JPH0329516Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は建物の壁面に取り付けられる換気ガラ
リに関するものである。

＜従来の技術＞ 従来この種の換気ガラリは多数の傾斜羽根をガ
ラリの縦枠に、所定の間隙を保つて取り付けるこ
とによつて構成していた。

＜考案が解決しようとする課題＞ 然るに、前述の構造の換気ガラリは通常の雨天
等には問題がないが、風雨がはげしい台風時等に
は羽根の間隙から室内に侵入する恐れがある等の
問題があつた。

本考案は従来のこれ等の問題に鑑み開発された
全く新規な技術であつて、特に多数の固定ルーバ
ーに夫々可動ルーバーを回動自在に取り付けるこ
とによつて、台風時等に風雨が室内に侵入するこ
とを防止可能とした全く新規な換気ガラリに関す
るものである。

＜課題を解決するための手段＞ 本考案に係る換気ガラリは前述の問題点を根本
的に改善した技術であつて、その要旨は換気ガラ
リの縦枠に取付固定し得る縦板状の基板の片側下
方に庇状羽根を垂下すると共に、該基板の上端に
支持アームを介して碗型溝条を起立突設して形成
した固定ルーバーと、前記碗型溝条の一部を被包
し得る形状を持つた湾曲カバー部の下端部に錘を
設けると共に、該湾曲カバー部の上端に羽根を起
立突設し、かつ湾曲カバー部の湾曲内面に前記碗
型溝条に回動自在に嵌入し得る丸棒を水平バーを
介して突設して形成した可動ルーバーとの組み合
わせよりなり、複数個の固定ルーバーを上下方向
に相互に一定の間隔を保つて前記縦枠に取り付
け、更に可動ルーバーを各固定ルーバーの庇状羽
根内に挿入すると共に、前記丸棒を前記碗型溝条
内に回動自在に嵌入して、可動ルーバーが回動し
た際に該可動ルーバー９の羽根が上方に位置する
固定ルーバーの基板の下端に接する如く可動ルー
バーと固定ルーバーとを組み立てて構成したもの
である。

＜作用＞ 本考案に係る換気ガラリは上述の如く、一端部
に碗型溝条を有する多数の固定ルーバーをガラリ
の縦枠に所定の間隔を保つて取付固定すると共
に、前記碗型溝条内に回動自在に挿入し得る丸棒
を有する可動ルーバーを前記固定ルーバーに回動
自在に取り付け、更に可動ルーバーにはその下部
に回転調整用の錘を取り付けて回転の重心を所定
位置に保つて構成したので、風雨が強くなつた際
には風圧によつて可動ルーバーを回動させて固定
ルーバーと可動ルーバーとの隙間を閉鎖し、これ
によつて室内に風雨が侵入することを防止するこ
とが出来る。更に風圧が弱まつた場合には可動ル
ーバーが前記錘の作用で自動的に回動して固定ル
ーバーと可動ルーバーとの間に隙間を形成し、こ
れによつて換気を充分にすることが出来る。

＜実施例＞ 図により本考案に係るガラリの一実施例を具体
的に説明すると、第１図乃至第５図に於いて、１
は本考案に係るガラリの縦枠であつて、その内部
には所定の間隔を保つて複数個の固定ルーバー２
が取り付けられている。この固定ルーバー２は図
に明らかな如く、縦枠１に固定し得る縦板状の基
板３の片側下方に庇状羽根４を垂下して設けら
れ、かつその基板３の上端には碗型溝条５を先端
に有する支持アーム６が起立突設されている。更
にその庇状羽根４の立ち上がり又部には固定ルー
バー２を取り付ける際に使用し得るビス溝７が設
けられている。又支持アーム６の下側部にはスト
ツパー８が突設されている。

次に９はこれ等の固定ルーバー２の支持アーム
６に回動自在に取り付けられる可動ルーバーであ
つて、その中央部には前記固定ルーバー２の碗型
溝条５の外周を被覆することが出来る湾曲カバー
部１０を有している。かつその湾曲カバー部１０
の内面には前記碗型溝条５内に回動自在に嵌入し
得る丸棒１１を先端に有する水平バー１２が水平
方向に突設されている。かつ該湾曲カバー部１０
の上端には羽根１３が起立突設されている。又そ
の湾曲カバー部１０の下部には錘１４が一体的に
取り付けられている。

可動ルーバー９を固定ルーバー２に取り付ける
に当たつては、可動ルーバー９を隣接した固定ル
ーバー２の羽根４内に挿入し、続いてその丸棒１
１を固定ルーバー２の溝条５内に嵌入することに
よつて、可動ルーバー９を固定ルーバー２に回動
自在に取り付けることが出来る。可動ルーバー９
の回動する重心は第１図に示す点ａ，a₁になる如
く構成されている。

本考案に係るガラリは上述の如き構造を有する
ので、風雨が強くなつて一定以上の風圧になる
と、その風圧によつて可動ルーバー９が矢印ｂ方
向に回動され、その羽根１３が上方に隣接する固
定ルーバー２の基板３の下端に接して固定ルーバ
ー２と可動ルーバー９との間の隙間を閉鎖し、こ
れによつて風雨が屋内に侵入することを防止する
ことが出来る。かつ風圧が一定以下になつた場合
には、可動ルーバー９の下方に設けた錘１４の作
用で可動ルーバー９が回動すると共に、ストツパ
ー８によつて固定され、元の垂直の状態に復元す
る。この際に固定ルーバー２と可動ルーバー９と
の間に隙間が形成され、これによつて換気を行う
ことが出来る。

＜考案の効果＞ 本考案に係る換気ガラリは上述の如き構造と作
用とを有するので、通常の状態に於いては、可動
ルーバーが錘の作用で垂直に起立しているので、
可動ルーバーと固定ルーバーとの間に隙間が形成
され、これによつて換気を行うことが出来る。

台風等で風雨が強くなつた場合には、その風圧
によつて可動ルーバーが回動されて、羽根が固定
ルーバーに接触するので、可動ルーバーと固定ル
ーバーの隙間を閉鎖し、風雨が室内側に侵入する
ことを防止することが出来る。

その後、風雨が弱まると、再び錘の作用で可動
ルーバーが自動的に垂直に起立し、可動ルーバー
と固定ルーバーとの間に隙間が形成され、再び換
気を行うことが出来る特徴を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本願ガラリの要部の断面図、第２図は
全体の縦断面図、第３図は平面図、第４図Ａ，Ｂ
は構成部品の説明図、第５図は全体の正面図であ
る。 ２は固定ルーバー、４は庇状羽根、５は碗型溝
条、６は支持アーム、９は可動ルーバー、１０は
カバー部、１１は丸棒、１４は錘である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 換気ガラリの縦枠１に取付固定し得る縦板状の
   基板３の片側下方に庇状羽根４を垂下すると共
   に、該基板３の上端に支持アーム６を介して碗型
   溝条５を起立突設して形成した固定ルーバー２
   と、前記碗型溝条５の一部を被包し得る形状を持
   つた湾曲カバー部１０の下端部に錘１４を設ける
   と共に、該湾曲カバー部１０の上端に羽根１３を
   起立突設し、かつ湾曲カバー部１０の湾曲内面に
   前記碗型溝条５に回動自在に嵌入し得る丸棒１１
   を水平バー１２を介して突設して形成した可動ル
   ーバー９との組み合わせよりなり、複数個の固定
   ルーバー２を上下方向に相互に一定の間隔を保つ
   て前記縦枠１に取り付け、更に可動ルーバー９を
   各固定ルーバー２の庇状羽根４内に挿入すると共
   に、前記丸棒１１を前記碗型溝条５内に回動自在
   に嵌入して、可動ルーバー９が回動した際に該可
   動ルーバー９の羽根１３が上方に位置する固定ル
   ーバー２の基板３の下端に接する如く可動ルーバ
   ー９と固定ルーバー２とを組み立てて構成したこ
   とを特徴とした換気ガラリ。