JPH03291620A - 液晶表示素子用補償板 - Google Patents

液晶表示素子用補償板

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JPH03291620A
JPH03291620A JP2093171A JP9317190A JPH03291620A JP H03291620 A JPH03291620 A JP H03291620A JP 2093171 A JP2093171 A JP 2093171A JP 9317190 A JP9317190 A JP 9317190A JP H03291620 A JPH03291620 A JP H03291620A
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liquid crystal
polymer
compensation
plate
film
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Application number
JP2093171A
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English (en)
Inventor
Shigeki Iida
飯田 重樹
Takehiro Toyooka
武裕 豊岡
Hiroyuki Ito
宏之 伊藤
Yasuyuki Takiguchi
康之 滝口
Akihiko Kanemoto
金本 明彦
Haruo Iimura
治雄 飯村
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Ricoh Co Ltd
Eneos Corp
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Nippon Oil Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は液晶表示素子用補償板に関し、さらにスーパー
ツィステッドネマチック(以下STNと略す)液晶表示
素子用色補償板に関する。
(従来の技術および発明が解決しようとする課題)液晶
デイスプレィは低電圧駆動、軽量、低コストなどの特徴
の故に、デイスプレィ分野において大きな地位を占めて
いる。なかでもSTN液晶デイスプレィはマルチプレッ
クス駆動ドツトマトリクス方式で大画面表示で可能で、
従来のツィステッドネマチック(TN)型液晶デイスプ
レィに比べてコントラストが高くまた視野角が広いなど
の特徴があるため、パーソナルコンピューター、ワード
プロセッサー、各種データターミナルなど大画面表示を
必要とする液晶デイスプレィの分野で広く用いられてい
る。しかしながらSTN方式は、その原理から白黒モー
ドで表示することができず、たとえば電場無印加時には
縁から黄赤色で電場印加時は青の着色モードになること
を避けられない。
この着色モードによる表示は使用する測から好まれない
ばかりでなく、カラー化に対応できないという重大な欠
点を有する。着色モードを白黒モードに変換するための
代表的な方法として、表示用STN液晶セルの上に1軸
または2軸延伸したポリカーボネートあるいはポリビニ
ルアルコールなどの高分子フィルムから成る位相差フィ
ルムを用いて、光がLCDを透過したときに生じる位相
差を補償して白黒表示を実現するフィルム補償方式があ
る。しかしながらこのフィルム補償方式を用いたLCD
の表示品位は必ずしも満足できるものでないため、コン
トラス1〜比、視角特性などの表示品位をあげるために
、補償フィルムを複数枚使用する方式が提案されている
(例えば特開昭1230019、特開平1−30442
2など)。
しかしながらただでさえ均一な光学的特性を有する補償
フィルムを製造するのは困難なうえに、それを複数枚使
用するとなると積層技術等の製造上の難点が増し、コス
トもさらに増加するため、工業的にはきわめて実施困難
なものとなってしまう。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、これら補償フィルムを複数枚重ねる方式
の困難を克服するために、鋭意検討した結果ついに本発
明に到達した。本発明は、液晶表示素子用補償板、特に
配向固定化された高分子液晶層を1枚の透光性基板の両
面に有する下記の構成をもつ液晶表示素子用補償板を提
供する。
すなわち本発明は、透光性基板と該基板両面に形成され
た配向膜と、両面の配向膜上に形成され、液晶状態でネ
マチック配向をし、液晶転移点以下の温度ではガラス状
態となる液晶性高分子よりなる膜から構成される1枚の
基板の両面に補償層を有する液晶表示素子用補償板に関
する。
また該液晶性高分子を配向膜上で該液晶性高分子のガラ
ス転移点以上の温度で熱処理したのち、該液晶性高分子
のガラス転移点以下の温度に冷却し、ネマチック構造を
固定化したフィルムを使用してなる液晶表示素子用補償
板に関する。さらに本発明は、液晶性高分子か実質的に
オルソ置換芳香族単位を含むポリエステルからなる液晶
表示素子用補償板に関する。
以下に本発明について詳しく説明する。
本発明の補償板は、均一でモノドメインなネマチック配
向性を示しかつその配向状態を容易に固定化できる液晶
性高分子を配向膜上で熱処理し、均一、モノドメインな
ネマチック構造を形成させたのち冷却することによって
、液晶状態における配向を損なうことなく固定化して製
造されるものである。
本発明で用いられる液晶性高分子は均一でモノドメイン
なネマチック配向性を示しかつその配向状態を容易に固
定化できるものであり、以下のような性質を有すること
が必須である。ネマチック配向の安定した固定化を行う
ためには、液晶の相系列でみた場合、ネマチック相より
低温部に結晶相を持たないことが重要である。これらの
相が存在する場合固定化のために冷却するとき必然的に
これらの相を通過することになり、結果的に一度得られ
たネマチック配向が破壊されてしまう、したがって本目
的のために用いられる液晶性高分子は、界面効果による
良好な配向性を有することとともに、ネマチック相より
低温部にガラス相を有することが必須である。
用いられるポリマーの種類としては、液晶状態でネマチ
ック配向し、液晶転移点以下ではガラス状態となるもの
はすべて使用でき、例えばポリエステル、ポリアミド、
ポリカーボネート、ポリエステルイミドなどの主鎖型液
晶ポリマー、あるいはポリアクリレート、ポリメタクリ
レ−1・、ポリマロネート、ポリシロキサンなどの側鎖
型液晶ポリマーなどを例示することができる。なかでも
合成の容易さ、配向性、ガラス転移点などからポリエス
テルが好ましい。用いられるポリエステルとしてはオル
ソ置換芳香族単位を構成成分として含むポリマーが最も
好ましいが、オルソ置換芳香族単位の代わりにかさ高い
置換基を有する芳香族、あるいはフッ素または含フツ素
置換基を有する芳香族などを構成成分として含むポリマ
ーもまた使用することができる。本発明で言うオルソ置
換芳香族単位とは、主鎖をなす結合を互いにオルソ位と
する構造単位を意味する。具体的には次に示ずようなカ
テコール単位、サリチル酸単位、フタル酸単位およびこ
れらの基のベンゼン環に置換基を(Xは水素、CI、B
r等のハロゲン、炭素数か1から4のアルキル基もしく
はアルコキシ基またはフェニル基を示す。またkはO〜
2である。)これらのなかでも特に好ましい例として次
のようなものを例示することができる。
本発明で好ましく用いられるポリエステルとしては (a) ジオール類より誘導される構造単位(以下、ジ
オール成分という)およびジカルボン酸類より誘導され
る構造単位(以下、ジカルボン酸成分という)および/
または(b)一つの単位中にカルボン酸と水酸基を同時
に含むオキシカルボン酸類より誘導される構造単位(以
下、オキシカルボン酸成分という)を構成成分として含
み、好ましくは、さらに前記オルソ置換芳香族単位を含
むポリマーが例示できる。
これらのうち、ジオール成分としては次のような芳香族
および脂肪族のジオールを挙げることができる。
0(CH2 )O−(nは2から1 表わす) Cト■ 3 2の整数を CH2 CH−CH2 CH2 − はアルコキシまたはフェニル基を示す。1はO〜2であ
る。) CH3 0−CH2 CH20= CH2−CH CH2CH2 0 ら4のアルキル基もしくは アルコキシ基またはフェニル基を示す。mはO〜2であ
る。)、 −0−CH,、OH2 0(CH2 ) − CH3 0H2 CH−CH−CH2 〇− などが好ましく用いられる(式中、Meはメチル基、B
LLはブチル基を示す)。
またジカルボン酸成分としては次のようなものを例示す
ることができる。
1 2 などが好ましい。
オキシカルボン酸成分としては、具体的には次のような
単位を例示することができる。
なかでも、 ジカルボン酸とジオールのモル比は、一般のポリエステ
ルと同様、大略1:1である(オキシカルボン酸を用い
ている場合は、カルボン酸基と水酸基の割合)、またポ
リエステル中に占めるオルソ置換芳香族単位の割合は通
常5モル%から40モル%の範囲が好ましく、さらに好
ましくは10モル%から30モル%の範囲である。5モ
ル%より少ない場合は、ネマチック相の下に結晶相が現
れる傾向があり好ましくない。また40モル%より多い
場合は、ポリマーが液晶性を示さなくなり好ましくない
。代表的なポリエステルとしては次 3 4 のようなポリマーを例示することができる。
の構造単位から構成されるポリマー の構造単位から構成されるポリマー の構造単位から構成されるポリマー の構造単位から構成されるポリマー の構造単位から構成されるポリマー 6 の構造単位から構成されるポリマー の構造単位から構成されるポリマー の構造単位から構成されるポリマー オルソ置換芳香族単位に変えて次に示すようなかさ高い
置換基を含む芳香族単位、 あるいはフッ 素または含フツ素置換基を含む芳香族単位を構成成分と
するポリマーもまた好ましく用いられる。
7 −1.、。
これらのポリエステル中に占める前記がさ高い置換基を
含む芳香族単位あるいはフッ素または含フツ素置換基を
含む芳香族単位の割合は通常5〜40モル%である これらのポリマーの分子量は、各種溶媒中たとえばフェ
ノール/テトラクロロエタン(60/49 O(重量比))混合溶媒中、30℃で測定した対数粘度
が0.05から3.0、が好ましく、さらに好ましくは
0,07から2.0の範囲である。対数粘度が0゜05
より小さい場合、得られた高分子液晶の強度が弱くなり
好ましくない。また3、0より大きい場合、液晶形成時
の粘性が高すぎて、配向性の低下や配向に要する時間の
増加などrWJ題点が生じる。、tたこれらポリエステ
ルのガラス転移点も重要であり、配向固定化した後の配
向の安定性に影響を及ぼす。
用途にもよるが、一般的には室温付近で使用すると考え
れば、ガラス転移点が30℃以上であることが望ましく
、特に50°C以上であることが望ましい。ガラス転移
点が30℃より低い場合、室温付近で使用すると一度固
定化した液晶構造が変化する場合があり、液晶構造に由
来する機能が低下してしまい好ましくないに れらポリエステルの合成法は特に制限されるものではな
く、当該分野で公知の重合法、例えば溶融重合法あるい
は対応するジカルボン酸の酸クロライドを用いる酸クロ
ライド法で合成される。
0 溶融重縮合法で合成する場合、例えば対応するジカルボ
ン酸と対応するジオールのアセチル化物を、高温、高真
空下で重合させることによって製造でき、分子量は重合
時間のコントロールあるいは仕込組成のコントロールに
よって容易に行える。重合反応を促進させるためには、
従来から公知の酢酸ナトリウムなどの金属塩を使用する
こともできる。また溶液重合法を用いる場合は、所定量
のジカルボン酸ジクロライドとジオールとを溶融に溶解
し、ピリジンなどの酸受容体の存在下に加熱することに
より、容易に目的のポリエステルを得ることができる。
本発明の補償板は基本的に透光性基板、透光性基板両面
に形成された配向膜および両面の配向膜上に形成された
液晶性高分子膜の積層II造よりなる。透光性基板とし
てはガラス、透光性プラスチックフィルム、プラスチッ
クシートなどを用いることかできる。これらのうちプラ
スチック基板については光学的に等方性であることが好
ましく、たとえはポリメチルメタクリレート、ポリスチ
レン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルフォン、ポ
リフェニレンサルファイド、ポリオレフィンあるいはエ
ポキシ樹脂などを用いることができる。
また配向膜としてはラビング処理したポリイミドフィル
ムが好適に用いられるが、二酸化珪素の斜め蒸着膜、ポ
リビニルアルコールのラビング処理膜など当該分野で公
知の配向膜ももちろん用いることがきる。この透光性基
板上に形成された配向膜上に高分子液晶膜を形成して本
発明の補償板が製造される。
まず本発明の液晶性高分子を所定の溶媒に所定濃度で溶
解し溶液を調製する。この際の溶媒はポリマーの種類に
よって異なるが、通常はクロロホルム、ジクロロエタン
、テトラクロロエチン、トリクロロエチレン、テトラク
ロロエチレン、オルソジクロロベンゼンなどのハロゲン
化炭化水素、これらとフェノールとの混合溶媒、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセ1〜アミド、ジメチルス
ルホキシドなどを用いることができる。溶液の濃度はポ
リマーの粘性によって大きく異なるが、通常1 2 は5から50%の範囲で使用され、好ましくは10から
30%の範囲である。この溶液を次ぎに配向処理した透
光性ガラス板上、プラスチック板上あるいはプラスチッ
クフィルム上に塗布する。配向処理の方法は特に制限さ
れるものではないか、液晶分子を界面と平行に配向させ
るものであればよく、例えば基板上にポリイミドを塗布
し、ラビング処理したポリイミドラビング処理ガラスあ
るいはフィルムなどが好適に用いられる。基板両面のポ
リイミドのラビングの方向は両面ともに同一方向であっ
ても良いし、上面と下面で異なっていても良い。
塗布の方法としては、スピンコード法、ロールコート法
、プリント法、浸積引き上げ法などを採用できる。塗布
後溶媒を乾燥により除去し、所定温度で所定時間熱処理
してモノドメインなネマチック配向を完敗させる。界面
効果による配向を助ける意味でポリマーの粘性は低いほ
うが良く、したがって温度は高いほうが好ましいが、あ
まり温度が高いとコストの増大と作業性の悪化を招き好
 3 ましくない。またポリマーの種類によっては、ネマチッ
ク相より高温部に等六相を有するので、この温度域で熱
処理しても配向は得られない。以上のようにそのポリマ
ーの特性にしたがい、ガラス転移点以上で等六相への転
移点以下の温度で熱処理することが好ましく、一般的に
は50℃から300℃の範囲が好適で、特に100℃か
ら250℃の範囲が好適である。配向膜上で液晶状態に
おいて十分な配向を得るために必要な時間は、ポリマー
の組成、分子量によって異なり一概にはいえないが、1
0秒から60分の範囲が好ましく、特に30秒から30
分の範囲が好ましい。10秒より短い場合は配向が不十
分となり、また60分より長い場合は生産性が低下し好
ましくない。
またポリマーを溶融状態で、配向処理した基板上に塗布
したのち熱処理をすることによっても、同様の配向状態
を得ることができる。本発明の液晶性高分子を用いてこ
れらの処理を行うことによって、まず液晶状態で配向膜
上全面にわたって均一なネマチック配向を得ることかで
きる。こうし4 て得られた配向状態を、次ぎに該液晶性高分子のガラス
転移点以下の温度に冷却するとによって、配向を全く損
なわずに固定化できる。一般的に液晶相より低温部に結
晶相を持っているポリマーを用いた場合、液晶状態にお
ける配向は冷却することによって壊れてしまう。本発明
の方法によれば液晶相の下にガラス相を有するポリマー
系を使用するためにそのような現象が生ずることなく、
完全にネマチック配向を固定化できる。冷却速度は特に
制限はなく、加熱雰囲気中がらガラス転移点以下の雰囲
気中に出すだけで固定化される。また生産の効率を高め
るために、空冷、水冷などの強制冷却を行っても良い。
固定化後の膜厚で片面で100μmまでの範囲が好まし
く、特に50μmまでの範囲が好ましい。膜厚が100
μmを越えると配向膜の効果が弱くなり、均一な配向が
得られにくくなる。補償板の製造はます片面の補償層を
上で述べた方法で製造した後、残る片面の補償層を製造
する方法でも良いし、両面の補償層を1回の工程で製造
することもできる。補償層の膜厚は両面共に同一であっ
てもよいし、異なっていてもよい。また片面の補償層と
もう一方の面の補償層とが、それぞれ異なる種類の高分
子液晶から製造されていてもよい。
このようにして得られた補償板は、そのままで使用して
も良いし、表面保護のために透明プラスチックの保護層
を設けてもよい。また偏光板などの他の光学素子と組み
合わせた形で使用してもよい。以上のように本発明の製
造方法によって製造された液晶表示素子用補償板は、S
TN液晶デイスプレィに用いるとき十分な白黒表示を可
能にするばかりでなく、1枚の補償板で2層の補償層を
有するために、軽くて薄く、表示品位が高い。また製造
コストが安く生産性が高いため、きわめて工業的な価値
の大きなものである。
(実施例) 以下に実施例を述べるが、本発明はこれらに制限される
ものではない。なお実施例で用いた各分析法は以下の通
りである。
(1〉ポリマーの組成の決定 5 6 ポリマーを重水素化クロロホルムまたは重水素化トリフ
ルオロ酢酸に溶解し、400MHzの’ H−NMR(
日本電子製JNM−GX400 )で測定し決定した。
(2)対数粘度の測定 ウベローデ型粘度計を用い、フェノール/テトラクロロ
エタン(60/40重量比)混合溶媒中、30℃で測定
した。
(3)DSCの測定 Dupont990  Thernal^nalize
rを用いて測定した。
(4)光学顕微鏡観察 オリンパス光学■製B H2偏光顕微鏡を用いて観察し
た。
実施例1 テレフタル酸551mol、メチルヒドロキノンジアセ
テート30nn+ol、カテコールジアセテート301
01および酢酸ナトリウム90■を用いて窒素雰囲気下
で100℃で30分、130℃で30分、160℃で1
時間、200℃で1時間、250℃で1時 7 間と階段状に昇温しながら重合を行った。
次に窒素ガスを流しながら250℃で2時間重合を続け
、さらに減圧下に同じ温度で1時間重合を行った0次に
得られたポリマーをテトラクロロエタンに溶解し濾過し
たのち、メタノールで再沈澱を行って、表1に示す性状
を有する精製ポリマー10.1fを得た。
このポリマーの濃度15旧%のテトラクロロエタン溶液
を調製し、片面にラビング処理したポリイミドの配向膜
を有する1 2amX 12C+llのガラス板上(E
 HC社製)に、スピンコード法で塗付したのち乾燥し
た。
次にこの試料を空気恒温槽中で190℃出で20分間熱
処理したのち、恒温槽より取り出して放冷固定化した。
得られたガラス上のフィルムは、膜厚が1.4μmの完
全透明で平滑なフィルムであった。このフィルムの配向
状態を偏光顕微鏡のクロスニコル下で観察したところ、
全領域にわたって欠陥がまったくみられなかった。次に
偏光解析をおこなってこのフィルムのりタープ−ジョン
(△8 n−d、Δnは復屈折をまたdは膜厚をしめず)を測定
したところ、0.32μm(69Qnmの値)の値が得
られ、ネマチック構造が固定化されていることがわかっ
た。
実施例2 実施例1のポリマー溶液を用いて、15anX23al
lの大きさで厚さが0.1C1lの両面ラビング処理し
たポリイミド層を有するガラス板の片面に、スピンコー
ド法によりポリマー溶液を塗付したのち乾燥し、実施例
1と同様の条件下に熱処理と固定化を行い厚さが1.3
μmの補償層を有するネマチック構造を固定化した補償
層を形成した。次に残る片面に同様の方法で厚さ0.6
μmの補償層を形成せしめ両面に補償層を有する補償板
を作製した。
この補償板を第1図に示す配置にしたがい1/200デ
ユーティ−駆動のSTN液晶セルの上面に積層し、さら
にその上に偏光板を貼付けてセルを作製した。この際の
上下偏光板の方向、上下電極基板のラビング方向、補償
板の#I償層の分子の配向方向などの相互の関係は第2
図に示すように設定した。膜厚め薄い方の補償面を液晶
セル測に配置した。液晶セル中での液晶分子のねじれ角
は240°である。下偏光板の透過軸と下電極基板のラ
ビング方向のなす角度は60°、上電極基板のラビング
方向と下補償層のラビング方向(分子の配向方法)との
なす角度は85°、上補償層のラビング方向(分子の配
向方向)と上偏光板の透過軸のなす角度は45°および
下補償層のラビング方向と上補償層ラビング方向のなす
角度は656である。この液晶セルの表示色はほぼ完全
な白黒であった。
比較例1 片面のみラビング処理ポリイミド層を有する配向ガラス
上に、実施例2で用いたポリマー溶液を用いてスクリー
ン印刷法でキャストし、実施例2と同様の方法で厚さ2
,4μmの補償層を片面のみに有する補償板を作製した
この補償板を実施例2で用いたと同じ液晶セル上に、補
償板のガラスが液晶セル上面ガラスと接し、各軸相互の
関係が第3図のように配置した。
 9 0 下偏光板の透過軸と下電極基板のラビング方向のなす角
度は45°、上電極基板のラビング方向と補償板のラビ
ング方向(分子の配向方向)とのなす角度は90°、補
償板のラビング方向と上偏光板の透過軸とのなす角度は
456である6本比較例では片面のみに補償層を有する
補償板を用いたために、この液晶セルの表示色は実施例
2と比べてコントラストも低く、黒表示は青みがかって
おり十分な白黒表示は得られなかった。
実施例3〜11 テレフタル酸ジクロライド601nol、メチルヒドロ
キノン25nuno1、カテコール251101.1゜
6−キサンジオール10++unolおよびピリジン3
01m1を30011のオルソジクロロベンゼン中に溶
解した溶液を、窒素気流下、70℃で3,5時間重合し
た。次に反応液を濾過したのちメタノールに投入してポ
リマーを沈澱させ、濾過後減圧乾燥して表1に示す性状
を有するポリエステルを合成した。
収量は10.9gであった。
ここで示した酸クロライド法および実施例1で示した溶
融重縮合法を用いて、表1に示す各種のポリエステルを
合成した。これらのポリマーを用い、実施例2と同様に
して表2に示す条件下にガラス上またはプラスチックフ
ィルム上の両面にネマチック構造を固定化した補償板を
作製した。補償板上面の補償層のりタープ−ジョン値が
0,29μmに、また下面のりタープ−ジョン値が0.
14μmに設定した。実施例2と同様の液晶セルを用い
、第2図の配置にしたがってセルを作製し、補償効果を
調べた。その結果いずれの場合もほぼ完全な白黒表示が
得られ、本発明の補償板の効果が明らかになった。
比較例2 テレフタル酸ジクロライド50m1′1lol、ヒドロ
キノン25n+lol、2−メチル−1,4−ブタンジ
オール25uol、ピリジン25IIllを280 m
 lのオルソジクロロベンゼン中に溶解した溶液を、窒
素気流下、70℃で3.5時間重合した。次に反応液を
濾過したのちメタノールに投入してポリマーを沈澱させ
、濾過f&減圧乾燥して表1に示す性状を有1 2 するポリエステルを合成した。このポリエステルの20
wt%のジメチルアセトアミド溶液を調製し、熱処理を
150℃で60分行った以外は実施例2と同様にして補
償板の作製およびそれを液晶セルに積層して補償効果の
検討を行った。得られた補償板は半透明であり、偏光顕
微鏡観察の結果、ポリドメインのネマチック配向が固定
化されていた。
この補償板の補償効果は非常に不完全であり、部に白黒
化された部分はあるものの色むらが激しく実用に耐える
ものではなかった。
3 会 襟 m セ S 工 ・・:八 ′Sx  、Ll  l−八 全 00+ +Ho  Qh Hへ へ ・・ら 寸 特開平 291620 (10) 表2 3 ポリエーテル スルホンフィルム ガラス板 I ポリイミドフィルム ガラス板 ポリエチレン テレフタレートフィルム ガラス板 ノー I lノ 50X30 30X30 20X20 90x15 90X15 40x5 20X30 60X30 00X20 50X60 ◎;はぼ完全な白黒表示を実現できた。
×;不完全な色補償効果しか実現できなかった◎ (発明の効果) 本発明の補償板は1枚の透光性基板の両面に補償層を有
するために、液晶デイスプレィに搭載したときに高い表
示品位が得られるばがってなく、製造が容易であり、補
償用位相差フィルムを複数貼合わせる方式に比べて、液
晶デイスプレィへの搭載も簡単で、きわめて工業価値の
高いものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例で用いた液晶セルの断面図を示
す。 第2図は本発明の実施例で用いた液晶セルを構成する材
料の各軸の相互の関係を示す。 第3図は本発明の比較例で用いた液晶セルを構成する材
料の各軸の相互の関係を示す。 1・・・上偏光板 2・・・位相差板 3・・・?板ガラス 4・・・液晶セル 5・・・下偏光板 5 6 6・・・下偏光板の透過軸方向 7・・・上偏光板の透過軸方向 8・・・下電極基板のラビング方向 9・・・上@極基板のラビング方向 0・・・下補償層分子配向方向 1・・・上補償層分子配向方向 2・・・液晶セル分子のねじれ角 3・・・6と8のなす角度 4・・・9と10のなす角度 5・・・11と7のなす角度 6・・・10と11のなす角度 7・・・下偏光板の透過軸 8・・・上偏光板の透過軸 9・・・下電極基板のラビング方向 O・・・上@極基板のラビング方向 1・・・補償板補償層のラビング方向 2・・・液晶セル分子のねじれ角 3・・・17と19のなす角度 4・・・20と21のなす角度 5・・・18と21のなす角度  7

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)透光性基板と該基板の両面に形成された配向膜と
    、両面の配向膜上に形成された、液晶状態でネマチック
    配向し、液晶転移点以下ではガラス状態となる液晶性高
    分子より成る膜から構成される1枚の基板の両面に補償
    層を有する液晶表示素子用補償板。
  2. (2)液晶性高分子を配向膜上で該液晶性高分子のガラ
    ス転移点以上の温度で熱処理したのち、該液晶性高分子
    液晶のガラス転移点以下の温度に冷却してネマチック構
    造を固定化した膜を使用してなる液晶表示素子用補償板
  3. (3)液晶性高分子が実質的にオルソ置換芳香族単位を
    含むポリエステルから成ることを特徴とする請求項第1
    項または第2項記載の液晶表示素子用補償板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7019804B2 (en) 2001-09-28 2006-03-28 Nippon Oil Corporation Liquid crystal cell with twist angle from 180 to 270 degrees and twisted optical compensating element

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01113727A (ja) * 1987-10-27 1989-05-02 Canon Inc 高分子液晶基板

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