JPH0330994A - グラビア版の再利用方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明はグラビア印刷で使用する版再利用方法に関する
ものである。

〈従来技術〉 従来のグラビア版は第２図（ｂ）に示すような構成とし
ていた。これを工程順に説明する。まず、シリンダー状
の鉄系素材２に耐食性を目的として、ニッケルめっき層
３を形成し、厚み調整のため下地銅めっき９を施す。亜
セレン酸等を用い、下地銅めっき９面にＴす離処理を行
なった後、厚みが１００〜２００μｍの銅めっきを施す
。この１同めっき層１１をバラード銅と呼ぶ。次に印刷
用のパターンを形成する工程に移る。すなわち、インキ
が詰められるセル５をフォトエツチング法もしくは、電
子彫刻法により形成し、耐剛力を増すためのクロムめっ
き層６を施してグラビア版として完了する。

印刷が終了したグラビア版を再利用するための工程に移
す。第２図（Ｃ）に示すように人手により、剥離層１０
から、クロムめっき６が形成されているバラード銅めっ
き層１１を剥がす。そして、下地銅めっき層の表面を調
整した後、前記の工程を繰返す事で、グラビア版として
何度も再利用していたのである。

〈発明が解決しようとする課題〉 前記したように従来法はバラード銅めっき層を人手によ
り剥がすという工程が入るため自動化が難しい事と、バ
ラード銅めっき層の厚みが一定以上（通常１００〜２０
０μｍｔ）ないと剥がしにくいため、銅めっき時間が長
くなるという問題点を有していた。

本発明は以上のような従来法の欠点に鑑み、グラビア版
の再利用方法として印刷パターンが形成された銅めっき
層の除去に際して、人手に軌る事のない方法で溶解除去
する方法を提供するものであ、る。

〈課題を解決するための手段〉 本発明は、鉄系素材にニッケルめっきが施されてなるグ
ラビア版素体に銅めっきを行なった後、印刷パターンを
形成し、さらにクロムめっきを施してなるグラビア版に
おいて、刷了後、クロムめっき層を除去した後、銅めっ
き層を溶解剥離液にて除去する事で再び得られるグラビ
ア版素体を再度、前記工程にて繰返し使用する事を特徴
とするグラビア版の再利用方法であり、このグラビア版
の再利用方法に用いる剥離液として、２価の銅イオン濃
度が１〜２００　ｇ　／　ｌで、ｐＨを水酸化化合物で
７．５〜９．５に調整したエチレンジアミンまたはピピ
リジンよりなる剥離液を使用する方法を提案するもので
ある。

〈発明の詳細な 説明のグラビア版の再利用方法に関しての詳細は実施例
において述べるが、これに用いる剥離液に関して説明す
る。

本発明の中で触れるグラビア版の構成は、鉄系素材の上
にニッケルめっき層が１〜５０μｍの厚みで形成されて
おり、さらに５０〜１００　μｍ程度の銅めっき層が施
され、印刷パターンとしてのセルが形成された後、クロ
ムめっき層が施されているものである。

刷了後、クロムめっき層を塩酸等で剥離した後、本発明
の一部である剥離液を用いる。すなわち、ニッケル上に
銅が形成されており、銅のみを溶解する剥離液に関する
ものである。従来の銅の剥離液として塩化第２鉄系、塩
化第２銅系、過硫酸アンモニウム系が知られているが、
いずれもニッケルを溶解するため、本発明の中で用いる
のは不適当である。著者らは、様々な試薬を検討した結
果、エチレンジアミンまたはピピリジン、１〜２００ｇ
／２の銅イオン（硫酸銅もしくは、電気化学的に溶解す
る。）及び水酸化化合物から成る液がｐＨ７゜５〜９．
５の範囲において、銅とニッケルの溶解速度比が５０：
ｌ程度になる事をみいだしたのである。

このとき、銅の溶解における反応式は次のように考えら
れる。

Ｃｕ十Ｃｕ（Ｘ）ｚ”　　→２Ｃｕ（Ｘ）”　　　　　
　　　　−−−−（１）Ｃｕ（Ｘ）”　＋１／４０ｚ＋
Ｘ＋１／２ＨｚＯ−Ｃｕ（ＸＬ”Ｈ・・・・・・・・・
・・・（２） ＊ただしＸとはエチレンジアミンまたはピピリジンの略
である。

（１）式は銅の溶解を示すものであり、銅は一部エチレ
ンジアミン錯体またはピピリジン錯体として存在してい
る。

（２）式は１価の銅の錯イオンを２価に酸化させ再び（
１）式の反応に用いるための液の回復機構を示すもので
ある。酸素は剥離液を空気攪拌する事で供給される。

以下実施例にて本発明の詳細な説明する。

〈実施例〉 サイズが５１０■φＸ　１１００ｗｍ　ｌのシリンダー
状の鉄系素材にスルファミン酸ニッケル浴を用い、厚み
が２０μｍになるまでニッケルめっきを施した。

この後、光沢銅めっき浴にて厚みが５０μｍになるよう
に銅めっきを行なった。ヘリオクリジョグラフを用い所
定の印刷パターンを有するセルをこの銅めっき層に形成
した後、サージヤント民俗を用い硬質クロムめっきを厚
みが５μｍ程度になるように行なった。グラビア印刷と
して完了したこの版を用い印刷を行なった後、解版する
作業に移った。まず濃塩酸にてクロムめっきを溶解した
後、本発明のポイントである銅の剥離工程に移った。

表１の条件で銅の剥離を行なったが剥離後のニッケルの
溶解状況は約０．０５μｍ程度侵されただけであった。

この後、前記した光沢銅めっき以降の処理を行ない繰返
しグラビア版として使用が可能であった・ 表　　１ 〈発明の効果〉 本発明のグラビア版の再利用方法を使用する事で、従来
の欠点であった、印刷後解版する際、印刷パターンが形
成された銅めっき層を剥す際、人手に顛るという事がな
くなり、製版工程を含め全工程を自動化する事につなが
った。また、銅めっき層の厚みを従来のｌ／２〜１／４
にする事が出来、銅めっき時間の短縮等の作業効率の向
上に寄与する事ができた。また、ｐＨｍ整の役目を果た
す化合物として水酸化アンモニウムが考えられるが、こ
れを用いた場合、アンモニア臭が激しく作業環境を著し
く悪化させるが、末法のようにアルカリ金属の水酸化物
を用いると上記欠点をカバーできるという効果も生じた
。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）〜（ｄ）は、本発明のグラビア印刷の再利
用方法の一実施例を工程順に示す説明図であり、第２図
（ａ）〜（ｄ）は、従来のグラビア版の再利用方法の一
例を示す説明図である。 １、グラビア版素体　２．鉄系素材 ３、ニッケルめっき　４．銅めっき層 ５、セル　　　　　　６．クロムめっき層７．７°グラ
ビア版　　８．剥離中の銅めっき層９、下地銅めっき層
　１０．剥離層 １１、　　バラード銅めっき層　１２．　　ピーリング
特　　許　　出　　願　　人 凸版印刷株式会社 代表者　鈴木和夫 第２図 第１図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）鉄系素材にニッケルめっきが施されてなるグラビ
   ア版素体に銅めっきを行なった後、印刷パターンを形成
   し、さらにクロムめっきを施してなるグラビア版におい
   て、刷了後、クロムめっき層を除去した後、銅めっき層
   を２価の銅イオン濃度が１〜２００ｇ／ｌで、ｐＨを水
   酸化化合物で７．５〜９．５に調整したエチレンジアミ
   ンまたはピピリジンの組成よりなる剥離液にて除去する
   事で再び得られるグラビア版素体を再度、前記工程にて
   繰返し使用する事を特徴とするグラビア版の再利用方法
   。