JPH0331117Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、ラジアル電子部品をプリント基板に
挿入する自動挿入装置等において、電子部品移送
用のパレツトにて垂直状態で保持されているラジ
アル電子部品連切断片の位置にばらつきが生じて
いる場合、そのばらつきを除去して本来あるべき
所定位置に修正するための部品位置修正機構に関
する。

（従来の技術） 従来、本出願人が提案している自動挿入装置に
おいては、ラジアル電子部品供給装置によつてラ
ジアル電子部品連を電子部品１個を有するように
切断したラジアル電子部品連切断片を無端帯機構
上に取り付けられて問欠走行するパレツトに供給
し、該パレツトにより電子部品を所定の循環チヤ
ツク機構に移送する構造を採用している。

（考案が解決しようとする問題点） ところで、本出願人により、ラジアル電子部品
連切断片を垂直に立てた状態で水平面上を走行す
るパレツトで保持して移送し、かつその保持姿勢
がパレツト走行方向に対しラジアル電子部品連切
断片のテープ面が垂直面をなすようにした電子部
品移送装置の開発が提案されている。この場合、
ラジアル電子部品連切断片のテープ面がパレツト
走行方向に対し垂直であるためラジアル電子部品
連切断片の位置ずれは起きにくい構成であるが、
近年益々電子部品自動挿入機の挿入率の向上が要
望されるようになつてきており、電子部品自動挿
入装置にこのラジアル電子部品連切断片をパレツ
トで移送する移送装置が利用される場合において
は、パレツトで保持されたラジアル電子部品連切
断片の位置のばらつきを除去し、パレツトに対し
常に一定の正確な位置に規制する必要が生じてき
ている。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、上記の点に鑑み、相対向する内側面
がラジアル電子部品連切断片のリード線を所定位
置に規制する水平方向位置修正ガイド面を構成す
る一対のガイドバーと、ラジアル電子部品連切断
片のテープ上辺を押下げる押下げ部材とを具備し
ていて、パレツトにて保持されたラジアル電子部
品連切断片の水平位置及び垂直位置の両者の位置
修正が可能で、パレツトに対し常にラジアル電子
部品連切断片の位置を正確な一定位置に規制可能
であり、ひいては電子部品自動挿入機等に応用し
た場合に自動挿入機の最終的な挿入率の向上を図
ることが可能な部品位置修正機構を提供しようと
するものである。

（実施例） 以下、本考案に係る部品位置修正機構の実施例
を図面に従つて説明する。

第５図は部品位置修正機構が設けられる電子部
品移送装置の一例を示すものである。また、第６
図は第５図の電子部品移送装置においてラジアル
電子部品連切断片を垂直に立てて保持する電子部
品移送用のパレツトの一例である。これらの図に
おいて、パレツト１は、パレツト本体２の部分に
おいて水平面内で間欠走行するチエーン３に固定
され、またパレツト本体２上には部品保持部４が
回転自在に設けられている。該部品保持部４は固
定保持ガイド５と保持爪６Ａ，６Ｂとを具備して
いる。そして、第５図の電子部品移送装置におけ
るチエーン３の直線走行部分すなわちパレツト１
の直線走行路に沿つてラジアル電子部品供給装置
１０がパレツト１と等間隔で配列され、各ラジア
ル電子部品供給装置１０にはそれぞれラジアル電
子部品連２０を巻き付けたリールを回転可能に収
容したラジアルパツケージ２１が接続される。そ
して、ラジアル電子部品供給装置１０よりラジア
ル電子部品１個を有するようにパレツト１の部品
保持部４に送り込まれかつ切断されたラジアル電
子部品連切断片２５は、部品保持部４においてそ
のラジアル電子部品連切断片２５のテープ２６を
垂直に立てた状態で保持される。

なお、パレツト１の部品保持部４はストツパ機
構により回転範囲が規制されており、通常の状態
すなわちラジアル電子部品供給装置１０よりのラ
ジアル電子部品連２０の供給を受けるとき及び移
送時においてはラジアル電子部品連切断片２５の
テープ２６がパレツト走行方向Ｘに対し垂直面を
なして保持する姿勢に規制されている。

さて、パレツト１上のラジアル電子部品連切断
片２５は、ラジアル電子部品供給装置１０よりの
受け取り動作に起因して、あるいはパレツト走行
中の振動、電子部品自身の原因等によつて、パレ
ツト１上で保持姿勢にばらつきを生ずる。このば
らつきを除去するために、循環チヤツク機構１５
のチヤツク１６への移し変え位置Ｚにパレツト１
が到達する手前位置に第１図乃至第４図に詳細を
示す部品位置修正機構５０が配置される。

第１図乃至第４図において、一対のガイドバー
３０Ａ，３０Ｂは、、パレツト１が直線的に走行
するパレツト走行路に沿つて支持脚３１で本体枠
側に支持固定されている。これらの一対のガイド
バー３０Ａ，３０Ｂの相対向する内側面は、パレ
ツト１の部品保持部４で垂直に保持されたラジア
ル電子部品連切断片２５のリード線２７を所定の
水平面内位置に規制する水平方向位置修正ガイド
面３２を構成している。すなわち、到来するパレ
ツト１で保持されたラジアル電子部品連切断片２
５を受け入れる先端側のガイド面３２の間隔は規
制値よりもかなり大きく開き、矢印Ｘのごとくパ
レツト１が進行方向に間欠的に前進するに従つて
ガイド面３２の間隔は狭まり、後端近くにおいて
は所定の正確な規制間隔となつている。また、一
対のガイドバー３０Ａ，３０Ｂの下面は、前記ラ
ジアル電子部品連切断片２５のテープ２６上辺の
高さを規制する垂直方向位置修正ガイド面３３を
構成している。すなわちガイド面３３はパレツト
１が到来してくる先端に向かつてやや高くなつた
傾斜面となつており、パレツト１の部品保持部４
においてやや浮き上がり状態にて保持されてきた
ラジアル電子部品連切断片２５のテープ上辺に当
接してこれを押下げる働きをする。

一方、一対のガイドバー３０Ａ，３０Ｂの後端
には、ラジアル電子部品連切断片２５のテープ２
６上辺を機械的に押下げる押下げ部材３５が配置
されている。該押下げ部材３５はエアーシリンダ
３６で作動される昇降板３７の下面に固定されて
いる。エアーシリンダ３６は支持脚３１に固定さ
れたシリンダ取付板３８に取り付けられ、さらに
昇降板３７にはシリンダ取付板３８を貫通してス
トツパ機構３９が取り付けられている。このスト
ツパ機構３９はボルト４０に螺合したナツト４１
により昇降板３７の降下量を正確に規定してい
る。

次に上記実施例の動作を説明する。第５図に示
すごとくラジアル電子部品連２０よりラジアル電
子部品１個を有するごとく切断されたラジアル電
子部品連切断片２５の供給をラジアル電子部品供
給装置１０から受けたパレツト１は、その部品保
持部４においてラジアル電子部品連切断片２５を
垂直に立てた状態でしかもそのテープ２６がパレ
ツト走行方向Ｘに対し垂直面をなすように保持し
てチエーン３の間欠走行に従つて順次循環チヤツ
ク機構１５への移し変え位置Ｚに向かつて移動し
ていく。そして、移し変え位置Ｚの手前に位置す
る部品位置修正機構５０に到達する。ここでは、
まず第１図及び第２図に示すごとく一対のガイド
バー３０Ａ，３０Ｂの水平方向位置修正ガイド面
３２によりラジアル電子部品連切断片２５のリー
ド線２７の水平方向位置（パレツト走行方向Ｘに
直交する方向の位置）を正確に規制し、これと同
時に垂直方向位置修正ガイド面３３によりラジア
ル電子部品連切断片２５のテープ２６上辺の高さ
位置を規制する。これらは、パレツト１が走行方
向Ｘの方向に間欠的に進む過程で実行される。そ
して、それらの規制を受けた後、パレツト１がガ
イドバー３０Ａ，３０Ｂの後端位置に達して停止
したときに、エアーシリンダ３６が作動され、こ
れにより一対の押下げ部材３５が第３図の上昇位
置より第４図の下降位置に下がり、これによりラ
ジアル電子部品連切断片２５のテープ上辺を押下
げ、テープ下辺がパレツト側部品保持部４の底面
に突き当たる状態とする。この強制的に下方に押
下げる動作により、静的なガイドでは除去できな
いばらつきを確実に解決し、テープ２６の高さを
正確に揃えることができる。このように正確にパ
レツト１の部品保持部４におけるラジアル電子部
品連切断片２５のリード線２７の水平方向位置及
びテープ２６の高さ位置を正確に規制した状態
で、パレツト１は循環チヤツク機構１５への移し
変え位置Ｚに到達し、その循環チヤツク機構１５
のチヤツク１６にてパレツト１側の電子部品連切
断片２５が確実に取り出される。

そして、図示は省略したがこの循環チヤツク機
構１５のチヤツク１６よりプリント基板にラジア
ル電子部品の挿入を行なうための挿入ガイドへの
受け渡しがさらに行わなれることになる。

上記実施例の構成によれば次のような効果を上
げることができる。

(1) 水平方向位置修正ガイド面３２と垂直方向位
置修正ガイド面３３を具備した一対のガイドバ
ー３０Ａ，３０Ｂによりパレツト１にて保持さ
れた電子部品連切断片２５の位置を修正する構
造は簡単にして信頼性が高い。

(2) 一対のガイドバー３０Ａ，３０Ｂの後端にシ
リンダ３６により強制的に上下される一対の押
下げ部材３５を設け、ラジアル電子部品連切断
片２５のテープ２６の上辺を強制的に押下げて
いるため、単なる静的なガイドでは解消できな
いばらつきを確実に解決し、テープ２６の高さ
を正確に揃えることができる。

(3) 可動部分が少なく、構造が簡単であり、安価
で故障も少ない。

(4) 上記(1)(2)の効果により循環チヤツク機構１５
のチヤツク１６に対する受け渡しミスを防止す
ることができ、自動挿入装置における最終的な
プリント基板への挿入ミスを極めて少なくする
ことが可能となる。

なお、ラジアル電子部品連切断片２５を保持す
るパレツト側の機構の詳細は適宜変更を加えるこ
とができる。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案によれば、相対向
する内側面が、パレツトで垂直に保持されたラジ
アル電子部品連切断片のリード線を所定位置に規
制する水平方向位置修正ガイド面を構成する一対
のガイドバーと、前記ガイドバーの端部に位置し
ていて前記ラジアル電子部品連切断片のテープ上
辺を押下げる押下げ部材とを設けたので、パレツ
トで垂直に立てた状態で移送されるラジアル電子
部品連切断片の位置のばらつきを除去し、所定の
正確な位置に修正可能でひいては自動挿入装置に
おけるプリント基板への挿入率の向上を図ること
が可能な部品位置修正機構を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る部品位置修正機構の実施
例を示す平面図、第２図は同側面図、第３図は押
下げ部材が上昇位置にあるときの正面図、第４図
は同押下げ部材が下降位置にあるときの正面図、
第５図は部品位置修正機構を備えた電子部品移送
装置の一例を示す概略斜視図、第６図は第５図で
用いたパレツトの一例を示す斜視図である。 １……パレツト、３……チエーン、４……部品
保持部、１０……ラジアル電子部品供給装置、１
５……循環チヤツク機構、２０……ラジアル電子
部品連、２５……ラジアル電子部品連切断片、２
６……テープ、２７……リード線、３０Ａ，３０
Ｂ……ガイドバー、３１……支持脚、３２，３３
……ガイド面、３５……押下げ部材、３６……エ
アーシリンダ、３７……昇降板、５０……部品位
置修正機構。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ラジアル電子部品連をラジアル電子部品１個を
   有するように切断してなるラジアル電子部品連切
   断片を垂直に立てかつ当該ラジアル電子部品連切
   断片のテープを進行方向に対して垂直面をなすよ
   うにパレツトの部品保持部で保持し、該パレツト
   で保持された前記ラジアル電子部品連切断片の位
   置規制を、前記パレツトが直線的に走行するパレ
   ツト走行路に沿つて固定配置された一対のガイド
   バー及び該ガイドバーの後端位置に昇降自在に配
   置された押し下げ部材で行う部品位置修正機構で
   あつて、 前記一対のガイドバーの相対向する内側面は、
   前記パレツトで保持された前記ラジアル電子部品
   連切断片を受け入れる先端側が規制値よりも大き
   く後端側が正確な規制値となつていて前記ラジア
   ル電子部品連切断片のリード線を所定位置に規制
   する水平方向位置修正ガイド面を構成し、 前記一対のガイドバーの下面は先端に向かつて
   高くなつた傾斜面を持ち前記ラジアル電子部品連
   切断片のテープ上辺の高さを規制する垂直方向位
   置修正ガイド面を構成し、 前記押し下げ部材は下降して前記ラジアル電子
   部品連切断片のテープ上辺を前記部品保持部の底
   面に突き当たる状態に押下げる構成となつている
   ことを特徴とする部品位置修正機構。