JPH033039Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、ステレオ増幅器におけるモード切換
回路に関する。

［従来の技術］ オーデイオ再生においては、その再生モードが
ステレオモード（Ｌ，Ｒ）、モノモード（Ｌ＋Ｒ）
と切り換えられるようになつているが、従来のス
テレオ増幅器におけるモード切換回路は、第３図
に示すように、第１の増幅器１と第２の増幅器２
を具備し、この第１の増幅器１と第２の増幅器２
の入力と第１、第２の入力端子３，４との間に信
号ミキシング用の第１、第２の抵抗５，６をそれ
ぞれ接続するとともに、上記第１の増幅器１と第
２の増幅器２の入力間をスイツチ７を介してて接
続し、第１の出力端子８から第１の増幅器１の出
力を、第２の出力端子９から第２の増幅器２の出
力をそれぞれ取り出すようにした構成を有し、ス
イツチ７がOFFのときに上記第１、第２の出力
端子８，９からステレオ信号出力Ｌ，Ｒが、ON
にときにステレオ出力のミツクス信号出力Ｌ＋Ｒ
が得られるようにしてある。

また、上記の再生モードと異なり、ステレオ信
号出力（Ｌ，Ｒ）とステレオ信号出力のミツクス
信号出力（Ｌ＋Ｒ）を同時に取り出すようにした
方式のものがあるが、これは、第４図に示すよう
に、第１の増幅器１と第２の増幅器２の出力間を
直列接続した信号ミキシング用の第３、第４の抵
抗１０，１１を介して接続し、この第３、第４の
抵抗１０，１１同志を接続した接続中点を第３の
出力端子１２に接続し、この第３の出力端子１２
からミツクス信号出力（Ｌ＋Ｒ）を取り出すよう
にした構成である。

［考案が解決しようとする問題点］ 前者（第３図）は、ステレオ信号出力（Ｌ，
Ｒ）、ミツクス信号出力（Ｌ＋Ｒ）のうちいずれ
か一方の再生モードしか選択できず、また、第１
の増幅器１と第２の増幅器２の入力側に信号ミキ
シング用の第１、第２の抵抗５，６がそれぞれ接
続されているため、ノイズの増大は避けられなか
つた。

後者（第４図）は、ミツクス信号出力（Ｌ＋
Ｒ）がステレオ信号出力（Ｌ，Ｒ）とともに常時
出力さてており、再生モードが固定的であるの
で、3Dシステムなどの限られた用途にしか対応
することができなかつた。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は、 第１の増幅器１と第２の増幅器２を具備し、 上記第１の増幅器１の出力を第１、第２の抵抗
１７，１８を介して第１、第２の出力端子１３，
１４にそれぞれ接続し、 上記第２の増幅器２の出力を第３、第４の抵抗
１９，２０を介して第３、第４の出力端子１５，
１６にそれぞれ接続し、 上記第１の出力端子１３と第３の出力端子１５
との間を第１のスイツチ２１を介して接続すると
ともに、上記第２の出力端子１４と第４の出力端
子１６との間を第２のスイツチ２２を介して接続
した、 構成を有する。

［作用］ 以上の構成は、信号ミキシング用の第１、第
２、第３、第４の抵抗１７，１８，１９，２０が
第１、第２の増幅器１，２の出力側に接続されて
おり、また、第１、第２のスイツチ２１，２２の
操作によつて、第１、第２、第３、第４の出力端
子１３，１４，１５，１６にステレオ信号出力
（Ｌ，Ｒ）、ミツクス信号出力（Ｌ＋Ｒ）をそれぞ
れ独立して出力することがでる。

第１、第２のスイツチ２１，２２の操作に対応
する動作はつぎのとおりである。

(1) 第１、第２のスイツチ２１，２２がともに
OFFのとき 第１、第２の出力端子１３，１４からはステ
レオ信号出力（Ｌ，Ｒ）の一方（Ｌ）がそれぞ
れ独立して得られ、第３、第４の出力端子１
５，１６からはステレオ信号出力の他方（Ｒ）
がそれぞれ独立して得られる。

(2) 第１のスイツチ２１がOFF、第２のスイツ
チ２２がONのとき 第１の出力端子１３からはステレオ信号出力
（Ｌ，Ｒ）の一方（Ｌ）が、第３の出力端子１
５からはステレオ信号出力の他方（Ｒ）がそれ
ぞれ独立して得られる。

かつ、ステレオ出力信号が第２のスイツチ２
２によつて混合されて、第２、第４の出力端子
１４，１６からは同一のミツクス信号出力（Ｌ
＋Ｒ）がそれぞれ独立して得られる。

(3) 第１のスイツチ２１がON、第２のスイツチ
２２がOFFのとき 第２の出力端子１４からはステレオ信号出力
（Ｌ，Ｒ）の一方（Ｌ）が、第４の出力端子１
６からはステレオ信号出力の他方（Ｒ）がそれ
ぞれ独立して得られる。

かつ、ステレオ出力信号が第１のスイツチ２
１によつて混合されて、第１、第３の出力端子
１３，１５からは同一のミツクス信号出力（Ｌ
＋Ｒ）がそれぞれ独立して得られる。

(4) 第１、第２のスイツチ２１，２２がともに
ONのとき ステレオ出力信号（Ｌ，Ｒ）が第１、第２の
スイツチ２１，２２によつて混合されて、第
１、第２、第３、第４の出力端子１３，１４，
１５，１６からは同一のミツクス信号出力（Ｌ
＋Ｒ）がそれぞれ独立して得られる。

［実施例］ （実施例） 第１図において説明する。

１，２は第１、第２の増幅器、３，４は第１、
第２の入力端子、１３，１４は第１、第２の出力
端子、１５，１６は第３、第４の出力端子。

上記第１の増幅器１の出力を第１、第２の抵抗
１７，１８を介して第１、第２の出力端子１３，
１４にそれぞれ接続し、上記第２の増幅器２の出
力を第３、第４の抵抗１９，２０を介して第３、
第４の出力端子１５，１６にそれぞれ接続する。

上記第１、第２、第３、第４の抵抗１７，１
８，１９，２０はステレオ出力信号（Ｌ，Ｒ）の
ミキシング用抵抗であつて、第１、第２の増幅器
１，２の出力インピーダンス（通常、充分小さく
設計される）に比べて充分大きな抵抗値（通常、
数10〜数100Ω）に選ばれる。

上記第１の出力端子１３と第３の出力端子１５
との間を第１のスイツチ２１を介して接続すると
ともに、上記第２の出力端子１４と第４の出力端
子１６との間を第２のスイツチ２２を介して接続
する。

（実施例） 第２図において説明する。図中、第１図と同等
部分には同一符号を付し、その説明は省略する。

第１の出力端子１３と第３の出力端子１５との
間を直列接続した第１、第２の可変抵抗器２３，
２４を介して接続し、この第１、第２の可変抵抗
器２３，２４同志を接続した接続中点を接地す
る。

同様に、第２の出力端子１４と第４の出力端子
１６との間を直列接続した第３、第４の可変抵抗
器２５，２６を介して接続し、この第３、第４の
可変抵抗器２５，２６同志を接続した接続中点を
接地する。

本実施例は、（実施例）の機能に加えて、以
下の機能が付加されている。

(1) 第１、第２のスイツチ２１，２２がともに
OFFのとき 第１、第２の可変抵抗器２３，２４および／
または第３、第４の可変抵抗器２５，２６を調
整することにより、第１、第２の増幅器１，２
の各ステレオ信号出力（Ｌ，Ｒ）の利得調整、
各出力間のバランス調整ができる。

(2) 第１、第２のスイツチ２１，２２のうちいず
れか一方、たとえば、第２のスイツチ２２が
ONのとき 第１、第２の可変抵抗器２３，２４を調整す
ることにより、第１、第２の出力端子１３，１
５から出力されるステレオ信号出力（Ｌ，Ｒ）
の利得調整、各出力間のバランス調整ができ、
かつ、第３、第４の可変抵抗器２５，２６を調
整することにより、第２、第４の出力端子１
４，１６から出力されるミツクス信号出力（Ｌ
＋Ｒ）の利得調整ができる。

［考案の効果］ 本考案は、(1)信号ミキシング用の第１、第２、
第３、第４の抵抗１７，１８，１９，２０が第
１、第２の増幅器１，２の出力側に接続されてい
るので、ノイズの増大がない、(2)第１、第２のス
イツチ２１，２２の操作によつて、第１、第２、
第３、第４の出力端子１３，１４，１５，１６に
ステレオ信号出力（Ｌ，Ｒ）、ミツクス信号出力
（Ｌ＋Ｒ）をそれぞれ独立して出力することがで
き、そのために、各出力で各々異なる後段の負荷
（増幅器）を駆動することができる、(3)したがつ
て、各種再生モードに対応できる、効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のモード切換回路の構成を示す
図、第２図は同、他の実施例の構成を示す図、第
３図および第４図は従来のモード切換回路の構成
を示す図である。 １，２……第１、第２の増幅器、３，４……第
１、第２の入力端子、１３，１４，１５，１６…
…第１、第２、第３、第４の出力端子、１７，１
８，１９，２０……第１、第２、第３、第４の抵
抗、２１，２２……第１、第２のスイツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 第１の増幅器１、第２の増幅器２を具備し、上
   記第１の増幅器１の出力を第１、第２の抵抗１
   ７，１８を介して第１、第２の出力端子１３，１
   ４にそれぞれ接続し、上記第２の増幅器２の出力
   を第３、第４の抵抗１９，２０を介して第３、第
   ４の出力端子１５，１６にそれぞれ接続し、上記
   第１の出力端子１３と第３の出力端子１５との間
   を第１のスイツチ２１を介して接続するととも
   に、上記第２の出力端子１４と第４の出力端子１
   ６との間を第２のスイツチ２２を介して接続した
   ことを特徴とするモード切換回路。