JPH0334177Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は複数箇の小型エアマツトを敷設し、各
エアマツト毎にコンピユータによつて空気の送・
排を行う二つ折りのエアマツト式ベツドの上半身
を支える倒立部の起き上がらせるエアバツグがコ
ンピユータや機構の故障によつて必要以上に起上
る動作を防止するための安全装置を取り付けたエ
アマツト式起上り機構のベツドに関する。

（従来の技術） 従来のエアマツト式ベツドは、複数箇のエアマ
ツトを敷設し、利用者や介添者のコンピユータ操
作によつて、脚、頭、右半身、左半身、腰等を持
ち上げ、自力では動けない病人の床ずれや血行障
害を防止していた。

近年、前記のようなエアマツト式ベツドを二つ
折り機構とし、上半身を起上がらせる起立部をエ
アバツグによつて行うようにしたエアマツト式起
上り機構のベツドが提供されるようになつた。

しかし、このエアマツト式起上り機構のベツド
は、ベツドを起上がらせるエアバツグが、操作機
構の誤操作又は故障等によつて所定の角度以上に
起上つて利用者（病人等）を圧迫したり、最悪の
場合はエアバツグが破裂する恐れがあり、この対
策を講ずる必要があつた。

特に利用者が身動きのできない病人であつた場
合、入念の安全策を施すことが必要であつた。

（考案が解決しようとする問題点） 上記の安全策をとるため、ベツドが所定の起上
り角度を越えた場合、膨張したエアバツグ内の空
気を排出する安全装置を、エアバツグ用送気パイ
プに取り付けたものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、エアバツグ用送気パイプに排気孔を
設け、該排気孔を閉鎖する排気弁を有する安全装
置を、排気弁がエアバツグ用送気パイプの排気孔
を密封するように取り付けることによつて解決し
たものである。

（実施例） 第１図は本考案の内部構成を示した図、第２図
は本考案の起上り状態を示した側面図、第３図は
本考案の安全装置の内部構成を示した図、第４図
は本考案の安全装置の作動状態を示した図であ
り、 図中の符号Ａはベツド本体、Ｂは倒立部、Ｃは
ベツド上に複数箇敷設される小型エアマツト、Ｄ
は安全装置を示す。

１は送・排気用電磁弁１１ａを介してエアバツ
グ１０へ空気を送入するためのエアバツグ用送気
パイプで、別途敷設されたエアコンプレツサから
の空気をベツド上に敷設されている複数の各小型
エアマツトＣへ送入する送気パイプ８から分岐
し、ベツドの倒立部Ｂを起上がらせる場合、コン
ピユータを操作し、送・排気用電磁弁１１ａを作
動させ、 エアバツグ１０内に空気が送り込まれるように
なつている。

２は固定ナツトで、第３図、第４図に示したよ
うに、安全装置Ｄをエアバツグ用送気パイプ１に
固定させる際に使用するもので、装置本体３のネ
ジに螺合させて固定させるようになつている。

装置本体３の中心には挿通孔が穿設されていて
挿通孔には、頂部に弁６を設けた摺動軸５が、弁
６と装置本体３の間にコイルバネ４を介在させて
摺動自在に嵌挿されているので、弁６は常に上方
へ押圧され、送気パイプ１に設けられている排気
孔６ａを密封状態に保つている。

摺動軸５の下端には索７の一端が連結され、該
索７の他端はエアバツグ１０の取付台１０ａに固
定されている。

索７は通常第３図に示したように緩んだ状態に
なつているが、ベツドの倒立部Ｂが起上がると緊
張し、所定の角度以上に倒立部Ｂが起上がると摺
動軸５を引張する。

摺動軸５が引張されると第４図に示したように
弁６が降下し、排気孔６ａからエアバツグ１０内
の空気が排出されるので倒立部Ｂは必要以上に起
上ることはない。

又、エアバツグ１０は蛇腹状に折り畳まれる弾
性部材からなり、ベツドの倒立部Ｂの内側底面に
設けられたエアバツグ固定部９に取り付けられて
いて、第１図に示したように、送気パイプ８から
分岐し、送・排気用電磁弁１１を介したエアバツ
グ用送気パイプ１から空気が送入されるようにな
つている。

送・排気用電磁弁１１は、ベツド本体Ａ及び倒
立部Ｂに敷設されている複数箇の小型エアマツト
Ｃの膨張、収縮をコンプレツサから空気の送入、
停止、排気をコンピユータからの指令に基づいて
行う電磁弁で、複数箇の各小型エアマツトＣはそ
れぞれ独自の動作をするようになつている。

（考案の効果） 以上のべたような本考案の安全装置は、通常は
コンピユータ操作により送・排気用電磁弁が働い
て、ベツドの倒立部が所定の角度以上に起上るこ
とがないようになつているが、万一電磁弁が何ら
かの理由で故障し、倒立部が所定の角度以上に起
上がろうとした場合索が弁を引張し、エアバツグ
内の空気を排出する二重の安全機構で構成されて
いるので、利用者は安心して使用することができ
る。

又、送・排気電磁弁や送気パイプ等の故障によ
つてエアバツグの膨張が限度を越えるて破裂する
危険も想定されることから、本考案はその不安を
解消した極めて安定性の高いベツドである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の内部構成を示した図、第２図
は本考案の起上り状態を示した側面図、第３図は
本考案の安全装置の内部構成を示した図、第４図
は本考案の安全装置の作動状態を示した図であ
る。 １：エアバツグ用送気パイプ、２：固定ナツ
ト、３：装置本体、４：コイルバネ、５：摺動
軸、６：弁、７：索、１０：エアバツグ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ベツド上に移動しないように敷設した複数箇の
   エアマツトに、コンピユータによつて作動する
   送・排気用電磁弁を介して送気パイプを連結した
   エアマツト式ベツドを二つ折り機構とし、この二
   つ折り機構としたエアマツト式ベツドの倒立部を
   エアバツグの収縮，膨張によつて倒立自在とした
   起上り機構のベツドに於いて、エアバツグ用送気
   パイプに排気孔を設け、該排気孔を閉鎖する排気
   弁を有する安全装置を取り付けたことを特徴とす
   る安全装置付エアマツト式起上り機構のベツド。