JPH0333485A - スクロール圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はスクロール圧縮機に関するものである。

従来の技術 スクロール圧縮機は、例えば特開昭６３−１３８１８６
号公報などに示されているように、固定渦巻羽根部品と
、これと鏡映的に対称な旋回渦巻羽根部品とを互いに１
８０　＠ずらせた形で噛み合わせ、旋回渦巻羽根部品を
電動機の駆動により旋回運動させることによって、両渦
巻羽根部品を噛み合わせたときに形成される複数個の三
カ月形をした圧縮空間を吸入孔のある外側から吐出孔の
ある中心部に向かって連続的に圧縮する機構を有してい
る。さらに旋回渦巻羽根部品の旋回中心に対して左右対
称に、等しい底面積と圧力の圧縮空間を有している。そ
して中心付近まで圧縮された左右対称の圧縮空間が吐出
孔のある中心部の吐出空間に同時につながり、圧縮され
た冷媒が吐出される。

上記のようなスクロール圧縮機の有する特徴により、往
復動形圧縮機や回転形圧縮機に比べて、冷媒を圧縮する
際のガス力による負荷トルクの変動が小さい、それゆえ
、スクロール圧縮機は低振動、低騒音という優れた特性
を有している。

発明が解決しようとする課題 しかしながら、スクロール圧縮機はその圧縮機槽上、圧
縮比が常に一定であり、そのために設定からはずれた圧
縮比で運転すると、第４図（ａ）に示すように過圧縮あ
るいは不足圧縮が生じ、中心付近まで圧縮された左右対
称の圧縮空間が吐出孔のある中心部の吐出空間につなが
る際に、冷媒を圧縮する際のガス力による負荷トルクの
変動によって吐出孔付近の圧力が急変し、第４図（ｂ）
に示すように圧力脈動を生じる場合がある。この圧力脈
動が生じることにより、圧縮機駆動時の騒音が増大する
問題点を有していた。

課題を解決するための手段 そこで、左右の圧力脈動の位相を互いに約１８０　”ず
らせるように旋回渦巻羽根部品の羽根を形成するインボ
リュート状あるいはこれに近い曲線の巻き始め角度と、
固定渦巻羽根部品の前記角度とを互いにずらせ、左右の
圧縮空間が、中心部の吐出空間につながる時刻をずらせ
る。

作用 本発明は、圧縮機構部分の上記構成により、左右の圧力
脈動が互いに打ち消され、圧力脈動は小さなものとなる
。これにより、過圧縮あるいは不足圧縮が生じた場合に
、吐出孔付近の圧力が急変しても圧力脈動は大幅に緩和
される。

実施例 以下に本発明の一実施例を第１図〜第３図に基づいて説
明する。

密閉容器１の内部に圧縮機構と、これを駆動する電動機
の固定子２を固定し、この電動機の回転子３に圧縮機構
を駆動するクランク軸４を結合している。

圧縮機構は固定渦巻羽根部品５と、この固定渦巻羽根部
品と噛み合って複数個の圧縮空間を形成する旋回渦巻羽
根を旋回鏡板の上に形成した旋回渦巻羽根部品６と、こ
の旋回渦巻羽根部品の自転を防出して旋回のみをさせる
自転拘束部品７と、旋回鏡板の渦巻羽根の反対側に設け
られた圧縮機構の吐出孔８を有する旋回駆動軸と、この
旋回駆動軸が嵌入されるクランク軸の偏心軸受９と、こ
のクランク軸の主軸を支承する主軸受を有する軸受部品
１０などで構成される。

以上のように構成された圧縮機について、その動作を以
下に説明する。

電動機によりクランク軸４が回転するとクランク軸の偏
心軸受９を介して旋回渦巻羽根部品６の旋回駆動軸に自
転しようとする力が伝達される。

ところが、旋回渦巻羽根部品６は自転拘束部品７によっ
て自転を拘束されているので、旋回渦巻羽根部品６は旋
回運動をする。

圧縮機の吸入管１２から吸入された冷媒は、密閉容器１
の中に形成された電動機と反対側の空間のアキュムレー
タ室１３に吸入された後、前記旋回運動によって、固定
渦巻羽根部品５の外側に設けられた吸入孔１１より冷媒
が吸入され、三カ月形をした左右対称の圧縮空間が中心
部に向かって連続的に圧縮される。

そして、中心付近まで圧縮された左右対称の圧縮空間は
、固定渦巻羽根部品５と旋回渦巻羽根部品６のそれぞれ
の羽根１８．１９を形成する曲線の巻き始め角度がφだ
け異なるので、吐出孔８のある中心部の吐出空間につな
がる時刻も互いに異なる。

ここで、第２図において１６．１７は固定渦巻羽根部品
５、旋回渦巻羽根部品６のそれぞれの羽根１８．１９を
形成する曲線の基礎円である。

以上の結果、過圧縮あるいは不足圧縮が生じて、吐出孔
付近の圧力が急変しても、第３図（ａ）、（ｂ）に示す
ように左右の圧力脈動は互いに打ち消され、吐出の圧力
脈動は小さなものとなる。

なお、第２図では、旋回渦巻羽部品６の羽ｍｔｃ＋を形
成する曲線の巻き始め角度に対して、固定渦拓 巻羽根部品５の羽ｌ１１８を形成する前鮪角度を遅らせ
ているが、逆の場合でも同様の効果が得られる。

また、固定渦巻羽根部品５と旋回渦巻羽根部品６の羽根
を形成する曲線はインボリュート曲線に限らず、これに
近い形状の曲線であればよい。

吐出された冷媒は、吐出孔８から電動機便の吐出室１４
に入り、吐出管１５から圧縮機外部に吐出される。

発明の効果 以上のように本発明によれば、固定渦巻羽根部品と旋回
渦巻羽根部品の羽根を形成する曲線の巻き始め角度を互
いにずらせることにより、過圧縮あるいは不足圧縮が生
した場合に、吐出孔付近の圧力が急変し、大きな圧力脈
動が生しても、それは大幅に緩和される。

これにより、圧力脈動による騒音は低減され、より静粛
性の高いスクロール圧縮機を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すスクロール圧縮機の縦
断面図、第２図は同圧縮機構部の吐出孔付近の拡大図、
第３図（ａ）、（ｂ）は同特性図、φ 第４図（ａ）（ｂ）は従来の特性図である。 ｌ・・・・・・密閉容器、４・・・・・・クランク軸、
５・・・・・・固定渦巻羽根部品、６・・・・・・旋回
渦巻羽根部品、７・・・・・・自転拘束部品、８・・・
・・・吐出孔、１１・・・・・・吸入孔、１８・・・・
・・固定渦巻羽根部品の羽根、１９・・・・・・旋回渦
巻羽根部品の羽根。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 密閉容器内に電動機と、この電動機によって駆動される
   圧縮機構を配設し、前記圧縮機構を、固定渦巻羽根部品
   と、この固定渦巻羽根部品と噛み合わせ、複数個の圧縮
   空間を形成するように配設した旋回渦巻羽根部品と、こ
   の旋回渦巻羽根部品の自転を防止して旋回運動のみを行
   わせる自転拘束部品と、この旋回渦巻羽根部品を偏心旋
   回駆動するクランク軸で構成し、前記固定渦巻羽根部品
   と旋回渦巻羽根部品の羽根を形成する曲線の巻き始め角
   度を互いに異ならせたことを特徴とするスクロール圧縮
   機。