JPH0336987B2 - - Google Patents

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Publication number
JPH0336987B2
JPH0336987B2 JP4119686A JP4119686A JPH0336987B2 JP H0336987 B2 JPH0336987 B2 JP H0336987B2 JP 4119686 A JP4119686 A JP 4119686A JP 4119686 A JP4119686 A JP 4119686A JP H0336987 B2 JPH0336987 B2 JP H0336987B2
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JP
Japan
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steel pipe
concrete
earthquake
unbonded
resistant
Prior art date
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Expired
Application number
JP4119686A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62197575A (ja
Inventor
Hideo Nakajima
Yasushi Watanabe
Tooru Ito
Yutaka Saito
Toshiro Uno
Koichi Nakamura
Takanori Sato
Yoshihiro Orito
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Construction Co Ltd
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
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Publication date
Application filed by Shimizu Construction Co Ltd filed Critical Shimizu Construction Co Ltd
Priority to JP4119686A priority Critical patent/JPS62197575A/ja
Publication of JPS62197575A publication Critical patent/JPS62197575A/ja
Publication of JPH0336987B2 publication Critical patent/JPH0336987B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Rod-Shaped Construction Members (AREA)
  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、アンボンド型充填鋼管コンクリート
構造柱と耐震壁等の耐震要素とを組み合わせた耐
震構造物に関するものである。
「従来の技術」 周知のように、構造物の柱や杭として用いる充
填鋼管コンクリート構造は、鋼管の内部にコンク
リートを打設したものであり鋼管とコンクリート
とは接着状態となつている。即ち、軸方向の圧縮
力が作用した場合、鋼管とコンクリートとが一体
的に歪み、大きく歪んだ場合、鋼管はミーゼスの
降伏条件を越えたり、局部的な座屈を発生したり
する。
したがつて、増大した軸方向応力で、鋼管がか
なりの応力レベルに達してしまい、周方向応力に
よるコンフアインド効果を充分発揮できず、必要
以上に大きな断面積の柱とならざるを得ない。
このような欠点を解決するものとして、先に本
出願人はアンボンド型充填鋼管コンクリート構造
を提供した。このアンボンド型充填鋼管コンクリ
ート構造は従来の充填鋼管コンクリート構造にお
いて、鋼管とコンクリートとの境界面にコンクリ
ートの付着を無くすためのアンボンド処理層を形
成したものである。
このアンボンド型充填鋼管コンクリート構造に
おいては、鋼管と内部のコンクリートとは分離状
態となつているため、軸方向の圧縮力が作用した
場合それらは別体として挙動する。即ち、コンク
リートが圧縮されて軸方向に変形しても、鋼管は
それに伴つて変形してミーゼスの降伏条件を越え
たり、局部的な座屈を生じることがない。
したがつて、鋼管は内部のコンクリートからリ
ングテンシヨンのみを受けるだけとなり、余裕の
ある周方向応力で優れたコンフアインド効果を発
揮することにより、コンクリートの耐力を著しく
上昇させることができ、柱の断面積を小さくする
ことが可能となる。
そして、一般に構造物の柱の断面積は、主に垂
直軸力、水平荷重時曲げモーメント、水平剪断力
等の要因によつて決定され、前記アンボンド型充
填鋼管コンクリート構造の柱は垂直軸力に対して
は大きな耐力を有したものとなつている。
「発明が解決しようとする問題点」 ところが、前記アンボンド型充填鋼管コンクリ
ート構造柱は垂直軸力に対しては大きな耐力を有
し、かなり小さな断面積とすることが可能である
にもかかわらず、構造物、特に耐震構造物の柱に
用いた場合、水平荷重時曲げモーメントに対抗す
るために断面積の最小値に限界があり、垂直軸力
に対して過剰な許容値をもつた断面積の柱とせざ
るを得ないという問題点があつた。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたもので、
アンボンド型充填鋼管コンクリート構造柱には鉛
直軸力のみを負担させることにより、柱を鉛直軸
力のみの荷重条件で決定し得る最小の断面積と
し、有効内部空間を広くすることができるととも
に、プランの自在性のある質の高い内部空間を確
保することができるアンボンド型充填鋼管コンク
リート構造柱を有する耐震構造物を提供すること
を目的とする。
「問題点を解決するための手段」 本発明は、前記問題点を解決するために、構造
物内にバランスよく配置された耐震壁等の耐震要
素と、鋼管とその内部に打設されたコンクリート
との境界面に、鋼管とコンクリートとの付着を無
くすためのアンボンド処理層を設けてなるアンボ
ンド型充填鋼管コンクリート構造柱と、前記耐震
要素とアンボンド型充填鋼管コンクリート構造柱
とに鉛直力を伝達するように設けられたスラブと
を具備したことを特徴としたものである。
「実施例」 以下、図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。第1図及び第2図は、本発明の一実施例を示
すものであり、第1図はアンボンド型充填鋼管コ
ンクリート構造柱を有する耐震構造物の平面図で
あり、第2図は第1図の−線視拡大断面図で
ある。
これらの図において、符号Bはアンボンド型充
填鋼管コンクリート構造柱を有する耐震構造物
(以下、単に「耐震構造物」と略称する)であり、
その外壁部分には耐震要素としてのベアリングウ
オールWが設けられている。その内部空間の間柱
としては、アンボンド型充填鋼管コンクリート構
造柱(以下、単に「柱」と略称する)Hが使用さ
れており、前記ベアリングウオールWと柱Hとの
間には、フラツトスラブSが配設されている。
前記、ベアリングウオールWは、それぞれ所定
のスパンで設けられた鉄骨鉄筋コンクリート製の
柱1及び梁2との組み合わせによる架構となつて
いる。一方、柱Hは鋼管3とコンクリート4とか
らなつており、鋼管3の内面には、鋼管3と充填
コンクリート4との付着をなくすための分離材
(アンボンド処理層)5が予め塗布され、その上
で、鋼管3内部にコンクリート4が打設充填され
ている。分離材5としては、パラフイン、アスフ
アルト、オイル、グリス、ワセリン等を用い、こ
れを鋼管3の内面に塗布することによりアンボン
ド処理層5を形成している。
また、柱Hの鋼管3の両端部とフラツトスラブ
Sとの間には、第2図に示すように、フラツトス
ラブSから鋼管3に直接的に力が加わつて、鋼管
3の軸方向に応力が発生するのを防止するための
リング状間隙(本実施例においては30mm程度)e
が形成されており、柱Hの内部のコンクリート4
には、フラツトスラブSとの接続部において、主
筋とスパイラル鉄筋とからなる補強部材6が配設
されている。前記、フラツトスラブSは、水平力
を伝達するための梁等を有しておらず、鉛直力の
みをベアリングウオールWや柱Hに伝達するよう
な構成とされている。
つぎに、前記構成の耐震構造物Bの作用につい
て説明する。
本実施例の耐震構造物Bに地震力や風圧力等の
水平力が作用した場合には、ベアリングウオール
Wが抵抗し水平力を全て負担するとともに、フラ
ツトスラブSは水平力をほとんど伝達しないた
め、柱Hは周囲の構造物から間接的な水平力をほ
とんど受けることがなく、それに抵抗する必要が
なくなる。したがつて、柱Hはその断面積を鉛直
軸力のみの荷重条件で決定することができる。
つぎに、フラツトスラブSから伝達される鉛直
荷重や構造物の自重によつて柱Hに作用する鉛直
軸力は、柱Hの構造上内部のコンクリート4を圧
縮するように直接作用する。そのため、コンクリ
ート4は軸方向に圧縮されそれが所定の強度をこ
えると軸方向の歪を生じる。ところが、鋼管3と
コンクリート4とは分離状態となつているため、
軸方向の圧縮力が作用した場合それらは別体とし
て挙動する。即ち、コンクリート4が圧縮されて
軸方向に変形しても、鋼管3はそれに伴つて変形
してミーゼスの降伏条件を越えたり、局部的な座
屈を生じることがないとともに、鋼管3とフラツ
トスラブSとの間にリング状間隙eが形成されて
いるため、鋼管3はフラツトスラブSから直接的
に軸力を受けることもなく、鋼管3には軸方向の
応力が全く発生しない。
したがつて、鋼管3は内部のコンクリート4か
らリングテンシヨンのみを受けるだけとなり、余
裕のある周方向応力で優れたコンフアインド効果
を発揮することにより、コンクリート4の圧縮耐
力を著しく上昇させることができ、柱Hの断面積
を小さくすることが可能となる。
このように、本実施例においては、水平力を耐
震要素であるベアリングウオールBで処理するこ
とにより、柱Hは鉛直軸力のみの荷重条件で断面
積を決定することができ、柱Hを一般的に用いら
れる鉄筋コンクリート製の柱と比較してかなり小
さくすることができる。本実施例を、30階建ての
高層住宅に適用した場合、1階層部分では、一般
の鉄筋コンクリート製の四角柱の断面の一辺が
900mm程度必要であるのに対し、直径500mm程度の
断面の柱とすることができる。
したがつて、本実施例においては、柱Hの断面
積を著しく小さくすることができるので、有効室
内空間を広くすることができ、プランの自由性が
向上し、質の高い内部空間を確保することができ
る。また、フラツトスラブSを用いることによ
り、梁等によつて制限されていた設備空間を有効
に利用することができ、将来その需要が益々増大
する傾向にある、インテリジエントビル(重装備
設備のビルデイング)等に用いて最適である。そ
の他にも、超高層集合住宅や床荷重が大きく柱に
高軸力が作用する重層工場及び倉庫等低層から高
層まで幅広い構造物に適用することができる。
つぎに、第3図,第4図を用いて第2,第3の
実施例を説明する。これらの図は耐震構造物の平
面図であり、これらの図において前記第1の実施
例と同一の構成要素については同一符号を付し、
その説明を省略する。
第3図に示す第2の実施例は、耐震構造物Bの
内部に耐震要素であるコア壁Wを設け、その周囲
に柱Hを配設し、それらの間にフラツトスラブS
を固定したものである。また、第4図に示す第3
の実施例は前記第1の実施例の耐震要素であるベ
アリングウオールWの代わりに耐震壁Wを設けた
ものであり、その他の構成は前記第1の実施例と
同様である。
したがつて、これら第2,第3の本実施例にお
いても、前記第1の実施例と同様の作用・効果を
有する。
なお、前記実施例においては、梁の無いフラツ
トスラブを用いることにより水平力の伝達を制御
したが、両端部をピン接合にすることにより柱H
に水平力の伝達を行わないように工夫した梁等を
設けてもよい。
「発明の効果」 以上説明したように本発明は、構造物内に耐震
要素と、アンボンド型充填鋼管コンクリート構造
柱と、それらの間に鉛直力を伝達するように設け
られたスラブとを備えたものであるので、柱の断
面積を著しく小さくすることが可能となり、有効
室内空間を広くすることができ、プランの自由性
が向上し、質の高い内部空間を確保することがで
きる。また、フラツトスラブを用いることによ
り、梁等によつて制限されていた設備空間を有効
に利用することができる。さらに、超高層集合住
宅や床荷重が大きく柱に高軸力が作用する重層工
場及び倉庫等低層から高層まで幅広い構造物に適
用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、本発明の第1の実施例を
示すもので、第1図はベアリングウオールを用い
た耐震構造物の断面をした平面図、第2図は同実
施例の側面図であり第1図の−線視断面図、
第3図は第2の実施例を示す図であり、コア壁を
用いた耐震構造物の断面をした平面図、第4図は
第3の実施例を示すものであり、耐震壁を用いた
耐震構造物の断面をした平面図である。 B……耐震構造物、W……耐震要素(ベアリン
グウオール、コア壁、耐震壁)、H……アンボン
ド型充填鋼管コンクリート構造柱、S……スラ
ブ、3……鋼管、4……コンクリート、5……ア
ンボンド処理層(分離材)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 構造物内にバランスよく配置された耐震壁等
    の耐震要素と、鋼管とその内部に打設されたコン
    クリートとの境界面に、鋼管とコンクリートとの
    付着を無くすためのアンボンド処理層を設けてな
    るアンボンド型充填鋼管コンクリート構造柱と、
    前記耐震要素とアンボンド型充填鋼管コンクリー
    ト構造柱とに鉛直力を伝達するように設けられた
    スラブとを具備したことを特徴とするアンボンド
    型充填鋼管コンクリート構造注を有する耐震構造
    物。
JP4119686A 1986-02-26 1986-02-26 アンボンド型充填鋼管コンクリ−ト構造柱を有する耐震構造物 Granted JPS62197575A (ja)

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JP4119686A JPS62197575A (ja) 1986-02-26 1986-02-26 アンボンド型充填鋼管コンクリ−ト構造柱を有する耐震構造物

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JPS62197575A JPS62197575A (ja) 1987-09-01
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