JPH0333563B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はカツプ充填機に於けるシール供給装置
に関するものであり、更に詳しくはカツプ受けコ
ンベア上に載置された状態で定速搬送されるカツ
プ状容器の上面開口部に２種類以上のシール部材
を選択下に同調送りするためのカツプ充填機に於
けるシール供給装置に関するものである。

従来の技術 カツプ充填ラインに於いて内容物が充填された
カツプ状容器のシール部材として種々のフイルム
状材料が使用されている。例えば、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可
塑性樹脂フイルムにアルニユーム等の金属箔を接
着したラミネート構造を有する長尺シール部材や
単一の熱可塑性樹脂からなる長尺シール部材が知
られているが、前者は、直射日光や紫外線の照射
による充填内容物の変質や劣化あるいは大気中の
水分による湿潤や腐敗等に対し優れた防護機能を
発揮する反面、ラミネート構造の採用に起因する
製造コストの高騰等の不都合を付随せしめてい
る。一方、後者は、単一の熱可塑性樹脂材料から
製作されているため前者に比較して製造コストが
安価であり、食料品を始めとする各種の充填内容
物に対して適用可能なシール器材としてその有用
性が評価されている。反面、後者は前者に比較し
て紫外線や空気中の水分の遮断性が劣るため、充
填内容物の種類によつては用途が制約される。

発明が解決しようとする問題点 汎用のカツプ充填装置に於いては、同一の充填
ラインを切替えて複数種類の内容物を選択的に充
填するのが一般的な操業形態であり、充填すべき
内容物の種類に応じてシール部材を使い分け、内
容物の保護機能と製造コストの低減機能とを或る
程度迄両立させている。然しながら、金属箔と合
成樹脂フイルムのラミネートシール部材を用いる
場合、材料が高価であるため出来るだけ有効に切
り取る必要があるが、シール後切断することは困
難であり、また、切り取つた後の残材を巻取り回
収するには残材の強度上、テンシヨンをかけこと
に問題があり、他方単一の合成樹脂のシール部材
を用いる場合はシール後切断する工法が量産に適
しているが、在来のカツプ充填機のシール供給装
置に於いては、上記シール部材の使い分けに対す
る配慮が必ずしも充分に払われておらず、シール
部材の種類に応じて別々のシール供給装置を使用
したり、複雑な切替え装置を付設したりする場合
が多く、切替え作業の遅延や最終商品ならびにカ
ツプ充填装置のコストアツプ等の障害が完全には
解消されておらない。

本発明の主要な目的は、在来のカツプ充填装置
乃至はカツプ充填工程に認められた上記の如き問
題点を解消し得る構造の簡易性に優れたカツプ充
填機に於けるシール供給装置を提供することにあ
る。

本発明の他の主要な目的は、金属箔と合成樹脂
フイルムとの積層構造を有する長尺シール部材の
両方に実用上満足し得る同調送り精度を付与し得
るカツプ充填機に於けるシール供給装置を提供す
ることにある。

問題点を解決するための手段 斯かる目的に鑑みて本発明は、カツプ受けコン
ベア１上に載置された状態で定速移動するカツプ
状容器２の上面開口部に装着するトツプシール３
を前記カツプ状容器２の移動速度と同調させなが
ら送出するためのシール供給装置であつて、レジ
スタマークを付した長尺シール部材４又は５を捲
取つたリール６の回転支持機構７、該リール６の
回転支持機構７から捲戻された前記長尺リール部
材４又は５の走行経路に沿つて配設されたレジス
タマーク検出機構８、該レジスタマーク検出機構
８の下流側に位置したトツプシールの切断ならび
に受け渡し機構９、シール機構１０及び切断機構
１１を具備し、シール部材が金属箔と合成樹脂フ
イルムとのラミネート構造４の場合は、トツプシ
ールの切断ならびに受け渡し機構９とシール機構
１０を、また合成樹脂フイルム５の場合はシール
機構１０と切断機構１１とを夫々選択的に連設
し、上記レジスタマーク検出機構８から発信され
る制御信号により作動するように構成したカツプ
充填機に於けるシール供給装置を要旨とするもの
である。

実施例 第１図はアルミニユーム箔と合成樹脂フイルム
とのラミネート構造を有する長尺シール部材４を
トツプシール３の形成材料として選択使用した場
合の本発明装置の模式的な説明図であり、第２図
は合成樹脂フイルム製のシール部材５をトツプシ
ール３の形成材料として選択使用した場合の本発
明装置の模式的な説明図である。

第１図および第２図に示す実施態様に共通の構
成部材として、リール６から送り出された長尺シ
ール部材４または５の走行経路には、トツプシー
ルの切断ならびに受け渡し機構９の上流側に位置
し得るようにレジスタマーク検出機構８が設けら
れている。該レジフタマークの検出機構は、長尺
シール部材４および５の耳部分（端縁部）にプリ
ントされた公知のレジスタマークを検出し、その
検出信号を利用してカツプ状容器２に対するシー
ル３の送り出し速度もしくは供給タイミングを調
整する非接触型の制御信号の発信機構であり、具
体的には近接スイツチ、光電管、フオトダイオー
ド等を挙げることができる。第１図に示す実施態
様に於いては、該レジスタマーク検出機構８はそ
の下流側に配設されたトツプシール３の切断なら
びに受け渡し機構９に導入される長尺シール部材
４の速度をシールの打抜きに先立つて所定の水準
に低下させるための図示しないブレーキ装置を起
動する第１の検出スイツチ８ａと、トツプシール
３の打抜き時に前記長尺シール部材４の走行を瞬
間的に停止させるため送りローラ１４の駆動源に
接続された第２の検出スイツチ８ｂとによつて構
成されている。即ち第１図に示す態様に於いて
は、レジスタマーク検出機構８は、単に、カツプ
受けコンベア１と長尺シール部材４の送り速度を
同調させるだけでなく、トツプシールの切断なら
びに受け渡し機構９への長尺シール部材４の間歇
送り速度を規制するための速度調整装置の一部を
構成している。一方、第２図に示す実施態様に於
いては、トツプシールの切断ならびに受け渡し機
構９は、常時、非作動状態に置かれており、長尺
シール部材５はカツプ状容器２と同調しながら、
切断されることなくシール機構１０に到達し、該
カツプ状容器の上面開口部にトツプシール３とし
て熔着される。従つて第２図に示す実施態様に於
けるレジスタマーク検出機構８は、カツプ受けコ
ンベア１の走行速度とリール６から捲戻される長
尺シール部材５の走行速度とを同調させる図示し
ない同調装置用の制御信号の発信機構として機能
する。

より詳細に説明すると、第１図に示す実施態様
に於いては、シール機構１０の下流側に位置する
トツプシール３の切断機構１１とスクラツプフイ
ルム捲取り第２の捲取リール１３とは、常時、非
作動状態に置かれており、リール６から送り出さ
れた長尺シール部材４は、レジスタマーク検出機
構８から発信される制御信号によつて減速された
状態でトツプシール３の切断ならびに受け渡し機
構９に到達し、瞬間的に停止した状態でトツプシ
ール３を打ち抜かれ、打抜き後の長尺シール部材
４は、スクラツプフイルムとして第１の捲取りリ
ール１２上に捲取られる。一方、打ち抜かれたト
ツプシール３は、前記切断ならびに受け渡し機構
９の構成部材であるシール受け渡しドラム９′に
よる吸引ならびに吹付け作用を利用してカツプ受
けコンベア１との同調下にカツプ状容器２の上面
開口部に被着され、シール機構１０に於いて該ト
ツプシール３の形成材料である熱可塑性樹脂フイ
ルムの熔着を利用してカツプ状容器２の上面開口
部を密封する。

これに対し第２図に示す実施態様に於いては、
前記第１の捲取りリール１２と、切断ならびに受
け渡し機構９が非作動状態に置かれており、リー
ル６から送り出された長尺シール部材５は、レジ
スタマーク検出機構８から発信される制御信号に
よつてカツプ受けコンベア１と同調しながら連続
走行し、前記シール機構１０に於いてカツプ状容
器２の上面開口部にトツプシール３として熔着さ
れ、この後切断機構１１に於いて前記トツプシー
ル３から切離される。該トツプシール３から切離
された残りの長尺シール部材５は、前記リール６
と同調回転する第２の巻取リール１３上にスクラ
ツプフイルムとして連続的に捲取られる。

発明の効果 以上の説明に明らかな如く、本発明装置を使用
することによりトツプシールの形成型式を異にす
る複数種類の長尺シール部材に、カツプ状容器の
移動速度と完全に同調した打抜きならびに熔着条
件を付与することができる。

更に本発明によれば、シール供給装置を構成し
ているトツプシールの切断ならびに受け渡し機構
とシール、切断機構とを選択的に作動させること
によつて単一のシール供給装置で複数種類の長尺
シール部材を処理することができる。従つて本発
明は、作動の確実性と構造の簡易性に優れたシー
ル供給装置を提供するものとして、カツプ充填ラ
インの生産性向上に顕著な効果を発揮し得るもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は、本発明の実施態様を例示
する模式的な説明図である。 １……カツプ受けコンベア、２……カツプ状容
器、３……トツプシール、４，５……長尺シール
部材、、６……リール、７……リールの回転支持
機構、８……レジスタマーク検出機構、９……ト
ツプシールの切断ならびに受け渡し機構。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ カツプ受けコンベア上に載置された状態で定
   速移動するカツプ状容器の上面開口部に装着する
   トツプシールを同調送りするためのシール供給装
   置であつて、レジスタマークを付した長尺シール
   部材を捲取つたリールの回転支持機構、該リール
   の回転支持機構から捲戻された前記長尺シール部
   材の走行経路に沿つて配設されたレジスタマーク
   検出機構、該レジスタマーク検出機構の下流側に
   位置したトツプシールの切断ならびに受け渡し機
   構、シール機構及び切断機構を具備し、 シール部材が金属箔と合成樹脂フイルムとのラ
   ミネート構造の場合は、トツプシールの切断なら
   びに受け渡し機構と、シール機構を、また合成樹
   脂フイルムの場合は、シール機構と切断機構を
   夫々選択的に連設し、上記レジスタマーク検出機
   構から発信される制御信号により作動するように
   構成したことを特徴とするカツプ充填機に於ける
   シール供給装置。