JPH0336022Y2

JPH0336022Y2 -

Info

Publication number: JPH0336022Y2
Application number: JP1982047541U
Authority: JP
Priority date: 1982-04-01
Filing date: 1982-04-01
Publication date: 1991-07-31
Also published as: JPS58150245U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、ラジエータ・タンクに取り付けて冷
却水の温度に応じてスイツチを働かせる等の流体
の温度を感知してスイツチ動作を行なうサーモス
イツチに関する。

従来この種のサーモスイツチは、第１図に示す
ように、金属製の収納ケース１内の底部に湾曲状
のバイメタル２を配置し、収納ケース１内の上部
に両電極端子３ａ，３ｂを配置した絶縁材料から
なる封止板４を設け、一方の電極端子３ａの収納
ケース１内側の端に、突出電極５ａを設け、これ
に対応して突出電極５ａの下側に、他方の電極端
子３ｂの収納ケース１内側の端にばね電極板６を
介してその端に他の突出電極５ｂを設け、ばね電
極板６の中央下部に突起７を設け、突起７を設け
たばね電極板６と前記バイメタル２との間に中央
部に上下摺動するプランジヤ８を配置したガイド
ブロツク９を介在し、前記封止板４と収納ケース
１との間にＯ−リング１０を介在し、封止板４の
上面に気密封止材１１を設けて収納ケース１を気
密封止した構造を有する。

そして、収納ケース１の側面外部に設けたねじ
部１２により、例えばラジエータ・タンクの一部
に螺合固定し、冷却水の温度が一定の温度以上に
なつたときに、バイメタル２がそれを感知して反
対側に反りプランジヤ８を押し上げて両突出電極
５ａ，５ｂを接触させてONにし、また冷却水の
温度が一定の温度以下になつたときにバイメタル
２を元の位置に戻してプランジヤ８を降下させ、
他の突出電極５ｂを突出電極５ａから離して
OFFにするようになつている。

しかし乍ら、上記サーモスイツチは、ばね電極
板６とバイメタル２との間にプランジヤ８を配置
したガイドブロツク９を設けた構成となつている
から、部品点数が多くなり、また、構造が複雑に
なり、そのためにコスト高となる欠点がある。ま
た、プランジヤ８を中心に配置するガイドブロツ
ク９の場合は、ガイドブロツク９の中心孔の型外
れが悪く精度に欠け、プランジヤ８がガタ付き易
い。そのために誤動作が生ずる問題があつた。

また、特開昭51−35083号公報には、中空のケ
ースの底部にバイメタルを置き、その上にプラス
チツク成形品のガイド付ピンを載置し、このピン
を固定接点に対向する可動接点を有する可動片に
挿入連結した温度スイツチが、開示されている。

この温度スイツチは、ガイド付ピンの上下端部
に設けた２つのガイドが、収納ケースの内壁に全
周に亘つて接触しているため、ガイド付ピンの摺
動抵抗が大きいという不具合がある。

また、この種の温度スイツチは、接点のスパツ
タ等によつて異物を生じ易いが、上述したよう
に、この温度スイツチでは、ガイド付ピンの上下
端部に設けた２つのガイドが、収納ケースの内壁
に全周に亘つて接触しているため、スパツタ等の
異物が、ガイドと収納ケースの内壁との間に詰ま
り易く、その結果、作動不良の原因となり易いと
いう不具合がある。

本考案は、かかる欠点及び問題を解消するため
になされたもので、部品点数の削減及び構造を簡
略化することにより、コスト低減が図れ、しか
も、ガタ付きをなくして誤作動を生じさせること
のないサーモスイツチを提供することを目的とす
るものである。

本考案に係るサーモスイツチは、上部が開口す
る中空状の収納ケースと、この収納ケース内の底
部に配置されるバイメタルと、上記収納ケース内
を摺動する複数の突出壁を中心部から放射状に設
け、上記バイメタル上に配置され、このバイメタ
ルによつて上記収納ケース内を可動するプランジ
ヤブロツクと、このプランジヤブロツクの端部と
当接し、該プランジヤブロツクの端部との当接部
の反対側に突出電極を設けたばね電極板と、この
ばね電極板を取り付ける電極端子と、上記ばね電
極板に設けた突出電極と対向する位置に設けら
れ、上記プランジヤブロツクの可動時にこの突出
電極と当接する突出電極を設けた電極端子と、こ
の電極端子と上記ばね電極板と連結する電極端子
とを配置し、上記収納ケースの上部に取り付けら
れる絶縁材料製の封止板とを有するものである。

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第２図は、本考案に係るサーモスイツチの一実
施例を示したものである。

収納ケース１３は、金属製の容器状のケース
で、側面外部にねじ部１４がある。この収納ケー
ス１３内の底部に、下方に突出する湾曲状のバイ
メタル１５を設けている。一方収納ケース１３の
上部に、一方の電極端子１６ａ及び他方の電極端
子１６ｂを配置した絶縁材料、例えば樹脂からな
る封止板１７を設けている。前記一方の電極端子
１６ａの収納ケース１３内に位置する端に突出電
極１８ａを設けている。これに対応して、他方の
電極端子１６ｂの収納ケース１３内の位置する端
に、ばね電極板１９を介してその端に他の突出電
極１８ｂを設けて前記突出電極１８ａの下側に配
置している。また、ばね電極板１９の中央下部に
突起２０を設けている。このばね電極板１９と前
記バイメタル１５との間には、第４図に示すよう
に、断面形状が十文字状になつたブロツク本体２
１の中心軸上下に突起２２をそれぞれ設けたプラ
ンジヤブロツク２３が介在している。そして、前
記封止板１７上面と収納ケース１３との間にＯ−
リング２４を介し、封止板１７の上面を気密封止
材２５で覆つて気密封止した構造となつている。

而して、かかる構造のサーモスイツチを、収納
ケース１の側面外部に設けたねじ部１４によつ
て、例えばラジエータ・タンクの一部に螺合固定
して、タンク内の冷却水の温度が一定の温度以上
になつたときに、第３図に示すように、バイメタ
ル１５がそれを感知して反り返えり、プランジヤ
ブロツク２３を押し上げて更にばね電極板１９を
押し上げ、その端に設けられた他の突出電極１８
ｂを一方の電極端子１６ａの突出電極１８ａに接
触させてスイツチをON状態にする。また一方冷
却水の温度が一定の温度以下に低下したときに
は、第２図に示すようにバイメタル１５が元の形
及び位置に戻つて、プランジヤブロツク２３を降
下し、他の突出電極１８ｂを一方の突出電極１８
ａから離れてスイツチをOFFにするようになつ
ている。

本考案に係るサーモスイツチは、このようにバ
イメタル１５の動作をプランジヤブロツク２３を
介してばね電極板１９に伝達してスイツチを
ON，OFFする構造としたので、部品点数が少な
くなり、構造が簡単になる。つまり、バイメタル
１５の動作をばね電極板１９に伝達する介在物
を、プランジヤとガイドブロツクとを一体にした
ようなプランジヤブロツク２３とするから、部品
点数の削減が図れ、構造の簡略化が図れる。従つ
て、サーモスイツチのコスト低減が図れる。それ
に、プランジヤブロツク２３は、プランジヤとガ
イドブロツクを一体にしたような構造になつてい
るから、金型を割り型による成形が可能となり、
割り型金型によつて精度よいプランジヤブロツク
２３が得られ、プランジヤブロツク２３にはガタ
付きがない。従つて、ガタ付きに起因する誤作動
もない。しかも、プランジヤブロツク２３は、断
面形状が十文字状のブロツク本体２１の中心軸上
下に突起２２を設けた、即ち一部に切欠部２６を
有するプランジヤブロツクとなつているから、ブ
ロツクが軽くなり、それだけサーモスイツチ全体
の重量軽減も図れる。

上記実施例においては、プランジヤブロツク２
３のブロツク本体２１を、断面形状が十字状にな
つた例を示したが、断面形状がＹ字状であつても
よい。さらに、プランジヤブロツクは、その中心
部から複数の突出壁が放射状に設けられているも
のであれば特に限定するものではない。かかるプ
ランジヤブロツクを用いた場合にも、前記実施例
と同様な効果が得られる。

以上述べたように、本考案によれば、他の突出
電極を設けたばね電極板とバイメタルとの間に、
従来のプランジヤとガイドブロツクとを一体にし
たようなプランジヤブロツクを介在するから、部
品点数が削減され、構造が簡略化され、それだけ
サーモスイツチのコスト低減が図れる。それに、
ブロツク型のプランジヤブロツクにすることによ
つて成形精度がよくなりガタ付きはなくなり、従
つて、ガタ付きによる誤作動もない。さらに、プ
ランジヤブロツクは、切欠部を有するプランジヤ
ブロツクとなつていることから、サーモスイツチ
全体の軽量化をも図れる。さらにまた、本考案に
よれば、プランジヤブロツクが、その中心部から
複数の突出壁が放射状に設けられているものであ
るから、収納ケースとの摺動抵抗が少なくなり、
バイメタルによる力を確実にスイツチ動作に活用
することができる。しかも、この種のスイツチに
おいて問題となる接点のスパツタ等の異物が生じ
ても、収納ケースとの空間部分を介してバイメタ
ル側へ落下させることが可能となり、プランジヤ
ブロツクと収納ケースの内壁との間で詰るという
虞がなくなる。従つて、プランジヤの作動不良を
回避することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のサーモスイツチの断面図、第２
図は本考案に係るサーモスイツチの一実施例の断
面図、第３図は第２図のサーモスイツチのON状
態を示す断面図、第４図は第２図のＡ−Ａ線に沿
つた断面図である。１３……収納ケース、１５……バイメタル、１
６ａ，１６ｂ……電極端子、１７……封止板、１
８ａ，１８ｂ……突出電極、１９……ばね電極
板、２１……ブロツク本体、２３……プランジヤ
ブロツク。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

上部が開口する中空状の収納ケースと、この収
納ケース内の底部に配置されるバイメタルと、上
記収納ケース内を摺動する複数の突出壁を中心部
から放射状に設け、上記バイメタル上に配置さ
れ、このバイメタルによつて上記収納ケース内を
可動するプランジヤブロツクと、このプランジヤ
ブロツクの端部と当接し、該プランジヤブロツク
の端部との当接部の反対側に突出電極を設けたば
ね電極板と、このばね電極板を取り付ける電極端
子と、上記ばね電極板に設けた突出電極と対向す
る位置に設けられ、上記プランジヤブロツクの可
動時にこの突出電極と当接する突出電極を設けた
電極端子と、この電極端子と上記ばね電極板と連
結する電極端子とを配置し、上記収容ケースの上
部に取り付けられる絶縁材料製の封止板とを有す
ることを特徴とするサーモスイツチ。