JPH03294095A - セルフシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ - Google Patents
セルフシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤInfo
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- JPH03294095A JPH03294095A JP9498090A JP9498090A JPH03294095A JP H03294095 A JPH03294095 A JP H03294095A JP 9498090 A JP9498090 A JP 9498090A JP 9498090 A JP9498090 A JP 9498090A JP H03294095 A JPH03294095 A JP H03294095A
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- Nonmetallic Welding Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明はセルフシールドアーク溶接用フラックス入りワ
イヤに関し、特に小電流溶接条件で行う薄い鉄板の溶接
に使用して良好なビード形状、外観が得られる細径のセ
ルフシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤに関す
る。
イヤに関し、特に小電流溶接条件で行う薄い鉄板の溶接
に使用して良好なビード形状、外観が得られる細径のセ
ルフシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤに関す
る。
(従来の技術)
セルフシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ(以
下、セルフシールドワイヤという)は、外部からシール
ドガスや散布フラックスの供給を必要としないで溶接出
来る自動および半自動溶接材料であり、従来から主に鋼
管杭溶接のような屋外現場施工で好んで使用されてきた
。さらに、最近ではその簡便さが再注目され、国内一般
家庭に入っている100v電源でも使用可能な小型セル
フシールドアーク溶接機が市販されるようになり、門扉
、玩具、工芸美術品などの鉄製品の製作、補修溶接にも
セルフシールドワイヤの適用分野が拡大しつつある。
下、セルフシールドワイヤという)は、外部からシール
ドガスや散布フラックスの供給を必要としないで溶接出
来る自動および半自動溶接材料であり、従来から主に鋼
管杭溶接のような屋外現場施工で好んで使用されてきた
。さらに、最近ではその簡便さが再注目され、国内一般
家庭に入っている100v電源でも使用可能な小型セル
フシールドアーク溶接機が市販されるようになり、門扉
、玩具、工芸美術品などの鉄製品の製作、補修溶接にも
セルフシールドワイヤの適用分野が拡大しつつある。
このような小型セルフシールドアーク溶接機に搭載する
セルフシールドワイヤとしては、小電流溶接条件で使用
するためにワイヤ径1.2m+以下の細径のものが必要
となる。ところで上記のような鉄製品は板厚が1〜2閣
程度の薄い鉄板が多く、これに使用するセルフシールド
ワイヤの溶接性能として問題となるのは、溶接金属の機
械的性能よりもむしろスパッタの発生が少なく、スラグ
の剥離も容易で溶接しやすいことと、ビットなどの表面
欠陥や溶接部の溶は落ちがなく、外観的にも良好なビー
ドが形成できることである。さらに、100V電源によ
る小型セルフシールドアーク溶接機による出力電流範囲
は概ね50A程度以下であるため、このような小電流溶
接条件で使用して上記溶接性能を満足できるセルフシー
ルドワイヤでなければならない。これに対し、従来のセ
ルフシールドワイヤは溶接能率が重視されていたことに
よりワイヤ径も2.4〜3.2閣φと太径のものが多く
、300〜450Aのような高電流域で使用するように
設計されている。また、比較的細径のセルフシールドワ
イヤとしては特開昭61−169196号公報、特開昭
61−180697号公報、特開昭61−176496
号公報などにより 1.8〜2.Otmφのものが開示
されているが、これらはいずれも20OA以上の高電流
域で使用してその溶接性能を得ている。また、最近、ワ
イヤ径が0.8〜1.2mmφのセルフシールドワイヤ
が市販され、80〜120Aの電流域ではかなりの溶接
性能を得られるようになっているが、例えば板厚1mo
+の鉄板を第2図に示すような重ね水平すみ肉溶接で溶
接部の溶は落ち防止のために30〜40Aの小電流域で
使用した場合、アークが安定して持続することが困難で
、またなめらかなビード形状が得られない。
セルフシールドワイヤとしては、小電流溶接条件で使用
するためにワイヤ径1.2m+以下の細径のものが必要
となる。ところで上記のような鉄製品は板厚が1〜2閣
程度の薄い鉄板が多く、これに使用するセルフシールド
ワイヤの溶接性能として問題となるのは、溶接金属の機
械的性能よりもむしろスパッタの発生が少なく、スラグ
の剥離も容易で溶接しやすいことと、ビットなどの表面
欠陥や溶接部の溶は落ちがなく、外観的にも良好なビー
ドが形成できることである。さらに、100V電源によ
る小型セルフシールドアーク溶接機による出力電流範囲
は概ね50A程度以下であるため、このような小電流溶
接条件で使用して上記溶接性能を満足できるセルフシー
ルドワイヤでなければならない。これに対し、従来のセ
ルフシールドワイヤは溶接能率が重視されていたことに
よりワイヤ径も2.4〜3.2閣φと太径のものが多く
、300〜450Aのような高電流域で使用するように
設計されている。また、比較的細径のセルフシールドワ
イヤとしては特開昭61−169196号公報、特開昭
61−180697号公報、特開昭61−176496
号公報などにより 1.8〜2.Otmφのものが開示
されているが、これらはいずれも20OA以上の高電流
域で使用してその溶接性能を得ている。また、最近、ワ
イヤ径が0.8〜1.2mmφのセルフシールドワイヤ
が市販され、80〜120Aの電流域ではかなりの溶接
性能を得られるようになっているが、例えば板厚1mo
+の鉄板を第2図に示すような重ね水平すみ肉溶接で溶
接部の溶は落ち防止のために30〜40Aの小電流域で
使用した場合、アークが安定して持続することが困難で
、またなめらかなビード形状が得られない。
(発明が解決しようとする課題)
そこで、本発明は50A以下の小電流溶接条件で行う板
厚が1〜2罷程度の鉄板の溶接を行った場合にも溶接作
業性およびビード形成が良好な細径のセルフシールドワ
イヤを提供することを目的とする。
厚が1〜2罷程度の鉄板の溶接を行った場合にも溶接作
業性およびビード形成が良好な細径のセルフシールドワ
イヤを提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段)
即ち、本発明の要旨は、鋼製外皮中にフラックスを充填
してなるワイヤ径が1.2III1)φ以下のセルフシ
ールドアーク溶接用フラックス入りワイヤにおいて、ワ
イヤ全重量に対して、重量%で、フラックス中にNaも
しくはKの酸化物または複合酸化物の1種または2種以
上をNa量およびK量換算値の合計で0.10〜0.8
0%、金属弗化物としてBad。
してなるワイヤ径が1.2III1)φ以下のセルフシ
ールドアーク溶接用フラックス入りワイヤにおいて、ワ
イヤ全重量に対して、重量%で、フラックス中にNaも
しくはKの酸化物または複合酸化物の1種または2種以
上をNa量およびK量換算値の合計で0.10〜0.8
0%、金属弗化物としてBad。
SrF*、 CaF!の1種または2種以上をF量換算
値の合計で0.50〜1.50%、金属炭酸塩をCO□
量換算値で0.05〜0,50%、Mgを0.5〜2.
0%、さらに該鋼製外皮および該フラックス中の総和で
Cを0.05〜0.25%、Mnを0.50〜1.50
%、AIを1.0〜3.0%、Nb、 Vの1種または
2種以上を合計で0.03〜0.80%含有することを
特徴とするセルフシールドアーク溶接用フラックス入り
ワイヤにある。
値の合計で0.50〜1.50%、金属炭酸塩をCO□
量換算値で0.05〜0,50%、Mgを0.5〜2.
0%、さらに該鋼製外皮および該フラックス中の総和で
Cを0.05〜0.25%、Mnを0.50〜1.50
%、AIを1.0〜3.0%、Nb、 Vの1種または
2種以上を合計で0.03〜0.80%含有することを
特徴とするセルフシールドアーク溶接用フラックス入り
ワイヤにある。
(作 用)
以下に、本発明のセルフシールドワイヤの各成分の作用
と含有量範囲の限定理由を述べる。
と含有量範囲の限定理由を述べる。
Na、 Kの酸化物または複合酸化物の1種または2種
以上:Na量およびK量換算値の合計で0.IO〜0.
80% 本発明者らは種々の試作ワイヤにより詳細に検討した結
果、まず板厚が1−程度の薄い鉄板の溶接で問題となる
アーク状態の安定性、および溶接部の溶は落ちや裏波ビ
ードの出すぎによるビード形状、外観の劣化に対し、N
aもしくはKの酸化物または複合酸化物を積極的に含有
させることの効果を見出した。つまり、30〜40Aの
低電流域で使用する細径セルフシールドワイヤの場合、
アーク状態を安定にするためにNaもしくはKの酸化物
または複合酸化物からのNa量およびK量換算値の合計
で0.10%以上含有させる。また、このようなNa量
およびに量を含有させることにより、アーク長が長目と
なりアークの吹きつけが弱くなるので、溶融プールを浅
くし、溶接部の溶は落ちや裏波ビードの出すぎを防止し
良好なビード形状、外観が得られる。しかし、上記Na
量およびK量換算値の合計が0.80%を超えるとアー
ク状態が不安定になり、スパッタ発生量が多くなり、ま
たビード表面にピットが発生しやすくなる。なお、Na
の酸化物としてはNa、0.複合酸化物としてはNax
SxOs +NaJ ・4TtL + Kの酸化物とし
てはに、0.複合酸化物としてはに、SiO,、K、O
”TiO,、K、O”A1.0x3SiO,などを使用
できる。
以上:Na量およびK量換算値の合計で0.IO〜0.
80% 本発明者らは種々の試作ワイヤにより詳細に検討した結
果、まず板厚が1−程度の薄い鉄板の溶接で問題となる
アーク状態の安定性、および溶接部の溶は落ちや裏波ビ
ードの出すぎによるビード形状、外観の劣化に対し、N
aもしくはKの酸化物または複合酸化物を積極的に含有
させることの効果を見出した。つまり、30〜40Aの
低電流域で使用する細径セルフシールドワイヤの場合、
アーク状態を安定にするためにNaもしくはKの酸化物
または複合酸化物からのNa量およびK量換算値の合計
で0.10%以上含有させる。また、このようなNa量
およびに量を含有させることにより、アーク長が長目と
なりアークの吹きつけが弱くなるので、溶融プールを浅
くし、溶接部の溶は落ちや裏波ビードの出すぎを防止し
良好なビード形状、外観が得られる。しかし、上記Na
量およびK量換算値の合計が0.80%を超えるとアー
ク状態が不安定になり、スパッタ発生量が多くなり、ま
たビード表面にピットが発生しやすくなる。なお、Na
の酸化物としてはNa、0.複合酸化物としてはNax
SxOs +NaJ ・4TtL + Kの酸化物とし
てはに、0.複合酸化物としてはに、SiO,、K、O
”TiO,、K、O”A1.0x3SiO,などを使用
できる。
BaF、、 SrF!、 CaFzの1種または2種以
上=重量換算値の合計で0.50〜1.50% 金属弗化物はガス発生剤としてアークおよび溶融金属プ
ールをシールドし、大気からの窒素、酸素の侵入を妨げ
、ビットの発生を防止するとともに、スラグ剤としても
作用してビード形状と外観を良好にする効果をもつ。本
発明において金属弗化物の種類をBaFt、 5rFt
、 CaFtに限定したのは、これらがスラグ剤として
も有効に作用するためである。また、含有量をF量換算
値で限定したのは、F量の方がシールド効果に実質的に
影響しているためである。即ち、本発明のセルフシール
ドワイヤはBaF、、 5rFt、 CaFzの1種ま
たは2種以上をF量換算値の合計で0.50〜1.50
%含有させることにより、ビットの発生がなく、良好な
ビード形状と外観が得られる。上記F量換算値の合計が
0.50%未満ではビットが発生しやすくなり、またス
ラグ量が不足し、溶融金属のスラグ被包性が不十分てビ
ード形状、外観が不良となる。逆に、上記F量換算値の
合計が1.50%を超えるとスパッタ発生量の増加やス
ラグ量が多くなりすぎてスラグ巻込み欠陥が発生しやす
くなる。なお、BaFt、 5rFt。
上=重量換算値の合計で0.50〜1.50% 金属弗化物はガス発生剤としてアークおよび溶融金属プ
ールをシールドし、大気からの窒素、酸素の侵入を妨げ
、ビットの発生を防止するとともに、スラグ剤としても
作用してビード形状と外観を良好にする効果をもつ。本
発明において金属弗化物の種類をBaFt、 5rFt
、 CaFtに限定したのは、これらがスラグ剤として
も有効に作用するためである。また、含有量をF量換算
値で限定したのは、F量の方がシールド効果に実質的に
影響しているためである。即ち、本発明のセルフシール
ドワイヤはBaF、、 5rFt、 CaFzの1種ま
たは2種以上をF量換算値の合計で0.50〜1.50
%含有させることにより、ビットの発生がなく、良好な
ビード形状と外観が得られる。上記F量換算値の合計が
0.50%未満ではビットが発生しやすくなり、またス
ラグ量が不足し、溶融金属のスラグ被包性が不十分てビ
ード形状、外観が不良となる。逆に、上記F量換算値の
合計が1.50%を超えるとスパッタ発生量の増加やス
ラグ量が多くなりすぎてスラグ巻込み欠陥が発生しやす
くなる。なお、BaFt、 5rFt。
CaF を以外の金属弗化物については、さらにLid
。
。
NaF 、 AIFs+ MgFi+ KzzrFs
、 NazZrFs、NatTtPsなどもF量換算値
の合計で0.20%以下含有させることができる。なお
、上記Na、 Kの弗化物はアークを強くし、溶接部の
溶は落ちに対し悪影響をおよぼすので少量の添加に抑え
るべきである。
、 NazZrFs、NatTtPsなどもF量換算値
の合計で0.20%以下含有させることができる。なお
、上記Na、 Kの弗化物はアークを強くし、溶接部の
溶は落ちに対し悪影響をおよぼすので少量の添加に抑え
るべきである。
金属炭酸塩:CO8量換算値で0.05〜0.50%金
属炭酸塩は金属弗化物と同様にガス発生剤およびスラグ
剤として作用する成分であるが、本発明ではNaおよび
Kの化合物を積極的に含有させアーク長を長くしている
こと、および金属弗化物の含有量も少なく制限している
ので、特にセルフシールド性の補強のために0.05〜
0.50%含有させる。
属炭酸塩は金属弗化物と同様にガス発生剤およびスラグ
剤として作用する成分であるが、本発明ではNaおよび
Kの化合物を積極的に含有させアーク長を長くしている
こと、および金属弗化物の含有量も少なく制限している
ので、特にセルフシールド性の補強のために0.05〜
0.50%含有させる。
金属炭酸塩の含有量がCO□量換算値で0.05%未満
では、シールド効果が十分でなくビットが発生しやすく
なる。一方、0.50%を超えて含有させた場合には、
アークが不安定になりスパッタが発生しやすくなる。な
お、金属炭酸塩としてはBaCOx 。
では、シールド効果が十分でなくビットが発生しやすく
なる。一方、0.50%を超えて含有させた場合には、
アークが不安定になりスパッタが発生しやすくなる。な
お、金属炭酸塩としてはBaCOx 。
5rCOs l CaCo* l LlxCOs、 N
azCOs、 MgCO5などでよい。
azCOs、 MgCO5などでよい。
Mg:0.5〜2.0%
Mgは強膜酸剤として、前記金属弗化物および金属炭酸
塩のセルフシールド効果にも拘わらず大気中から溶融金
属プールに侵入した酸素と反応し、ピット発生を防止す
るとともに溶接金属を清浄化する。また、Mgは低融点
金属であるため蒸気化し、アーク雰囲気中の酸素および
窒素分圧を小さくすることもビット発生の防止に効果的
である。Mgの含有量が0.5%未満ではこれらの効果
が不十分で、一方、2.0%を超えて含有させるとアー
ク状態が不安定になりスパッタ発生量が多くなることの
他、酸化物として形成されるMgOの悪影響としてビー
ドの凸状化や蛇行、さらにはスラグ巻込み欠陥が発生し
やすくなる。なお、Mgは単体で用いてもよいし、Aj
? −Mg、 Ni−Mg等のMg合金の形態のものを
用いてもよい。
塩のセルフシールド効果にも拘わらず大気中から溶融金
属プールに侵入した酸素と反応し、ピット発生を防止す
るとともに溶接金属を清浄化する。また、Mgは低融点
金属であるため蒸気化し、アーク雰囲気中の酸素および
窒素分圧を小さくすることもビット発生の防止に効果的
である。Mgの含有量が0.5%未満ではこれらの効果
が不十分で、一方、2.0%を超えて含有させるとアー
ク状態が不安定になりスパッタ発生量が多くなることの
他、酸化物として形成されるMgOの悪影響としてビー
ドの凸状化や蛇行、さらにはスラグ巻込み欠陥が発生し
やすくなる。なお、Mgは単体で用いてもよいし、Aj
? −Mg、 Ni−Mg等のMg合金の形態のものを
用いてもよい。
C:0.05〜0.25%
Cは脱酸剤としてビット発生防止や溶接金属の清浄化以
外に、含有させるAIの歩留りに起因する溶接金属組織
の粗大化を防げ、溶接部の曲げ加工性を良好にする。ま
た、溶接部の溶滴を小さくし、アーク状態を安定化させ
る効果をもつ。Cの含有量が0.05%未満では上記の
効果が得られず、一方、0.25%を超えて含有させた
場合はアークの吹きつけが強くなり、溶融プールを深く
するため、溶接部の溶は落ちや裏波ビードの出すぎによ
りビード外観が不良となる。なお、Cは鋼製外皮および
充填フラックス中の総和とし、充填フラックス中にはC
粉あるいはFe−C−Mnのような合金形態で含有させ
てよい。
外に、含有させるAIの歩留りに起因する溶接金属組織
の粗大化を防げ、溶接部の曲げ加工性を良好にする。ま
た、溶接部の溶滴を小さくし、アーク状態を安定化させ
る効果をもつ。Cの含有量が0.05%未満では上記の
効果が得られず、一方、0.25%を超えて含有させた
場合はアークの吹きつけが強くなり、溶融プールを深く
するため、溶接部の溶は落ちや裏波ビードの出すぎによ
りビード外観が不良となる。なお、Cは鋼製外皮および
充填フラックス中の総和とし、充填フラックス中にはC
粉あるいはFe−C−Mnのような合金形態で含有させ
てよい。
Mn : 0.50〜1.50%
Mnは脱酸剤として作用し、ピット発生を防止し、溶接
金属を清浄化する。さらに、その脱酸生成物であるMn
O,MnO,はスラグとしてビード形成をなめらかにす
る効果をもつ。Mnの含有量が0.50%未満ではこれ
らの効果が得られず、一方、1.50%を超えて含有さ
せた場合はビード表面にスラグが焼付き、スラグ除去が
困難になるとともに、ビード光沢が失われ外観が不良と
なる。なお、Mnは鋼製外皮および充填フラックス中の
総和とし、充填フラックス中にはMnの単体あるいはF
e−Mn、 FeFe−5i−のような合金形態で含有
させてよい。
金属を清浄化する。さらに、その脱酸生成物であるMn
O,MnO,はスラグとしてビード形成をなめらかにす
る効果をもつ。Mnの含有量が0.50%未満ではこれ
らの効果が得られず、一方、1.50%を超えて含有さ
せた場合はビード表面にスラグが焼付き、スラグ除去が
困難になるとともに、ビード光沢が失われ外観が不良と
なる。なお、Mnは鋼製外皮および充填フラックス中の
総和とし、充填フラックス中にはMnの単体あるいはF
e−Mn、 FeFe−5i−のような合金形態で含有
させてよい。
Al:1.0〜3.0%
AIは脱酸剤として、また大気から溶融金属プールに侵
入した窒素を固定しビット発生を防止するために効果的
な成分であり、鋼製外皮および充填フラックス中の総和
で1.0〜3.0%含有させる。
入した窒素を固定しビット発生を防止するために効果的
な成分であり、鋼製外皮および充填フラックス中の総和
で1.0〜3.0%含有させる。
AIの含有量が1.0%未満ではビットが発生しやすく
なり、一方、3.0%を超えるとスラグ剥離性が劣化し
、スラグ中に脱酸生成物であるA1tO*が多くなりす
ぎてビードが凸気味になる。また、溶接金属中へのAf
の歩留りの増加により結晶粒が粗大化し、溶接部の曲げ
加工性が劣化する。なお、充填フラックス中に含有させ
るA1は単体あるいはFe −Al 、 Al−Mg
、 Zr −AIのような合金形態でよい。
なり、一方、3.0%を超えるとスラグ剥離性が劣化し
、スラグ中に脱酸生成物であるA1tO*が多くなりす
ぎてビードが凸気味になる。また、溶接金属中へのAf
の歩留りの増加により結晶粒が粗大化し、溶接部の曲げ
加工性が劣化する。なお、充填フラックス中に含有させ
るA1は単体あるいはFe −Al 、 Al−Mg
、 Zr −AIのような合金形態でよい。
Nb、 Vの1種または2種以上の合計:0.03〜0
.80% さらに、本発明のセルフシールドワイヤはNb。
.80% さらに、本発明のセルフシールドワイヤはNb。
■の1種または2種以上を合計で0,03〜0.80%
含有させることにより、耐ビット性を向上させることが
できる。これはNb、 VがAlよりも酸素との親和力
が小さい窒素固定元素であることを利用したものである
。即ち、Nb、 Vは、AIを多量に含有させた場合の
脱酸生成物であるAj!towがスラグ中に増加して前
記のような悪影響をおよぼすのに対し、酸化物をあまり
生成しないで溶融金属中に侵入した窒素を固定し、ピッ
ト発生の防止に効果的に働く。この効果は、Nb、 V
の1種または2種以上を合計で0.03%以上含有させ
た場合に明らかに認められ、一方、0.80%を超えて
含有させることは、溶接部の硬化により曲げ加工性が不
良となるので好ましくない。なお、Nb、 Vは鋼製外
皮および充填フラックス中の総和とし、充填フラックス
中に含有させる場合は単体あるいはFe−Nb、Fe−
V等の合金形態でよい。
含有させることにより、耐ビット性を向上させることが
できる。これはNb、 VがAlよりも酸素との親和力
が小さい窒素固定元素であることを利用したものである
。即ち、Nb、 Vは、AIを多量に含有させた場合の
脱酸生成物であるAj!towがスラグ中に増加して前
記のような悪影響をおよぼすのに対し、酸化物をあまり
生成しないで溶融金属中に侵入した窒素を固定し、ピッ
ト発生の防止に効果的に働く。この効果は、Nb、 V
の1種または2種以上を合計で0.03%以上含有させ
た場合に明らかに認められ、一方、0.80%を超えて
含有させることは、溶接部の硬化により曲げ加工性が不
良となるので好ましくない。なお、Nb、 Vは鋼製外
皮および充填フラックス中の総和とし、充填フラックス
中に含有させる場合は単体あるいはFe−Nb、Fe−
V等の合金形態でよい。
以上述べたように、本発明のセルフシールドワイヤは、
NaもしくはKの酸化物または複合酸化物を積極的に含
有させること、およびその他のワイヤ成分として金属弗
化物、金属炭酸塩、Mg、C。
NaもしくはKの酸化物または複合酸化物を積極的に含
有させること、およびその他のワイヤ成分として金属弗
化物、金属炭酸塩、Mg、C。
Mn、 AI、 Nb、 Vについて含有量をそれぞ
れ限定することにより、所期の目的を達したものである
。
れ限定することにより、所期の目的を達したものである
。
さらに、小量のスラグ物性調整剤としてSin、。
Af10s 、 Fed、 Pet’s 、 MgO
、Lil FeO。
、Lil FeO。
Srs ・FeOなどを本発明のセルフシールドワイ
ヤの性能を損なわない範囲(合計で1.0%以下が好ま
しい)で含有させてもよい。鉄粉はワイヤ製造時のフラ
ックスの流動性を良好にするため、あるいはフラックス
充填率の調整のために使用できるが、ワイヤ重量比で1
0%を超えて含有させた場合にはスパッタの発生量が増
加する。なお、フラックス充填率については特に限定し
ないが、本発明のワイヤ組成を満足する限り8〜20%
の範囲で選択できる。鉄粉を多量に含有させるなどして
フラックス充填率が20%を超えると、ワイヤ製造時の
伸線工程で断線が発生しやす(なる。ワイヤ断面形状に
ついても特に限定しないが、第1図(A)のような複雑
な断面形状では1.2mmφ以下の細径にする伸線加工
が困難なため、同図(B)または(C)のような単純断
面形状の方が好ましい。
ヤの性能を損なわない範囲(合計で1.0%以下が好ま
しい)で含有させてもよい。鉄粉はワイヤ製造時のフラ
ックスの流動性を良好にするため、あるいはフラックス
充填率の調整のために使用できるが、ワイヤ重量比で1
0%を超えて含有させた場合にはスパッタの発生量が増
加する。なお、フラックス充填率については特に限定し
ないが、本発明のワイヤ組成を満足する限り8〜20%
の範囲で選択できる。鉄粉を多量に含有させるなどして
フラックス充填率が20%を超えると、ワイヤ製造時の
伸線工程で断線が発生しやす(なる。ワイヤ断面形状に
ついても特に限定しないが、第1図(A)のような複雑
な断面形状では1.2mmφ以下の細径にする伸線加工
が困難なため、同図(B)または(C)のような単純断
面形状の方が好ましい。
以下、本発明の効果を実施例によりさらに具体的に説明
する。
する。
(実施例)
第1表に示す化学成分の鋼製外皮(Sl、 S2)中に
、第2表に示す組成のフラックスを充填し、第1図(B
)に示す断面形状で、第3表に示す組成のセルフシール
ドワイヤ(Wl〜W17.ワイヤ径0.9順φおよび1
.2mmφ)を試作製造した。これら試作ワイヤを使用
して、板厚1.0圓および1.6鵬の軟鋼鉄板に第2図
に示すような重ねすみ肉溶接を行い、溶接作業性、ビー
ド形状、外観を調査した。
、第2表に示す組成のフラックスを充填し、第1図(B
)に示す断面形状で、第3表に示す組成のセルフシール
ドワイヤ(Wl〜W17.ワイヤ径0.9順φおよび1
.2mmφ)を試作製造した。これら試作ワイヤを使用
して、板厚1.0圓および1.6鵬の軟鋼鉄板に第2図
に示すような重ねすみ肉溶接を行い、溶接作業性、ビー
ド形状、外観を調査した。
また、溶接部の曲げ加工性を判定するために、第3図に
示す要領で縦ビード曲げ試験(ローラ曲げ、R=10m
m、 S= (板厚x 2 +46) m+n)を行
なった。
示す要領で縦ビード曲げ試験(ローラ曲げ、R=10m
m、 S= (板厚x 2 +46) m+n)を行
なった。
第4表に溶接試験結果をまとめて示す。
試験NcL1〜10は本発明のセルフシールドワイヤ(
Wl〜W10)を使用した場合で、溶接作業性、ビード
、曲げ加工性のいずれも良好な結果が得られた。
Wl〜W10)を使用した場合で、溶接作業性、ビード
、曲げ加工性のいずれも良好な結果が得られた。
これに対し、試験N(Lll〜17は比較ワイヤ(Wl
l〜W17)を使用した場合で、N(Lll(Wll)
は(Na+K)量換算値の合計が0310%未満である
ためアークが強くなり、溶接部の溶は落ちが発生し、良
好なビード形状、外観が得られない。一方、Nα12(
W12)は(Na+K)量換算値の合計が0.80%を
超えているためにアークが不安定になり、スパッタの多
発やピットが発生し、ビード形状、外観も不良となった
。N(Li2(W13)は、F量換算値の合計が1.5
0%を超えているためにアークが不安定になり、スパッ
タが多発し、またCO□量換算値の合計が0.05%未
満であるためピットが発生した。Nα14(WI4)は
、F量換算値の合計が0.50%未満であるためピット
が発生し、またCL量換算値の合計が0.50%を超え
ているためアークが不安定になり、スパッタの多発およ
びビード形状が不良となった。
l〜W17)を使用した場合で、N(Lll(Wll)
は(Na+K)量換算値の合計が0310%未満である
ためアークが強くなり、溶接部の溶は落ちが発生し、良
好なビード形状、外観が得られない。一方、Nα12(
W12)は(Na+K)量換算値の合計が0.80%を
超えているためにアークが不安定になり、スパッタの多
発やピットが発生し、ビード形状、外観も不良となった
。N(Li2(W13)は、F量換算値の合計が1.5
0%を超えているためにアークが不安定になり、スパッ
タが多発し、またCO□量換算値の合計が0.05%未
満であるためピットが発生した。Nα14(WI4)は
、F量換算値の合計が0.50%未満であるためピット
が発生し、またCL量換算値の合計が0.50%を超え
ているためアークが不安定になり、スパッタの多発およ
びビード形状が不良となった。
N(Li2(W15)は、CおよびMnの含を量が多す
ぎるために曲げ加工性が不良となり、またMnの酸化物
が多くなったことによりビード形状が劣化した。Nα1
6(W16)は、Nb十Vの含有量が少なすぎるためピ
ットが発生した。Na17(W17)はKgおよびAl
の含有量が少なすぎるためピットが発生し、またNb+
Vの含有量が多すぎるために曲げ加工性が不良となった
。
ぎるために曲げ加工性が不良となり、またMnの酸化物
が多くなったことによりビード形状が劣化した。Nα1
6(W16)は、Nb十Vの含有量が少なすぎるためピ
ットが発生した。Na17(W17)はKgおよびAl
の含有量が少なすぎるためピットが発生し、またNb+
Vの含有量が多すぎるために曲げ加工性が不良となった
。
第1表 銅製外皮の化学成分(ffi雇%)(発明の
効果) 以上述べた通り、本発明は小電流溶接条件で行う薄い鉄
板の溶接に適用して良好な溶接作業性とビード形状、外
観が得られる細径のセルフシールドワイヤを提供するも
のである。なお、本発明のセルフシールドワイヤは下向
あるいは水平すみ肉、立向などの各溶接姿勢で使用でき
る。
効果) 以上述べた通り、本発明は小電流溶接条件で行う薄い鉄
板の溶接に適用して良好な溶接作業性とビード形状、外
観が得られる細径のセルフシールドワイヤを提供するも
のである。なお、本発明のセルフシールドワイヤは下向
あるいは水平すみ肉、立向などの各溶接姿勢で使用でき
る。
第1図はワイヤ断面形状を示す図、第2図は重ねすみ肉
溶接の継手形状を示す図、第3図は溶接部の縦ビード曲
げ試験の要領を示す模式図である。 1・・・鋼製外皮、2・・・充填フラックス、3・・・
鉄板、4・・・溶接金属、5・・・縦ビード曲げ試験片
、6・・・試験治具。
溶接の継手形状を示す図、第3図は溶接部の縦ビード曲
げ試験の要領を示す模式図である。 1・・・鋼製外皮、2・・・充填フラックス、3・・・
鉄板、4・・・溶接金属、5・・・縦ビード曲げ試験片
、6・・・試験治具。
Claims (1)
- (1)鋼製外皮中にフラックスを充填してなるワイヤ径
が1.2mmφ以下のセルフシールドアーク溶接用フラ
ックス入りワイヤにおいて、ワイヤ全重量に対して、重
量%で、フラックス中にNaもしくはKの酸化物または
複合酸化物の1種または2種以上をNa量およびK量換
算値の合計で0.10〜0.80%、金属弗化物として
BaF_2、SrF_2、CaF_2の1種または2種
以上をF量換算値の合計で0.50〜1.50%、金属
炭酸塩をCo_2量換算値で0.05〜0.50%、M
gを0.5〜2.0%、さらに該鋼製外皮および該フラ
ックス中の総和でCを0.05〜0.25%、Mnを0
.50〜1.50%、Alを1.0〜3.0%、Nb、
Vの1種または2種以上を合計で0.03〜0.80%
含有することを特徴とするセルフシールドアーク溶接用
フラックス入りワイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9498090A JP2628396B2 (ja) | 1990-04-12 | 1990-04-12 | セルフシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9498090A JP2628396B2 (ja) | 1990-04-12 | 1990-04-12 | セルフシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03294095A true JPH03294095A (ja) | 1991-12-25 |
JP2628396B2 JP2628396B2 (ja) | 1997-07-09 |
Family
ID=14125054
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9498090A Expired - Lifetime JP2628396B2 (ja) | 1990-04-12 | 1990-04-12 | セルフシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2628396B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107009053A (zh) * | 2017-05-19 | 2017-08-04 | 哈焊所华通(常州)焊业股份有限公司 | 一种用于薄板的细直径的自保护药芯焊丝 |
CN109434322A (zh) * | 2018-11-28 | 2019-03-08 | 东莞理工学院 | 一种堆焊药芯焊丝及其制备方法 |
-
1990
- 1990-04-12 JP JP9498090A patent/JP2628396B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107009053A (zh) * | 2017-05-19 | 2017-08-04 | 哈焊所华通(常州)焊业股份有限公司 | 一种用于薄板的细直径的自保护药芯焊丝 |
CN109434322A (zh) * | 2018-11-28 | 2019-03-08 | 东莞理工学院 | 一种堆焊药芯焊丝及其制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2628396B2 (ja) | 1997-07-09 |
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