JPH03294098A - 粉粒体充填管の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は炭素鋼、ステンレス鋼、銅合金、アルミニュ
ウム合金その他の金属管に粉粒体を充填した粉粒体充填
管の製造方法に関する。ここで、粉粒体とは溶接用フラ
ックスや酸化物超電導材などの粉体、粒体または粉体と
粒体との混合物ないう。

この発明は溶接用フラックス入りワイヤ、酸化物超電導
材入りワイヤその他の粉粒体充填管の製造に利用される
。

［従来の技術］ 粉粒体充填管の一つとして、溶接用フラックス入りシー
ムレスワイヤがある。このシームレスワイヤの製造では
、冷延鋼帯を所要の幅でスリッティングし、スリット後
の銅帯を成形ロールによりＵ字形か６０字形に漸次成形
する。この成形途中で、Ｕ字形鋼帯の長手方向に沿った
開口からフィーダによりフラックスを銅帯谷部に供給す
る。ついで、０字形に成形すると同時に、開口の相対す
るエツジ面を溶接により接合し、引き続いて縮径する。

さらに、必要に応じて焼鈍したのちフラックスが充填さ
れた管を所望の直径に伸線し、巻き取って製品とする。

上記粉粒体充填管の製造における溶接法として、高周波
誘導溶接法または高周波抵抗溶接法が広く用いられてい
る。これらの溶接法は、いずれもほぼ０字形に成形した
ところで、高周波電流による誘導または抵抗加熱により
開口のエツジ面を溶融温度まで加熱し、相対するエツジ
面を一対のスクイズロールにより圧接する。

ところで、上記粉粒体充填管の製造において、エツジ面
を溶接する際、溶接により生じた熱が粉粒体を変質させ
てしまう危険性があった。また、高周波電流によって生
じる磁場が磁性体を含む粉粒体を巻き上げる。この結果
、飛散した粉粒体が開口のエツジ面に付着し、溶接接合
部に巻き込まれて溶接欠陥となるという問題があった。

このような問題を解決するものとして、特開昭５４−１
０９０４０号公報で開示された「粉体が充填された管を
製造する方法」が知られている。この公報で開示された
技術は、管内に粉粒体を管の溶接時に管全体に満ちたも
のでないように供給し、粉粒体の熱による変質および粉
粒体の巻上げを防止するものである。

［発明が解決しようとする課題］ しかし、上記従来技術では次のような問題があった。す
なわち、溶接時に生じたスパッタが管内に充填される粉
粒体中に混入していた。スパッタが混入した粉粒体が充
填された管を後工程で所望の直径に伸線する際に、断線
を誘発し、作業能率および製品歩留りの低下を招いてい
た。この断線は伸線の加工度が大きくなるほど、顕著に
現れる。

そこで、この発明は充填さする粉粒体中にスパッタが混
入することのない粉粒体充填管の製造方法を提供しよう
とするものである。

［８１題を解決するための手段］ この発明の粉粒体充填管の製造方法は、金属帯板を二わ
の長手方向に送るとともに少くとも溶接点に至るまで管
に沿って空隙を残すようにし７て管内に粉粒体を供給し
ながら、金属帯板を管状に成形し、管長手方向に沿って
延びる開口の相対するエツジ面を溶接する。上記製造工
程において、上記溶接点近傍の開口を上記空隙側から遮
蔽して溶接点近傍にカスを噴射し、スパッタを管外に吹
き飛ばす。

開口の遮蔽は、遮蔽部材を空隙側から開口に当てがうこ
とによっておこなう。遮蔽部材は溶接熱にさらされるの
でセラミックスなどの耐火材料製とする。またスパッタ
の吹き飛ばしはエアー、不活性ガス等のガスを溶接点近
傍の開口に噴射しておこなう。

［作用コ 溶接点近傍の開口を管内の空隙側から遮蔽して溶接点近
傍にガスを噴射する。溶接により発生したスパッタは、
噴射されたガスによって吹き飛ばされる。このとき開口
は遮蔽されているからスパッタは管内へは入らず、管外
へ吹き飛ばされる。したがって管内の粉粒体中にスパッ
タが混入することはなくなる。また高周波電流によって
生じる磁場が粉粒体を巻き上げても開口は遮蔽されてい
るから粉粒体が開口のエツジ面に付着することはない。

。 ［実施例コ 以下、溶接用フラックス入りシームレスワイヤの製造を
実施例として説明する。

第１図はワイヤ製造装置の主要部の構成図である。

第１図に示すように、管１の送り方向に沿って成形ロー
ル群２、フィンバスロール５、シームガイド６、高周波
誘導溶接装置８、およびビードカッタ１２が順次配列さ
れている。成形ロール２の間にフラックス供給装置４が
配置されている。高周波誘導溶接装置８はワークコイル
７およびスクイズロール１０を備えている。ワークコイ
ル７には電源　（図示しない）から４００〜６００ｋＨ
ｚの高周波溶接電流が供給される。これら装置はいずれ
も既設のものである。

本発明の製造方法では、このようなワイヤ製造装置にお
いて、さらに溶接点近傍の開口を管内の空隙側から遮蔽
して溶接点近傍にガスを噴射する手段を備えており、ガ
スを噴射させながら管の溶接をおこなう。第１図および
第２図（第１図のＡ−Ａ’線断面図）により説明すると
、溶接点１３近傍の開口１１に管１内の空隙１４の側か
ら遮蔽部材１５を当て管１の内部を遮蔽し、スラックス
３を保護している。遮蔽部材１５はセラミックスのロッ
ド１６とロッド１６に貼り付けたセラミックス繊維１７
からなり、ロッド１６は支持部材１８によりシームガイ
ド６とワークコイル７の間で支持されて管１内部の空隙
１４に挿入されセラミックス繊維１７を開口１１の裏面
に当接する。この実施例では遮蔽部材の長さは２００　
ａｍである。またガス噴射ノズル１９を溶接点】３の上
方に傾斜して設けてあり、このノズル１９ｂ）ら５〜７
　ｋｇｆ／ｃ＠”の圧縮エアーを開口１１に向けて噴射
する。この実施例では噴射ノズルの外径は８ＩＩＩ１１
、内径は４ｍｍである。

管１の溶接により溶接点１３の近傍で発生したスパッタ
は噴射ノズル１９からのエアーの噴射により管外に吹き
飛ばされる。したがって、管１内のフラックス３中にス
パッタが混入することは回避される。また開口のエツジ
面に付着した異物を吹き飛ばして、溶接点１３に入るエ
ツジ面をクリーンな状態にする。

第３図は本発明の他の実施例を示している。第３図にお
いて、第１図に示す装置または部材と同じものには同一
の参照符号を付け、その説明は省略する。この実施例が
第１図に示す実施例と異なる点は、ガスを開口の下方か
ら噴射することである。すなわち、エアー送風用の管路
２３、エアー吹き付は口２４を備えたセラミックス製の
遮蔽部材２２が、エアー吹き付番ナロ２４を溶接点１３
近傍の開口１１に位置合せして、第１図の例と同様に支
持部材】８により支持されて管１内部に配置されており
、図示しないコンプレッサーからの圧縮エアーをエアー
吹き付は目２４から矢印２０に示すように噴射する。こ
のエアーの噴射により溶接により発生したスパッタはた
だちに管外に吹き飛ばされ管１内のフラックス３中にス
パッタが混入することは回避される。この実施例では遮
蔽部材の長さは、２００ｍｍ、エアー送風用の管路２３
の内径は４１０１、エアー吹き付は口の口径は３０Ｘ８
ｍｍである。

ここで、以上のように構成された装置により製造した溶
接用フラックス入りワイヤの製造結果について説明する
。

銅帯材を外径２２ｍｍ、内径１７ｍｍの管に成形した。

成形途中でフラックスを充填率１２＊で充填した。

溶接条件を第１表に示す。溶接した管を縮径ロール群２
により外径１２．５ｍｍまで縮径し、コイルに巻き取っ
た。ついで、別途伸線工程で３３台のダイスにより外径
１　、２ｍｍまで、最終伸線速度１０００ｍ／ＩＤ１ｎ
で伸線した。

伸線結果を第１表に示す。第１表から明らかなように、
スパッタを管外に吹き飛ばさない場合（参考例：Ｎｏ、
１．３，５，７．９）には、伸線中に断線を生じる。こ
れは、管内のフラックス中にスパッタが混入した、さら
には溶接部に不純物が介在して溶接欠陥が生じたことこ
とによる。これに対して、スパッタを管外に吹き飛ばし
た場合、伸線中の断線は全く生じない。

なお本発明例Ｎｏ、２．４，６，８．１０のうちＮｏ、
２．６．１０は第１図に示した実施例により、Ｎｏ、４
．８は第３図に示した実施例による。

第　　１　　表 第４図（ａ）　、　（ｂ）　、　（ｃ）はそれぞれ遮蔽
部材の具体例を示している。第４図（ａ）に示す遮蔽部
材２５は、遮蔽を完全にするために断面を管１の内面と
同じ曲率半径の円弧状に形成したセラミックス族のロッ
ドで上面に内面ビード保護用の溝２６を形成している。

第４図（ｂ）に示す遮蔽部材２７はエアー送風用の管路
２８、エアー吹き付は目２４を備えたセラミックス族の
ロッドで、やはり開口に当てる面は管１の内面と同じ曲
率半径の円弧状の曲面としている。３０は内面ビード保
護用の溝である。第４図（Ｃ）に示すものは第１図の実
施例の遮蔽部材１５でセラミックス族の断面円形のロッ
ドにセラミックス繊維１７を貼り付けて外面を円弧状の
断面となるように形成している。

［発明の効果］ この発明によれば、溶接により発生したスパッタは、噴
射されたガスによって管外に吹き飛ばされる。したがフ
て、スパッタが管内の粉粒体中に混入することはない。

もちろん高周波電流によって生じる磁場が磁性体を含む
粉粒体を巻き上げても、開口は遮蔽されているから開口
のエツジ面に付着することはなく溶接欠陥は生じない。

この結果、粉粒体を充填した管を伸線するときに管の断
線はなく、粉粒体充填管の製造における作業能率および
歩留りの向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例を示すもので、溶接用フラッ
クス入りシームレスワイヤの製造装置の主要部の構成図
、第２図は第１図のＡ−Ａ’線断面図、第３図はワイヤ
製造装置の他の例を示すもので装置主要部の構成図、第
４図（ａ）　、　（ｂ）　、　（ｃ）はそれぞれ遮蔽部
材の具体例を示す斜視図である。 １・・・管、２・・・成形ロール群、３・・・フラック
ス、４・−・フラックス供給装置、５・・・フィンバス
ロール、６・・・シームガイド、７・・・ワークコイル
、８・・・高周波誘導溶接装置、１０・−スクイズロー
ル、１１・・・開口、１３−・・溶接点、１４−・空隙
、１５．２２．２５．２７・−遮蔽部材、】８・・・支
持部材、１９−・ガス噴射ノズル、２３・・・エアー送
風用の管路、２４・・・エアー吹き付は口。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、金属帯板をこれの長手方向に送るとともに少くとも
   溶接点に至るまで管に沿って空隙を残すようにして管内
   に粉粒体を供給しながら、金属帯板を管状に成形し、管
   長手方向に沿って延びる開口の相対するエッジ面を溶接
   して粉粒体充填管を製造する方法において、前記溶接点
   近傍の開口を前記空隙側から遮蔽して溶接点近傍にガス
   を噴射し、スパッタを管外に吹き飛ばすことを特徴とす
   る粉粒体充填管の製造方法。