JPH03297571A - 亜鉛鋼板の溶接方法及び溶接用ブローホール防止剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自動車用、家電用、ＯＡ機器用、建材用、産業
用などとして利用される亜鉛鋼板の溶接方法及び溶接用
ブローホール防止剤に関する。

〔従来の技術および問題点〕

近年自動車、家電、ＯＡ機器などには、防錆向」二や軽
量化を図るために薄板の亜鉛鋼板が多く使用されるよう
になった。

亜鉛鋼板には、これらの目的のため、亜鉛メツキ、合金
亜鉛メツキ、メツキ後処理鋼板、ジンクリッチ塗装鋼板
、さらに真空蒸着処理鋼板などが開発され、それぞれの
用途に適した機能を発揮ししている。しかしこのような
亜鉛鋼板同士又は亜錆鋼板と他の金属材料を重ね合わせ
、アーク溶接で重ねへり溶接する場合、溶加棒やワイヤ
の供給の有無にかかわらず、溶接線にビットやブローホ
ルが生ずる。−船釣にアーク溶接時のアーク熱は５，０
００〜数万℃、また亜鉛鋼板の溶融部の温度は２，００
０℃にもなると言われており、他方、亜鉛鋼板の亜鉛の
融点は４２０℃、沸点が９０７℃と低いため、亜鉛が熱
により沸騰し、重ね合わせ内部の！１１！鉛蒸気が人気
中に噴出することにより、ビット、ブローホールを発生
ずるものと考えらる。

この様な欠陥が溶接面にあると５機械的強度や防錆力を
低下させ、外観的にも商品価値がなくなってしまう。

これらの問題点を解決するためには、溶接に先立って予
め亜鉛鋼板から熱的或いは機械的に亜鉛層を除去した後
に溶接する方法が一般的であるが工数が増加し、また防
錆力や耐久性保持の点からも好ましいやり方ではない。

また、ＴｉＯ□、フェロヂタン、フェロマンガン、鉄な
どを溶接線に沿って撒布し、溶接する方法が特開昭６１
−３０２８６号公報に開示され、さらに溶接面に予め銅
や鉄／リン系を含有する塗料を塗装し、溶接時にこれら
と亜鉛、鉄と合金化させる方法が特開昭６３−１．０８
９４１ｉｔ号、及び特開昭６３−１０８９９５号公報に
開示されている。

しかしｎｊｌ　ｆｔではスパッタの発生が多く、溶接面
が汚いという欠点があり、また後者においては、溶接強
度が低く、かつ鉄・リン系の場合は鉄成分が多いために
錆が発生し易いなどの欠点がある。

本発明はこのような従来の問題点を解決することを主目
的とし、亜鉛鋼板の溶接面にブローホルがなく美麗で、
機械的強度が強く、錆の発生が少ない溶接を行うこと、
さらに幅広い溶接作業条件を有することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

したがって本発明は、亜鉛鋼板の溶接において、ニオブ
（Ｎｂ）を重量比で２０％以−Ｌ含有する金属合金、又
は金属複合物を有効成分とする金属材料を溶接線に沿っ
て１ｍ当り０．１〜５０ｇの割合で供給した状態で亜鉛
鋼板を溶接するところに特徴がある。

また、ニオブに対し、８０％未満で併用する異種金属材
料を、Ｚｒ、Ｍｎ、Ｆｅ、Ｎｉ、Ｃｒ、Ａ１、Ｃｕ、Ｃ
ｏ、Ｖ、Ｍｏ、Ｓｎ、Ｔｉの一種以−Ｌとした溶接用ブ
ローホール防止剤にも特徴がある。

〔作　　用〕

以上述べたように２本発明ではニオブを重量比で２０％
以」−含有する金属合金、又は金属複合物を有９ノ成分
とする金属材料を溶接線に沿って１ｍ当り０．１〜５０
ｇの割合で供給した状態で亜鉛鋼板を溶接するので、こ
のような金属材料が亜鉛の沸騰を抑えてブローポールの
発生を防ぐとともに、亜鉛の消失した溶接部分に錆が発
生しにりくシ、また機械的強度の低下を最小限に抑制す
ることができる。

〔実施例〕

本発明者がＣｕ、Ｆｅ、Ｎｉなど種々な金属箔を亜鉛鋼
板の重ね溶接面の間に供給し、アーク溶接実験を行った
結果、ニオブ金属が最良の結果を示し、ビット、ブロー
ホールが生ぜず、また溶接条件においても溶接電流中、
溶接スピードなどの溶接作業性面で幅広く、溶接の自由
度が大きく良好な結果が得られた。

更にニオブと他の異種金１１との併用について研究し、
ニオブの量が２０％未満では効果が少ないが、２０％以
上（異種金属を８０％未満）では良好な溶接結果、及び
コストダウンを図ることが可能であった。

異種金属として、ニオブ金属とのブレンド、化合物、ク
ラッド、合金化が容易で、しかも定価路孔を図れる金属
材料が好ましく、これらにはＺｒＭｎ、Ｆｃ、Ｎｉ、Ｃ
ｒ、ＡＩ、Ｃｕ、Ｃｏ。

Ｖ、Ｓｎ、Ｍｏ、Ｔｉが適しており、これらの内の一種
以上を８０％未満で併用すれば、ニオブ単独の場合と同
様な結果を得ることができた。

さらにまた、ニオブ金属の箔又は板などと、前記Ｚｒ、
Ｍｎ、Ｆｅ、Ｎｉ、Ｃｒ、ＡＩ、Ｃｕ。

Ｃｏ、Ｖ、Ｓｎ、Ｍｏ、’１−ｉ金属の箔、板などとを
重ねるなどした複合金属材料を用いても前述と１司様な
効果が得られた。

さてここで、二オシ金属が！ＩＩｉ鉛鋼板のアーク溶接
時におけるブローポール防止に通ずるどの記述は見当た
らないが、ＣｕやＮｉの溶接において、少量のニオブを
極く少量添加した溶加棒（消耗電極として作用する）や
ワイヤを用いると、ブローポールや割れの防止に効果が
生じると［溶接便覧Ｊ　（１，１１７頁）に記載されて
いる。更にその１，１１４゜１１１５頁に具体的な添加
量や化学成分が記載されているが、いずれもニオブ以外
の金属が主体であり、ニオブの量は数％以内と少なく、
本発明のように３０％Ｄ、−ｈの例は全く見当たらない
。

供給方法としては、九線或いは角線などの線材、箔状又
はこれより厚い板状のもの、粉体、塗料、接着・粘着剤
などの形態で供給し、また溶媒、結合剤などとともに溶
接線に供給することもできる。ずなわら、線材、および
箔などの形態では、ニオブ、又はニオブと８０％未満の
異種金属との合金、複合、クラッドなどで、また液状の
形態ではメツキ、塗装などの表面処理法、表面コート着
色など、溶接性を妨げない範囲で行うことが可能である
。

特に本発ツ１にかかるブローホール防止剤が、箔状又は
板状の場合には溶接線に供給・固定し易くするため、箔
状又は板状ブローポール防止剤の一方の面或いは両面に
接着剤や粘着剤を、その全面或いは部分的に塗布したり
、また箔状又は板状に磁性＋４料を形成して着磁性を付
与し、固定することも可能である。また粉体、液状の塗
料、接着・粘着剤などの形態は、ニオブ金属粉末１００
％、或いはニオブ金属粉末２０％以上と８０％未満の前
記異種金属粉末とを結合剤中に分散させるとともに。

各種の顔料、溶媒、添加剤などを必要に応じて配合し作
成できる。この場合のニオブ金属粉末の粒子形状は、球
状、鱗片状、針状などであり、粒子径は出来るだけ細か
い方が分散性が良く、また、ニオブ金属の表面を処理し
、沈降防止、分散性向上などを図ったものも使用できる
。

結合剤は、例えばケイ酸エステル、ケイ酸塩、チタンな
どの金属キレート、アクリル樹脂、弗素樹脂、ソリコー
ン樹脂などが望ましい。

顔料成分では、体質顔料、防錆顔料、着色顔料で炭ａマ
グネシウム、タルク、ジンククロメート、鉛丹、酸化チ
タン、黄鉛などであり、溶媒成分としては、ＭＩ？、に
、ＩＰＡ、キシレン、トルエン、水などが挙げられる。

添加剤は、沈降防止剤、タレ止め剤、顔＄４分散剤など
であり、塗装作業性、塗膜乾燥性などが最適となるよう
配合し、攪拌ロールミル、ボールミルなどで塗料化を図
る。

ここでニオブ金属を２０％以上含有（異種金属が８０％
未ｈη）する金属合金、又はこれらを複合化した金属複
合物などを有効成分とするブローホールビ、１・防止剤
の供給量は、亜鉛鋼板の溶接線に沿って、］、ｍ当たり
、０．１〜５０ｇの供給が適し、好ましくは１〜１０ｇ
が溶接性能上、また経済面で有利である。

もし０．１８以下であれば、ビット、ブローホルの発生
率が高く、また５０　ｇ以上の場合はコスト高となり、
経済的に好ましくない。

本発明に使用できる亜鉛処理鋼板は、亜鉛メツキ、合金
亜鉛メツキ（Ｆｅ、ＡＩ、Ｎｉ、Ｎｉ。

Ｃｏなど）、メツキ後処理鋼板（例えばクロム酸系、リ
ン酸系で更に防錆向上）、ジンクリ・２チ塗装鋼板、さ
らに真空蒸着処理鋼板などに適用できる。

軽量化を図るため、薄板が多く使用されるようになった
が、亜鉛鋼板は薄板になるほど溶接性が困難になり、ブ
ローホールを発生しゃすい。板厚が厚くなると溶接性は
有利となるが、本発明が利用できることは言うまでも無
い。

また、亜鉛の処理量の異なる亜鉛鋼板の場合でも、亜鉛
の量に比例して本発明のニオブおよびその合金、複合金
属などの供給量を増減ずれば、良好な結果が得られる。

つまり１本発明で用いるニオブ金属は、ニオブが非常に
活性が強いため、亜鉛および鉄と素早くなじみ、溶接時
に高い沸点を有する三元合金を生成し、優れた効果を発
揮するものと考えられる。

また、ニオブ合金は機械的強度（延性、展性）が優れ、
溶接面にワレなどが無く美麗で、引っ張り強度、及び耐
食性も良好である。

次に実施例、比較例をそれぞれ挙げて本発明を尺体的に
説明する。

なお、部とあるのは重量部を示す。

実施例１〜３．比較例１〜２ ニオブ粉末、およびニオブと銅、ニッケル粉末の比率を
変えてブレンドし、攪拌器でそれら全屈粉末を混合し１
分散させ、各成分比率を変えて実施例１．２，３．及び
比較例１．２のプロ〜ホル防止剤を各種作成した。

それらを表１に示す。

表１ １１八５−１０のメーカニコルコート　（株）表１に記
載したブローホール防止剤をアプリケータ、又はスプレ
ー塗布器などで、亜鉛鋼板の溶接線上に厚さ１００μｍ
の塗膜を形成・硬化させ、その上に亜鉛鋼板を重ね合わ
せ、重ねへり溶接を行い、評価試験を行った。

溶接条件 アーク溶接機ニオリジン電気製プラズマアーク溶接機０
ＰＷ−１００ＩＩ 溶接電流　　：４０Ａ。

溶接速度　　：　５００ｍｎ＋／ｍｉｎ１ 溶接時間　　：１．５ｓｅｃ シールドガス：種類−＾ｒ／１１２　＝９３／７　　（
容量比）流量−３１ノＩＩＩｊｎ 亜鉛メツキ鋼板：板厚０．７ｍｍ。

亜鉛付着量　二片面４５ｇ／ｍ（約６．３１重ｍ　）評
価項］］ 溶接後のビット、割れなどの外観状態 Ｘ線写真によるブローホール 引っ張り強度 溶接作業性 これらの試験結果は表３に示す。

実施例４、比較例３ 亜鉛メツキ鋼板を重ね合わせ、その溶接線」二に１ｍｍ
φのニオブワイヤ（実施例４）、及ヒ銅ワイヤ（比較例
３）を、夫々１ｍ当たり６．８ｇ、　７ｇを供給し１重
ねへり溶接を行った。溶接条件、評価項１」は１）１■
記実施例と同様である。

この試験結果も表３に示す。

２ 亜鉛メツキ鋼板を重ね合わせ、その間に表２に示すよう
なニオブ箔、或いはニオブと異種の金属（例、銅、ＳＵ
Ｓ、鉄、ニッケル）との複合箔を挟み、重ねへり溶接を
行った。

溶接条件 アーク溶接機ニオリジン電気製、　０ＰＷ−１００ＩＴ
Ｔｉ、溶接電流：４０Ａ、溶接速度：　２００ｍｍ／ｍ
１ｎＮｉ、溶接電流：４０Ａ、溶接速度：　５００ｍｍ
／ｍ１ｎＣｕ、溶接電流：４０Ａ、溶接速度：　４００
ｍｍ／ｍｉｎその他の溶接条件、評価項目は前記実施例
と同様であり、試験結果は表３に示す。

表　２（各数値は溶接線ＩＩＷ当たりの金属（ＪｔＪ合
量ｇを示ず）注：箔メーカ・骨内金属箔粉工業（株）次
に評価結果を表３に示す。

表　　３ 注１＝外観を目視で判定 ◎　ピントがなく溶接面が美麗 ○　ビットが少しある Δ　ビットがかなり多い 注２＝Ｘ線写真で判定 溶接面１００ｍｍ当たりのブローホールが。

◎　０の場合 ０３ケ以内の場合 △　５ケ以内の場合 ×　６ケ以上又はほとんど溶接不可 評価方法 ◎　引っ張り強度：　　２００ｋｇ以上０　引っ張り強
度：２００〜１５０　ｋｇ△　引っ張り強度：　　１５
０ｋｇ以下上記の結果から、実施例に示したものは、優
れた性能を与えることが分かる。

次にニオブ箔、ニッケル箔、銅箔、　ＳＯ５−３０４箔
のそれぞれについて、溶接電流の大きさを種々変え、対
応する溶接速度を求めたので、それら結果を第１図乃至
第４図に示す。

これらグラフの比較から分かるように２本発明５ −ル防止剤が従来のものに比べて溶接条件の範囲の広い
ことが分かるが、更に溶接結果に悪影響を与えない範囲
でチタンの供給量を減少させることにより、溶接速度の
向上が図れる。

なお２本発明では沸点の高いチタン金属を亜鉛鋼板の溶
接部に供給するため、特にエネルギー密度の高いプラズ
マアーク溶接の場合に著しい効果を奏する。

〔発明の効果〕

以上詳述したように１本発明によれば表３及び図の比較
結果から、亜鉛鋼板のアーク溶接結果の向上、特にアー
ク溶接時にブローホール、ビットが発生ずるのを防止す
ることができるとともに。

溶接部に錆が発生しに＜＜Ｌ、Ｌかも溶接部の機械的強
度を低下させる割合が従来に比べて十分小さいなど、優
れた効果を呈することが明らかである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る実施例の溶接特性を示す６ グラフ、第２図乃至第４図は従来例による溶接特性を示
すグラフである。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）亜鉛鋼板の溶接において、ニオブ金属１００％或
   いはニオブを重量比で２０％以上含有する金属合金、又
   は金属複合物を有効成分とする金属材料を溶接線に沿っ
   て１ｍ当り０．１〜５０ｇの割合で供給した状態で亜鉛
   鋼板を溶接することを特徴とするアーク溶接方法。
2. （２）重量比で２０％以上のニオブ金属と、８０％未満
   の異種金属材料を、Ｚｒ、Ｍｎ、Ｆｅ、Ｎｉ、Ｃｒ、Ａ
   ｌ、Ｃｕ、Ｃｏ、Ｖ、Ｍｏ、Ｓｎ、Ｔｉの一種以上の金
   属材料との金属合金からなることを特徴とする溶接用ブ
   ローホール防止剤。
3. （３）上記溶接用ブローホール防止剤が、線材、板状、
   箔状、粉状、液状のいずれかの形態であることを特徴と
   する請求項（２）に記載の溶接用ブローホール防止剤。
4. （４）少なくとも一面に粘着剤、接着剤、磁性材料の付
   与されたことを特徴とする請求項（２）及び（３）のい
   ずれかに記載の溶接用ブローホール防止剤。