁気記録媒体は、面内長手記録用又は垂
直磁気記録用として好適な磁性膜14を有したも
のとなつている。また、第8図に示す如く、磁気
記録媒体15を垂直磁気記録するのに用いる補助
磁極16に対向した主磁極17として、そのガラ
ス基板S上に上記のFexN磁化膜14を堆積させ
たものを使用することもできる(図中、18は磁
化膜保持用としてのガラス板)。或いは、第8図
以外にも、通常の磁気ヘツド、薄膜ヘツドにも上
記磁化膜14を形成することもできる。
次に、上記の磁化膜(FexN)について、実験
結果に基いて更に詳述する。
(A) FexN膜の構造 形成された膜は、すべて結晶性を示し、その結
晶構造は窒素ガス混合率、基板温度(Ts)およ
びイオン加速電圧(Vp)に依存して変化した。
第9図に、全圧Ptotal=5×10-4Torr、Vp=
20V(一定)の条件で作製した膜の結晶構造と、
PN2Tsの関係を示す(但し、基板は(111)Si基
板)。Ts=200℃の場合、形成される結晶相はPN2
の上昇とともに、α−Feとγ′−Fe4Nの混相→
γ′−Fe4N単相→ε−Fe3Nとζ−Fe2Nの混相→
ζ−Fe2Nと変化し、膜の窒化度が高まつていく。
また、α−Fe、γ′−Fe4Nの混相膜には、面間隔
1.9〜2.0Åを持つ不明の結晶相(U.K.)が存在し
ていた。Tsが200℃以上に上昇すると、各領域間
の境界は高PN2側に移動する。Tsが200℃以下の
場合にも、Tsが減少すると膜の窒化度が減少す
る傾向が見られ、Ts=80℃、PN2≦4×10-5Torr
では、α−Fe相のみが形成された。
第10図に、種々の条件で形成された膜の一例
のX線回折図形を示す。形成される相のうち、ε
相及びζ相はランダムな結晶方位を示したが、
bcc構造のα−Fe相は<110>方向、fcc構造の
γ′−Fe4N相は<100>方向が膜面垂直に強く配向
していた。従来、堆積粒子に中性粒子のみを用い
る通常のスパツタ法で作製されるα−Fe、γ′−
Fe4N膜は、雰囲気圧力の低下とともに各々
(110)、(111)面(各相の最密充填面)が配向す
る傾向を示すことから、上述の結果は、本発明の
イオンビームデポジシヨン法では堆積粒子の持つ
高い運動エネルギーを一様な方向性が膜の配向を
促進すること、および配向する面は堆積粒子の電
荷の影響をうけ、化合物の種類によつては最密充
填面以外の面が配向しやすくなることを示してい
ると言える。
なお、Ptotal=5×10-4Torr,PN2=1.5×
10-5Torr、Ts=150℃一定の条件で作製した膜の
X線回折図形のVpによる変化を調べた。Vp=
0Vでは、(110)面が配向したα−Fe相の回折線
のみだが、Vp=40Vではγ′−Fe4N相(111)、
(200)面回折位置にブロードなピークが明瞭に現
れ、Vp=60Vでは再びα−Fe相(110)面の回折
線のみとなる。これらは、Vp=0〜40Vの範囲
では、Vpの上昇につれてγ′−Fe4N相の量の割合
が増大することを示している。また、Vp=40V、
Ts=150℃で堆積した膜のγ′−Fe4N相の配向性
はランダムで、前述のVp=20V、Ts=200℃で堆
積した膜中のγ′相が(200)配向を示したのと異
なつていた。Vpの上昇は、堆積イオンの運動エ
ネルギーの上昇をもたらすので、基板の表面温度
および堆積粒子の基板表面における移動度が増大
して、その結果、鉄−窒素間の反応が促進された
ものと考えられる。Vp=60Vの結果は、イオン
の運動エネルギーが過大になると鉄−窒素間の結
合が抑制されるか、または一度結合しても別の粒
子による衝撃により、再分離してしまうことを示
すものと考えられる。また、膜の配向性は、Vp
の上昇により生成される高エネルギー粒子の基板
衝撃により、低下すると言える。
(B) FexN膜の飽和磁化 膜の飽和磁化(4πMs)は、磁気天秤によつて
測定した。第11図、第12図に4πMsと各作製
条件の関係を示す。Ptotal=5×10-5Torr、Vp
=20V(一定)の条件で作製した膜の4πMsのRN2
およびTs依存性を示す。4πMsは、膜の結晶構造
がα−Fe+γ′−Fe4N+U.K.(Unk‐nown)の混
相の場合及びγ′相単相の領域で、純鉄の4πMs
(21.6KG)を上回る値を示し、特に両領域の境界
近傍では約25KGと非常に高い値となつている。
この高い4πMsは、γ′相およびU.K.相に起因して
いると言える。この高4πMsの領域は、第9図中
に斜線で示したが、この領域では高4πMsと同時
に低Hcも得られ、ヘツド材として好適なFexN
膜となる。報告されているγ′相の4πMsは、約
24KGであり、本発明で得られたγ′単相膜のそれ
も22〜24KGでほぼ一致している。したがつて、
膜の4πMsが25KGに達するということは、U.K.
相の4πMsがγ′相よりも高いことを意味している。
高4πMs膜がα+γ′+U.K.とγ′単相領域との境界
近傍で得られたことから、U.K.相がFe8Nである
可能性がある。Ptotal=5×10Torr、Vp=20V
のもとで高4πMsを持つ膜が得られる作製条件範
囲は、Ts=250℃一定の場合、PN21.1×10-5〜4.0
×10-5Torr(窒素ガス混合比PN2/Ptotal=2.0〜
8.0%)、PN2=3×10-5Torr一定の場合、Ts=
150〜250℃であつた。これらを通常のRfスパツ
タ装置を用いて堆積した膜で高い4πMsが得られ
る条件PN2/Ptotal=2.7〜4.0%と比べると窒素ガ
ス混合率の範囲が広くなつている。高4πMsを持
つFe8Nと考えられている相は、高エネルギー粒
子の基板衝撃や基板温度の上昇に弱いことが報告
されているが、通常のRfスパツタ法の場合、窒
素ガス混合比の変動により、プラズマポテンシヤ
ルやスパツタ効率が変化して高エネルギー粒子の
基板衝撃効果や基板温度の変動が生じ、これらが
結晶の成長を阻害する方向に働く場合(準安定相
の破壊など)、形成範囲が狭くなる。これに対し、
本発明のイオンビームデポジシヨン法では、窒素
ガス混合比を独立に変化させられるため、高
4πMs膜の作製範囲が広がつたものと考えられる。
また、4πMsのPtotalによる変化を測定したと
ころ、Ptotalが上昇するにつれて、高い4πMsを
持つ膜が得られる基板温度は上昇する傾向を示す
ことが分つた。これは、Ptotalの上昇にともなう
堆積粒子のイオンの割合の減少によつて、形成さ
れる膜の結晶性が低下するためと考えられる。
第13図は、4πMsのVpによる変化を示す。こ
こでの試料は、Ptotal=5×10-4Torr、Ts=150
℃およびPtotal=1×10-3Torr、Ts=150℃の条
件で作製したものである。4πMsは、Vpの上昇に
ともない減少する傾向を示した。この結果は、
Fe−N膜では堆積粒子エネルギーが30eV(Vp=
20Vに対応)を越えると膜の短距離秩序が急速に
低下することを示している。
第14図は、上記FexNとしてx=0.5〜0.6の
組成比のもの(アモルフアスFexN)を堆積せし
めた場合のヒステリシス曲線を示す。これによれ
ば、Hc=400〜600Oe、例えば500Oeを示し、磁
気記録媒体として好適である。(但、公知の試料
振動型磁力計で測定)。
以上に述べた結果を要約すると、以下のように
なる。
(a) 各膜堆積条件を独立に制御することにより、
Fe−N膜の結晶構造の窒素分圧・基板温度依
存性が明らかとなり、再現性良く膜を形成でき
る。
(b) イオン加速電圧Vp=20Vの場合、得られた
結晶のうち、α−Fe,γ′−Fe4N相は、それぞ
れ(110)、(200)面が膜面平行に強く配向して
いた。これは、堆積粒子の持つ高い運動エネル
ギー、一様な方向性および電荷の効果によるも
のと考えられる。
(c) 膜の飽和磁化4πMsは、結晶構造がα+γ′+
U.K.(Unknown)混相状態からγ′単相に遷移す
る作製条件領域で、約25KGと純鉄より高い値
を示した。
(d) 高い4πMsが得られる基板温度は、全圧
Ptotalの減少にともなつて低下し、Ptotalが5
×10-5Torr以下の場合、150〜250℃となつた。
これから堆積粒子中のイオンの割合を増加させ
ることにより、低基板温度でも膜の秩序度を向
上させ得ることがわかつた。
このうち、(a)は本発明のイオンビームデポジシ
ヨン法の良好な制御性が、(d)はイオン化の効果が
現れたものであり、従来の作成法では形成困難な
高品位膜を、このイオンビームデポジシヨン法を
用いれば再現性良く形成できることを示してお
り、イオンビームデポジシヨン法が極めて優れた
作製法であることの証左である。
以上、本発明による方法及び装置を説明した
が、上述した例は種々変形が可能である。
例えば、第1図において、グリツドGを複数枚
セツトし、イオンビームの制御を種々に行なうこ
ともできる。また、下部ターゲツトT2に小孔1
1を形成せず、両ターゲツトT1−T2間の側方に
上述した如きスクリーングリツドを(縦に)配
し、ここからイオンビームを側方へ引出すように
してもよい。
6 発明の効果 本発明は上述した如く、対向ターゲツト方式の
スパツタ部で発生せしめたイオン化粒子を電界の
作用下(若しくはエネルギー制御下)に外部へ導
出しているので、プラズマを高密度に発生させて
スパツタ効率を高め得ると同時に、放出イオンビ
ームを導入ガス圧、制御電圧(加速電圧も含む)
等によつて正確にコントロールして常に所望の膜
特性を再現性良く得ることができる。この場合、
イオンビーム発生用真空槽内でイオンを加速し、
制御しているので、イオンを効率良く同真空槽外
へ導出できる。しかも、同真空槽外に基体を設置
して上記の導出されたイオンを堆積させることが
できるので、基体を所望の低温に保持して、製膜
される堆積膜の磁気特性等を向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すものであつて、第
1図はイオンビーム発生装置の断面図、第2図は
対向ターゲツトスパツタの原理図、第3図はイオ
ンビーム導出側のターゲツト及びグリツドの平面
図、第4図は第3図の−線断面図、第5図は
上記装置の電気回路系を示す図、第6図は各部の
ポテンシヤル分布図、第7図は磁気記録媒体の断
面図、第8図は垂直磁気記録方式の断面図、第9
図は堆積膜の結晶構造と窒素分圧、基板温度との
関係を示す図、第10図は堆積膜の線回折図、
第11図は堆積膜の飽和磁化及び抗磁力と窒素分
圧との関係を示すグラフ、第12図は堆積膜の飽
和磁化と基板温度との関係を示すグラフ、第13
図は堆積膜の飽和磁化と加速電圧との関係を示す
グラフ、第14図は堆積膜のヒステリシス曲線図
である。 なお、図面に示した符号において、2……ガス
導入管、3……マグネツトコイル、10……イオ
ンビーム、11,12……小孔、13……陽極
(加速電極)、14……磁性(化)膜、T1,T2
…ターゲツト、G……スクリーングリツド、A…
…スパツタ部、B……イオンビーム導出部、S…
…基板である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 複数のターゲツトをイオンビーム発生用真空
    槽内において互いに対向せしめ、これらの対向タ
    ーゲツト間に所定のガスを供給し、前記ターゲツ
    トをスパツタするプラズマを発生させ、そのプラ
    ズマによるスパツタで発生したイオン化粒子を加
    速電界で加速し、更に制御電界でエネルギー制御
    して前記イオンビーム発生用真空槽よりその外部
    へ導出するイオンビーム発生方法。 2 イオンビーム発生用真空槽内において互いに
    対向配置された複数のターゲツトと、このターゲ
    ツトをスパツタするのに必要なプラズマを前記タ
    ーゲツト間に生ぜしめるプラズマ発生手段と、前
    記プラズマによるスパツタで発生したイオン化粒
    子を加速する加速電極と、この加速電極で加速さ
    れたイオン化粒子をそのエネルギーの制御下に前
    記イオンビーム発生用真空槽よりその外部へ導出
    する制御電極とを有するイオンビーム発生装置。
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