JPH0332173Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【技術分野】

本考案は、折り畳み式の非常用あるいは天井裏
昇降用のはしごユニツトに係り、はしごを下方へ
降ろしたときにリンク体を所定角度で位置決めし
支持するための技術に関する。

【背景技術】

従来にあつては、第５図に示すように、開口枠
１の内周側面にフツク状のリンク受け部８ａをビ
ス９で固定し、蓋板が開かれてリンク体４が下が
つたときには、このリンク受け部８ａでリンク体
４の基部を受け止めるようになつていた。ところ
が、このはしごユニツトが設けられている高さ
は、設置場所により異なり、はしごの長さは決ま
つているために天井と床の間が高い所では下降さ
せたはしごの角度は急となり、天井と床の間が低
いところでははしごの角度は緩やかとなるが、上
記従来例にあつてははしごの角度が変わつてもリ
ンク受け部８ａによりリンク体４が支持される角
度を調整することはできなかつた。

【考案の目的】

本考案は叙上のような技術的背景に鑑みて為な
されたものであり、その目的とするところははし
ごユニツトを設置する場所に応じてリンク受け部
の位置を調整することができ、確実にリンク受け
部でリンク体を支持できるようにすることにあ
る。

【考案の開示】

本考案のはしごユニツトは、上面に折り畳み可
能なはしご２を取り付けられた蓋板３の一端を開
口枠１の一端の下部に回動自在に枢着し、一対の
リンク７を接続したリンク体４の下端を回動自在
に蓋板３に枢着し、リンク体４の上端を回動自在
に枢着する保持金具１２を開口枠１の側面に４点
にて支持固定し、この保持金具１２にボルト受け
部５を固設すると共に、該ボルト受け部５にボル
ト６を進退自在に螺挿し、このボルト６の上端部
に設けたリンク受け部５によりリンク体４を下方
から支持し、ボルト６をボルト受け部５に３個の
ナツト１６により螺着固定したことを特徴とする
ものであり、ボルト６を動かすことによりリンク
体４の位置決め位置を調整できるものである。 以下本考案の実施例を添付図に基いて詳述す
る。第４図には天井裏を利用できるように天井に
はしごユニツトを設置した場合の状態を示す。天
井９には人間が通ることができる程度の開口１０
があけられており、この１０の内周には金属製の
開口枠１が固定されている。この開口枠１の一端
の下部には蓋板３の一端が蝶番１１により回動自
在に蝶着されている。折り畳み可能なはしご２は
図示例では３つに折り畳まれるようになつてお
り、一番上の部分が蓋板３上面に固定されてい
る。そして、収納時にははしご２は蓋板３の上面
へ折り畳めるようにしてある。リンク体４は２本
のリンク７をリベツト１４により回転自在に連結
したものであり、リンク体の上端はリベツト１５
により開口枠１の側面に取着された保持金具１２
に回動自在に取付けられており、リンク体４の下
端は蓋板３上面の側部に回動自在に取着されてい
る。上記保持金具１２は第１図及び第２図に示す
ようにボルト、ネジ等の固定具２０により開口枠
１の側面に４点で支持固定されている。又、開口
枠１とリンク体４下部との間には引張ばね１３を
掛け渡して蓋板３を閉じるとき軽く行えるよう引
き上げ方向へ付勢してある。また、上記保持金具
１２にはリベツト１５のやや下方でボルト受け部
５が固設されており、ボルト受け部５にはボルト
６が斜め方向に挿通されていてボルト６は進退自
在となつており、ボルト６にはボルト受け部５の
両側で都合３個のナツト１６が取着されており、
調整時以外はボルト６が動かないようにしてあ
る。更に、ボルト６の上端部にはコ字形のリンク
受け部８が回動自在に取着されており、蓋板３を
開いてリンク体４を下降させたときにはリンク体
４がリンク受け部８内に嵌まつて支持、位置決め
され、蓋板３を閉じたときにはリンク体４はリン
ク受け部８から抜けて畳まれるようなつている。
ここでリンク受け部８ははしご２を床１７につけ
たときにリンク体４を支持し位置決めするように
調整されており、この調整はナツト１６を緩めた
後ボルト６を回して行い、最後に再びナツト１６
を緊締しておくものである。

【考案の効果】

本考案は叙述のごとく構成されているから、ボ
ルトを回してボルトを進退させることによりリン
ク受け部の位置を調整できるものであり、はしご
ユニツトの設置場所に応じてリンク受け部を調整
して確実にリンク体を支持し位置決めさせられる
という利点がある。また、リンク体の上端を回動
自在に枢着する保持金具を開口枠の側面に４点に
て支持固定し、この保持金具にボルト受け部を固
設していることで、各部材が一体化されて、ボル
トの位置決めの調整が容易となるものであり、ま
た、上端部にリンク受け部を設けたボルトをリン
ク体の下方に配置していることで、収納物の出し
入れにおいて、収納物がボルトに当たる確率が低
く、安全であり、更には、ボルトの固定を３個の
ナツトで行つているために、下用意にボルトが回
転せずに安全であるという効果を奏するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す正面図、第２
図は同上の拡大図、第３図は第２図の側面図、第
４図ははしごユニツトの全体斜視図、第５図は従
来例の斜視図であり、１は開口枠、２ははしご、
３は蓋板、４はリンク体、５はボルト受け部、６
はボルト、７はリンク、８はリンク受け部、１２
は保持金具、１６はナツトである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上面に折り畳み可能なはしごを取り付けられた
   蓋板の一端を開口枠の一端の下部に回動自在に枢
   着し、一対のリンクを接続したリンク体の下端を
   回動自在に蓋板に枢着し、リンク体の上端を回動
   自在に枢着する保持金具を開口枠の側面に４点に
   て支持固定し、この保持金具にボルト受け部を固
   設すると共に、該ボルト受け部にボルトを進退自
   在に螺挿し、このボルトの上端部に設けたリンク
   受け部によりリンク体を下方から支持し、ボルト
   をボルト受け部に３個のナツトにより螺着固定し
   たことを特徴とするはしごユニツト。