JPH0330175Y2

JPH0330175Y2 -

Info

Publication number: JPH0330175Y2
Application number: JP17542585U
Authority: JP
Priority date: 1985-11-14
Filing date: 1985-11-14
Publication date: 1991-06-26
Also published as: JPS6282817U

Description

【考案の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉本考案は、扉体であるスライドパネルが窓枠レ
ールを車体前後方向に移動可能に保持されている
スライド式サンルーフに関し、特に２座席車、軽
自動車のようなルーフが短かいタイプの車に好適
なものである。

〈従来の技術〉上記のようにルーフが短かいタイプの車で、サ
ンルーフを装備しようとする場合、従来は、スペ
ースの関係で、Ｔバールーフや、手動式タルガト
ツプ若しくはチルト式がほとんどであつた。とこ
ろが、昨今、全開可能なスライド式サンルーフ
を、ルーフの短かいタイプの車に装備する要請が
増大しつつある。

この要請を満たすために、例えばスライドパネ
ルを手で取り外してトランクルーム内に収納する
方式のものがあつた。

〈考案が解決しようとする問題点〉しかし、このスライドパネルのトランクルーム
内への収納を、機械的（自動的）に行なおうとす
ると、機構が複雑となり適用困難である。

本考案は、上記にかんがみて、ルーフが短かい
タイプの車に機械的に開閉可能なスライド式サン
ルーフを容易に適用可能とすることを目的とす
る。

〈問題点を解決するための手段〉本考案のスライド式サンルーフは、下記構成に
より上記問題点を解決するものである。

一対の窓枠レールと連続してルーフ後端部から
車体後部に向つて一対の案内レールが斜設され、
案内レールの後端部位で、回動駆動可能に元部が
軸支されたシリンダが配設され、スライドパネル
の前端両側には窓枠レール及び案内レールをスラ
イド可能に被案内部材が結合されているととも
に、後端両側にはシリンダのピストンロツドの先
端が回り対偶で結合されていることを特徴とす
る。

〈実施例〉以下、本考案の一実施例を、図例に基づいて、
説明をするが、本考案は、この実施例に限定され
ることなく、本考案の技術的範囲を逸脱しない範
囲内で種々の態様を含む。

扉体であるスライドパネル１が窓枠レール２，
２の車体前後方向に移動可能に保持されている。
そして上記一対の窓枠レール２，２と連続してル
ーフ４後端部から車体後部デツキ（車体後部）５
に向つて一対の案内レール７，７が斜設されてい
る。案内レール７の後端部位（近傍を含む）で、
回動駆動可能に元部がモータ８の回転軸と結合さ
れたシリンダ１１が配設されている。このシリン
ダ１１は案内レール７に格納可能となつている
（第３図参照）。またシリンダ１１の回動は、各リ
ミツトスイツチ（図示せず）を両端部位に装着さ
れた回動案内部材１２により制御可能となつてい
る。また、スライドパネル１の前端両側には窓枠
レール２及び案内レール７をスライド可能な被案
内ローラ（被案内部材）１４が結合されていると
ともに、後端両側にはシリンダ１１のピストンロ
ツド１５の先端が回り対偶で結合されている。こ
こで被案内部材１４は必ずしもローラである必要
はなく、ピン状部材であつてもよい。上記モータ
及びシリンダの動力源は、車両内燃機から直接、
又はオルタネータを介した電力から得る。従つて
モータは油圧式、電気式、空気式、シリンダは油
圧式、エア式いずれでもよい。また、モータ８及
びシリンダ１１は、両者が連動して後述の動作を
なすように、電気回路で制御される。このとき、
ルーフを閉じるときや持ち上がり負荷が大きいと
きは大出力となり、荷重が減少したとき滑らかに
作動するように電気回路を工夫しておくことが望
ましい。また、上記実施例において、案内レール
７は車体外部に突出するため、車両強度部材であ
るロールバーを兼ねるもの、又はロールバー内に
一体化して意匠性の向上を図ることが望ましい。

次に、上記サンルーフの動作説明を行なう。

第３図のサンルーフ閉状態（シリンダ１１が前
方へ回動しているとともにピストンロツド１５が
前死点位置にある）から、モータ８を駆動させて
第１図に示す状態までシリンダ１１を回動させ
る。すると、被案内ローラ１４が窓枠レール２を
転動してルーフ後端部を越え案内レール７の前端
部に到ることによりサンルーフが全開する。この
とき、ピストンロツド１５はまだ前死点位置にあ
る。

続いて、シリンダ１１を作動させてピストンロ
ツド１５を後死点位置まで後退させ、さらに、モ
ータ８を駆動させてシリンダ１１を後方へ回動さ
せる。すると、被案内ローラ１４が案内レール７
を転動して案内レールの後端部に到ることによ
り、スライドパネル１は、第４図に示す状態を経
て、第５図に示すように、車体後部デツキ５上に
尻上がりに保持される。こうして、車体後部デツ
キ５上に保持されたスライドパネル１は、リアス
ポイラーの作用をする。なお、尻上りの角度は、
モータ８を駆動させてシリンダ１１を回動させる
ことにより任意位置に停止可能となるようにして
おけば、さらにリアウイングとしての作用も得る
ことができる。

またサンルーフを閉じるときは、上記動作を順
次逆に行えば、第５図の状態から、第４図、第１
図の状態を経て、第３図のサンルーフ閉状態に到
る。

〈考案の効果〉本考案のスライド式サンルーフは、上記の如
く、窓枠レールと連続してルーフ後端部から車体
後部に向つて案内レールを斜設し、案内レールの
後端部位で、回動駆動可能に元部が軸支されたシ
リンダを配設し、スライドパネルの前端両側に窓
枠レール及び案内レールをスライドする被案内部
材が結合するとともに、後端両側にはシリンダの
ピストンロツドの先端を回り対偶で結合する構成
により、サンルーフの開状態においてスライドパ
ネルをリアスポイラーさらにはリアウイングとし
て使用でき、しかもその機構も簡単である。

従つて、本考案は、２座席車や軽自動車等のル
ーフが短かいタイプの車に、機械的（自動的）に
開閉可能なスライド式サンルーフを容易に適用可
能となるものであり、さらに、車体のリアデザイ
ンが二通りとなり、一台の車で二つの異なつた意
匠感を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例におけるサンルーフ
を開いてスライドパネルをリアスポイラー位置へ
移行する第１中間状態を示す概略側面図、第２図
は第１図の部分断面平面図、第３図は本考案の一
実施例におけるサンルーフ閉状態を示す概略側面
図、第４図は同じくスライドパネルをリアスポイ
ラー位置へ移行する第２中間状態を示す概略側面
図、第５図は同じくスライドパネルがリアスポイ
ラー位置にある状態を示す概略側面図である。１……スライドパネル、２……窓枠レール、４
……ルーフ、５……車体後部デツキ（車体後部）、
７……案内レール、１１……シリンダ、１４……
被案内ローラ（被案内部材）、１５……ピストン
ロツド。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】扉体であるスライドパネルが窓枠レールを車体
前後方向に移動可能に保持されているスライド式
サンルーフであつて、前記一対の窓枠レールと連続してルーフ後端部
から車体後部に向つて一対の案内レールが斜設さ
れ、前記案内レールの後端部位で、回動可動可能に
元部が軸支されたシリンダが配設され、前記スライドパネルの前端両側には前記窓枠レ
ール及び案内レールをスライド可能な被案内部材
が結合されているとともに、後端両側には前記シ
リンダのピストンロツドの先端が回り対偶で結合
されていることを特徴とするスライド式サンルーフ。