JPH03294300A - アミラーゼ阻害物質及びその製造法 - Google Patents

アミラーゼ阻害物質及びその製造法

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JPH03294300A
JPH03294300A JP2095992A JP9599290A JPH03294300A JP H03294300 A JPH03294300 A JP H03294300A JP 2095992 A JP2095992 A JP 2095992A JP 9599290 A JP9599290 A JP 9599290A JP H03294300 A JPH03294300 A JP H03294300A
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山口 真由美
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正樹 寺田
Mitsumune Takatsu
高津 光宗
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、新規なアミラーゼ阻害物質及びその製造方法
に関する。
(従来技術及び発明が解決しようとする諜M)近年、糖
尿病、肥満症、高脂血症などの糖代謝と関連する疾患は
、増加の傾向にあり、動脈硬化、心筋梗塞などの病因と
もなっている。現在のところ、これらの疾患に対する効
果的な予防法はなく、唯一その予防法として、澱粉質な
どを制限した食事療法がなされている。しかしながら、
この食事療法では、疾患初期の予防としては、患者に苦
痛を与える結果となっている。
そこで、最近では、澱粉質の分解を抑制するアミラーゼ
阻害剤が、糖尿病や肥満症の予防剤、治療剤などとして
注目されている。このアミラーゼ阻害物質は、高等植物
、微生物など多くの起源から産生されることが知られて
いる。これらのアミラーゼ阻害物質を用いた治療剤、予
防剤が種々検討なされているが、その安全性あるいは有
効性の点で問題があり、はとんどが未だ実用化されてい
ないのが現状である。
すなわち、微生物により産生されるアミラーゼ阻害剤は
、微生物起源であるため、安全面において食品、飲料な
どに添加することは不適切である。また、実用化された
予防剤としては、食用に供されている高等植物の中でイ
ンゲン豆や小麦のアミラーゼ阻害物質を用いた肥満予防
剤が開発されているが、ヒトに対して効果がないことが
報告されており(”The New EnglandJ
ournal of Medicine 、 Vol、
 307+ 1982年)、食事療法にとって代わるほ
ど効果的なものではない。
一方、これらのアミラーゼ阻害剤は、消化管プロテアー
ゼに不活性化されるために、経口摂取には適さないこと
、また、その作用有効pHがヒトα−アミラーゼの作用
p)Iと異なることから体内において有効にアミラーゼ
の作用を阻害できないなどの問題がある。
また、コロカシア(Colocasia)属植物にも、
アミラーゼ阻害物質が存在することが知られている。例
えば、ヒト唾液α−アミラーゼを阻害し、顕著な熱的安
定性を示すもの(“IndianJournal of
 Biochemistry 、 vol、 7.19
70年)や、哺乳類起源のα−アミラーゼを阻害し、タ
ンパク様物質であるが、ペプシン、トリプシンあるいは
キモトリプシンなどの消化管プロテアーゼにもほとんど
不活性化されないものじIndian Journal
 of Biochemistry 、 vol。
16、1979年)がある。
しかしながら、これらのアミラーゼ阻害物質においても
、膵臓α−アミラーゼを阻害し、消化管プロテアーゼに
対して不活性化されず経口投与が可能で、かつ調理が可
能な耐熱性があるなどの予防食に添加するためのアミラ
ーゼ阻害剤として必須の条件を満足するものは現在のと
ころ存在しない。従って、現在のところ、これらのアミ
ラーゼ阻害物質を用いた効果的な予防食、予防飲料なら
びに予防剤はない。
本発明は、上述した従来技術の課題に鑑み発明されたも
のであって、その目的とするところは、膵臓α−アミラ
ーゼを阻害し、消化管プロテアーゼに対して不活性化さ
れず、かつ耐熱性のある性質を有する新規なアミラーゼ
阻害物質及びその製造方法を提供することを目的として
いる。
(課題を解決するための手段) 本発明の新規アミラーゼ阻害物質は、上述の従来技術の
課題及び目的に鑑み発明なされたものであって、その特
徴とするところは、コロカシア(Colocasia)
属植物から抽出され、膵臓α−アミラーゼ及び唾液α−
アミラーゼ阻害性を有し、消化管プロテアーゼに対して
不活性化されず、かつ耐熱性を有することを特徴とする
新規アミラーゼ阻害物質である。
また、本発明のアミラーゼ阻害物質の製造方法は、コロ
カシア(Colocasia)属植物の塊茎を溶媒とと
もにホモジナイズし、その可溶性成分を必要によりゲル
濾過後、イオン交換カラム、疎水クロマトカラム、ゲル
濾過クロマトカラムまたはそれらの組み合わせにより、
アミラーゼ阻害物質を分離精製することを特徴とする。
本発明者等は、上述の目的に鑑み、種々の植物の中から
、所期の諸性質を満足する性質を有するアミラーゼ阻害
物質の抽出について鋭意研究した結果、コロカシア(C
olocasia)属植物から抽出した新規アミラーゼ
阻害物質が、膵臓α−アミラーゼ及び唾液α−アミラー
ゼ阻害性を有し、消化管プロテアーゼに対して不活性化
されず、かつ耐熱性を有することを見出し、本発明を完
成するに至ったものである。
(実施例) A アじ−ゼ   の 具体的には、コロカシア(Colocasia)属植物
の塊茎を溶媒とともにホモジナイズし、その可溶成分を
必要によりゲル濾過後、イオン交換カラム、疎水クロマ
トカラム、ゲル濾過クロマトカラムまたはそれらの組み
合わせにより、アミラーゼ阻害物質を分離精製すれば、
本発明の2種類の新規アミラーゼ阻害物質(以下、「N
5Ar−IJならびにrNSAI−II Jと言う。)
が得られる。
より詳細には、抽出に用いる溶媒は、含まれるアミラー
ゼ阻害物質が失活せず可溶なもの、例えば、酸、アルカ
リ溶液でも抽出可能であるが、好ましくは、低濃度の中
性塩水溶液を用いる。ゲル濾過に使用する樹脂としては
、例えばセファデックスG−50(ファルマシア(Ph
armacia)社製)、トヨバールHW−50(東ソ
ー■社製)、スーパーロース12  (ファルマシア(
Phars+acia)社製)などを用い、イオン交換
樹脂としては、例えば、ローセファロース ファスト 
フロー(ファルマシア(Pharsacia)社製) 
、QAH−トヨパール550 C(東ソー■社製)など
を用いる。また、疎水結合クロマト樹脂としては、フェ
ニル セファロースCL−4B (ファルマシア(Ph
armacia)社製)などを用いる。
そして、上記の抽出およびゲル濾過、イオン交換、疎水
結合クロマトグラフィーの方法は常法に従えばよい、ま
た、必要に応じて、他の1製方法、例えば、エタノール
などを用いた沈−分画法、又はメンブレンフィルターな
どを用(た分子量分画法を適宜付加してもよい。
サラニ、N5Ar−1トN5AI−11)抽出、分離端
1の具体的な方法としては、コロカシア(Coloca
ia)属植物の塊茎を、50 wM食塩溶液ととももホ
モジナイズし、37℃で1時間抽出後、遠心う離により
固形成分を除去する。必要により、(の抽出液をセファ
デックスG−50カラムなどのうル濾過に通した後、陰
イオン交換クロマトグラフィーを行い、次いで、疎水ま
たはゲル濾過ンロマトグラフィーを行えばISA !−
1およびN5AI−■が得られる。
コロカシア(Colocasia)漠に属するサトイモ
(Colocasia esculenta (Lin
n、) 5chott)の墳墓1.Okgと50 m8
食塩溶液0.5i7をホモジナイズし、37゛Cで1時
間保温後、遠心分離により、上清を分取した。得られた
上清を分子量カット10.000のメンブレンフィルタ
ーを用いて100dに濃縮し、50 d食塩溶液で平衡
化したセファデックスG−50カラム (ファルマシア
(Pharmacia)社製)を用いたゲル濾過クロマ
トグラフィーを行った。その溶出パターンを第11図に
示した。
次に、アミラーゼ阻害活性を示す両分について、20 
mMグリシン−水酸化ナトリウム緩衝液(pH10)で
平衡化したQ−セファロースファストフローカラム(フ
ァルマシア(Pharwacia)社製)を用いた陰イ
オン交換クロマトグラフィーを行った。カラムからの溶
出は、0.1〜0.3Mの食塩を含む20 mMグリシ
ン−水酸化ナトリウム緩衝液(pH10)による濃度勾
配溶出法で行った。その溶出パターンを第12図に示し
た。
さらに、アミラーゼ阻害活性を示す両分について、PP
LC(ファルマシア(Pharmacia)社製)を用
い50 mM食塩溶液で平衡化したスーパーロース12
(ファルマシア(Pharmacia)社製)によるゲ
ル濾過クロマトグラフィーを行った。その溶出パターン
を第13図に示した。図中の百分lをN5AI−1、画
分2をNSA I−■とし、それぞれの百分を蒸留水を
外液として透析後、凍結乾燥を行ったところ、N5AI
−1およびNSA I−■の白色の場末がそれぞれ、約
130 B、約30 tagが得られた。
上記実施例1で得られたN5AI−I及びN5AI−I
Iについてそれぞれ、理化学的性状・生理学的性質につ
いて検査した結果を下記に示す。
■ 外観: N5AI−I N5AI−nともに白色粉
末■ 分子量: N5AI−115,000±1 、00ONSAI−I
I 14,000±i 、 oo。
本物質の分子量は、スーパーロース12(ファルマシア
(Pharmacia)社製)を用いたゲル濾過法によ
り算出した。
分子量マーカーとしては、リボヌクレアーゼA、ミオグ
ロビン、β−ラクトグロブリンを用いた(第1図参照)
■ 紫外線吸収スペクトル: 紫外線吸収スペクトルをそれぞれ、第2図(NSAI−
1)及び第3図(NSAI−ff ) ニ示した、とも
に276 nts付近に極大吸収、25Onra付近に
極小吸収を有し、蛋白質特有のスペクトルを示す。
■ アミノ酸組成: N5AI−1およびN5AI−IIをそれぞれ、6N塩
酸溶液中、110℃で一定時間(20〜72時間)加水
分解後、アミノ酸自動分析機431A  (ベック7 
ン(Beckman) 社製)により、構成アミノ酸を
測定した。以下に、MSAI−1およびN5AI−ff
のアミノ酸組成(%)を示す。
N5AI−rのアミノ アスパラギン酸    10.2±0.3グルタミン酸
     8.2±0.2セリン       12.
1±0.5スレオニン      8.9±0.3グリ
シン アラニン システィン バリン メチオニン イソロイシン ロイシン チロシン フェニルアラニン プロリン リジン アルギニン NSA I−のアミ アスパラギン酸 グルタミン酸 13.5 2.7 3.5 5.1 1.0 4.9 6.8 11.3 6.7 1.3 2.7 1.3 ±0.6 ±0.2 ±0.2 ±0.5 ±0.1 ±0,2 ±0.2 ±0.3 ±0.1 ±0.1 ±0.2 ±0.1 セリン スレオニン グリシン アラニン システィン 10.0 8.2 13.1 9.0 13.7 2.7 3.3 ±0.2 ±0.3 ±0.3 ±0.4 ±0.8 ±0.1 ±0.6 バリン       5.1±0.3 メチオニン      1.1±0.2イソロイシン 
    5.0±0.4ロイシン       6.7
±02 チロシン      10.3±0.5フェニルアラニ
ン   6.6±0.3プロリン        1.
3±0.1リジン        2.6±061アル
ギニン      1.3±0.1■ 元素分析: N5AI−I  C:約45.3%、H:約6.3%、
N:約12.1%、 N5AI−II  C:約41.0%、H:約5.6%
、N:約11.7%、 ■ 糖含量: フェノール硫酸法により糖含量を測定した、 N5AI
−Iは、約6%の糖を含有する糖蛋白質である。 N5
AI−Ifは、糖は検出されなかった。
■H’−NMRスペクトル: 400 MHzのH’−NMRスペクトルをそれぞれ、
第4図(NSAI−1)および第5図(NSAI−II
)に示した。
■IRスペクトル: KBr法によるIRスー°クトルをそれぞれ、第6図(
NSAI−I)および第7図(NSAI−II)に示し
た。
■ アミラーゼに対する阻害の特異性:N5AI−1,
、N5AI−I[ともに、ヒト、う、2ト、ブタの膵臓
α−アミラーゼを阻害し、ヒト唾液α−アミラーゼを阻
害するが、微生物及び植物由来のアミラーゼは阻害しな
い。
[相] 作用至適pH: NSA I −1およびN5AI−IIのヒト唾液α−
アミラーゼに対する活性のp)l依存性をそれぞれ、第
8図および第9図に示した。N5AI−1の作用至適p
)1は、7.0〜10.0であり、N5AI−I[では
6.0〜10.0である。
■ 熱安定性: N5AI−I、N5AI−IIともに、pH7,0にお
いて、80℃、20分間処理をしても活性の低下は認め
られなかった。また、pH7,0において、100℃、
10分間の加熱処理を行うと、N5AI−Iでは約lO
%、N5AI−IIでは約20%活性が低下する (第
10図参照)。
■ プロテアーゼに対する安定性: N5AI−I、N5AI−IIともに、消化管内で分泌
されるペプシン、トリプシンおよびα−キモトリプシン
を、10倍量加えて処理をしても活性の低下は認められ
なかった。
■ 生体内における効果: ラットを用いた動物実験により、N5AI−Iの生体内
における有効性が確認された。すなわち、体重約150
gのSD系雄性ラットを24時時間量させ、その後、煮
沸したコーンスターチ750 mg/kgを経口投与し
た。これと同時にN5AI−1とN5AI−Ifの混合
物であるN5AIを30mg経口投与した。投与20分
後に、ラットn部下行大動脈より採血し、常法により血
糖値を測定した。その結果、NSA I投与群は、コー
ンスターチのみを投与した対象群と比較すると、血糖上
昇が38%抑制された(詳細についは後述する試験例2
参照)。
次に、上記実施例1で得られたMSAI−IおよびN5
AI−IIのアミラーゼ阻害活性、生体内効果、ならび
に熱安定性を確認するために、下記の種々の試験を実施
した。
なお、アミラーゼ活性・阻害活性の測定は下記のような
方法に基づいて実施した。
ア礎−−ゼ  ′ アミラーゼ溶液1OOuIlに水100ulを加え、4
0℃で10分間保温後、1重量%可溶性澱粉、511M
  塩化カルシウムおよび5 sM  塩化ナトリウム
を含有する20mM)リス−塩酸緩衝液(p!(7,2
) 300μlを加え、40℃で10分間反応させた、
その後、この反応液500pl中の還元糖をソモジ・ネ
ルラン法により定量し、1分間に100μgのグルコー
スを遊離する酵素力価を1単位(1u)とした。
ア々−−ゼ 0.5単位/d  アミラーゼ溶液100μlにアミラ
ーゼ阻害物質溶液100μlを加え、40℃で10分間
保温後、1重量%可溶性澱粉、5− 塩化カルシウムお
よび5 mM  塩化ナトリウムを含有する20mM)
リス−塩酸緩衝液(pH7,2) 300μlを加え、
40℃で10分間反応させた。その後、上述したアミラ
ーゼ活性測定法と同様に、反応液中の還元糖を定量し、
1単位のアミラーゼ活性を50%阻害する阻害物質の活
性を0.5阻害単位(0,51tl)とした。
の  の  じ−ゼ ヒト膵臓、ラット膵臓、ブタ膵臓α−アミラーゼについ
ては、上記のヒト唾液α−アミラーゼと同様な方法で阻
害活性を測定した。
Rh1zo us n1ve1Ls起源のグルコアミラ
ーゼ、As er 1LLus or zae起源のα
−アミラーゼ、およびサツマイモ起源のβ−アミラーゼ
については、上記の5 sM  塩化カルシウムおよび
5 mW  塩化ナトリウムを含有する20IIMトリ
スー塩酸緩衝液(pH7,2)の代わりに、50 w+
M酢酸ナトリウム緩衝液(pH5,0)を用いて測定し
た。
N5AI4およびMSAI−IIの各種アミラーゼに対
する阻害活性を上述した方法により測定した。
その結果を、蛋白1 wag当たりの阻害活性単位(1
0/mg蛋白)として下記の第1表に示した。
この表より明らかなように、NSA I −1、N5A
I−IIともに、ヒトのα−アミラーゼに対して高い特
異性を有することが理解できる。
なお、Rh1zo us n1veus起源のグルコア
ミラーゼ、As er 1tLus or zae起源
のα−アミラーゼ、およびサツマイモ起源のβ−アミラ
ーゼに対しては、阻害活性を示さなかった。
α−アミ−−ゼに 24時間絶食させた体重的150 gのSD系雄性ラッ
トを1群4匹とし、検体として3群用意し、澱粉として
煮沸コーンスターチ、アミラーゼ阻害物質としてNSA
 I −1とN5AI−IIの混合物(約4:1の割合
)を用い、澱粉投与後の血糖上昇に対する抑制効果を検
討した。
第1群には水、第2群には煮沸したコーンスターチ75
Q B/kg、第3群には煮沸したコーンスターチ75
0−g/kgと上記のアミラーゼ阻害物質301gを経
口投与した。投与20分後に、検体の腹部下行大動脈よ
り採血し、検体血清中のグルコース量(wg/1OQs
i 1 )を、ロッジs (Roche)社製’C0B
AS FAl?A”により測定した。その結果を、平均
血中グルコース量として下記第2表に示した。
表から明らかなように、NSA I投与群(第3群)は
、コーンスターチのみを投与した対象群(第2群)と比
較すると、血糖上昇が38%抑制されている。
1」1医 NSA I−IおよびN5AI−IIの熱に対する安定
性を検討するため、20wM)リス−塩酸緩衝液(pH
7,0)中、N5AI4蛋白濃度が37.Ou g/a
e l、::なるように調製し、このN5AI−1溶液
を100 ”Cで加熱処理し、経時的にヒト唾液α−ア
ミラーゼに対する阻害活性を測定した。N5AI−11
についても同様な方法で測定した。この結果を第10図
に示した。
図より明らかなように、pH7,0において、100℃
、10分間の加熱処理を行うと、N5AI−1では約1
0%、N5AI−uでは約20%活性が低下する(第1
O図参照)。
(作用・効果) 本発明の新規アミラーゼ阻害物質、特に、N5AI−1
ならびにN5AI−■は、食後の血糖上昇抑制作用を有
し、また、安全面からも日常に食用に供されている植物
、すなわち、コロカシア(Colocasia)属植物
、特にサトイモから抽出、分離精製された物質であるの
で、高い安全性を存したアミラーゼ阻害物質である。従
って、糖尿病、肥満症、高脂血症などの糖代謝機能と関
連する疾患や動脈硬化、心筋梗塞などの予防・治療に利
用することが可能である0例えば、消化管内のプロテア
ーゼに対して不活性化されないため、経口的に投与が可
能であり、錠剤、カプセルなどに成形し、予防剤・治療
剤として投与することも可能である。
さらには、本発明の新規アミラーゼ阻害物質は、優れた
耐熱性(熱安定性)を有するので、熱を加える調理も可
能であり、また、予防飲料及び予防食に添加してもその
アミラーゼ阻害物質の効能が発揮できるなど幾多の作用
効果を奏する優れた物質である。
また、本発明の新規アミラーゼ阻害物質の製造方法によ
れば、上述の如き作用効果を有するアミラーゼ阻害物質
をコロカシア(CoLocasla)属植物から容易に
抽出し分離精製することが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、スーパーロース12を用いt、−ケア1/濾
過クロマトグラフイーにおけるNSA l〜【及びN5
AI−IIのVe/Vo(Ve;溶出容積+ Vo:ボ
イド容積)と分子量の関係を示すグラフ、第2図は、N
5AI4の紫外線吸収スペクトルを示すグラフ、第3図
は、N5AI−[の紫外線吸収スペクトルを示すグラフ
、第4図は、N5AI−IのNMRスペクトルを示すグ
ラフ、第5図は、N5AI−nのNMRスペクトルを示
すグラフ、第6図は、NSA [−rのIt?スペクト
ルを示すグラフ、第7図は、N5AI−IIの[Rスペ
クトルを示すグラフ、第8図は、N5AI−1のヒト唾
液α〜アミラーゼに対する活性のpF4依存性を示すグ
ラフ、第9図は、N5AI−IIのヒト唾液α−アミラ
ーゼに対する活性のpH依存性を示すグラフ、第1O図
は、N5Ar−r及びN5AI−Uのp)I 7.0.
100℃におけるヒトα−アミラーゼに対する活性の安
定性を示すグラフ、第11@は、セファッデクスG−5
0カラムからの溶出パターンを示すグラフ、第12図は
、Qセファロースファストフローカラムからの溶出パタ
ーンを示すグラフ、第13図は、スーパーロース12カ
ラムからの溶出パターンを示すグラフである。 14000 16.000 8000 分子量 第1図 40 80 第2図 40 80 20 波長(nm) 20 波長(nm) 第4図 第5図 第6図 第7図 pH 第8図 pH 1゜ 0 0 時間 第10図 (min) フラクンヨン番号

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)コロカシア(Colocasia)属植物から抽
    出され、膵臓α−アミラーゼ及び唾液α−アミラーゼ阻
    害性を有し、消化管プロテアーゼに対して不活性化され
    ず、かつ耐熱性を有することを特徴とする新規アミラー
    ゼ阻害物質。
  2. (2)前記膵臓α−アミラーゼがヒト膵臓α−アミラー
    ゼで、唾液α−アミラーゼがヒト唾液α−アミラーゼで
    あることを特徴とする請求項1に記載の新規アミラーゼ
    阻害物質。
  3. (3)前記消化管プロテアーゼが、ペプシン、トリプシ
    ン及びα−キモトリプシンであることを特徴とする請求
    項1から請求項2のいずれか1項に記載の新規アミラー
    ゼ阻害物質。
  4. (4)前記コロカシア(Colocasia)属植物が
    、サトイモ(¥Colocasia esculent
    a¥(Linn.)Schott)であることを特徴と
    する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の新規
    アミラーゼ阻害物質。
  5. (5)下記の理化学的性質を有することを特徴とする請
    求項1から請求項4のいずれか1項に記載の新規アミラ
    ーゼ阻害物質。 [1]分子量:15,000±1,000(ゲル濾過法
    )[2]性状:蛋白質の性状 [3]元素分析値: C:約45.3%、H:約6.3%、N:約12.1%
    、[4]アミノ酸組成(%): アスパラギン酸10.2±0.3 グルタミン酸8.2±0.2 セリン12.1±0.5 スレオニン8.9±0.3 グリシン13.5±0.6 アラニン2.7±0.2 システイン3.5±0.2 バリン5.1±0.5 メチオニン1.0±0.1 イソロイシン4.9±0.2 ロイシン6.8±0.2 チロシン11.3±0.3 フェニルアラニン6.7±0.1 プロリン1.3±0.1 リジン2.7±0.2 アルギニン1.3±0.1 [5]融点:220℃以上で分解 [6]糖含量:約6%(フェノール硫酸法)の糖を含む
    糖蛋白質
  6. (6)下記の理化学的性質を有することを特徴とする請
    求項1から請求項4のいずれか1項に記載の新規アミラ
    ーゼ阻害物質。 [1]分子量:14,000±1,000(ゲル濾過法
    )[2]性状:蛋白質の性状 [3]元素分析値: C:約41.0%、H:約5.6%、N:約11.7%
    、[4]アミノ酸組成(%): アスパラギン酸10.0±0.2 グルタミン酸8.2±0.3 セリン13.1±0.3 スレオニン9.0±0.4 グリシン13.7±0.8 アラニン2.7±0.1 システイン3.3±0.6 バリン5.1±0.3 メチオニン1.1±0.2 イソロイシン5.0±0.4 ロイシン6.7±0.2 チロシン10.3±0.5 フェニルアラニン6.6±0.3 プロリン1.3±0.1 リジン2.6±0.1 アルギニン1.3±0.1 [5]融点:200℃以上で分解
  7. (7)コロカシア(Colocasia)属植物の塊茎
    を溶媒とともにホモジナイズし、その可溶性成分を必要
    によりゲル濾過後、イオン交換カラム、疎水クロマトカ
    ラム、ゲル濾過クロマトカラムまたはそれらの組み合わ
    せにより、アミラーゼ阻害物質を分離精製することを特
    徴とするアミラーゼ阻害物質の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000044484A (ja) * 1998-07-31 2000-02-15 Higashimaru Shoyu Co Ltd アミラーゼ阻害活性物質及びその用途
JP2003073292A (ja) * 2001-09-04 2003-03-12 Kagome Co Ltd 新規コレステロール合成阻害剤

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J SCI FOOD AGRIC=1980 *

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