JPH0330029Y2

JPH0330029Y2 -

Info

Publication number: JPH0330029Y2
Application number: JP1982058476U
Authority: JP
Priority date: 1982-04-23
Filing date: 1982-04-23
Publication date: 1991-06-26
Also published as: JPS58161544U

Description

【考案の詳細な説明】（技術分野）本考案は住宅内部の天井の下方の壁面に設けた
吊り棚装置に関するものである。

（従来技術）従来、住宅内部のスペースを有効に利用するた
めに天井の下方の壁面に吊り棚を設け、例えば台
所にあつては、食器類等を収納する方法が採られ
ていた。しかし、この吊り棚は固定されているの
で、天井近くの高い所には踏み台に乗らなければ
手が届かず、従つて食器類等のうち使用類度の低
いものを収納したり或は殆ど利用されていないの
が実状である。

（目的）本考案の目的とするところは、天井の下方の壁
面に配設された吊り棚を収納位置と該収納位置か
ら下降させた使用位置との間で自由に移動及び位
置決めできるようにして吊り棚の使用効率を大幅
に高めしかも前記移動を軽い操作力でしかも横振
れ等がなく安定して行えるようにすることであ
る。

（実施例）以下本考案を実施例により説明する。第１図に
おいて、台所の床面で壁面近くに配設された調理
台１、流し台２、調理台３が２台４及び調理台５
等からなる台所セツトの上方の天井近くには、本
考案の実施例の吊り棚装置６が配設されている。

吊り棚装置６は夫々天井近くの壁面に固着され
た外枠７と吊り棚８とを備え、レバー９の操作に
より後記するように収納位置と使用位置とに移動
及び位置決めされるようになつている。

次に主として第２図及び第３図を参照しながら
説明すると、一対の案内部材１０は夫々外枠７の
内面に固着された金具１１及び１２に固着されて
いる。

これらの案内部材１０には夫々内側部材１３
が、ボールリテイナー（図示せず）に保持された
複数の球体を介して、上下に移動自在で、かつ移
動中に横振れ等が起こらないように案内されてい
る。これらの内側部材１３は、吊り棚８に固着さ
れた金具１４及び該吊り棚の側面に固着され、吊
り棚８が外枠７に対して上下に移動自在となつて
いる。

１５は一対の定出力部材で、夫々取付具１６を
介して外枠７の内面の上方に取り付けられ、ばね
部材１７の下端付近は、吊り棚８の上方に固着さ
れた金具１８に接続されている。一対の定出力部
材１５の夫々のばね部材１７の合計の出力は、吊
り棚８及び該吊り棚に収納される収納物の平均的
な重量の合計と略々等しくなるように選定されて
おり、かつその出力がばね部材１７の引出量とは
無関係に一定になつているので、後記するように
収納位置及び使用位置への移動操作を一定の軽い
操作力で行うことができる。外枠７の内面には、
上下に位置決め穴１９ａ及び１９ｂが形成された
位置決め部材１９が固着されている。係止レバー
２０は、吊り棚８の後面に固着された金具２１に
ピン２２を介して枢支され、ばね２３により第３
図の時計方向に付勢され先端部２０ａが位置決め
穴１９ａ及び１９ｂの一方と係合し得るようにな
つており、該係止レバーの下方にはカム部２０ｂ
が形成されている。レバー９は、吊り棚８の下面
に固着された金具２４にピン２５を介して枢支さ
れ、後端部に枢支されたローラ２６が係止レバー
２０のカム部２０ｂに当接させられている。

（作用）以下本考案の作用について説明する。吊り棚装
置６を使用するには、第３図において、レバー９
の操作部９ａに手をかけ、同図の下方に引くとレ
バー９はピン２５を中心として同図の反時計方向
に回動させられ、ローラ２６がカム面２０ｂを移
動して、係止レバー２０をピン２２を中心に反時
計方向に回動させ、先端部２０ａが位置決め穴１
９ａから外れるので、この状態で吊り棚８を下降
させることができる。吊り棚８を下降させ先端部
２０ａが位置決め穴１９ｂに一致する位置に至る
と、係止レバー２０がばね２３の付勢力により第
３図の時計方向に回動させられ、先端部２０ａが
位置決め穴１９ｂに係止され、吊り棚８は第４図
の二点鎖線で示す使用位置Ｃに係止される。

吊り棚８が使用位置Ｃに係止されると、踏み台
等を何ら必要とせずに容易に該吊り棚の収納物を
出し入れすることができる。

吊り棚８を使用位置Ｃから収納位置Ｂにするに
は、まずレバー９の操作部９ａに手をかけ、第３
図の上方に押すと、レバー９はピン２５を中心と
して時計方向に回動させられ、ローラ２６がカム
面２０ｂを下降して位置決め係止レバー２０をピ
ン２２を中心に反時計方向に回動させ係止レバー
２０の先端部２０ａが位置決め穴１９ｂから外れ
るので、この状態で吊り棚８を上昇させることが
できる。上昇を続け、先端部２０ａが位置決め穴
１９ａに一致する位置で、係止レバー２０がばね
２３の付勢力により、第３図の時計方向に回動さ
せられ、先端部２０ａが位置決め穴１９ａに係止
され、吊り棚８は同図の実線で示す収納位置Ｂに
係止される。このように、収納位置Ｂから使用位
置Ｃへの移動時にレバー９の操作部９ａのこの移
動と同じ向きのワンタツチ操作により、吊り棚８
の収納位置Ｂでの係止が解除され、引き続く移動
が可能となり、またこれとは逆の使用位置Ｃから
収納位置Ｂへの移動時にもレバー９の操作部９ａ
のこの移動と同じ向きのワンタツチ操作により吊
り棚８の使用位置Ｃで係止が解除され、引き続く
移動が可能となるので、操作性に優れており使い
勝手が良い。更に、本実施例では一対の定出力部
材１５の出力の合計が吊り棚８の重量及び該吊り
棚に収納される収納物の平均的重量の合計と略々
等しくなるように選定されており、その出力がば
ね部材１７の引出量とは無関係に略々一定である
ので、前記した収納位置及び使用位置への位置決
めのための移動は、一定の軽い操作力で行うこと
ができると共に出力が変位量の関数となる一般的
なばねを使用した場合とは異り収納位置Ｂと使用
位置Ｃとの間のストロークを必要に応じて十分に
大きくとることができる。

（効果）以上のように本考案によれば、天井の下方の壁
面に配設された吊り棚装置の吊り棚を収納位置と
該収納位置から下降させた使用位置との間で自由
に移動及び位置決めできるので、吊り棚の使用効
率を大幅に高めることができ、しかも吊り棚は、
該吊り棚に固着された一対の内側部材が、外枠に
固着されボールリテイナーに保持された複数の球
体を備えた一対の案内部材にそれぞれ案内されて
いるので、吊り棚の外枠に対する移動を軽い操作
力で、かつ移動中に横振れ等が起らずに滑らかに
行うことができる等、顕著な効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例に係り、第１図は吊り棚
装置を台所に配設した例を示す斜視図、第２図は
吊り棚装置主要部の斜視図、第３図は吊り棚の収
納位置における第２図のＡ矢視相当縦断面図、第
４図は吊り棚の収納位置と使用位置とを示す第２
図のＡ矢視相当図である。６は吊り棚装置、７は外枠、８は吊り棚、９は
レバー、９ａは操作部、１０は案内部材、１３は
内側部材、１５は定出力部材、Ｂは収納位置、Ｃ
は使用位置である。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

台所等の天井の下方の壁面に配設された外枠
と、該外枠に固着され、ボールリテイナーに保持
された複数の球体を備えた一対の案内部材にそれ
ぞれ案内された内側部材を介して該外枠に対して
上下に移動自在で、外部操作により収納位置と使
用位置に位置決めされる吊り棚であつて、前記外
枠との間にその出力が前記吊り棚及びそれに収納
されるべき収納物の平均的重量の合計に略々等し
く選定された定出力部材を介して直接接続される
と共に、移動操作用の操作部を備え、前記収納位
置から使用位置への移動時に、この移動と同じ向
きの前記操作部の操作により吊り棚の収納位置で
の係止が解除され、引き続く移動が可能となり、
前記使用位置から収納位置への移動時に、この移
動と同じ向きの前記操作部の操作により吊り棚の
使用位置での係止が解除され、引き続く移動が可
能となるレバーが配設された吊り棚とを備えてな
ることを特徴とする吊り棚装置。