JPH0333791B2 - - Google Patents

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JPH0333791B2
JPH0333791B2 JP8080184A JP8080184A JPH0333791B2 JP H0333791 B2 JPH0333791 B2 JP H0333791B2 JP 8080184 A JP8080184 A JP 8080184A JP 8080184 A JP8080184 A JP 8080184A JP H0333791 B2 JPH0333791 B2 JP H0333791B2
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JP
Japan
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metal
chemical
chemical solution
sheet
substrate
Prior art date
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JP8080184A
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JPS60226930A (ja
Inventor
Katsuhiko Imai
Hiroshi Nakajo
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Steel Metal Products and Engineering Inc
Original Assignee
Kawasaki Steel Metal Products and Engineering Inc
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Publication date
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は金属面処理用シートに係り、詳しく
は、鋼材やその他の構造材などの素地に、それら
を接合するときの摩擦力を向上させるための薬液
調整を簡単に施すことができるようにした接合部
素地調整材料の改良に関するものである。
〔従来の技術〕
構造物の骨組となる鋼材と鋼材とを接続する場
合、通常、鋼材間に当板をわたしてボルト締結さ
れる。その接続はいわゆる摩擦結合とされ、当板
と鋼材とをボルトで強力に締め付け、鋼材と当板
との間に生じる摩擦力でその結合力を増強させる
ようにしている。
そのために、従来では、形鋼などの金属材にお
ける結合面にグラインダー仕上げ、ペーパー仕上
げなどによる調整を施し、その結合面から金属材
の製造過程で生じた黒皮やミルスケールなどを除
去するようにして、所望の設計耐力が得られるよ
うにしている。これは、黒皮やミルスケールなど
が接合面に介在すると、金属材と当板との間に滑
りが生じやすく、結合面における摩擦力が低下し
て、接合強度が損なわれることになるからであ
る。
上記のような機械的加工による仕上げによつて
結合面を調整する場合には、多大の労力を要する
こと、騒音の発生が甚だしくなること、形鋼など
の形状に合わせた特殊な加工装置が必要となるこ
となどの欠点がある。したがつて、最近では、金
属材の結合面に化学的処理を施すことにより、機
械的加工における難点を排除する方法が採られる
ようになつてきている。
このような化学的処理においは薬剤を使用する
ことになるが、その薬剤を鋼材などに適用する場
合、金属材の所望する結合部分を薬液中に浸漬さ
せ、上記したミルスケールなどを除去して素地調
整するのが原則的な方法となつている。しかしな
がら、大型の構造物に適用される大きな金属材な
どでは、全体を浸漬させると無駄が生じることに
なる。そこで金属材の何個所かにある結合部分の
みを薬液中に浸漬させるようにすることが好まし
いが、実際的には、そのような部分浸漬は困難で
あることが多い。
それを解消するために、金属材の所望個所のみ
に薬液を刷毛塗りしたり、薬液を浸浸させた材料
を当てる方法がある。しかし、この場合には、薬
液と金属材の表面との反応に3〜4時間が必要と
されるため、その間に薬液が蒸発して、所望の化
学処理が十分になされなくなる欠点があり、簡単
に薬剤処理をすることができないのが現状であ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
そこで、上記した化学処理をする場合に生じる
欠点を解消するために、本出願人は特開昭60−
195245号公報において、化学的素地調整のための
構造物の接合部素地調整材料を提案した。これ
は、多孔性保持体などに素地調整液を含浸させ、
その素地調整液に耐える蒸発防止材料を、多孔性
保持体などの片面に裏打ちして形成したものであ
る。そして、その接合部素地調整材料における蒸
発防止材料が裏打ちされていない面を、素地調整
しようとする金属材の素地調整面に貼着すること
により、ミルスケールなどを化学的に除去するこ
とができるようにしている。これによつて、薬液
を金属材の接合部分にのみ適用することができ、
薬剤の無駄を省くことができ、かつ、化学処理の
間に薬液が蒸発するなどして化学処理が不十分と
なることのないように薬液の保持が図られるよう
になつている。
しかしながら、金属材表面における素地調整を
行う薬液を繊維質のようなものに含浸させてシー
ト状とし、処理すべき金属接合面に貼付して作用
させるものであるがために、そのままでは振動や
衝撃などを受けた場合、その振動などによつて接
合部素地調整材料であるシートが金属材の表面か
ら剥落することがあり、化学処理を完全に施すこ
とができなくなる場合が少なくない。
本発明は、上記した化学処理をする場合に生じ
る欠点を解消しようとするもので、その目的は、
薬液を金属材の接合部分にのみ適用することによ
つて、薬剤の無駄を解消すること、その化学処理
の間に薬液が蒸発するなどして化学処理が不十分
となることのないように薬液の保持が図られるこ
と、さらには、金属表面に対する大きな貼着力を
接合部素地調整材料であるシートに発揮させるこ
とができること、それによつて、薬液が処理表面
に長く安定して接触し、金属表面に付着している
黒皮やミルスケールなどの摩擦接合の強度低下を
きたす原因となる異物の除去を確実に達成できる
こと、そして、化学処理に要する時間を、鋼材な
どの輸送過程においても行うことができ、処理時
間のためのみの時間を節約することができるこ
と、を実現する金属面処理用シートを提供するこ
とである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の金属面処理用シートの特徴とするとこ
ろは、図面を参照して、繊維質もしくは多孔質よ
りなる母材1に、接合されるべき金属材の表面4
における素地を化学的に処理する素地調整用薬液
を含浸させ、その素地調整用薬液に耐える蒸発防
止用裏打層材3を母材1の片面に合着し、母材1
における薬液含浸層の表面に、素地調整用薬液を
主成分とするゲル層2を形成させたことである。
〔発明の効果〕
本発明によれば、金属材の素地調整面に化学処
理用の薬剤を直接かつ部分的に作用させることが
でき、しかも、蒸発防止用裏打層材によつてその
化学処理の間に薬液が蒸発するなどして化学処理
が不十分となるのを回避することができる。ま
た、局部的な金属面処理用シートの貼着により薬
剤の無駄な使用を避けることもできる。さらに
は、結合すべき金属材の素地調整面の広狭や形状
の複雑さなどを問わず、いずれの個所にも単に貼
り付けるだけで、所定の化学処理を施すことが可
能となる。加えて、金属表面に対する大きな粘着
力が発揮され、振動や衝撃を受けることがあつて
も、薬液が処理表面に長く安定して接触し、金属
表面に付着している黒皮やミルスケールなどの摩
擦接合の強度低下をきたす原因となる異物の除去
が確実に達成される。そして、その化学処理を、
金属材の輸送過程においても行うことができ、処
理時間のためのみに時間を敢えて確保する必要も
なくなる。
〔実施例〕
以下に、本発明をその実施例の図面を参照しな
がら、詳細に説明する。
本発明は、処理薬液のゲル化したものを通じ
て、薬液がミルスケール付き鋼材などの金属面に
粘着しつつ薬液を作用させることに着想したもの
で、図面に示すように、金属面処理用シートは、
薬液を含浸した繊維質の母材1、薬液防止用の裏
打材3、処理用薬液をゲル化したものを母材1の
表面に形成したゲル層2からなつている。
すなわち、繊維質もしくは多孔質よりなる母材
1には、接合されるべき金属表面4における素地
を化学的に処理する素地調整用薬液が含浸されて
おり、その素地調整用薬液に耐える蒸発防止用裏
打層材3が母材1の片面に合着され、母材1にお
ける薬液含浸層の表面に、素地調整用薬液を主成
分とするゲル層2が形成されているのである。
上記母材1は、木綿布、ポリエステル不織布な
どの吸水性繊維もしくは多孔質材であり、その大
きさは、例えば厚み0.3cm、幅10cm、長さ15cm程
度である。蒸発防止用裏打層材3は、例えばポリ
エチレンフイルムまたは塩化ビニルフイルムなど
が採用される。
また、素地調整用薬液を主成分とするゲル層2
は、公知の素地調整用薬液にゲル化剤を添加し、
その処理薬液の粘度を700〜600ポアズ程度にし
て、蒸発防止用裏打層材3が合着された繊維質母
材1を浸漬することによつて形成される。
なお、素地調整用薬液を主成分とするゲル層2
の成分は、例えば塩酸が10重量%、無水シリカが
4〜8重量%、界面活性剤が0.2重量%、燐酸が
1.0重量%、水が80.8〜84.8重量%含まれるもので
ある。
このようにして製作された金属面処理用シート
は、構造物の骨組を形成する鋼およびその他の金
属の構造材の素地調整面に貼着される。すなわ
ち、金属面処理用シートにおける蒸発防止用裏打
層材3の存在しない側の母材1の一方の面が、金
属構造材の縦面や横面などの所定個所に当てられ
る。その際、素地調整用薬液を主成分とするゲル
層2のゲル化素地調整液の粘着力によつて、金属
面処理用シートが金属表面4に強く付着し、その
状態が維持される。その貼着状態における化学処
理は2〜3時間続けられ、その時間が経過する
と、化学反応が完了する。そして、以後のボルト
締結時における整合面での摩擦力を減退させる黒
皮やミルスケールなどが溶出し、所望する摩擦面
に金属地肌が露出するようになる。
このようにして金属地肌が現れると、素地調整
は十分であり、その金属面を発錆させて当金など
を当た後、ボルトで締め付けて接続されるべき二
つの金属材例えば形鋼などの鋼材が結合される。
ちなみに、上記した薬液含浸シートを黒皮付き
H形鋼のボルト接合面に10枚垂直方向に貼り付け
たところ、二時間経過の後10枚とも黒皮が除去さ
れた。なお、その時間を経過する間に薬液は含浸
シートから浸出して不必要な部分の黒皮を除去す
ることがなく、十分に鋼材に付着して剥離脱落の
気配が全く見られなかつた。除去された表面を漏
れた雑巾で拭いた後に観察すると、約12時間経過
した後に均一な赤錆が発生していた。これから判
るように、金属面処理用シートによつて所定の化
学処理が果たされていることが確認され、その接
合面における摩擦係数を調べたところ、10個所と
も0.60以上の数値を示し、ボルト締結後の所望の
摩擦力が得られることも確認された。
このようなことから判るように、黒皮やミルス
ケールなどが付いた金属面の広狭、さらには縦
面、横面さらには凹面など形状の複雑さを問わ
ず、いずれの個所にも金属面処理用シートを単に
接合部分に貼り付けるだけで、所定の化学処理を
施すことができる。したがつて、機械加工による
欠点を除くことができることは勿論のこと、薬液
に金属材を浸漬させる必要もない。それ故に、浸
漬したならば必要となる大型の化学処理設備や、
その処理のための搬送設備、さらにはそれに付随
する各種の工程が不要となる。しかも、金属母材
の寸法や形状のいかんに制限されることなく、簡
便に結合面の素地調整を、所望する個所のみに施
すことができる。なお、構造物の骨組として使用
される金属材は種々なものがあり、各金属材に適
合した素地調整液が選択して採用されることは述
べるまでもない。
このよな金属面処理用シートによれば、粘着性
ゲル層2を通じて薬液は自由に接合すべき金属表
面4に作用し、黒皮やミルスケールのようなもの
を溶出除去する際に、素地調整用の薬液はゲル層
によつて金属面に粘着した状態で作用するので、
剥落などは回避される。それ故に、大型構造物の
接合面の処理ができ、しかも貼着したままで移動
させることができるので、そのための時間を利用
して、薬液の作用時間に充てることができ、生産
工程上や現場作業上に著大な利点をもたらすもの
となる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係る金属面処理用シートの断面
図である。 1……母材、2……ゲル層、3……蒸発防止用
裏打層材、4……金属表面。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 繊維質もしくは多孔質よりなる母材に、接合
    されるべき金属材の表面における素地を化学的に
    処理する素地調整用薬液を含浸させ、その素地調
    整用薬液に耐える蒸発防止用裏打層材を前記母材
    の片面に合着し、前記母材における薬液含浸層の
    表面に、前記素地調整用薬液を主成分とするゲル
    層が形成されていることを特徴とする金属面処理
    用シート。
JP8080184A 1984-04-21 1984-04-21 金属面処理用シ−ト Granted JPS60226930A (ja)

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JP8080184A JPS60226930A (ja) 1984-04-21 1984-04-21 金属面処理用シ−ト

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JPS60226930A JPS60226930A (ja) 1985-11-12
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